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使い魔くん千年王国
... ■ 『使い魔くん千年王国』第一部1~10章 ├ 『使い魔くん千年王国』 第一章 召喚 ├ 『使い魔くん千年王国』 第二章 復活 ├ 『使い魔くん千年王国』 第三章 異世界 ... -
使い魔くん千年王国tree test
... 第一部 『使い魔くん千年王国』 第一章 召喚 『使い魔くん千年王国』 第二章 復活 『使い魔くん千年王国』 第三章 異世界 『使い魔くん千年王国』 第四章 契約 『使い魔くん千年王国』 第五章 朝の風景 『使い魔くん千年王国』 第六章 格差社会 『使い魔くん千年王国』 第七章 授業 『使い魔くん千年王国』 第八章 色男 『使い魔くん千年王国』 第九章 決闘(前編) 『使い魔くん千年王国』 第十章 決闘(後編) 『使い魔くん千年王国』 幕間・『蛙男』の夢 『使い魔くん千年王国』 第十一章 メシア 『使い魔くん千年王国』 第十二章 買物 『使い魔くん千年王国』 第十三章 怪盗フーケ(前編) 『使い魔くん千年王国』 第十四章 怪盗フーケ(中編) 『使い魔くん千年王国』 第十五章 怪盗フーケ(後編) 『使い魔くん千年王国』 第十六章 『... -
『使い魔くん千年王国』 第二章 復活
前のページへ / 一覧へ戻る / 次のページへ 「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。 五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我が使い魔となせ」 呪文の詠唱とともに、ルイズの唇が少年の唇に重ねられる。 するとどうであろう… 少年の右手の甲には、奇妙な形のルーン(魔法文字)が、まるで家畜の焼印のように刻まれ出したのだ。 (ジュウ――――――――) その痛みで、少年はとうとう目を覚ました! 「あんた、誰? どこの子なの?」 ルイズはしょんぼりした様子を隠せないまま、貧相な少年を見下ろして誰何した。 これから下僕になる平民なのだ。コントラクト・サーヴァント(契約)が済んだからとて、なめられるわけにはいかない。 「…………?」 少年は覚醒した。否、復活と言ってよいだろう。 彼は確かにあの時、心... -
復活・使い魔くん千年王国 第二章 罪と罰
前のページへ / 一覧へ戻る / 次のページへ 《彼らは神でない者をもって私(神)に妬みを起こさせ、偶像をもって私を怒らせた。 それゆえ、私は民でない者をもって彼らに妬みを起こさせ、愚かな民をもって彼らを怒らせよう。 私の怒りによって火は燃え出で、陰府(よみ)の深みにまで燃え行き、 地とその産物を焼き尽くし、山々の基を燃やすであろう》 (旧約聖書『申命記』第三十二章より) アルビオンでの大敗北、そしてゲルマニアとガリアの両大国による侵略開始の急報。 流言蜚語の飛び交う首都トリスタニアでは、ついに暴動が勃発した! 一方『雪風』のタバサ――否、オルレアン公女シャルロットは、ガリア王ジョゼフへのクーデターを企図。 彼女はトリスタニアに降り立ち、女王アンリエッタとの協約を取り付け、反乱勢力の根城・高等法院に突入した……。 時刻は... -
復活・使い魔くん千年王国 第一章 佐藤
前のページへ / 一覧へ戻る / 次のページへ 《人の子(メシア)は、聖書に書いてあるとおりに去って行く。 だが、人の子を裏切るその者は不幸だ。生まれなかった方が、その者のためによかっただろう》 (新約聖書『マタイによる福音書』第二十六章より) 松下とルイズ、それにシエスタは、アルビオンで死闘を繰り広げた末、ついに地獄へ落ちた。 闇と吹雪の中にあるのは、林立する巨石群。狂信を捧げてきたメシアの死に絶望する、第二使徒シエスタ。 そこへ現れたのは、かつて松下を裏切って死に至らしめた男、佐藤であった……! 「ここは地獄の一番奥底、《反逆地獄》の手前です。 神に逆らった罪人や巨人族が幽閉され、虚無の深淵の中で永久に、悲嘆と極寒に苦しめられる場所なのです。 そして私の名は《佐藤》。かつてメシアを裏切って死に至らしめたのち、悪魔に騙さ... -
新約・使い魔くん千年王国 第十六章 降臨祭の陰謀
前のページへ / 一覧へ戻る / 次のページへ 《魔女を生かしておいてはならない》 (旧約聖書『出エジプト記』第二十二章より) 時は深夜。ここはゲルマニアの国境地帯、くろぐろとしたアルデラの大森林の奥にある、人も通わぬ岩山。 そこの洞窟に、一群の『大魔女』たちが集まっていた……。 魔女は人類が生まれてから、この世が常に不幸と狂乱の中にあることを願う邪悪な種族である。 普通、魔女といえば悪魔のしもべだが、彼女たち大魔女は悪魔の親戚筋として独立しており、場合によって協力も敵対もする。 その首領はディアナ、キュベレ、ヘカテー、リリトといった、古き闇の女神たちなのだ。 鉤鼻で顎の長い、絵に描いたような魔女。木に彫り付けた仮面のような顔をした老婆。牙を剥きだした妖婆(ハッグ)。 それに黒髪で豊満な美女など、醜いものも美しいものも、みな... -
新約・使い魔くん千年王国 幕間2・ダニエル・ヒトラー
前のページへ / 一覧へ戻る / 次のページへ ガリア王国の真南、アウソーニャ半島に、ブリミル教徒の中心地・ロマリア連合皇国がある。 その首都の郊外に聳え立つ、巨大な邸宅。そこに一人の少年がいた。 つり目で金髪、アホ毛三本の小柄な少年である。年の頃はせいぜい12歳か13歳に見える。 彼の名は『ダニエル・ヒトラー』。いかなる歴史からも抹殺された、秘匿されるべき名前だ。 父はドイツ第三帝国総統、アドルフ・ヒトラー。母はエヴァ・ブラウン。 彼らの背後にいたのは、ノストラダムスの予言書『百詩篇(諸世紀)』に記された悪魔の帝王『シーレン』。 『ヨハネによる黙示録』におけるサタンの化身、七頭十角の赤き竜である。 ヒトラーは悪魔に唆され、失業者からドイツの独裁者となり、世界の王者となるべく第二次世界大戦を引き起こした。 だがヒトラーは敗れ、シーレン... -
新約・使い魔くん千年王国 第六章 女王陛下の少年スパイ
前のページへ / 一覧へ戻る / 次のページへ 『東方の神童・悪魔くん』こと、松下一郎がハルケギニアに召喚されてから、約4ヶ月。季節は夏。 松下の領地となったタルブは、僅か2ヶ月ほどで焦土から目覚しく奇跡の復興を遂げ、高度成長期を迎え、 今やラ・ロシェールと肩を並べる、いや相乗効果で共に栄える軍港都市へと発展しつつあった。 はぐれメイジや傭兵団、怪しげな商人や貧民、貧乏貴族も、ここにくれば(能力に応じてだが)平等に、 仕事と出世の機会を与えられる。戦争で手柄を立てれば、王国の勲章だって得られるだろう。 ラグドリアン湖周辺からの移民も、しっかりと農業・商業・手工業などの職を与えられて精勤している。 主な産業は『魔女のホウキ』の量産、ベラドンナ草の栽培、ヒキガエルの香油の精製などだ。 「うむ、見事だ。シエスタとその家族も、よく住民の監督官(エ... -
神聖マルコメ帝国-2
ナオンと彼らだけの蜜あふるる約束の地、神聖マルコメ帝国。 これは、その理想郷の実現を目指す、彼ら二人の物語である。 ノーベルクロスオーバーSS賞ノミネート作品。 『神聖マルコメ帝国AZ(あのゼロ)』 第二話 にこやかな白人男性の夢を見た ある日。ハルケギニア大陸トリステイン王国の魔法学院にて。 太っちょの少年マリコルヌが召喚した使い魔は、我らが宇宙的英雄キャプテン・フォン・ファーザー国王でした。 ファーザーは調子に乗って苛酷な要求を51か条にまとめて提出しましたが、マリコルヌに破かれました。 仕方なく、ファーザーはMNO(もてない男)であるマリコルヌを新たなオンナスキー(皇太子?)とし、 同君連合を組んで神聖マルコメ帝国の建国を宣言。人民の人民による民主主義的共和独裁立憲君主帝国連邦としました。 主権は唯一ファーザーに与えられ、その統帥... -
復活・使い魔くん千年王国 第五章 悪魔大王
前のページへ / 一覧へ戻る / 次のページへ 《虎よ! 虎よ! あかあかと燃える 闇くろぐろの 夜の森に どんな不死の手 または目が おまえの恐るべき均整を つくり得たか? …またどんな肩 どんな技が おまえの心臓の筋を 捻じり得たか? おまえの心臓が 脈うち始めたとき どんな恐ろしい手が 恐ろしい足が用いられたか? どんな槌が? どんな鎖が? どんな炉に おまえの脳髄が入れられたか? どんな鉄床が? どんな恐ろしい手力が その死を致す恐怖を むずと掴んだか?》 (ウィリアム・ブレイクの詩集『無垢と経験のうた』中の「虎(The Tyger)」より) 度重なる戦火に燃える、天空の大陸アルビオン。 シティ・オブ・サウスゴータから敗走し、スカボロー港に集結していたトリステインの敗残兵は、 ロサイスから艦隊に乗って回りこんできた... -
るいずととら第二章-10
>>back >>next ルイズは体をピクリとも動かせず、ただ見ていた。 目の前には、アルビオン皇太子ウェールズの死体が横たわっている。 腕を負傷しながらも、ここまで逃れてきた皇太子の胸を、ワルドは風の刃で貫いた。二つ名の『閃光』に恥じぬ、一瞬の早業だった。 一撃で心臓を貫かれたウェールズは、ごぼっという音を立てて口から大量の血を吐き出し、丸太のようにゴトンと音を立てて転がる。 「王族といえども、死ねばただの肉だな」 そう呟くと、ワルドは薄く笑った。だが、その目に宿る冷たい光は何の感情もうつしていなかった。憎しみも怒りもない。花を摘むように、ただ目の前の男を殺しただけとでもいったように見えた。 ルイズは何度も何度も絶叫した。しかし、口からは声一つ漏れない。目を背けることさえできない。指一本動かせない。 (助けて、助けて、助けて、助けて……!)... -
復活・使い魔くん千年王国 第四章 虚無への供物
前のページへ / 一覧へ戻る / 次のページへ 《主は我が牧者なり、われ乏しきことあらじ。主はわれを緑の野に伏させ、憩いの水際に伴いたもう。 主は我が魂を生かし、御名のゆえをもて、われを正しき路に導きたもう。 たといわれ死の陰の谷を歩むとも、災いを恐れじ。汝われとともにいませばなり》 (旧約聖書『詩篇』第二十三章より) 反逆地獄へ落ちた松下たちを待っていたのは、妙にニヒリストでシニカルな案内人。 彼に案内されて、一行は地獄の中心からアルビオンへ帰還する、復活への旅路を歩み出した。 「なーによマツシタ、こいつにもう少し言い返してやらないの? あんたの生きる理由ってやつが、とっても冷ややかに嘲笑われたのに」 「彼の言うことにも一理はある。別に腹も立たんね。 ここのような、時間のない永劫の場所から見れば、地上での千年や六千年... -
復活・使い魔くん千年王国 第九章 子供の国
前のページへ / 一覧へ戻る / 次のページへ 《幼な子らを私のところに来るままにしておきなさい、妨げてはならない。 神の国はこのような者の国である。よく聞いておくがよい。 だれでも幼な子のように神の国を受けいれる者でなければ、そこに入ることは決してできない》 (新約聖書『ルカによる福音書』第十八章より) 時は始祖降臨暦6243年、第二月ハガルの月。 三週間ぶりに現世、アルビオン大陸に復活した松下・ルイズ一行。 そこには『胸革命』としか形容しようのない、謎のハーフエルフ……ティファニアがいたのであった。 松下たちは、ひとまず包み隠さず、彼女にこれまでの事情を話す。 いかに親切で善良とはいえ、不信感を抱かせたままでは、積極的な情報提供は望めないのだ。 まぁ異世界から来たとか、ルイズが虚無の担い手だとか、地獄巡りをして来たなん... -
ZERONATORオーガン-2
前ページ次ページZERONATORオーガン 未知とアイザックが出した結論はこうだった。 『五体満足になるまで約300年の時間を要する』 長い夢を見ていた。 あの時、トモルとのリンクを解除した直後に私は死ぬはずだった。 けれど、意識は途切れていなかった。 溶鉱炉はゾアに破壊されたのに、身体は既に動かないのに、意識はハッキリとしていた。 海岸を去る前に、トモルは動かなくなった私に近づき、礼を言った。 「ありがとう、オーガン…」 「私のほうこそ…、ありがとう…」 驚愕と歓喜が混ざり合った声が、トモルの口から飛び出ていた。 すぐさま私は回収され、ヴィルベルヴィントが前もって造っていた予備の溶鉱炉を搭載され、内部構造を念入りに調べられた。 みんなも驚いていたが、私も負けないぐらい驚いた。 骨と神経が徐々に形成され始めていたのだ。 それだけではない、身体の... -
復活・使い魔くん千年王国 第八章 胸革命
前のページへ / 一覧へ戻る / 次のページへ 《地上には三つの力がある。これらの意気地のない反逆者(人類)どもの良心を、 彼らの幸福のために永久に征服し、虜にすることのできる力は、この地上に僅か三つしかないのだ。 その力というのは、奇跡と、神秘と、権威である》 (ドストエフスキー著『カラマーゾフの兄弟』第五編第五章「大審問官」より) ハルケギニア外洋の3000メイル上空に浮かぶ『白き国』、アルビオン大陸。 その中央部に位置するのが、首都ロンディニウムである。 由緒あるハルケギニアの各都市と比べると、このロンディニウムは近代的な雰囲気を持つ街であった。 百年ほど前に、木材と塗土で出来た旧市街を焼き尽くす大火があり、以後この街は防火対策として石造りとなっていた。 狭かった道幅も拡張され、疫病の流行を防ぐため衛生面にも気を配った... -
虚無の使い魔と煉獄の虚神-10
その夜、身体は確かに重なり合っていた。 心も確かに重なったと思っていた。 そう、思い込んでいた。 【虚無の使い魔と煉獄の虚神】 アルビオン女王ティファニアの即位式は、近年まれに見る盛大なものになった。 ロマリア法皇を筆頭としてハルケギニア各国の指導者達が一堂に会するなど、そうある事では無い。 宮殿の大広間は荘厳な空気によって満たされていた。 天より降り注ぐのはステンドグラスに屈折させられた色とりどりの陽光達。 柔らかな明かりに照らされる貴族達の顔は、皆一様に厳めしい様子をしていた。 伝説では始祖ブリミルがアルビオンに降臨して最初にシティ・オブ・サウスゴーダを、 次にこのロンディニウム、その中心であるハヴィラント宮殿を建造したと伝えられる。 真偽の程はともかく、歴史と格式においてはロマリアの大聖堂を上回る宮殿だ。 6000年と言う時... -
ゼロと迷宮職人-04
前ページ次ページゼロと迷宮職人 ゼロと迷宮職人 第四「階」 みんなでダンジョン行きましょう /1/ 決闘騒ぎの翌日。授業が終わったルイズは、アレンに先導され学院の敷地内を歩いていた。 昨日はあの騒ぎのおかげでダンジョンに行けなかったのだが、今日こそは、である。 腰に杖(に見えるただの棒)を挿したアレンの後を歩くルイズ。今日は少し機嫌が悪い。 昨晩、部屋に尋ねてきたコルベールと一緒にアレンの魔法について尋ねたのだが、毎度おなじみの 返答が帰ってきただけだったのだ。そう、即ち。 『よくわかりません。そーいうものなんです』 これである。結局分かったことといえば アレンの村サウスアークには「魔法屋」という施設があり、そこで魔法が「買える」 買った魔法は勉強して覚えることができる。アレン曰く「読めば使えます」 本人の性格によって使える魔... -
虚無の使い魔と煉獄の虚神-6-前
森の中にうつ伏せて倒れていた男は、死の寸前に見えた。 たくましくも美しい筋肉を外気にさらし、奇妙で複雑な刺青の刻まれた背中は焼け焦げている。 足元から落雷にあったかのように下半身に行くほど酷くなる火傷のせいで、足先など完全に炭化している様子だった。 かすかに息があるのか時折ビクリと震えるが、奇跡でもおきない限り男の死は避け得ぬ事だろう。 だが、いずこに居るとも知れぬ神は彼を見捨てなかった。 そも、此処で倒れている事自体、彼が有り得ぬ奇跡によって救われたとも言えるのだから。 赤と青の月が照らす森の中。 倒れた男に気付く、流れるような金髪の少女の姿。 普段は夜の森を歩く事など無い少女だった。 野党こそそう現われはしないが、夜行性で人を襲うような獣は少ないが生息しているのだから。 だが、まだ肌寒い早春の月夜にだけ開花する珍しい花を見るために、今夜だけ... -
伝説を呼ぶ使い魔-07b
前ページ伝説を呼ぶ使い魔 夜、シエスタたちのいる台所にてしんのすけ皿洗い中。 「皿洗いいっちょあがりー!!」 「お、ごくろーさん。じゃあそっちに運んどいてくれ…。」 ガッシャーーーン!!! 「・・・・・・。」 「・・・・・・あー。ま、こういう日もあるさ!ドン小西!だゾ。」 ゴン!! 「それを言うなら…ドンマイだぜ…。坊主。」 マルトーのおやっさんの愛の拳もまた痛かった。 「ああ!大丈夫ですかシンちゃん!!」 シエスタがかけよる。見たら、人差し指を少し切っている。 「あ、やっちったゾ。」 「もう…。危ないですよ…。」 その次の瞬間だ。シエスタが傷ついた指を咥えた。 「おお!?あ…そんな…!」 シエスタ自身は特に変な意識はなかっただろうがしんのすけは年頃の少年なのだ。 医療行為とはいえ、過敏に反応してしまう。すでにしんのすけは万年... -
ドクターウェストの華麗なる実験 第二話
光在る所に闇在り。 闇在る所に光在り。 それは人の世において断つ事の出来ない連鎖であり、回り巡る掟である。 世界もまたそれに然り。 太陽が空で輝き続けることは無く、闇夜がいつまでも蔓延る事も無い。 どんなに暗い夜だろうと、やがては朝は来る。 そこには一つの例外は無く、ハルケギニアにおいてもそうだった。 暗い空が薄れ、地平線の後ろまで来ている山吹色の光が闇夜と拮抗して赤紫の境界を縁取り、遂には光が世界を満たす。 隠れていた太陽が昇り、生き物達は動き始める。 清々しい朝だった。 やや冷たい空気を感じる者はのさばる眠気の残痕を緩やかに拭い取られ、陽光の暖かさに活力を貰うだろう。 だが、そんな朝の恩恵を受けていない者がいた。 ルイズだった。 昨日思わぬ出来事によって墜落した拍子に気絶してしまった彼女が目を覚ましたのは、... -
ゼロのロリカード-33
前ページ次ページゼロのロリカード ティファニアの家の中では、およそ見る者が見れば戦慄するほどの状況になっていた。 本来は村の子供たちと共に食事をとる、大きめのテーブル。そのそれぞれの椅子に座る面々。 ルイズとアーカード、ティファニアとアンデルセン、シュレディンガーと大尉。そして大剣が一本、デルフリンガー。 アーカードとアンデルセンと大尉。 この三者が顔をつきあわせて同じテーブルに座ることなど、通常考えられない。 しかし少女二人と、自分達が身を置くこの世界、そして何も知らない今の状況がそれを実現させていた。 簡単な自己紹介を終えたところで、ようやくルイズは少しモジモジとしながら俯くくらいには落ち着いた。 尚、第二竜騎士中隊の面々は全員が死んだそうだ。アーカードが全員確認済みだと言った。 中には半死半生の状態の者もいたらしいが、その場で回復させる... -
ウルトラマンゼロの使い魔-021
前ページ次ページウルトラマンゼロの使い魔 ウルトラマンゼロの使い魔 第二十一話「魔の眼鏡 スケベ心にご用心!!(前編)」 謀略宇宙人マノン星人 登場 アンリエッタ率いるトリステイン軍本隊が到着した時には、タルブ村の戦いは既に終わっていた。 怪獣、異星人は完全に駆逐され、残っているのは戦艦を失ったアルビオン兵のみであった。 単純な兵力では以前アルビオン側が上であったが、彼らは戦艦を失い大地に放り出されたことで 戦意が削がれていたので、恐るべき敵がいなくなったことで逆に士気を高めたトリステイン軍に なす術なく捕らえられ、トリステイン軍が到着する前にはもう姿をくらましたワルドを除いた 全員が捕虜と化した。 不思議なことに、ハルケギニア外からの侵略者を焼き尽くした光の球は、人間には一切の 危害を加えなかった。そのため... -
真白なる使い魔01
前ページ次ページ真白なる使い魔 エアル全土を揺るがせたヴィントの動乱から半年。かのアルタイ公国によるガルデローベ買収騒ぎからも3ヶ月の歳月を経て、ヴィントの街は戦争の傷跡も癒え、人々は活気に溢れていた。道々には屋台が建ち並び、数々のアーケードが花で彩られ親子連れが数多く道々を埋め尽くしている。風船を親にねだる子供や、普段は忙しくて構ってやれないのだからと、屋台の商品を買い与えすぎて、母親に叱られる父親などのいじましい姿も見受けられる。共通するのはいずれも笑顔、半年前の惨状を思えば信じられない光景だ。 それというのも、今日行われるヴィントの王城『風華宮』の落成式の祭典故の事。国民は仁君との誉れ高いマシロ・ブラン・ド・ヴィントブルーム女王の治世を祝い、共に国の復興を祝うべく、こうしてお祭り騒ぎの様相を呈していた。 そんなヴィントの街中にあって、ビューネ自治区にあるオトメ... -
ウルトラマンゼロの使い魔-027
前ページ次ページウルトラマンゼロの使い魔 ウルトラマンゼロの使い魔 第二十七話「狙われた少女」 赤色火焔怪獣バニラ 青色発泡怪獣アボラス 溶岩怪獣グランゴン 冷凍怪獣ラゴラス サーベル暴君マグマ星人 登場 「きゃああああああッ!」 「うわああああああああぁぁぁぁぁぁ!」 トリステイン首都、トリスタニア。今この街は、必死に逃げ惑う人々の悲鳴が喧騒を作り上げ、 混乱の真っ只中にあった。 「ミィ――――――――イ!」 人々が逃げ惑っている原因を作っているのが、今街を蹂躙している赤い怪獣。口から火を吹いて、 トリスタニアの家々を焼き払っている。 この怪獣の名前はバニラ。三億五千年前の地球の超古代文明に「赤い悪魔」と呼ばれ、 封印された大怪獣である。別個体が1966年の日本に復活し、科学特捜隊と大... -
ディセプティコン・ゼロ-5
ディセプティコン・ゼロ back / next 宝物庫に面した中庭に、緑の髪を靡かせて彼女は立っていた。 「……大したものね。余波だけで『固定化』を打ち破るなんて」 宝物庫の壁を撫ぜつつ呟く、その顔に浮かぶのは微かな笑み。 妖艶なその表情は、この学院内の人間には一度たりとも見せた事の無いものだった。 「後は何時実行に移すかね……さて、どうするか」 そう呟く彼女の頭上に、轟音と共に巨体が影を落とす。 腹に響く振動に視線を上へと投げ掛けた時には、その姿は尾の先で回転する羽だけを残して壁の向こうへと消えていた。 「……取り敢えず、あの化け物が居ない時ってのは決まりね」 苦々しげに吐き捨て、その場を後にする。 後には砲弾の着弾と炸裂によって抉られ、埋め立てられたばかりの真新しい地肌を晒す中庭と、僅かな罅の入っ... -
ドラゴンクエスト外伝―ゼロの家庭教師―03
前ページ次ページドラゴンクエスト外伝―ゼロの家庭教師― 「…まったくアイツ何処にいったのかしら?」 一足早く食堂に着いたルイズだったが待てど暮らせどアバンはこない。 仕方なくちょっとだけ豪華になった犬の餌を下げさせ一人昼食を済ませたルイズ。 食後、アバンを探して広場をうろついていると通りかかったメイドに声をかけられた。 「…あの、失礼ですがミス・ヴァリエールでしょうか……?」 「そうだけど…何か用?」 ルイズの答えにホッとしたように目を輝かせたメイドは 「良かったぁ! アバン様からご案内して欲しいと頼まれたんです」 そう言ってルイズを厨房近くのテラスの一角まで先導していった。 誘われるままにテラスの一角に腰を落ち着けたルイズは、 「で、一体アンタは誰でアイツとどーゆー関係でアイツ本人は今何処ほっつき歩いてるの?」 ほんのちょっと... -
ウルトラマンゼロの使い魔-002
前ページ次ページウルトラマンゼロの使い魔 ウルトラマンゼロの使い魔 第二話「これがウルトラの歴史だ!」 変身怪獣ザラガス 地底怪獣グドン 宇宙大怪獣ベムスター 雪女怪獣スノーゴン 用心棒怪獣ブラックキング 登場 『ヘアッ!』 『ガアアアアアアアア!』 新設されたばかりですぐに半壊させられた児童会館の前で、赤と銀色の巨人が一匹の巨大怪獣相手に戦っている。 怪獣の方は、攻撃を受ける度に体質変化を起こして、以降同じ攻撃に対する耐性を取得してパワーアップする 恐るべき能力を持った大怪獣ザラガス。そして巨人の方は、ウルトラマンゼロの大先輩にして、 現代の人類が記録している中で最初に地球に来訪して数々の怪獣の脅威から地球を護った偉大なる光の戦士、 初代ウルトラマンである。 しかしこの戦いは現在行われている... -
虚無の使い魔と煉獄の虚神-5
―――使い魔サイトは地球人である。 地球人だから、この世界に順応していても「いつかは」故郷に帰りたいと願っている。 それは、もう一人の異世界人であるグレン・アザレイも同じだろう。 同じだろうから二人が地球に帰れば、きっと戦いになる。 ずっとこの世界に居続けるなら、高潔なグレンとは良い隣人で居られるだろう。 けれど元の世界に戻れば60億を殺してしまおうとするグレンの考えは、サイトにとって絶対に許せるものでは無い。 けれど―――あの底知れない男に、サイトは勝てる気がしなかった。 あれほど恐ろしい魔術を使う人間に、たかが素早く剣を振れる程度で勝てる訳が無い。 まして、空飛ぶ船に乗り込もうと桟橋を駆け上がるルイズ達を邪魔するように現われた、白い仮面の怪人物などに負ける自分では。 突如現われてルイズを攫おうとしたその白仮面だったが、ワルドの魔法でしたたかに打... -
虚無の使い魔と煉獄の虚神-9
その戴冠式は前代未聞と噂され、ハルケギニアの歴史にも長く残る事となった。 始祖より伝わる3つの玉座の一つ、アルビオン王家の冠を戴くのは少女ティファニア。 尖ったエルフの耳をもつ、異相の王女である。 電光石火の勢いでハヴィランド宮殿を陥落させ、主立ったレコン・キスタ上層部を捕縛した王党派が、王権の復活を宣言してから一週間。 わずかな期間の間に、レコン・キスタはほぼその軍門に下っていた。 5万の兵士を擁した艦隊を全滅させ、8万を超える兵士を中央突破で破った武勇。 ありえない速度での司令部撃破によって、反乱軍上層部の殆どが一網打尽で縄についた。 レコン・キスタ内部を飛び交うの噂には、それを成した伝説の存在が常に付いて回っている。 伝説の虚無を操る始祖の継承者と、それを守る最強の『神の盾』。 転移魔法による進軍をしていたため、本拠地から遠く離れた土地で日干... -
ウルトラ5番目の使い魔、第三部-01
前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔 ウルトラ5番目の使い魔 第三部 第一話 ロマリアからの招待、新たなる闇の予兆 超古代竜 メルバ 登場! 流れ出す溶岩、草木も寄せ付けない灼熱の岩石の大地。 鳥も簡単には近寄れない標高を持つ高山がつらなる大山脈。 ガリア王国と、ロマリア連合皇国の中間に、人間の非力を笑うように聳え立つ巨峰の群れはある。 『火竜山脈』 ハルケギニアの屋根ともいえるそれを、人々は太古より畏れと敬意を持ってその名で呼び、夜空にも赤々と燃え滾る威容を見上げてきた。 その峰峰の環境はハルケギニアでもっとも苛酷と言われ、頂上付近には火を吹く凶暴な火竜が住み、並の人間は近づくことさえできない。 だが、その過酷な自然の要害の奥地に、不敵な笑みを浮かべて立つ一組の男女の姿があった。 「この場所で... -
ウルトラ5番目の使い魔-81
前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔 第81話 アルビオン決戦 烈風vs閃光 (前編) 古代怪鳥 ラルゲユウス 円盤生物 サタンモア 登場! 才人とルイズたちが時空間に囚われていた間に、事態は大きく動いていた。 レコン・キスタ艦隊はすでにロンディニウムを後にして、王党派陣営を直撃するために 進撃中だという。 「どういうこと? アルビオン艦隊は風石不足で動けないはずじゃあ」 「ヤプールもなりふりかまうのをやめたってことだろ。どのみち正攻法じゃあ レコン・キスタの逆転がなくなった以上は、適当に使い切ってポイ捨てってとこだろうな」 ゼロ戦をシルフィードとともに飛ばしながら、才人はこの先始まるであろう 血みどろの戦争を想像して吐き捨てた。彼らが時空間にいる間に敵艦隊は この場所を通過して、今やずっと先に... -
ウルトラ5番目の使い魔-40
前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔 第40話 間幕、タバサの冒険 第二回、タバサと神の鳥 (そのⅢ) 極悪ハンター宇宙人 ムザン星人 バリヤー怪獣 ガギ 古代暴獣 ゴルメデ 友好巨鳥 リドリアス 登場! タバサ達は、翼人達の守っている地下洞穴の見学を終えて、再び地上へと上がってきた。 長い階段は、下りるには良かったが上がるには大変に体力を要求した。なにせ出口まで高さ80メイルはある。 東京タワーの展望台まで歩いて上がったようなものだが、外に出た瞬間息を切らせて飛んできた翼人の言葉が 彼らに疲労に体を預ける贅沢を許さなかった。 「アイーシャ様、たった今人間どもの村を偵察に行っていた者から報告がありまして。突如地底から巨大な怪物が 出現して村を破壊し、こちらのほうへ向かってきているとのことです!!」 「なんですって!... -
封仙娘娘異世界編 零の雷 第五章 その一
第五章 大地を乱す龍の影 その一 一 伯爵家での騒動より一日経過。 つまり翌日の夜。ルイズの自室。 「聞いたわよぉ。大活躍だったそうじゃない」 ――突然、キュルケが踏み込んできた。ノックも無しに。 「何でお前がそのことを知ってる」 「――て言うか、何勝手に部屋に入ってんのよ!!」 などと立て続けに突っ込まれても、キュルケは平然としたものだ。 「ま、色々とね」 どちらの答えにもなっていない。 誰から聞いたのかは分からないが、あまり言いふらされて欲しい話題ではないのだが。 「――で、結局そのホーインテキ? とか言うのはどうしたの?」 「……どこまで知ってるんだお前」 「色々と、よ」 答えになっているような、なっていないような。 「で、どうしたの?」 「破壊したよ」 殷雷は嘘をついた。本当は学院内の林に埋めたのだが、それを教えればまた厄介なこ... -
ウルトラ5番目の使い魔、第二部-23
前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔 第二十三話 ミス・エレオノールの多忙なる日常 古代怪獣 ツインテール 登場! トリスタニアの西の外れに、トリステイン王立魔法アカデミーはある。 そこは名前どおり、様々な魔法の研究をおこなう公立機関である。国内の学者たちから特に選りすぐられた エリート研究員たちが昼夜を問わずに、その知識をぶつけ合い、研究塔から灯が消えることはない。 その中でも、エレオノールは三十人からなる主席研究員たちの一人であり、土系統の分野においての リーダー格として、将来を待望される人材であった。 ヴァリエール領で伝書フクロウを通じての呼び出しを受けたエレオノールは、まずは四階にある自分の 研究室で、ドレスから研究衣に着替えた。 「うん、やっぱりこの服のほうが落ち着くわね」 身動きのたやすい研究衣の感触を... -
ゼロと魔砲使い-20
前ページ次ページゼロと魔砲使い 少し前の時間。ウェールズの私室。 着飾ったルイズとなのはは、ウェールズから古ぼけたオルゴールを見せられた。 「はい、これが『始祖のオルゴール』だよ」 見た目はそれほど豪奢でもない、むしろ手作り感のある、ごく普通のオルゴールに見えた。 「けどこの通り、なんにも聞こえない」 ねじを巻き、ふたを開ける。普通なら音楽が鳴るはずなのに、なにも音がしない--筈であった。 だが、この場にその音無き音を聞き取れるものが二人いた。 「え、なんで! オルゴールがしゃべってる!」 一人はルイズ・フランソワーズ・ド・ラ・ヴァリエール。 “マスター、間違いありません。これはデバイスの残り半分、ストレージユニットです” 同じデバイスである、レイジングハートであった。 「どうした、一体! それに今の声は!」 ウ... -
ウルトラ5番目の使い魔、第二部-80
前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔 第八十話 さらばハルケギニア! 東方より愛をこめて! 高速怪獣 デキサドル 念力種族 ゼネキンダール人 登場! 「とうとうこの日が来たか、長いような短かったような……ま、ともかくあっという間の一ヶ月だったな」 真冬の熱のない陽光に照らされて、鉄色を輝かせる広大な滑走路。そこに鎮座して翼を休める銀翼の戦鳥のパイロットシートに 深く身を沈めて、太陽をあおぎながら才人はつぶやいた。 ここは、新・東方号の後部に広がる信濃の飛行甲板。全長およそ二百メートル、百ミリ近い分厚い甲鉄で出来た、頑強そのものの 装甲甲板の上には、才人を乗せたゼロ戦のほかにも、三機の再生ゼロ戦が待機して整備を受けている。エンジンカウリングが開けられ、 オイルパイプをチェックしているのは、造船所で手先の器用さを見込まれて雇われてき... -
ウルトラ5番目の使い魔、第二部-89
前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔 第八十九話 たったそれだけのこと 大蟻超獣 アリブンタ 友好巨鳥 リドリアス 高原竜 ヒドラ 磁力怪獣 アントラー 海獣 サメクジラ 宇宙海人 バルキー星人 古代超獣 スフィンクス さぼてん超獣 改造サボテンダー 登場! 最初は、なにもできないと思っていた。 わたしは、エルフの母とアルビオン大公だった父の元に生まれ、幼くして両親をなくすと、人目を避けて森の中で暮らしてきた。 そう、わたしはハーフエルフ。人間とエルフのあいだに生まれた半端者……人からは恐れられ、エルフからは蔑まれる存在。 だから、わたしが誰なのかは誰にも知られてはいけなかった。そうしなければ、この世界では生きていく保障すらないと、 両親に代わってわたしの面倒を見てくれたマチルダ姉さんはきつくわたし... -
ウルトラ5番目の使い魔、第二部-85
前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔 第八十五話 ヤプール総攻撃! ネフテス首都アディール炎上! 貝獣 ゴーガ 古代超獣 スフィンクス さぼてん超獣 改造サボテンダー 高原竜 ヒドラ 友好巨鳥 リドリアス 登場! その日は、いつもと変わらないように始まった。 人間の住まう地ハルケギニアからはるか東方、広大な砂漠地帯サハラに存在するエルフの国、ネフテスの首都アディール。 およそ、生命の存在を拒み続ける熱と乾燥の大地に、エルフたちは優れた魔法と技術によって高い文明社会を築いてきた。 ひとつひとつのオアシスを拠点にし、精霊の加護によって太陽の熱波から身を守ることで、砂漠の中にまるで島のように 都市や村を築き上げる。それらを空中船や幻獣を巧みに使って有機的に結合することにより、彼らは高度なネットワーク社会を 形成し、... -
ウルトラ5番目の使い魔、第二部-50
前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔 第五十話 退場者と入場者 宇宙魔人 チャリジャ 登場 晴天の夜空に満天の星々が輝き、青い半月が地上を柔らかく照らし出している。 耳をすませば、どこからか虫の鳴く声が細く聞こえてきて、夜が決して無音の死の時間ではないということを教えてくれる。 「この空の果てで、悪魔が蘇ってるなんてとても信じられねえよな」 才人はぽつりと、宿屋の窓から空を見上げてつぶやいた。 アーハンブラ城からティファニアを助け出し、ビダーシャルと別れてから二日ほど。彼らはへき地の小さな宿場町で宿を借りていた。 振り向いて部屋の中を見ると、ルイズが薄汚れた毛布をかぶってすやすやと眠っているのが目に映る。両隣の 部屋では、エレオノールとルクシャナ、ロングビルとティファニアがそれぞれ同じように寝息を立てているだろう。 思い返... -
ウルトラマンゼロの使い魔-046
前ページ次ページウルトラマンゼロの使い魔 ウルトラマンゼロの使い魔 第四十六話「トリスタニアの奇跡」 地獄星人ヒッポリト星人 暴君怪獣タイラント 宇宙大怪獣アストロモンス 宇宙大怪獣改造ベムスター 光熱怪獣キーラ 宇宙スパーク大怪獣バゾブ 登場 トリステイン女王アンリエッタの、突然の失踪。それは内通者リッシュモンをあぶり出すために 仕掛けた、アンリエッタの罠であった。しかしリッシュモンは既にヒッポリト星人に魂を売り渡しており、 卑劣にも故郷トリステインを焼き払うためにネオパンドンを呼び出した。その危機に立ち向かったのは、 我らがウルトラマンゼロ。彼は改造により戦闘力が上昇したネオパンドンをも打ち倒した。 しかし、ヒッポリト星人の計画はそこで終わりではなかったのだ。ネオパンドンを倒したばかりのゼロに、 ... -
虚無の雀士 スーチーゼロ Remix
これで勝った・・・。 額の大粒の汗を拭いながら、ワルドが思案する。 ニューカッスル礼拝堂で繰り広げられた、殺す者と殺される者との異色の麻雀対決も 既にオーラスを迎えていた・・・。 現時点で、トップのワルドとスーチーゼロの点差は21000。 直接振り込んでしまえば、おおいに逆転負けの可能性は残っている。 だが、後半戦に入ってからは、流れは明らかにワルドの方にあった。 ワルドは横目でチラリとウェールズを見る。 序盤こそ、彼とゼロは即席コンビとは思えぬほどの、見事な連携を見せていたが、 『偏在』3体を監視に着けた直後、快進撃はピタリと止まった。 いかに切れ者といえど、所詮は王族の坊ちゃん麻雀である。 すっかり動きが萎縮してしまい、相方への差込すらもままならないでいる。 そこへいくと、流石にゼロは勝負師である。 実質2対1という状況に追い込まれなが... -
ウルトラマンゼロの使い魔-020
前ページ次ページウルトラマンゼロの使い魔 ウルトラマンゼロの使い魔 第二十話「目覚めよルイズ」 用心棒怪獣ブラックキング 宇宙ロボット キングジョー 暗殺宇宙人ナックル星人 登場 トリステイン王女アンリエッタの結婚式を三日後に控えた日、トリステインに国家存亡に 関わるほどの危機が降りかかった。クロムウェルに化けたナックル星人の傀儡となった アルビオン艦隊が、ナックルの大軍団とともに攻め入ってきたのだ。侵略部隊はラ・ロシェールから タルブ村に侵入し、暴虐を振るい出した。タルブ村の人々は、怪獣と宇宙人の脅威に なす術なく逃げ惑うばかり。 それに立ち上がらないウルトラマンゼロではない。タルブ村に駆けつけた才人とルイズは、 カプセル怪獣の力を借りてシエスタたちタルブ村の人々を救出。そして才人がゼロに変身し、 ... -
ウルトラ5番目の使い魔、第二部-28
前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔 第二十八話 東方よりの客人 宇宙斬鉄怪獣 ディノゾール 宇宙斬鉄怪獣 ディノゾールリバース 登場! ガリア王国の首都、リュティスのヴェルサルテイル宮殿。 壮麗さと優美さをかねそろえ、ハルケギニア最大の王国の国力の象徴ともいうべき大宮殿。 別名、薔薇園とも呼ばれるここには、広大無比な庭園が敷かれ、およそ人間が知る限りの花々が彩られている。 その中でも特に異彩を放つ、青色の大理石で建造されたグラン・トロワは、今日は人払いがされて警備の兵士すらいない。 最奥の一室に、宮殿の主が一人の特別な客人を迎えていたのが、その理由であった。 「ここへ出向いてくるのも久しぶりではないか。どうかな? お前たちのいう蛮人の世界に、そろそろ慣れたかね?」 「慣れる慣れないの問題ではない。我... -
ウルトラ5番目の使い魔、第二部-86
前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔 第八十六話 超獣軍団陸海空! アディール完全包囲網完成 磁力怪獣 アントラー 海獣 サメクジラ 宇宙海人 バルキー星人 オイル超獣 オイルドリンカー 古代超獣 スフィンクス さぼてん超獣 改造サボテンダー 登場! 怪獣は、一体で現れるとは限らない…… 怪獣は、一体で現れるとは限らない。怪獣とは、自然の摂理から外れた特異な生命体であり、その大半はひとつの事例につき 一体の出現で終わることがほとんどである……だが、時には同時多発的に複数体の怪獣が現れることもあり、その際の脅威と被害は 単体で出現したときを大きく凌駕する。 記録を紐解けば、大怪獣軍団を結成しての総攻撃をもくろんだジェロニモンの討伐をはじめ、東京を壊滅の危機に追い込んだ グドンとツインテールの同時出現、MACを... -
ウルトラ5番目の使い魔、第二部-32
前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔 第三十二話 伝説を受け継いだルイズ 幽霊船怪獣 ゾンバイユ ミイラ怪人 ミイラ人間 登場! ウェールズは、信じられないような光景を目にしていた。 今まさにウルトラマンにとどめを刺そうとしていた怪獣の傍らに、ぽつりと小さな光球が現れた。 「あれは……」 なんだ? という言葉をつぶやく前に、光は自らの存在感を変えていった。はじめ夜空の星のような 儚げな点であったものが、みるみるうちに真昼の太陽のように膨れ上がって、瞬く間に怪獣の巨体を 覆いつくした。 白の世界、そのときに彼らが見たものを表現するとしたらその言葉しかないであろう。 とどまることなく膨張する光は、本物の太陽以上の輝きを持って人々の網膜を焼く。 とても目を開けていられなくなったウェールズや、艦隊の将兵たちは目をつぶり、手... -
萌え萌えゼロ大戦(略)-29
前ページ次ページ萌え萌えゼロ大戦(略) アルビオン空軍工廠の街ロサイスは、首都ロンディニウムから南に向かい、 さほど離れていない場所に位置している。『革命戦争』と彼らが呼び慣らわす 内戦に勝利した貴族派『レコン・キスタ』がこの国の主となる前から、 ここは王立空軍の工廠だった。 王党派の撤退時に工廠としての機能を喪失したこの街も、貴族派による 『解放』の直後から急ピッチで復興され、今も先の戦争で傷ついた艦隊が その傷を癒していた。 その中心部。『レコン・キスタ』の三色旗が誇らしげに翻る赤煉瓦の 大きな建物は、王軍時代から変わらず空軍の発令所である。そこの窓から 見えるのは、乾ドックに入渠した天を仰ぐばかりの巨艦。 雨避けのための布が、巨大なテントのように巨艦――アルビオン空軍 本国艦隊旗艦『レキシントン』号を覆っている。全長二百メイルにも及ぶ ... -
ウルトラマンゼロの使い魔-026
前ページ次ページウルトラマンゼロの使い魔 ウルトラマンゼロの使い魔 第二十六話「逆転!グレンファイヤー只今参上」 地底エージェント ギロン人 恐怖の円盤生物軍団 登場 怪獣。生物の常識を超越した能力を有し、古くから人類を巨体と圧倒的な力で脅かしてきた存在だが、 怪獣とひと口に言っても多種多様な種類がいる。そして中には、複数の種の中で一定の生態上の特徴を 共有するものたちも存在する。 かつて、才人やウルトラマンゼロの故郷のM78スペースには、「ブラックスター」という 生きた惑星が存在した。その星は「ブラック指令」という人物とともに他の星に侵略の魔の手を 伸ばしていたが、現在はウルトラマンレオにより破壊されたことでもう宇宙の塵となっている。 そのブラックスターは、自身は巨大すぎるために、侵略行為の際には自らの内部... -
ウルトラ5番目の使い魔-89
前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔 第89話 時空を超えた奇跡 変身超獣 ブロッケン 一角超獣 バキシム ウルトラマンメビウス 登場! たとえどんなに闇が深かろうと、たとえ世界の全てが踏みにじられようと、 すべての力が尽きて、誰もがあきらめてしまおうと、助けを求める人がいる限り、 光は必ず差し込んでくる。 異次元人ヤプールの罠にはまって十字架にかけられ、人々の目の前で、 二大超獣バキシムとブロッケンによって、今まさに処刑されようとしている ウルトラマンA。奴は、何万人もの人間にエースの死に様を見せつけることで、 復讐の成就と共に、その悲嘆と絶望のマイナスエネルギーで一気に力を回復しようと 画策していたのだ。 矢尽き刀折れて、精神力もなくなった人間たちにもはやエースを救うすべはなく、 ... -
ウルトラ5番目の使い魔-72
前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔 第72話 ヤプールの罠! 赤い雨の死闘 円盤生物 ブラックテリナ 円盤生物 ノーバ 高次元捕食体 ボガール 頭脳星人 チブル星人 登場! ヤプールの尖兵として、無数のテリナQをばらまき、何万人もの人間を殺人鬼に 変えた恐るべき怪獣、円盤生物ブラックテリナ、こいつを倒さない限り、テリナQの 汚染はアルビオン全体にとめどもなく広がり、やがてはこの巨大な浮遊大陸全土が 意思を奪われたゾンビの群れに占領されてしまう。 才人とルイズは、同じように取り付かれてしまったキュルケたちを救うためにも、 これまで散々やりたい放題をしてくれたヤプールに思い知らせてやるためにも、 怒りを込めて変身した。 (ヤプールめ、まさか円盤生物まで復活させているとは……だけど、正体が わかったからにはつぶさせても... -
ウルトラ5番目の使い魔、第二部-27
前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔 第二十七話 魅惑の妖精亭は今日も繁盛! 知略宇宙人 ミジー星人 合体侵略兵器獣 ワンゼット 潜入宇宙人 ベリル星人 登場!! 月も替わって、トリステインもめっきり冷え込む日が多くなってきた。 「うー、さぶさぶ」 トリスタニアでも、店の窓ガラスにつゆがつきはじめる中で、夏服のまま外に出た店主が鳥肌を立てている。 ハルケギニアは北方のアルビオンをのぞいて全体的に温暖で、雪が積もるほど冷え込むことは滅多に ないけれど、そろそろ厚着をするのが必要そうである。 しかし、街の雰囲気は冷え込む気温とは裏腹に、日を追うごとに熱気を増していっていた。 「家の飾り付けや、紙吹雪の用意はしたかい? 窓から掲げるトリステインとアルビオンの国旗、これも 必需品だ。急いで買った買った... - @wiki全体から「『使い魔くん千年王国』 第二章 復活」で調べる