あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ内検索 / 「ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-07」で検索した結果
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ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~
...双剣なり~-06 ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-07 ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-08 ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-09 ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-10 ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-11 ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-12 ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-13 ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-14 ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-15 ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-16 ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-17 ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-18 ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-19 ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-20 ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-21 ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-22 -
ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-09
前ページ次ページゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~ ヴェストリの広場、そこは昼であってもあまり日の差さぬ場所。 特に何かない限り人の寄り付かないような場所である。 しかし今、そこには人と人ならざるものが。 「ワルキューレッッ!!」 掛け声と共に七体の青銅の戦乙女が疾駆する。 その先にて待ち構えるのは一人の拳士にして剣士である二闘流の少年。 両の手に青銅の剣を握り締め相手の挙動を見据える。 「―――」 初撃、槍を構えた三の戦乙女が己めがけて突きを放つ。 「ふっ!」 槍と槍の合い間を一寸で避ける九朔、隙間を縫うように駆け出す。 姿勢は極限まで低く、槍の次撃は頭上を掠めるに留まる。 「刃ッ!」 すれ違い様、三体のワルキューレの胴に剣撃が叩き込まれる。 崩れる青銅の体、地面と衝突すると同時にそれは薔薇の造花に還る。 「次だ!」 今度は真逆、迫る九朔に対... -
ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-04
前ページ次ページゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~ 「ん………ふわぁぁ」 朝が来た。 記憶を失った大十字九朔、初めての異世界での朝である。 「てけり・り」 「ん? ああ、良い朝だなランドルフ」 「てけり・り!」 枕部分から伸びる目玉も、朝の日差しの明るさに嬉しそうにそのスライムっぽい赤色を 小刻みに震えさせている。 はてさて、昨日あったばかりだというのにこうも親愛の情を深めることができる自分は 一体何者なのか? 「考えたところで何も分からぬのでは、どうしようもないわな?」 「てけり・り」 うんうんとうなずく触手。気が合う、無駄に気が合う。腕と触手を組み、ガッツポーズ。 「ま、冗談はさておき」 ランドルフの変形したベッドから下りると九朔は己を召喚した張本人かつ、記憶喪失の鍵を 握るであろう少女のベッドに向かう。 「すぅ………」 未だ眠るルイズ、... -
ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-02
前ページ次ページゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~ これは何なのだろう。 ルイズの目の前で起きている異常な現象、通常の『サモン・サーヴァント』 では考えられないほどのエネルギーがそこに渦巻いていた。 爆砕する大気、吹き荒れる突風、昼を夜に変えるほどの暗雲。 空間が自分の目の前で歪んでいる。 グニャリ、グニャリと絶え間なく草原が波打っている。 七色の光、七色の闇、絶え間なく閃光が煌めいている。 捻れて直線で、曲線で猫で、球で釘で、円で針、四角は鳥。 「な、何をしたんだゼロのルイズ!?」 「わ、わかんない……」 「分からないじゃないぞヴァリエール! あんなわけの分からない失敗、何も 分からないで起こせるわけないだろう!!」 「本当に分からないのよ!」 悲鳴じみた声色で話しかけてくるクラスメイト、だがそう答えるしかない。 自分でも本当にただ『サモン・... -
ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-01
前ページ次ページゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~ 「宇宙の果てのどこかにいるわたしのシモベよっ! 神聖で美しく、そして、強力な 使い魔よっ! 私は心より求め、訴えるわ……我が導きに答えなさい!!!」 もう、何度繰り返されただろうか。 少女の言葉は何も魔術的現象を起こすことなく宙に消えていく。 いや、起きてはいたがそれは爆発という失敗作だ。 唇を噛み締め、鳶色の瞳に溢れんばかりの涙を湛え、少女は再び同じ口訣を唱える。 周りを囲むクラスメイトからの罵倒は更に大きく辛辣なものになる。 だが、それでも彼女は止めない。やめる事なんて出来ない。 唱え終える呪文、しかし、何も起きない。 爆発が地面を再び抉る。 悔しい、そんな想いで身がズタズタに裂かれそうになる。 だがもう一度……もう一度すれば自分にも使い魔が現われる。 微かな希望、それに一縷の望みをかけて。 ... -
ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-16
前ページ次ページゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~ ソイツは地中を泳いでいた。 気づけばそこにいて、気づけばそこを泳いでいて。土を噛み砕き、土を吐き出し、身体を くねらせ蠢かせ、泳ぎ続ける。 何の目的も与えられず、ただ産み落とされただけのソイツは自分の上で無遠慮に騒ぐ音に 人で言う「不快」に近いものを感じていた。 いっそ喰ってしまおうかとソイツなりの思考で考えたが、この騒がしい音は生まれたばかりの 身にはひどく堪えることを理解していた。 だからソイツは地中を泳いでそこから離れようとした。 ――だが、ソイツは見つけてしまった ソイツにとって居心地の良さそうな『殻』、ソレがいることに気づいてしまった。 そのままでも充分に過ごす事は出来るが、その中にいれば今よりもっと気持ち良く過ごせる。 騒がしい音も気にならない、腹が減った時にソレを使って捕食も... -
ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-11
前ページ次ページゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~ 「きゅい。クザク、鼻血はもうだいじょうぶ?」 「我を心配する暇があるのならその間に服を着てくれ…………」 「りょうかいなのね」 叢の向こうで自分の貸し与えたマントと上着を着ているであろうシルフィードに声をかけ、 九朔は深い溜息をついた。 さてもさても情けない話である。素っ裸の女をみたぐらいで鼻血を出し、あまつさえ その女に介抱されるとは。 しかもそれが人に化けたシルフィードだというのだから尚情けない。 木にもたれ、シルフィードがどこからか持ってきたてぬぐいを鼻に突っ込み止血している様 など到底人に見せられるものではない。 はっきりいってこれはかなり、恥ずかしい。 「うー、クザクの上着とマント借りたけどこれでいい?」 「ようやく着たか。まったく汝のおかげで我………は………」 「きゅい?」 視線の先に... -
ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-15
前ページ次ページゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~ 腹立たしい。まったくもって、腹立たしい。 肩を怒らせルイズは街を闊歩する。憤懣覚めやらぬとはこれの事、先ほどのキュルケの 勝ち誇った顔が頭から離れない。 「ツツ、ツェ、ツェプルストーの奴……ゆ、ゆゆ、許せないんだから! 許さないッ! それに、あ、ああ、アイツもよ! 犬! 下僕! 使い魔!」 蒼銀髪の少年の顔を思い出し、ガンと地面を踏み鳴らす。まったくもって腹立たしい。 いっつも堅物っぽい喋り方をして真面目そうな態度でいたけど、昨日の事と言い、昨日の事と 言い、蓋を開けてみればやっぱりただの犬だったのだ、しかも手のつけられない駄犬。 ギーシュと決闘した時は、まあ、かっこいいかなぁとは微かに思ったけど、いや、使い魔 だから自分のモノに愛着をもつのは当たり前だけど、それは見当違いだったのだ。 クザクはどこで... -
ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-03
前ページ次ページゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~ 空、双子の月。 翡翠の瞳は確かにそれを捉えていた。 「ここは……?」 覚醒する意識、広がる視界に捉えたそれに呟く。 見たことの無い景色、最初に浮かぶ思考はそれ。 「起きたのね」 声、向ける瞳、そこには月光に照らされる桃色の銀髪の少女。鳶色の瞳が九朔を見ている。 「誰だ?」 「私はルイズ・ド・ラ・ヴァリエール。あんたを召喚したご主人様」 「主人、だと?」 軋む体、ゆっくりと起き上がらせると世界は転回、視界と水平になる。 虫の鳴き声、静かな草原がそこに在る。 そして膝を抱えて座り、自分に相対する少女。 「そうよ、私はアンタを『サモン・サーヴァント』で呼び出して『コントラクト・ サーヴァント』で契約したの。 つまり、アンタは……正直認めたくないけど私の使い魔ってこと」 ルイズはその表情を苦々し... -
ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-07
前ページ次ページゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~ 日の差さぬ広場、いつもならば人気のないそこは人で溢れかえっている。 血を血で争う闘いの場がそこにあった。 弐者が決闘場に立つ。 周囲を囲むのは貴族の子弟たちと、遠巻きに怯えた目で見つめる平民達。 力ない者は牙を持たぬ。 力ある物は牙を持たぬ人の為に闘う。 己のためでなく人のために牙を振るう。 だが、逆ならば? 牙ある者が牙を持たぬ人を害するならば? その牙を力なき者たちに向けるのならば? 鉄風雷火の如く彼等を襲うとするならば? そんな、非道を許しておけるのか? 否、断じて否である。 故に彼は立ち上がる。 彼はそうした者の祈りであるからだ。 彼がほんの少し他人より優しいからだ。 さあ、戦いの場に繰り出そう、誰かの願いを背中に受けて。 「やってきたぞ」 九朔は草を踏み締める。 目の前... -
ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-10
前ページ次ページゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~ ヴェストリの広場とは真逆の日当たりの良い広場、そこに大の字になり 九朔は空を見上げていた。 給仕や調理場の手伝いも今の時間帯は生徒が授業中でありやることがない。 ルイズもまた授業を受けているのでこの場にはいない。 よって今の時間は休み時間であり、完全なる手持ち無沙汰状態。 あい仕方なしと、他の使い魔やメイド達が休んでいる日あたりの良いここで 少々仮眠を取ることにしたのだが、 「きゅい、きゅい」 「………」 さきほどから寝ようとしている自分のマントの裾をぐいぐい引っ張るこの 青色の竜の存在はいったいどうしたものか。 「きゅい」 「……………」 無視を決め込み寝返りを打つがそれでも諦める気配はない。 遊び相手ならば側で寝ているギーシュの使い魔やあの赤毛の少女のサラマンダーが いるというのに、しつこく... -
ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-14
前ページ次ページゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~ トリステイン上空、そこに彼の女は在った。浅黒い肌をメイド服に包み、ホワイトブリムを 指先で捏ね繰り回し、哂う。 その女――ニアーラは、人が認識し得るあらゆる三次元的角度から逸脱した怪奇なる角度にて 空中に佇んでいた。認識できないという事は存在しない事と同義、其処に女がいようとも、 誰もその姿を認知することは叶わない。 「――私がお譲りしました魔導書、どうやら気に入ってくださったようで」 眼下で繰り広げられる醜悪なる儀式を双眸に収め、ニアーラは嗤った。それはただの笑みで しかないはず、だが、全てを嘲笑う響きがあった。 彼女は見守る、侵され、冒され、犯され、然る後ファウストとの契約を果たす女の姿を、 彼女は曠野の眼に収め見守る。 その瞳にあるのは愛、しかしながらそれは、人の言葉で形容できるあらゆる言葉を以て... -
ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-05
前ページ次ページゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~ トリステイン魔法学院、その腹中に抱える数多の教室の一つから響く声。2年生に昇級した 貴族の少年少女たちが、大学の講義室のような石造りのそこでそれぞれに談笑する。 そこへドアを開け放ち、平民の使い魔を召喚した『あの』ルイズが現われる。 そんな彼女をいつも通り馬鹿にしようと思ったクラスメイト。 が、しかし、 「汝、いきなり足蹴とは何様のつもりだ!」 「うっさい! アンタが起こさないのが悪いんだからね!」 怒髪天、教室内に大怒号が響いた。 乱暴に開けられたドアが悲鳴をあげて石壁に叩きつけられる。 「何だと!? それが人の顔面に蹴りをかました者の物言いか!?」 「そうよ! アンタは使い魔! 嫌だけど使い魔! 何したって問題ないの!」 「ふざけるな! 厄介になるとは言ったが使い魔になるとは言っておらん!」 仁王... -
ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-06
前ページ次ページゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~ やや落ち着きを取り戻しつつある食堂奥の厨房内、そこで空になったシチュー鍋を前に 一人と一不定形が満足そうな表情を浮かべていた。 「馳走になった」 「てけり・り!」 無論、九朔とランドルフである。 そしてそんな彼等の前にはシエスタがにこにこと頬杖をつき、初めて見る恰幅の良い男が 腕を組んで笑っていた。 「いやあ、お前さん達の食いっぷりを見ているとまったく清清しいぜ。しかもシエスタ達の 洗濯の手伝いまでしてくれてたとか言うじゃねえか。いやぁ、本当にお前達はいい奴だ!」 「そうでもないと思うが」 「いいや謙遜するない。お前さんは良い奴だ、いい男だ!」 がははと笑いながら恰幅の良いコック長マルトーは九朔の肩をたたきランドルフを 揉みしだく。 「てけり・り」 本来ならば見るだけでトラウマっぽいものを植えつ... -
ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-20
前ページ次ページゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~ 宝物庫の中は酷い有様になっていた。腐り落ちた岩に潰された槍の残骸は原型を留めておらず、 その近くにあった品々も、超高温に曝されたかのように解け落ちていた。 シルフィードの背から降り立ち、九朔とタバサは宝物庫内へと進入する。 先程よりはマシになったとはいえ腐臭は今も漂っており、胸の悪くなるようなその臭いに眉を 顰めつつ二人は宝物庫内を行く。 「酷いな……何を盗られたかすら分からんぞ、これでは」 荒らされた宝物庫内を見て九朔は呟く。しかし、それを意に介さないようにタバサは奥へと 突き進んで行く。 「タバサ?」 「フーケの仕業なら、盗んだ証を残す」 そう一言。進むタバサを追うように九朔はその後ろをついて行く。 「しかし、どうにも只の瓦落多ばかりのように見えるな」 「オールド・オスマンの趣味もある。実際に魔... -
ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-17
前ページ次ページゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~ 走れ、ただ今は走れ。そう足に命じて路地を駆け抜けて行く。 何処を走っているかわからない。息切れがして苦しい。足がもつれてこけそうになる。 何かに引っ掛けてブラウスが破れる。スカートがこけて泥だらけになる。 だけど、止まれない。止まってはいけない。 ――GIIIIII’AAAAAAAAHHHHH! 今まで聞いてきたどんな獣の声ともつかない、魂まで凍りつかせるおぞましい咆哮が背を撫ぜた。 冷や水をかけられたような悪寒が走り抜け、全身が総毛立つ。 振向いたら最後、その声から逃れるすべはない。脅迫めいた思考がルイズの足を動かす。 眼の前の建物が後ろに流れて行き、背後ですぐさま崩れる音がする。 アレが、建物を壊しながらやってきているのだ。自分を狙って追いかけているのだ。 そうだと限... -
ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-12
前ページ次ページゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~ さて、夜である。空には双月と星が瞬き、それを窓から臨む魔法学院の自室では 我等がルイズ・ド・ラ・ヴァリエールがショゴスを抱き枕代わりにベッドの上で ふてくされていた。 理由は言うまでもない、素っ裸同然の少女と抱き合っていたクザクのことである。 別にあれは使い魔な訳であるし、正直ここまで怒る必要なんてまったくないのだが なんつーか気に食わない。 それはつまり、あれだ。胸のでかいだけの女になびくような盛りのついた犬はお仕置き しないといけないという使命感から来る感情によるものであって。 だからその使命感から気絶してるクザクを馬の後ろに繋いで引っ張りまわして、ついでに ヴェストリの広場に吊るしたのもそのせいで。 ああ、そうだ。何もかも全部アイツが悪い! だから今回だって全然構う事なんてないのだ! 合点し、う... -
ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-13
前ページ次ページゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~ 朝は来る。生きとし生ける全てのものに平等に。それが悪人であろうとも聖人であろうとも。 黎明の空、朝霧のベヱルに包まれた世界は山際より昇る太陽に照らされ清浄な煌めきを生む。 影の薄らいだ双子月は西の端へと沈み行き、眩い黄金が大地を染める。 掠れた藍色の空が徐々に澄み渡る青へと変じていく。 そしてその日の光の中、一人の少女が一人静かに本を読む。 虚無の曜日、この世界における安息日。その安息日たるこの日だけは他者からの介入もなく 彼女――タバサは読書に好きなだけ浸ることができる。 故に彼女はこの日を愛する。 が、 「ひ~ま~。ひ~ま~だ~よぉ」 目の前にいる青い髪をした娘にはそんな彼女の思いなどまったく通じず、察する様子も 皆無だった。 「あそびたい~、外いきたい~、服脱ぎたい~の~」 妙な拍子でシルフ... -
ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-08
前ページ次ページゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~ ――夢 とおく、ふるく、なつかしい、セピアの絵 誰かが、うたう、陽気で、優しい、唄 綺羅綺羅輝く、胸を締め付ける、想い でも、それを己(オレ)は知らない 何も覚えていない だけど、己(オレ)は識っているのだ 走る雑音(ノイズ) 走る画像(イメージ) 走る雑音(ノイズ) 走る音声(ボイス) 交差した色々の光景と声と唄 嗚呼、哀しい 嗚呼、切ない 嗚呼、辛い 己(オレ)は、何も、思い出せない 「ん………」 翡翠の瞳が開かれた。 側の窓からは木漏れ日が落ちている。 夢を見ていた気がする。しかし、それも泡沫、今はもう思い出せない。 酷く懐かしいものだった気がするのだが、今はもう思い出せない。 鳥の鳴き声がする。どうやら、朝か昼のようだ。 ... -
ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-18
前ページ次ページゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~ それは決戦場だった。 血戦場だった。 ――いや、処刑場だったのかもしれない。 闇が集う、闇が集う、闇が集う。 歪んだ/狂った/悶える/異形の闇が集う。 光が集う、光が集う、光が集う。 荒ぶる/吼える/嘲笑う/異形の光が集う。 全てが一つに混ざり合い、全てが一つとして重なる事が無い。 全てが否定しあい、全てが肯定しあい、全てが無に還る。 それはあらゆる万物の法則を無視した、純潔で醜悪な儀式。 そこにルイズはいた。それを人の認識では感知できない感覚で『観ていた』。 その儀式を銀河の果てで、銀河の中心で、宇宙の内側で、ガムの包み紙の外で『観ていた』。 それは、二体の巨人の、二体の神の、極限戦闘【エクストリームバトル】。 苛烈に/兇悪に/鮮烈に/衝突しあう、美麗な/邪悪な/神... -
ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-22
前ページゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~ 「これが……破壊の杖?」 「確かに杖、みたいだけど……」 「…………」 それは、奇妙な杖だった。材質は金属のように見えるが、何かが違った。酷くズれていた。 しかし、その光沢は確かに金属だった。だから、彼らが理解しうる常識の中ではその杖は金属で できていると定義付けるしかなかった。 その杖は捻れていた。螺旋の形状だった。それだけならば、杖としてはさしておかしくはなかった。 杖はメイジによって様々である。ギーシュのように薔薇が杖であったり、タバサのように節くれ 立った背丈ほどのオーソドックスなものを杖とするもある。中には、大きな鉄の棒を杖とする メイジもいると言う。 だが、これは、そういったものから【外れている】、【はぐれている】としか言いようがない。 傍目に見ても、【これ】は【そう】なのだ... -
ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-19
前ページ次ページゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~ 「あ……は……ぁ…………かっはっ……はぁぁ……ぁぁぁあ……んぅッ!」 のたうつ。灼ける。全身を、裂く。痛み。 苛烈なまでの激痛、憎悪、還り、抉る。 斬られ、裂かれ、割れ、燃え、溶け、砕く。 全身が/精 神が/ 書が/ た呪詛=悪夢/ 亡 霊 が/返され 破壊された術式 破れた 斬られ・た 潰れ 壊&れ !抉れ 燃え 見える。壊れ、た、あの傷が返って、肉を焼、く。 「うっ………ぐぅぁ……がっ……はっ……ぁぁ……ぅあああ……あぁぁぁ……!」 それはあらゆる(それ)はそうです。あれです。ますます寒く暑く辛くなる世界の中心半分 ... -
ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-21
前ページ次ページゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~ 翌日、トリステイン魔法学院はま蜂の巣をつついたような騒ぎとなっていた。宝物庫にできた大穴に ついては当然であるが、何より『あの』土くれのフーケが学院を襲撃したという事実が、開校以来 起きた事のない大事件である事を物語っていた。 そんな騒ぎの声が外から響く学院長室内で、オスマンは集まった面々を前にして口を開いた。 「ふむ、来てくれたようじゃの」 自分の前に並んだ九朔、タバサ、キュルケ、そしてルイズ達へと顔を合わせ――首をかしげた。 「はて、ワシが呼んだのは、二人だけだと思ったんじゃが――ワシ、ボケた?」 「ちち、違いますオスマン学院長! コイツ、クザクってばアタシの使い魔ですから! ですから! その、えっっと……そう、カントクセキニンがあったので!」 「タバサは親友なので、付き添いですわ」 慌てて答える... -
長編(五十音順)-02
か行 作品タイトル 元ネタ 召喚されたキャラ 更新日時 ドラゴンナイト・ゼロ 駈斗戦士仮面ライダーズ 超変身ギャグ外伝 サバイブ龍騎 2010-02-18 13 40 53 (Thu) 日本一の使い魔 快傑ズバット 早川健 2009-10-19 20 39 26 (Mon) ゼロウォーズ カオスウォーズ 日下兵真 2009-10-19 20 57 46 (Mon) ルイズ風水回廊記 カオスシード 飛天石 2009-10-19 21 07 22 (Mon) ゼロのヒットマン 家庭教師ヒットマンREBORN! 獄寺隼人 2009-10-19 21 18 05 (Mon) 滅殺の使い魔 CAPCOM VS. SNK2 神人豪鬼(しんごうき) 2009-10-19 21 22 57 (Mon) ゼロの使い魔外伝‐災いのタバサ‐ 平成版「ガメラ」 ギャオス 2010-12-02 21 08... -
長編(話数順)-03
長編(ページ数順15P~) ※総ページ数をカウント(例:第○話が前後編なら2ページ分、外伝や幕間も加算) 長編(話数順01~04P)へ 長編(話数順05~14P)へ 80P~ 60~79P 50~59P 40~49P 35~39P 30~34P 25~29P 20~24P 15~19P 80P~ 作品タイトル 元ネタ 召喚されたキャラ 更新日時 マジシャン ザ ルイズ Magic the Gathering(マジック・ザ・ギャザリング) ウルザ 2010-11-06 23 52 26 (Sat) ソーサリー・ゼロ ゲームブック「ソーサリー」 主人公「君」 2014-01-14 22 18 54 (Tue) ウルトラ5番目の使い魔 ウルトラマンシリーズ ウルトラマンA 2020-08-13 22 58 15 (Thu) ゼロの黒魔道士 ファイナルファンタジー9 ... -
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「ももえサイズ」の死神ももえを召喚 参考 ももえサイズ(wikipedeia) ゼロの使い魔ももえサイズ-1「ゼロの使い魔ももえサイズ」 ゼロの使い魔ももえサイズ-2「ゼロの使い魔死神フレイム二年生ももえサイズ」 ゼロの使い魔ももえサイズ-3「ゼロの使い魔死神フレイムデルフリンガーシルフィード二年生ももえサイズ」 ゼロの使い魔ももえサイズ-4「ゼロの使い魔死神友情フレイムデルフリンガーシルフィード香水下級生ももえサイズ」 ゼロの使い魔ももえサイズ-4.5「出張由美ちゃん~はじまりは超展開~」 ゼロの使い魔ももえサイズ-5「ゼロの使い魔死神友情タバサの裏設定フレイムデルフリンガーシルフィード香水下級生ももえサイズ」 ゼロの使い魔ももえサイズ-6 「ゼロの使い魔死神友情タバサの裏設定タバサの母フレイムデルフリンガーシルフィード香水下級生ももえサイズ」 ゼロの使い魔も... -
ゼロの使い
ドラクエ7(漫画版)からメディルの使いを召喚 ゼロの使い-01 ゼロの使い-02 ゼロの使い-03 ゼロの使い-04 ゼロの使い-05 ゼロの使い-06 ゼロの使い-07 ゼロの使い-08 ゼロの使い-09 ゼロの使い-10 ゼロの使い-11 ゼロの使い-12 ゼロの使い-13 ゼロの使い-14 -
ゼロの使い魔―銀眼の戦士―
「クレイモア」の高速剣のイレーネ ラファエラ対峙後で右腕が常人の力程度に再生した状態 ゼロの使い魔―銀眼の戦士― 1 ゼロの使い魔―銀眼の戦士― 2 ゼロの使い魔―銀眼の戦士― 3 ゼロの使い魔―銀眼の戦士― 4 ゼロの使い魔―銀眼の戦士― 5 ゼロの使い魔―銀眼の戦士― 6 ゼロの使い魔―銀眼の戦士― 7 ゼロの使い魔―銀眼の戦士― 8 ゼロの使い魔―銀眼の戦士― 9 軽い用語解説 『イレーネ』 組織のかつてのNo2。高速剣のイレーネの異名を持ち、No2だが歴代No1にも匹敵する力を持つ。クレア曰く「化物だな…お前も」最強の覚醒者『プリシラ』により左腕を奪われ瀕死の重傷を負うも辛うじて生存していた所に、右腕を失ったクレアを救う。高速剣と自身の右腕を託した。 『妖魔』 人の臓物を喰らい、人に化ける化物。 『クレイモア』 妖魔の血肉を取り込み、... -
ゼロの使い魔異聞~お前の魔法で天を突け!~
「天元突破グレンラガン」よりカミナ ゼロの使い魔異聞~お前の魔法で天を突け!~-1 第1話「私を誰だと思っていやがる!」 ゼロの使い魔異聞~お前の魔法で天を突け!~-2 第2話「あんた、私の召使になりなさい」 ゼロの使い魔異聞~お前の魔法で天を突け!~-3 第3話「俺の名前はカミナだ!」 -
美的センスゼロの使い魔
バスタード!よりダイ・アモン伯爵を召喚 美的センスゼロの使い魔-1 美的センスゼロの使い魔-2 -
ゼロの使い魔-闇の七人
「The Elder Scrolls IV OBLIVION」(海外ゲーム)より、アルゴニアンと闇の一党を召喚 ゼロの使い魔-闇の七人-1 ゼロの使い魔-闇の七人-2 -
ゼロの使い魔人-04
前ページ次ページゼロの使い魔人 ――鼓膜をつつき回す電子音が、沈み込んでいた彼の意識を『現実』へ引き揚げる。 (う……) ぼやけた目を一、二度しばたたかせた龍麻は、更に指で軽く瞼の上から揉んで視界をはっきりさせる。 「…俺は、――そうだったな」 回転を始めた脳細胞が、彼自身が置かれた状況を余す所無く伝えて来る。 龍麻はその事実に一つ溜め息を付くと、腕時計のアラームを止め、その場で上体を伸ばした。 被っていた毛布を畳んで側に置くと、ブーツの紐を締め直し、相棒たる黄龍甲を腕に着け、立ち上がるとおもむろに部屋を見回した。 ――十二畳程の室内。机に本棚、来客用の椅子と小テーブルやクローゼット、天蓋付きのベッド…。 そのどれもが、手の込んだ細工と意匠が施された、上質な代物であるのは一目で解る。 そして…寝台で穏やかな寝息を上げている、龍麻にとっての疫... -
ゼロの使い-02
前ページ/ゼロの使い/次ページ 一瞬で自室に到着した彼女はまさに開いた口が塞がらなかった。 「さて、ここなら落ち着いて話も出来よう。まずはここがどういう世界で、お前が何者かを聞かせてくれ。」 唐突に出た使い魔の言葉を聞き、ようやく彼女は我に返った。 普段なら「使い魔の分際で~」となる所だが、せっかく呼び出した虎の子の超強力メイジ。 せいぜい機嫌を損ねまいと、彼女は「通常より」丁寧に返事した。 「この世界はハルケギニア。そしてここはトリステイン国の魔法学院よ。」 「ほう・・・やはりここは異世界であったか・・・」 「私はルイズ・h・・・」 「なるほど、ルイズか。」 「ちょっと!最後まで聞きなさいよ!!」 「長くなりそうなのでな。で、何の用で私を呼び出した。」 「むぅ・・・使い魔とするためよ。主人と感覚を共有したり、秘薬の... -
ゼロの使い魔人-01
前ページ次ページゼロの使い魔人 …時に西暦2004年12月24日深夜。 日本国東京都、新宿区私立天香學園高等學校…の地下深く。 「うおおぉぉぉぉっ!!」 一瞬前迄、自分の身体があった所へ一抱え程もある岩塊が落下し、砕け散る。 止む事無く聴覚を独占する、不気味な地鳴りと不快な振動音。 頭上より落ち続ける土くれと埃の量は増す一方。 そんな修羅場の直中を、振り返らず、足を止めず只駆け抜ける人影……。 何故、彼はそんな状況に陥ったのか……。 ――遥か昔。この地には、今は失われた文化と技術に支えられた文明が存在った。 それを神の力だのと思い上がった者達は、驕慢極まる振舞いの結果、自分自身すら制御の 出来ない存在を生み出し、処置に困った挙句、そいつを『臭い物には蓋を』の如く、地下深くに閉じ込め 『無かった事』にし、事態の収拾を謀り、それは上手く... -
ゼロの使い魔外伝‐災いのタバサ‐
※タバサが平成版ガメラに登場するギャオスを召喚。 ゼロの使い魔外伝‐災いのタバサ‐1 ゼロの使い魔外伝‐災いのタバサ‐2 ゼロの使い魔外伝‐災いのタバサ‐3 ゼロの使い魔外伝‐災いのタバサ‐4 -
ゼロの使い魔・ブルー編-07
前ページ次ページゼロの使い魔・ブルー編 晴れ渡っていた空の元で、ルー……ブルーは洗濯をしていた。 慣れない事ではあったが、まぁ、無理というわけでもなく、 それを完遂した。が、なにぶん慣れない上結構な量だったので、 時間が思いのほかかかってしまった。というか、常識外れな程かかってしまった。 もう生徒達が部屋に戻り始めている時刻である。 干したところで間に合いそうにない。 「困ったな……」 考え込む。その結果、一つのことが思い浮かぶ。 それを実行するために、彼は洗濯物を抱えてルイズの部屋に戻ることにした。 その後ろを、燃えるような赤い髪の少女がつけていった。 場面と時間を飛ばし、ルイズの部屋。 ドアがノックされる。 「ルイズ?」 ルイズはその声に反応する。 確かに彼の声であるのだが、何かが違うよう... -
ゼロの使い魔BW-02
前ページ次ページゼロの使い魔BW 身体を揺さぶられて、目が覚めた。 目を開いたら、見慣れぬ格好の少年がこちらを見下ろしていて、思わず叫んだ。 「だ、誰よあんた!」 「……ツカイマだよ、ゴシュジンサマ」 「ああ、使い魔ね。そうね、昨日召喚したんだっけ」 窓から朝の日差しがさんさんと降り注いでいる。ルイズは寝台の上でうーんと伸びをすると、椅子にかけてあった服を指して命じた。 「取ってくれる?」 使い魔の少年は無言で頷くと、服を取ってルイズに手渡した。 寝起きのけだるさのままネグリジェに手をかける。途端にくるりと背を向ける辺り、この使い魔にも一応年頃の少年らしい部分もあるらしい。 「後、下着も――そこのクローゼットの一番下に入ってるから、取って」 彼はクローゼットを開けると、ぎくしゃくとした動きで下着を取り出す。と、そこで完全に停... -
ゼロの使い魔・ブルー編-02
前ページ次ページゼロの使い魔・ブルー編 何十回もの試行の末に召喚にようやく成功したと言うことと、 召喚した男が平民だったと言う状況に於いて、 その平民が言った言葉を受けて、ルイズが返した言葉は、かなり短かった。 「はぁ?」 解りやすく言えば、「よくわかりません」と言ったところだ。 ~~~~ 「ここは……トリステインとか言ったか?聞いたことがないが」 「……はぁ。何処の田舎から来たか知らないけど、説明してあげる」 ルイズの言葉に対し、ブルーは沈黙すると言う方法で肯定する。 ルイズは続けた。 「ここはトリステインよ。そしてここは彼の高名なトリステイン魔法学院」 「それはコルベールとか言う男から聞いた」 沈黙。 「……そう言われても、他に説明のしようが無いわよ」 「そうか。……所で... -
ゼロの使い魔-闇の七人-1
前ページ次ページゼロの使い魔-闇の七人 トリステイン魔法学院。メイジ達が集う、世界随一の学び舎。 故に多くのメイジが、この学院で一生の伴侶となる使い魔を得る事になる。 俗に「春の使い魔召還」と称されるこの儀式は、そのまま昇給試験でもあり、 皆が皆、優れた使い魔を得るべく、自然と力をいれるのが常であった。 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールも、その一人。 貴族=メイジの家柄でありながら、およそ一般的な魔法の悉くが不得手であるという少女だ。 “ゼロの”ルイズなる不名誉な渾名を返上する為にも、より一層の力を入れ、彼女は召還呪文を唱える。 爆発。 爆発。 爆発。 幾度と無く繰り返される爆発。そして空白。 呪文を唱える度、色とりどりの火花が散り、空間が炸裂するが、 しかし煙が晴れた後、其処には彼女の望む使い魔... -
ゼロの使い魔BW-01
前ページ次ページゼロの使い魔BW 抜けるような青空、というのはこういった空のことを言うんだろうか。 ぼんやりとした思考で、少年はそんなことを思った。 視線を落とせば、豊かな草原が一面に広がっている。暖められた草の、青臭い匂いが鼻をくすぐる。 遠くに、石造りの立派な城が見えた。彼が居たはずのイッシュでは、余り見ないタイプの建物だ。 だけどよくよく考えれば、以前に『彼』と雌雄を決したのも『城』だったなと思う。そう考えれば、そんなに不思議でもないのかもしれない。 ただそれも、彼が直前まで居たのが『海底遺跡』でなければの話だ。 海の底にある古びた遺跡のそのまた最奥に居たはずの自分が、何故こんな開けた場所に居るのか。 混乱している思考でそんなことを考えているところに、背後から声をかけられた。 「あんた誰?」 振り返れば、見慣れな... - @wiki全体から「ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-07」で調べる