あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ内検索 / 「ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-11」で検索した結果
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ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-11
前ページ次ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 「!?」 薄暗い茨の森が、突如鮮やかな朱色に染まった。 森に居る人間達の目に映る全てのものにおどろおどろしい血の色が広がっていた。 「これは一体……」 コルベールは生徒に背負われながら青い炎を放っていた。 紅色の空間の中、彼の放つ炎は一際目立って輝いている。 コルベールは恐る恐る上空を見上げた。 森の外を目指して飛び進むメイジ達の列、その中間の位置にキュルケとタバサは居た。 火系統のメイジであるキュルケはタバサの上に乗っている。 タバサは飛行速度を抑えながら慎重に列の中央を飛んでいた。 列の先陣は奇襲を受けやすい、彼女がそう判断していたからだ。 前方の地面から突然現れる茨、急な事態に対応が遅れる先陣の生徒達――そのような奇襲をタバサは想定していた。 ところが、先陣への奇... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-01
前ページ次ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 「アンパンマン、新しい顔よ!」 コック帽を被り青いオーバーオールを着た女性がそう叫んだ。 彼女が放り投げたアンパンは僅かのスピンもすることなく、一直線に黒い鉄像へと向かって進んでいった。 「し、しまった!」 紫色のUFOに乗った悪魔じみた男が鉄像を見ると、既にその頭部は焼き立てのアンパンへとすり替わっていた。 「元気100倍! アンパンマン!」 勢いよく地面を蹴って跳ね上がった鉄像が忽ちの内に砕け、その中からは真っ赤な体と焦げ茶色のマントが姿を現した。 「許さないぞ! ばいきんまん、黒バラ女王!」 アンパンマンと名乗るその男の視線の先には天を衝くほどの大きさの黒い影が佇んでいた。 「おのれアンパンマン! こうしてくれるーっ!」 黒バラ女王が両手を掲げると辺り一面見渡す限りの地面に亀裂が走った。... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-05
前ページ次ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 「な、何も見えないじゃないか」 ギーシュが呟いた。 茨のトンネルを抜けた先、半径80メイルの半球――茨の壁に囲い込まれた空間は完全に闇に包まれていた。 ひしめくように群生した蔓の間からは僅かな光さえも差し込まない。 辺りの確認をするためには何らかの光源が必要であった。 そこで、キュルケとタバサは照明の魔法、ライトを唱えた。 しかし、杖の先端から発せられる光は彼らの体を照らす程度にしか広がらない。 この閉鎖空間には濃霧が立ち込めていた。 彼らは皆、言い知れない恐怖に襲われた。 「ちょ、ちょちょっとこれ、ど、どうするの?」 キュルケがタバサの肩に手を乗せながら訊ねた。 タバサのマントを握り締める彼女の手は微かに震えている。 「……」 タバサは俯いたまま口を開こうとしない。 「あ、... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-14
前ページ次ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 「あ……」 ルイズと女王が戦っている間、ギーシュは茨の蔓の陰から彼女達の様子を眺めていた。 彼が森の奥に隠れていたのは、他の生徒達による暴行を避けるためであり、女王から逃れるためではなかった。 他の生徒達に見つけられないように身を潜めながら、彼は女王の前に飛び出す頃合いを見計らっていた。 これ以上誰かに殴られることなく、大人しく鉄の像にされる――それは満身創痍の身で絶望に打ちひしがれていた彼が最も簡単に楽になれる方法であった。 その時、彼は他の生徒達が鉄化されるまでは体の痛みに耐えるつもりでいた。 しかし、彼の考えは女王と戦うルイズの姿を見るにつれて段々と変わっていった。 貴族としての誇り、それは彼にとっても大切なものであった。 彼が今日の昼頃にサイトと決闘をしたのも彼なりのプライドを貫き通す... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-12
前ページ次ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 女王はギーシュのことを酷く嫌っていた。 その理由は昨日のギーシュの行動に起因している。 彼女は封印されている間、自分が自由になることだけを考えていた。 そのため、ガラス玉の中に居る内はギーシュに対して怒りや憎しみを感じることはほとんど無かった。 ところが、一度封印が解かれてしまえばそのようにはいかなかった。 ギーシュ達が森の中で茨の蔓から逃げていた頃、暇を持て余していた女王はふとあることを思い出していた。 昨日のギーシュとの会話の内容である。 彼は女王のことを"使い魔"と言っていた。 「さあどうした? 早くこのゴミを片付けろ」 一向にギーシュをいたぶろうとしない生徒達に対し、女王は再び命令をした。 一同を見下ろす女王の瞳は紅色の光を放っている。 ギラギラと... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-03
前ページ次ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 「サ、サイト!? サイトーーッ!」 桃色がかったブロンドの髪の少女、ルイズが悲鳴を上げた。 彼女は昨日のサモン・サーヴァントで平民を使い魔として召喚した生徒である。 その彼女は今、涙を両目に浮かべながら少年の形をした鉄像を抱いている。 少年の像は先ほどまで人間であった。 決闘でギーシュを追い詰めていた少年こそが彼である。 「ほーっほっほっほっほっほ。他愛の無いこと」 閉ざされていた口を巨人が開く。 その言葉にギーシュは自分がまだ決闘の最中であったことに気がついた。 上空に向けていた目線を下げると、何故か黒い鉄の塊と化している少年と彼に縋り付いて泣くルイズがいる。 「すげえ! ギーシュの使い魔が平民を錬金した!」 事の一部始終を見ていた者達が歓声を上げる。 少年がギーシュを圧倒した... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-04
前ページ次ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 「おや」 秒速約60メイルで飛行するタバサの使い魔、雌の風竜・シルフィードを巨人が見送った。 (全く往生際の悪い子達だねぇ) 呆れたような顔をすると、巨人は長い袖を揺らしながら両腕を大きく振り上げた。 「どこへ行こうと同じことさ!」 巨人の足元が妖しく蠢き出した。 一分後、シルフィードは学園から3リーグほど離れた草原上空を飛んでいた。 ギーシュとルイズはシルフィードの胸と両前足の付け根に挟まれる形で抱えられている。 唐突に空の上まで連れて来られた二人は勿論、タバサやキュルケ、シルフィードでさえ自分達が急死に一生を得ていたことを知らない。 巨人が彼らを攻撃する数分前、タバサは口笛を合図にシルフィードを呼び出していた。 学院まで駆けつけたシルフィードは、山のように巨大な亜人と自分の... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-10
前ページ次ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 何千年も生きた大樹のように太い茨の間掻い潜りながら、数え切れないほどの細い茨が人間達を捜し回る。 女王が造り出した茨は、言わばガーゴイルのようなものだった。 茨の蔓は女王の意の儘にその身を動かす。 だが、それは女王の指示無しに彼らが動けないということは意味しない。 一本一本それぞれが擬似的な意志を持ち、独立して女王のために働こうとする。 彼らはそのような存在であった。 --- 一般的に、フライの魔法を使いながら他の魔法を使うことはできない。 火系統の魔法が使える者は他の生徒達の背におぶさりながら炎の魔法を唱えていた。 彼らが飛び進む道の横から躍り出る茨の蔓は、皆一様に炎の玉を目掛けて進路を変える。 視力や聴力を持たない茨達は空気の流れの微妙な変化を頼りに獲物を捜していた。... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-15
前ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 ||補足:これまでに描写したルイズの体の変化 ||関節が外れて手足、首の筋肉が伸びきる ||首の長さ約10cmUP, 手足の長さ約20cmUP, 身長153サント→約180サント ||黒髪化(足元までの長さ, 前髪はそのまま), 赤瞳化, 青白い灰色の肌 ||顔立ちと声は変化無し(女王の台詞はルイズの声で喋ってます) 「ぷっ! あは、あはははは」 女王はギーシュの言葉を聞くと、吹き出すように笑い始めた。 そして、女王はルイズ長く伸びた首をギーシュの前に差し向けた。 「お前は、ほんっとうに馬鹿な子だねぇ……」 舐めるようにギーシュを眺めると、右耳を真下に傾けたルイズの顔が彼の左の耳元に静かに口を寄せる。 垂れ下がる黒い長髪が彼の肩を覆った。 「だぁーーーっ!!!」 「わひぃぃぃ!!」 突如ル... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-09
前ページ次ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 ロングビルを先頭に、一同は鬱蒼と茂る茨の森を飛び進んでいた。 女王が攻撃を止める瞬間、ロングビルは一人群衆の中から抜け出し森の奥へと逃げ出していた。 そして取り残された者達は一人二人と彼女の後を追ううちに、全員がそれに釣られて同じ方向に逃げ出していた。 女王が何故後ろに振り返ったのか、などと考える暇は無かった。 可能な限り飛行速度を上げ、ひたすら皆の進む方向に自分も突き進むことしかできなかった。 「ちっ……」 後方を一瞥したロングビルは眉を顰めながら舌打ちをした。 自分より遥かに後ろで飛行する生徒達は彼女にとって目障りな存在だった。 女王の真後ろにゴーレムを造り出し、女王の気を引きつけたのは彼女だ。 しかし、彼女が咄嗟にそのような行動を取ったのは皆を救うためではない。 あの時の彼... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-02
前ページ次ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 ――翌日。 この日のヴェストリの広場にはいつにない賑わいがあった。 そこでは決闘が行われていたのである。 ここトリステイン王国では貴族同士の決闘は禁止されている。 では何故決闘が行われているのか。 それはある貴族が決闘を挑んだ相手が平民だったからだ。 「まだ続ける気はあるかい?」 全身が傷だらけになった平民を一瞥すると、ギーシュは造花の杖を振るった。 杖の先から剥がれ落ちた赤い薔薇の花びらが空中を舞う。 するとそれは一本の剣へと変化し、平民の目の前に突き刺さった。 「続ける気があるならその剣を取りたまえ」 ギーシュ口元の右側を吊り上げながら平民を見下ろした。 「その気がないなら僕にこう言うんだ。『ごめんなさい』とね」 このときギーシュは自分の勝利を確信していた。 しかし... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-08
前ページ次ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 「ば、化け物ぉぉぉ!!」 恐怖に駆られた一部の生徒と教師達がその場から逃げ出した。 フライの魔法を使い、地を蹴って走るよりも速く巨人の前から立ち去ろうとした。 しかし茨の蔓は地面を割り、彼らの飛行速度よりも速く伸し出す。 彼らの全身が締め付けられた。 「この私が化け物だと?」 黄金色の眼球を剥き出し、巨人が鬼気迫る表情をする。 三人の教師と十八人の生徒を縛る茨の締め付けが強まった。 「私の名は黒バラ女王……化け物ではない!!」 女王の発した怒りの声が衝撃波となって砂煙を舞い上げる。 耳を劈く轟音は再び逃げ出そうとする者達を怯ませ、身動きを止めさせた。 「ぎゃあああああああああああ!!!」 彼らの周りから無数の悲鳴が聞こえた。 茨に囚われた者達の体が急激に痩せ細り色を失っていく。 ... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-13
前ページ次ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 「おーっほっほっほっほっほっほ、ほ……む!」 女王の甲高い笑い声が止んだ。 「ぬおぉぉおっ!」 女王が唐突に声を荒げた。 首を反らした彼女の頭が逆さになって真後ろを向いた。 すると、先ほどまで女王の額があった位置に突然激しい爆発が起こった。 (これは、まさか……!?) その爆発から感じ取れる魔力に女王は覚えがあった。 「何者だ!!」 女王は目を見開くと椅子から立ち上がり、血相を変えて辺りを見渡した。 周囲には女王が生やした茨があるばかりで女王に襲い掛かるような者は見当たらない。 「ぬぅ!?」 女王の首元で再び爆発が起こった。 しかし、その爆発は見かけの派手さと規模の大きさに比べて破壊力は小さかった。 被爆した部分に熱が残ったものの、女王は全く傷を負っていない。 「下からだね」... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-06
前ページ次ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 「君達が学院を出て行った後じゃ、あの亜人が先住魔法を使ったのは」 列の先頭を歩きながらオスマンは事の仔細を伝える。 「奴が両手を天に掲げると、学院の回りから巨大な植物が生えてきおってな。 我らはものの数秒も経たん内に閉じ込められてしまったのだ」 「我らって……オールド・オスマンの他にも無事だった人がいるんですか?」 ルイズが意外そうな顔で訊ねる。 「ああ、ミスタ・コルベールとミス・ロングビルあの時一緒に居たのでな。 ……それで閉じ込められてから数分すると、窓の外が急に曇り出して来おった」 彼らは宝物庫へ向けて足を進める。 「その時丁度、ミス・ツェルプストーの叫び声が聞こえての」 (やだ……) キュルケはタバサに縋り付いて叫んでいた自分を思い出して顔を赤くした。 「声のした方向を照らしてみたら、... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-07
前ページ次ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 学院の正門前には多くの生徒が教師達によって集められていた。 オスマンの秘書であるミス・ロングビルによって学院中の教師達に彼の指示が伝えられていたからだ。 コルベールに連れて来られたギーシュ達もそこに居た。 一同は深い霧と漆黒の闇の中で身を寄せ合う。 奪われた視界と不気味なまでの静寂が彼らの恐怖感を増大させた。 一度集団から離れれば二度と戻っては来れない、誰もがそう感じざるを得ない状況がある。 彼らにとってのオスマンが現れるまでの時間は恐ろしく長く感じられるものだった。 「オールド・オスマン、その筒は一体?」 濃霧を晴らし、激しい光を杖から発しながら彼らの前にやって来たオスマンの左腕には緑色の筒が抱えられていた。 その筒は金属で出来ているらしく、独特の光を反射させている。 「……破壊の杖じ... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王
ギーシュが『アンパンマン』より黒バラ女王を召喚 part-01 ギーシュくん が ふういんされた くろバラじょおう を しょうかん してしまいます。 part-02 くろバラじょおう の ふういん が とけてしまいました。 part-03 じゆう に なった くろバラじょおう は みんな を くろく してしまいます。 part-04 ギーシュくん たち は がくいん の なか に とじこめ られてしまいました。 part-05 とじこめられた ギーシュくん たち を オスマンがくいんちょう が たすけてくれました。 part-06 ギーシュくん たち は がくいん から だっしゅつ しようとします。いっぽう、そのころ トリステインおうこく では・・・ part-07 オスマンがくいんちょう の おかげで みんな は そと に でること が できました。だ... -
お絵描き掲示板/お絵かき掲示板ログ/242
ギーシュ・ド・グラモンとCV.のび太 -- ギシュ黒 (2009-12-07 20 08 10) のび太言うなwwwwww -- 名無しさん (2009-12-07 21 08 17) それじゃドロンジョ様 -- 名無しさん (2009-12-07 22 29 07) 未来少年コナンも忘れてるぜ!! -- 名無しさん (2009-12-07 22 31 38) ペーターは? -- 名無しさん (2009-12-07 22 39 05) 邪悪化した黒柳徹子ですか? -- 名無しさん (2009-12-07 23 11 28) ちょっとびっくりした -- 名無しさん (2009-12-08 00 43 18) これアンパンマンのキャラなんだよな…。 -- 名無しさん (2009-12-08 01 08 56) アンパンの方だったら確実に小ネタだよ... -
長編(五十音順)-01
あ行 作品タイトル 元ネタ 召喚されたキャラ 更新日時 ラスト・レイヴン×ゼロ ARMORED CORE LAST RAVEN ジナイーダ 2009-10-11 15 58 32 (Sun) [秩序]の守護者 ARMORED CORE MASTER OF ARENA ハスラー・ワン 2011-04-16 16 38 23 (Sat) サーヴァント・ARMS ARMS 高槻涼、神宮隼人、巴武士 2010-10-10 12 25 51 (Sun) 三つの『二つ名』 一つのゼロ ARMS クリフ、ヴォルフ、キュクロプス 2011-11-13 18 50 55 (Sun) ゼロの使い魔×相棒 ~トリステイン魔法学院特命係~ 相棒 杉下右京 2010-03-16 00 13 10 (Tue) アウターゾーンZERO アウターゾーン ? 2011-09-06 21 03 16 (Tue) ア... -
ギーシュが土行孫を召喚したようです
「いやだああぁぁあああ!!」 「冗談じゃない!断じて拒否するぞぼかぁ!」 草原に悲痛な声が響き渡る。学院きっての伊達男、ギーシュ・ド・グラモンと、彼に召喚された者の叫びである。 ここ、トリステイン魔法学院で、二年生進級の際に行う春の使い魔召喚の儀式。 そこで彼が召喚したのは、背の丈はギーシュの胸ほどの、ずんぐりむっくりとした体型の醜男であった。 「何が悲しくて、こんなのと口付けにゃあならんのだ!」 ギーシュを指してそんなことをいうのは、崑崙十二仙の一人『懼留孫』の弟子で、土行孫と言う。 何の因果か呼び出されてしまったようだ。 「それはこっちの台詞だ!どうせ呼んでキスするなら、可愛い女の子のほうが良いに決まってるだろう!」 造花の薔薇を大仰に振りながら、猛弁を奮うギーシュ。 「やっぱそうだよな!」 「もちろんだとも!」 意見が合う二人。お前等お似合いじゃな... -
ZERO-FACE-02
前ページZERO-FACE 裏庭で対峙する二人の男。 一人はギーシュ・ド・グラモン。 名だたる武の名門、グラモン家の子息。 一人はシュージ・クサカリ。 その名も高き無能メイジ、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールの使い魔。 「たかが平民風情に本気になるのも大人気無いが、やはり平民如きが貴族に無礼な口を利くのを 放置するわけにはいかないからね」 気障ったらしく手に持つ薔薇の造花を振ると、ひとひら落ちた花びらが地に付き、2メイル程の甲冑の騎士が姿を表す。 「さあ、僕のワルキューレよ。あの平民の相手をしておあげ 君がちょろっと撫でれば泣きながら謝るだろうね 『生意気な口を利いて申し訳ありませんでした、偉大なるギーシュ・ド・グラモンさまぁ』とね」 「やめなさいよギーシュ! それこそ平民相手にみっともないじゃない」 「これだからゼ... -
ギーシュの吸血-1
「も、モンモランシー……?」 ギーシュは、呆然と自分と破滅の間に立ちふさがったその少女を見やった。 イザベラが振り下ろした一振りの刃。それを、わが身でもって受け止めた少女の姿を。 モンモランシーは背中でもってイザベラの剣を受け止めていたから、傷口そのものは見えなかったが…… それでも、ギーシュには分かってしまった。 彼女が、既に助からないほどの傷を負っていることが。 「あ……う……」 「何を、ボーっとしてるのよ」 ゆっくりと。 呼吸に合わせてあふれ出す血の迸りを感じながら、モンモランシーは口を開いた。 貴族の癖に。 あんなバケモノ(アーカード)の従者の癖に。 この期に及んでまだ腰を抜かし続けるギーシュがいらだたしかったし、同時に愛おしかった。 彼女は、アーカードの世界に居た傭兵のように、ギーシュに多くを語ろうとはしなか... -
ゼロと運命の剣-04
前ページ次ページゼロと運命の剣 ギーシュは不機嫌だった。平民のメイドの余計なお世話で浮気がばれたからだ。 浮気がばれたというのは正確な表現ではない。ギーシュは女性皆に愛を持って接していると言うだけの話で、れっきとした誤解だ。 その原因が平民の女である。何故平民のせいで僕が愛するケティやモンモランシーにこんな無様な弁明をせねばならないというのか。 「君が軽率に香水のビンなんか拾い上げたおかげで、二人のレディの名誉が傷ついた。どうしてくれるんだね?」 「も、申し訳ありませんミスタ・ギーシュ」 全く、今日は最悪だ。怒りのぶつけどころといえばこの女だけだ。 不意に、闖入者が現れるまでは。 「どうしたの?」 キュルケが周囲の生徒を捕まえて事情を聞く。ルイズは結局、その後ろに連れ立って話を聞く事になった。 「ああ、ギーシュの奴が二股をかけてたっ... -
黄金の使い魔-05-後篇
前ページ次ページ黄金の使い魔 ヴェストリ広場 “風”と“火”の塔の間に在る、西向きの中庭で、日中も殆ど日が差さない。悪巫山戯には最適の場所 普段は大して人気も無いその場所は今、ギーシュと平民の決闘という名の一方的なリンチを見る為の生徒で溢れ返っていた 「諸君、決闘だ!貴族に対する無礼を犯した平民は、今!このギーシュ・ド・グラモンによって裁かれるだろう!・・・薔薇の葬列に送られてね・・・!!」 薔薇を掲げながら高らかに宣言するギーシュ (き・・・決まった!!!!) ワッと盛り上がる観衆 そんな生徒達の列にキュルケとタバサが居る、それも最前列である 「それにしても珍しいわねタバサ、あなたがこういう事に興味を持つなんて」 表情を変えないタバサだが、目線を追ってみるとどうやら目的はアイオリアの様だ "雪風"の二つ名を持... -
”舵輪(ヘルム)”の使い魔
「マップスネクストシート」よりミュズを召喚 第1話 『そしてトリステインに流星が降った』 第2話 『ぼくは使い魔』 第3話 『初めての着替え(一回休み)』 第4話 『美少女と幻獣と…』 第5話 『その名はゼロ』 第6話 『ギーシュ・ド・グラモンに花束を』 第7話 『伝承』 -
ゼロ 青い雪と赤い雨-05
前ページ次ページゼロ 青い雪と赤い雨 ヴェストリの広場。 “西の小人”を意味するその広場は、夥しい数の生徒達で溢れ返っていた。 騒ぎを見ていた者、噂を聞きつけた者等が決闘を見物、いや見届けようというのである。 その広場の中心に金髪の少年こと、ギーシュ・ド・グラモンは立っていた。 自分より先に食堂から出て行ったはずの決闘相手を待っているのだ。 彼の蒼い瞳は、それ自体が抜き身の剣の様な鋭さを放っている。 その燃え上がる眼光の熾烈さに、生徒達は圧倒され、声を失っていた。 彼は気障ではあるが、温厚で気のいい人間である事は多くの人の知る所だった。 その彼がまさに怒れる獅子の様な容貌で佇んでいる。 その一事だけでも生徒達を箝口させるには十分だった。 やがて一陣の風と共に、何もない空間からクラスメイトの使い魔が突如現れると、 ヴェストリの広場の空気は、... -
超魔王(?)使い魔-13
「よくぞ来た!てっきり逃げたものかと思ったぞ!」 …ギャラリー多くね?マズイ、ピンチになってもこれじゃ逃げられない 「誰が逃げるか!噛ませ犬の分際で偉そうな口を聞くな!」 …しかもコイツは逃げる気ゼロだし。こうなったらラハールが勝つのに賭けるしかないわね。 「か、か、噛ませ犬だと!?無礼な!僕はギー…」 「うるさい!貴様など噛ませ犬で十分だ!」 おーおー挑発しちゃってまあ… 「ふ、フン!やはりゼロのルイズの使い魔だけあって礼儀というものを知らないらしいな!」 …何ぃ? 「ゼロのルイズ!使い魔の躾すらできないのか?所詮はゼロの…ヒィっ!?」 何かしら。“優しく”見つめてあげたら悲鳴をあげちゃったわ。不思議ね。 「…ラハール?」 「な、なんだ?」 あら、なんで怯えてるのかしら? 「この噛ませ犬、殺っちゃいなさい」 「いや…殺るのはまず... -
とりすていん大王-11
前ページ次ページとりすていん大王 時間が来ました 始まりますよ とりすていん大王 11回目 「「「アルビオンばんざーい ウェールズ王ばんざーい」」」 お父さん、ギーシュ、サイトの三人の大活躍でレコン・キスタは敗れ去りました 巨大お父さんの頭突きでレコン・キスタ首領 クロムウェルは気絶し、ワルドは命からがら逃げ出しました クロムウェルが気絶した事でアンドバリの指輪で操られていた人々は正気に戻り、王党派が逆転したのです 激しい戦いが終わって数日後、いまだ復旧作業中のアルビオン城ですが王の間ではウェールズ王子の戴冠式が行われていました 「諸君!!私、ウェールズ・テューダーは今日、ここに正式にアルビオンの王となる」 新しくアルビオンの王となったウェールズ王の挨拶が続きます 「あの苦しいレコン・キスタとの戦いで我々は三人の勇者に出会い救われた」... -
デュエルモンスターズZERO-03
「決闘だ!!」 朝食の席、そこで 土系統のドットメイジ。ギーシュ・ド・グラモンは声も高らかに決闘を宣言した。 理由は簡単。ギーシュ曰く『貴族の誇りを汚されたから』らしい。 だがその相手はというと、なんと平民のメイドである。 メイド――シエスタは小瓶を拾い、それをギーシュに渡そうとした。ところがそこから、彼が二股をかけているのがバレてしまったのである。 ギーシュは両頬に紅葉型の跡をこさえることになってしまった。 無論、シエスタに責任はない。 悪いのは二股をかけたギーシュである。 だが、そこで『自分が悪い』と認められるほど、グラモン家の坊ちゃんは大人ではなかった。 結果として、シエスタは貴族の憂さを晴らすため、生贄に選ばれてしまったのだ。 無論、殺すつもりまでは無かろうが、それでも女性に手を上げるのはいただけない。 今朝、そのメイドと親しい仲に... -
とりすていん大王-09
前ページ次ページとりすていん大王 色々とありつつ始まります とりすていん大王 9回目 「特急、ラ・ロシーェル発、アルビオン行き~、ラ・ロシーェル発、アルビオン行き~ご乗船ありがとうございます」 お父さん一行はラ・ロシーェルの桟橋でアルビオン行きの船に乗りました 「やはり飛空船は駅弁だね」 「そうね、ワルド様、あとお茶ですわ」 「駅弁サイコー」 「まぁ タバサったら(ぽっ)」 「ツェルプストー自重しなさい お父様お茶どうぞ」 「ははは(ずずず)」 なんだかんだと一行が呑気にご飯を食べている間に船はアルビオンに到着しました そして・・・ 色々すっとばして舞台はアルビオン城の礼拝堂、お父さん一行はいきなりピンチに見舞われたのです 「ふふふ、そうだ僕はレコン・キスタだ!!」 「ワルド様!!」 「ルイズ、僕と共に行こう」 「ワルド... -
黄金の使い魔-06.5
前ページ次ページ黄金の使い魔 虚無の曜日 ヴェストリの広場 一人黙々と訓練に勤しむ男性生徒がいる 彼の名はギーシュ・ド・グラモン トリステイン魔法学院の2年生である 自分は特別な存在では無い――― そう気付いたのはいつだっただろう グラモン家4男に生まれ、3人の優秀な兄の背中を見て育ってきた いつか僕も兄さんみたいに!そう思っていた 現実は甘くはなかった 僕は優秀でもなんでもなかった 兄さん達はどんどん手の届かない所へ行ってしまう 同級生達がどんどんラインになっていく 僕はもがいた 必死に訓練した 必死に勉強した 必死に必死にもがいた あがいた その結果ワルキューレを同時に7体出せるようになった でも兄さん達はもっと遠くへ行ってしまった 諦めたくない でも追いつけるのだろうか このまま必死にもがい... -
いつもちこくのまほうつかい
ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールとジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー、 おべんきょうしに てくてく でかける。 そのとちゅう しょくどうで せいどうの ギーシュが けっとうを いどんできて、 ルイズの かばんを つかんで はなさない。 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールとジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー、 ひっぱりにひっぱるが、それでも ギーシュは はなさない。 てぶくろ ちみどろになるまで なぐりつけると ギーシュは きぜつし、 やっと かばんを はなしてくれる。 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールとジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー、 おべんきょうしに みちを いそぐ、 けれど ギーシュの せいで おそくなった。 「ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド... -
【薔薇男と穴を掘る使い魔】
はっはっはっはっは………ッ!! やあ、今全力で走ってる僕の名前はギーシュ・ド・グラモン。 とっても素敵なイケメンさ……………サクランボだけど。 あ、イヤ違うよ? 僕がもてないからとか僕がへタレだからとか僕が噛ませ犬とかだからじゃないからね? バラはこの世の全乙女を楽しませる物だ。 1人と交渉しちゃったら皆ともしないと公平じゃ無いからなんだよ? だから、子供が出来ちゃう唇同士のチューはしない主義なんだ だから何時もホッペにチューまでさ……それでも母上にする時みたいにドキドキするけど。 誰だ、マザコンなんて言うヤツは!! 一寸普通の人よりもお母さん思いなだけだ!! で。 そんなナイスガイの僕が走っているのには訳がある。 ついさっき僕が召喚した使い魔―あー……人間の男なんだがね―が恐ろし過ぎたからだ。 只座っているだけの使い魔は、いる... -
トランスフォーマー小ネタ
もしも、ギーシュとデルフの決闘が別の形で行われたら…? 「つまりぃ! 物真似で勝負よ。判定は私が行うわ。あまりにも似てなかった場合はお仕置きよ!」 『1番、デルフリンガー! ビリーズブートキャンプのビリーをやるぜ! ワンモアセッワンモアセッ』 「はい微妙、次!」 『2番、スタースクリーム! トム・クルーズの吹き替え版を』 「反則! お仕置きぃ!!」 『あばしゃああ』 「僕の番かね? ギーシュ・ド・グラモン、永遠の硬派俳優ロッド・スタイガーを演じて進ぜよう。 我々は! 決して屈しな」 「よい子の皆には判んないわよ、お仕置き!」 「ヴェルダンデェェェェェ!!!」 「あー、キュルケだけどー、私物真似できないから、パス」 『再びスタースクリーム! ジュドー・アー』 「再び反則! お仕置きぃ!」 『こ... -
ゼロの騎士-04
前ページ次ページゼロの騎士 なにが起こった? トリステイン魔法学校二年ギーシュ・ド・グラモンは焦っていた ギーシュは二股がばれ メイドに罵声をあびせ そのメイドを庇った男と決闘をすることになった 娯楽に飢えていた貴族の子弟達にとって恰好のイベントとなり、集まった人だかりの前で高らかに決闘を宣言 ところが相手は杖を使わないという 男がメイジではなかったことにギーシュは安堵した 決闘開始と共に一体の青銅でできたゴーレムを作り出す それに対し男が困惑の反応をみせる 自分の魔法に男が怯んだと思い余裕を見せていたギーシュだったが、次の瞬間ゴーレムが目の前で弾け飛んだ 男が地面に向かい拳を打ち付けていた ……………………… 久しぶりの戦闘だ イヴァリースではチョコボの森にいたのだが、チョコボは懐いていたし、森には他の魔物がいな... -
Zero's DEATHberry-4
「おまえは・・・」 『あ?』 「お前は一体誰だ?」 Zero s DEATHberry ――ゼロの死神 『関係無いだろ?そんな事。』 「なっ!!」 『そうじゃねぇか!?俺たちは決闘・・・殺し合いをしているんだ』 「殺し合い」という単語が出たときギーシュの身体が一瞬強張る 『どちらかが生き、どちらかが死ぬ。お前が生き残れば俺は消え、俺が生き残ればお前が消える。』 この戦いが終わればその問いは無意味になる 「ちょっと!!殺しちゃだめよ!!」 慌ててルイズが止めようとする 『余計な手出しはするんじゃ無えぞ!!』 ギーシュが錬金によって作った剣を作った本人の足元に投げ 『斬月』の柄布を持って勢い良く振り回し始める 『さあ、剣... -
新約・使い魔くん千年王国 幕間3・英雄ギーシュ
前のページへ / 一覧へ戻る / 次のページへ 「ふうーッ……もうじき、降臨祭か……」 グラモン元帥の四男ギーシュ・ド・グラモンは、士官用宿舎の窓辺で、溜息をひとつついた。 ここはアルビオン大陸南部、古都シティ・オブ・サウスゴータ。 人口は四万を数えるアルビオン有数の大都市で、サウスゴータ地方の中心都市でもある。 先日連合軍によってクロムウェルの共和制政府より解放され、始祖降臨祭の準備で賑わっている。 その戦いでは、このギーシュも活躍したのだった。彼は戦闘の様子を回想する……。 この都市は、始祖ブリミルが最初にアルビオンへ降臨した場所であり、小高い丘の上を利用して建設されている。 円形の城壁と五芒星形の大通りを有し、観光名所としても知られている歴史ある街だ。 連合軍が上陸したロサイス港と、首都ロンディニウムを繋ぐ街道の中間点にあり、... -
長編(話数順)-03
長編(ページ数順15P~) ※総ページ数をカウント(例:第○話が前後編なら2ページ分、外伝や幕間も加算) 長編(話数順01~04P)へ 長編(話数順05~14P)へ 80P~ 60~79P 50~59P 40~49P 35~39P 30~34P 25~29P 20~24P 15~19P 80P~ 作品タイトル 元ネタ 召喚されたキャラ 更新日時 マジシャン ザ ルイズ Magic the Gathering(マジック・ザ・ギャザリング) ウルザ 2010-11-06 23 52 26 (Sat) ソーサリー・ゼロ ゲームブック「ソーサリー」 主人公「君」 2014-01-14 22 18 54 (Tue) ウルトラ5番目の使い魔 ウルトラマンシリーズ ウルトラマンA 2020-08-13 22 58 15 (Thu) ゼロの黒魔道士 ファイナルファンタジー9 ... -
虚無の王-14
前ページ次ページ虚無の王 王宮への出仕に当たって、モット伯爵が利用している邸宅は、トリステイン魔法学院から徒歩で一時間の距離に在る。 その距離を、高速型ワルキューレのステップに飛び乗ったギーシュは、五分足らずで駆け抜けた。 そこまではいい。 あっと言う間に目的地へ到着したギーシュは腕を組み、首を捻る。 移動にかけたのと、同じ時間だけ悩む。 さて、どうやってモット伯と面会しよう―――― 土産物のエスカルゴは良い口実だった。勢いに任せて、空に渡して来た事を、今更ながらに後悔する。 もう一つ、重大な問題が有る。 会ってどうする――――? 「……僕は何をしに来たのだ?」 シエスタが連れて行かれた。 そう聞いた途端、居ても立ってもいられなくなった。 さて、その時、自分は何をするつもりで... -
ゼロと聖石-03
前ページ次ページゼロと聖石 ギーシュは怯えていた。 目の前のゼロに、先ほどまで格下だと疑わなかった存在に。 ルイズはしらけていた。 試したいことの半分も消化しないうちにギーシュが杖を手放したから。 杖を突きつける者と突きつけられる者の彼我が逆転した瞬間だった。 ギーシュが去った直後、私は部屋に駆け込む。 装飾された儀式用のきらびやかな杖、ヴァリエール家の家紋を象った杖を取り出す。 アルテマの知識が教えてくれた大切な事項。 ―――魔法とは杖によって発動するのではなく、 武器や大気に篭った魔力を糧として自身を媒介にして放つもの――― その観点から引っ張り出したのがこの杖だ。 どこかの霊木に水のメイジが精霊からもらった水で磨き、土のメイジが加工した銀を聖水で加護をした特注... -
ゼロのガンパレード 6
午後の日差しを浴びながら、屋根の上でブータはゆっくりと伸びをした。 眼下の広場では、生徒たちが思い思いに腰を下ろして談笑している。 目を移せば、午前中の魔法の授業でルイズが破壊した教室が目に入った。 なるほどゼロのルイズか。老猫は鼻で笑った。 この世界の教師たちも見る目が無い。 あれでは魔法が成功するはずも無いではないか。 あの爆発の直前、ブータには見えたのだ。 全てのリューンがルイズの呼びかけに答えるのを。 なのにルイズはその中の「土」のみを使用しようとした。それでは歪みが起きるのも当然である。 黒のアラダが白のオーマを使うようなもので、当然効果も出なければ反動も大きい。 毛づくろいをしつつ、いつルイズにそれを告げようかと頭を悩ます。 機を逸した所為で自分が何なのかすら話していないのだ。 シエスタからかつてのブータの伝説を聞いてはいたが、 まさか自分の使い魔がそ... -
牙狼~黄金の遣い魔 第4話(Aパート)
~GARO 黄金の遣い魔~ 光あるところに、漆黒の闇ありき。 古の時代より、人類は闇を恐れた。 しかし、暗黒を断ち切る騎士の剣によって、 人類は希望の光を得たのだ。 行け 疾風のごとく 宿命の戦士よ 異界の大地を 何故戦うのか それは剣に聞け か弱き命守るため 俺は駈け続ける 闇に生まれ 闇に忍び 闇を切り裂く 遥かな 運命の果て巡り合う 二人だから 行け!疾風の如く 魔戒の剣士よ 異界の双月の下 金色になれ 雄雄しき姿の 孤高の剣士よ 魂を込めた 正義の刃 叩きつけて 気高く吠えろ 牙狼! 第4話 復讐 モンモランシー・マルガリタ・ラ・フェール・ド・モンモランシが、彼ギーシュ・ド・グラモンにアプローチをかけられたのは、トリステイン魔法学院に入学して、一週間ほどたった頃だった。 それまでは、社交界などで同年代の相手と接することはあっても、せい... -
ゼロの蝶々-3
僕、ギーシュ・ド・グラモンは薔薇を自任する男だ。 しかし恥ずかしながら彼と出会うまで、僕は薔薇の本当の意味を知ってはいなかったのだろう。 そうルイズの使い魔である蝶々の妖精さんと出会うまでは。 ゼロの蝶々 ~発動編~ ルイズが蝶々の妖精さんを召喚した、という話は既に彼が召喚された当日に聞いていた。 しかし正直に言うとその時点では彼にはまるで興味を抱いていなかった。 確かに蝶々の妖精さんは凄いが聞いた話では男だという。 可憐な女の子だというのなら薔薇の名にかけてお近づきになりたいが男ではいくら蝶々の妖精さんでもお断りだ。 そんなわけで僕の方から彼に接触しようとはしなかったし、 ルイズとはクラスが違うし彼女はあまり彼を連れて歩かないので彼と出会うことのないまま数日が過ぎた。 だから僕は気づいていなかった、その時の僕が... -
マジシャン ザ ルイズ 3章 (18)
戻る マジシャン ザ ルイズ 進む マジシャン ザ ルイズ (18)操舵 「ウルザ!ミスタ・ウルザ!返事をして!目を開けて!ねぇ…っ!」 ブリッジに、警告アラートとウェザーライトⅡの船体が軋む音が猛り轟く。 一瞬にして八隻のアルビオン戦艦を沈め、二匹のイゼット・ドラゴンを葬った飛翔艦が、浮遊力を失ったことで地上へ向けて落下を始める。 「いけません!皆さん何処か手近なものにしっかり掴まってください!」 艦橋を襲う強烈な揺れと浮遊感。直後に叫んだコルベールの警告。 艦の平衡が失われて前傾し、艦橋内では固定されていなかったものが前方へと滑り落ちた。 言ったコルベール自身、そしてウルザ、ウルザに寄り添っていたルイズもまた床を滑り落ち、艦橋前方の壁へと叩きつけられた。 ウルザが意識を失うと同時に動力源であるエ... -
HELLOUISE-5
召喚の日の翌日。 1限はミセス・シュヴルーズによる授業だった。 彼女は「温和なおばさま」といった容姿と性格を持つ人物である。 一部の生徒からは下に見られることもあるが、多くからは「親しみのある良い先生」と慕われる。 それ故に、進級後の第一回目の授業には彼女が選ばれやすいのだ。 教室に入ると、その彼女は満足げに口を開いた。 「このシュヴルーズ、こうやって春の新学期に様々な使い魔たちを見るのがとても楽しみなのですよ」 教室には文字通り多種多様な使い魔たちが溢れている。 バグベアー、スキュア、ジャイアントモール……そして、 吸血鬼、吸血鬼、人狼、執事。 何かが明らかにおかしいが気にしてはいけない。お兄さんとのお約束である。 気にしてはいけないのだが、やっぱり気になってしまったのがミセス・シュヴルーズの運の尽きであろうか。 ... -
ゼロと人形遣い-10
前ページ次ページゼロと人形遣い ゼロと人形遣い 10 マルトーの絶叫に反応して、厨房に居た使用人達が慌しく動き出した。 マルトーとリタに話を聞きに行く者。 食堂と繋がる扉から様子をうかがう者。 その誰の表情にも、不安と恐怖が浮かんでいる。 阿柴花と一緒に皿洗いをしていたソリスは、マルトーとリタの声を聞くと一目散に二人の所に走っていった。 すでに二人の周りには人だかりができている。 阿柴花は少し迷ってから、扉の方に歩いていく事にした。 こちらも、結構な人数が集まっている。 やや後ろから覗いてみるが、食堂が広いせいで状況がよくわからない。 金髪のガキが一人立って騒いでいる様だが、その内容までは聞き取ることが出来ない。 近くに、先程紹介されたばかりのコックがいたので話しかけてみた。 「あ~、えっとウォーケンさん?」 「んっ、なんだア... -
デュープリズムゼロ-05
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第五話『ギーシュからの挑戦』 「ぶへぇ……この僕を足蹴にするとは…」 観衆の中、ミントの跳び蹴りによって無残にも食堂の端にまで吹っ飛ばされたギーシュがヨロヨロと起き上がり鼻血を拭ってミントを睨む… 「…君は確か…ゼロのルイズが召喚した平民の使い魔だったね。フフフ…成る程…流石は平民、 子女でありながら気品の欠片も無いまさに蛮行と呼ぶに相応しい振る舞いだ。」 だいぶミントの蹴りが答えているのだろう。ギーシュは足をガクガクと震わせながら精一杯の強がりと共に再び他の生徒達に囲まれた騒動の中心まで何とか歩いて来ると胸元から取り出した造花の薔薇の杖をミントに突きつける。 「このギーシュ・ド・グラモンいかに君が女性とて君の無礼な振るまい許すつもりは無い!!覚悟したまえ!!」 「シエスタ、大丈夫?あんた全然悪くな... -
魔法使いと召喚師-4
自身が貴族であるために必要な召喚だった。 彼女はそれに応えてくれた。 だから彼女が胸を張って『主』だと言えるようにありたい。 ~魔法使いと召喚師~その4 逃げ出したくて手を伸ばした。 魔法使いがそれを掴んでくれた。 その瞬間から、魔法使いは彼女の『主』になった。 ――使い魔は主と一心同体 そんな大嘘をついたのはどこの誰なのだろう。 * * * ギーシュ・ド・グラモンは、自身を『薔薇』と定義している。 彼曰く、薔薇は多くの人を楽しませるために咲くものだ。 故に彼は、悲しそうな女性を無視することなどできないのであり、 その考え方は、相手が某『ゼロ』の使い魔であっても変わらなかったのである。 で、その使い魔といえば、アルヴィーズの食堂の隅っこでションボリしている最中であった。 ルイズが後始末完了の報告を済ましにい... -
ゼロのアトリエ-16
前ページ次ページゼロのアトリエ ふと、ヴィオラートが扉の方に視線を向ける。 「どうしたのです?」 「ちょっと、物音が…」 ヴィオラートの手が、慎重に扉を開けると… ドアがばたーんと開いて、部屋の中にギーシュが飛び込んできた。 「姫殿下!その任務、是非ともこのギーシュ・ド・グラモンに仰せつけますよう!」 三人の視線がギーシュに集まる。そして、静寂。 「あ、あれ?」 「ギーシュくん。」 笑顔のヴィオラートが、核心を突いた。 「お姫様のあとをつけてきたの?」 空気が冷える。 「どうしますか?」 「そうね。今の話を聞かれたのはまずいわね…」 アンリエッタの射抜くような視線がギーシュに突き刺さる。 浮かれていたギーシュも、さすがに自分の置かれた立場というものに気づいた。 殺られる。 「グラモン…... -
サイヤの使い魔-06
前ページ次ページサイヤの使い魔 悟空とギーシュの決闘が始まる数分前、空きっ腹を抱えて食堂へやってきたコルベールは、食堂に残っている生徒がごく僅かで、その中にミス・ヴァリエールの使い魔は含まれない事に気付いた。 そして、遅めの昼食(材料が足りないのか、何故か賄いで出るようなスープとパンが少しだった)を採っている最中耳にした生徒の会話から、件の使い魔がヴェストリの広場でミスタ・グラモンを決闘を交えようとしていることを知った。 昼食を喉に詰まらせて激しく咳き込んだコルベールは、皿に残ったスープの残滓を急いで飲み干し、再び学院長の元へと駆け戻った。 学院長室の入り口の前で、ミス・ロングビルにばったり出くわす。 「ごきげんよう、ミスタ・コルベール。凄い汗ですが、急いでどちらへ?」 「実は、生徒たちが決闘を行おうとしているので、その件で報告をと」 ミス・ロングビル... -
とりすていん大王-10
前ページ次ページとりすていん大王 箸にも棒にもひっかかる気は無い 始まるです とりすていん大王 10回目 前回、お父さんとモンモランシーの治療で一命を取り留めたウェールズ王子でしたが迫り来るレコン・キスタの軍勢に風前の灯です 「パリー、覚悟を決めるぞ」 「殿下、地獄の果てまでお供させて頂きますぞ」 王子は四方八方から迫る矢を暴風で叩き落し、並み居る敵をつむじ風で切り裂き、無数の魔法を風の壁で跳ね返します パリーも王子に負けんとその身を翻し、レコン・キスタの兵士に斬りかかります 「パリー・・・生きているか?」 「・・・・・・残念ながら」 闘いが始まってから数刻、すでに王子とパリーの体と精神力は限界に達していました じわじわと二人を兵士達が包囲します 「これまでか・・・」 王子が呟き、空を見上げると同時に一人の兵士が無言で剣を振り上げまし... - @wiki全体から「ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-11」で調べる