あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ内検索 / 「ゼロ達の沈黙」で検索した結果
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ゼロ達の沈黙
シルクに包まれた長卓、その中央には季節を迎えた花が瓶に活けられ、白亜の食卓に彩 りを添えている。並べられた食器は四組。ホストが一人、ゲストは三人だ。 既に晩餐は佳境を終え、静かな食後の一服を愉しむ時間を迎えていた。皿の上には梨を 香草と蜂蜜で煮た質素ながら手の込まれたデザートが配られ、ワインはセラーから厳選し た赤を供することにした。渋味が梨の甘さと調和する事を料理を用意した人物は確信して いた。 ホストは従者の、いや使い魔の用意した料理の数々にすっかり満足していた。 「タルブの35年物なんてなかなか飲めないけれど、地物は地元で飲むに限るわね」 深い緋色の髪と褐色の肌を持つ彼女は、舌に渋味を僅かに残したまま梨の欠片を口に運 ぶ。その組み合わせに年相応に頬がほころんだ。 「でも、タバサには少し量が少なかったかもしれないわね」 「そんなことはない。とても興味深い料... -
小ネタ-12
...も苦しみも無い世界 ゼロ達の沈黙 虚夢の盾と剣 ソビエトの悪魔 トリステイン魔法学院Z ページ最上部へ -
ゼロの使い-07
前ページ/ゼロの使い/次ページ アルビオンへの船が停泊すると言う桟橋は天にも届こうかと言う大樹だった。 どうやら敵はこちらの動きを読んでいないようで、これと言った苦もなく、船にたどり着くことが出来た。 船主には黄金並みの値が付くと言う積荷の硫黄と同額の運賃を払い、ワルドが動力の風石代わりをするという条件で、出発を早めてもらった。 「へへ・・・ざまあみやがれ・・・」 傭兵達の前にはついさっきまで『女神の杵』亭だった瓦礫の山が積まれていた。 とても生存者がいるとは思えなかった。 瓦礫の下にぽっかりと開いた、巨大な土竜が掘ったような穴を見るまでは。 「取り逃がしたか・・・」 「ど・・・どうする・・・追うか?」 「その必要はない・・・」 傭兵達の頭の中に、忘れたくても忘れられぬ悪霊の声が響いた。 「こちらの目的は果たさ... -
魔法留学生ゼロま!
「…………」 「…………」 「…………」 沈黙。それが今この場を支配していた。 否。何故か泣き声が聞こえている。目の前の少年のものである。 通常ならば 「平民を召喚した!」だの 「貴族の癖に魔法が使えない!」だの 「さすがはゼロのルイズ!」だの 様々な罵倒と嘲笑が聞こえてくる筈である。 むしろ今はこの沈黙を破ってくれるならそれも歓迎してしまうような心境である。 事の起こりは何時もの様にルイズが魔法を使い、何時もの様に失敗し、何時もの様に爆煙を生産し… 「宇宙の果てのどこかにいる、私の下僕よ!強く、美しく、そして生命力に溢れた使い魔よ! 私は心より!求め!訴えるわ!!。我が導きに応えなさい!!」 彼は30と数回目の爆発と共に現れた。現れてしまったのである。 別に少年が珍しい訳ではない。 少々変わった服を着て、年相応の(可愛... -
ゼロの使い魔様は根腐れしてやがる!!-02
前ページ次ページゼロの使い魔様は根腐れしてやがる!! 根腐博士一行がハルケギニアにやってきたその日の夜、 ルイズの部屋では博士一行とルイズによる情報交換が行われていた。 「ふーん、それじゃああんた達は異世界から来たって言うの?」 「オフコース!!まさにそのとぉーーーり!!」 「それで、そのゴミバケツがタイムマシーンとか言う時間を移動する機械?」 「そのぉとーーり!!」 目の前で体を高速回転させてビシリと指を突きつけくる愉快生物ども(根腐博士とその愉快な助手たち)を 半眼で見ながルイズは膝で寝息を立てるゾーリンちゃんを撫で一つため息をついて言い放った。 「馬鹿じゃないの・・・そんなのある訳・・・」 その言葉は続かず・・・ ゲシッと博士にルイズは蹴られて、ガッポンン!!とタイムマシンの中に落とされたのでした 「百聞は... -
ゼロの守護月天 1
「宇宙の果てのどこかにいる、私の下僕よ!強く、美しく、そして生命力に溢れた使い魔よ! 私は心より求め、訴えるわ。我が導きに応えなさい!」 本日数十回目の爆煙が上がる。 が、今回も爆煙の中に生き物らしき影は浮かんではいなかった。 (今度もダメだったか・・・) ルイズがそう思った直後に爆心地で何かがキラリと光ったのを見つけた。 確かめるためにも近づいて見ると、なにかが落ちていた。 「なにかしら、これ?」 爆心地に落ちていた物をおもむろに拾い上げる。それは八角形のリングだった。 その瞬間、取り巻きの生徒達から爆笑が上がった。 「いくらなんでもそんなもん召喚すんなよwww」「流石『ゼロのルイズ』、まともなものを召喚しねぇや。そこに(ry」「せめて平民を召喚しろよpgr」etcetc・・・ そんな爆笑を受け、顔を真っ赤にしながらルイズはそれを否定する。 「な、こ、これは違... -
ゼロのぽややん 外伝3
マリコルヌは、靴下の臭いをかいだ。 ガクガク首を振る。 間髪いれずに放たれたウインドブレイクが、巨岩を粉々に砕く。 「そう、我らにとって靴下こそ、秘薬。素人には実害でしかないその臭いを、我らは力にすることができるのです」 マリコルヌは、コルベールの言葉を聞きながら、気を失った。 「……ふむ、まだ彼には、一週間物は刺激が強すぎるようですね」 コルベールは、マリコルヌの手から靴下を拾い上げると、鼻にあてた。 首をがくがく震わせ、優しく微笑む。 「これでもう教える事はありません。ソックスレジェンド。これがあなたのハンターネームです」 「ソックスレジェンド」 マリコルヌは、かみ締めるように呟いた。 「ミスタ・コル……いや、ソックスファイア。俺はこれから、どうすれば」 「決まっているでしょ。影に生きなさい、闇に生きなさい。そして……」 コルベールはニヤ... -
ゼロの御使い3
トリステイン魔法学院を臨む、草原の一角――祈る金髪の少女を遠巻きにして、桃色髪の少女と前頭部の禿げ上がった中年男とが見守っていた。 「世界のどこかにいる、私と相性の良い御方。 どうか私の声に応え、この場に姿を現してくださいな」 両掌を合わせ、まるで、恋呪いのような祈りを捧げる少女の名は、アネメア・グレンデル。 ゼロのルイズによって、トリステインに召喚されてから、一週間後の事である。 「……アネメアお姉さま、本当に大丈夫なのかしら?」 まだ、こっちの魔法を学び始めてから一週間しかたっていないのに……心配そうな顔でそんな事を呟くルイズに、コルベールは少女を安心させるように笑みを浮かべた。 「ミス・グレンデルは、既にコモンマジックなら充分に使いこなせる。 能力的には問題……ふむ、どうやら成功したようだね」 アネ... -
ゼロの斬鉄剣-04
前ページ次ページゼロの斬鉄剣 ゼロの斬鉄剣 4話 ―泣き虫(クライベイビィ)・ルイズ(前編)― 決闘の日の夜 いつものように夕食を取ろうと厨房に入っていく五ェ門 「おお!きたぞ!」 「我らの剣!」 にわかに沸く厨房 「これは一体どうしたというのだ、マルトー殿」 「おう、ゴエモン!聞いたぜ!あの気障ったらしいガキをコテンパンにしたんだってな!」 「あのマセガキ、粗末なもの晒していい気味だったぜ!」 ああ、と昼間の珍事を思い返す 「ゴエモンさん!」 ふいに抱きつかれるゴエモン 「無事でよかったです・・。」 涙を浮かべるシエスタ 「(む・・やわらかいものが・・いかんいかん!)」 「心配ない、あのような軟弱者などは取るに足らん。」 すました顔をする五ェ門。 「いい事言うね!ささ、今日は奮発したんだ。食べてくれよ!」 五ェ門は目の前に並べ... -
小ネタ
...も苦しみも無い世界 ゼロ達の沈黙 虚夢の盾と剣 ソビエトの悪魔 トリステイン魔法学院Z ページ最上部へ -
ゼロの大魔道士-4
前ページ次ページゼロの大魔道士 シャナク――破邪呪文の一種で、アイテムや武具、もしくは生命体にかけられた呪いを解除する魔法である。 解除の成功率、そして解除後の影響に関しては使い手の力量がそのまま影響する。 呪いとは何か? ポップの世界において呪いという言葉の定義はない。 何故なら、原因がわからない不都合を起こす現象はほぼ全て呪いとされているからだ。 ただ、一説によれば呪いとは総じて魔法の別に形ではないかと言われている。 不思議な現象に魔法が絡んでいなければおかしいというのが根拠だった。 コントラクト・サーヴァント――術者と受術者の間にルーンを刻むことによって主従契約を生み出す魔法である。 始祖ブリミルが生み出したとされるこの魔法はメイジであれば大抵のものが扱える。 いわゆる初級魔法に分類されるこの魔法は、ある種の強制力を持つ。 ルーンを刻まれ、使い... -
ゼロロ使い魔-01
(野原ひろしの声で)異世界への逃避……じゃなくて転移。それは二次元に思いを馳せる者であれば、いや恐らく大抵の人間が子供の頃には一度は願う夢物語。 そんな人々の想いが積み重なりすぎたのか、この世界達は日ごとに妙な人間、時としてそれ以外のナニかが飛んでくるわけです。ええ、召還する身としては迷惑な話で……あ、いやゲフンゲフン。 まあともかく今日もある新参者がここ、ハルケギニアの平行世界の一つにやって来ました。 果たして前代未聞か? 今回はなんと……って大体予想はついてる? いえいえ今回、問題は数の方なんです。 メイジの学び舎であるここ、トリステイン魔法学校では二年生になった者達の(ry そして、最後に残った少女、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ヴァリエールは幾度となく儀式を失敗し続けていた。 コルベールの明日に回す、といった提案も既に耳には入ってな... -
サイダー&ゼロ-02
前ページ次ページサイダー&ゼロ 時刻は夜。ここはルイズの部屋。 主である、ルイズは不機嫌な顔をしながらテーブルに肘を付きパンをかじっている。 今日ここに来た、ダ・サイダーとヘビのメタコは月を眺めていた。 「アンタ…何時までそうしてるつもりよ」 「ここは、月が2つか……」 「当たり前でしょ!月は二つなの!」 ルイズにとって、当たり前の答えだ。だが、ダ・サイダーにとって違った。 「少しは、理解をしたと思えば…ハァ…この程度か…」 ルイズは嫌な予感がした。 「この俺様の美しさを彩るのに、たった2つだけとはなぁ…」 「そうジャン、そうジャン。月の奴バカジャン」 嫌な予感は当たった。 「よし!俺様を華麗に彩る月を作りに行くぞ!」 「行くジャン、行くジャン!」 「ちょ!ちょっと!待ちなさいよ!」 召喚した時あれだけの人数の前で恥をかかされたのだ、これ以上は絶... -
ゼロの軌跡-04
前ページ次ページゼロの軌跡 第四話 乙女の決意 ルイズが自室で目を覚ましたのは夕刻、太陽がその身を地平線の下に隠そうとする頃だった。 真っ先にルイズの脳裏をよぎったのはあの少女、レンの顔。 急いで起き上がろうとしたが首筋の痛みに耐えかねて呻きながらそのまま体を横たえた。 「あら、お気づきになりましたか」 その声に視線をやれば一人のメイド。給仕や洗濯の折にしばしば見かける顔だ。 名前はなんと言ったのだか。 「シエスタと申します。お体の具合はいかがでございますか」 嘆きとも呻きをもとれる曖昧な答えを返しつつ、今度はゆっくりと体を起こす。深呼吸。幸い、体は無事であるようだった。 差し出された熱いタオルを受け取って顔を拭く。時折痛みの走る頭にそれはひどく心地良かった。 「それでは先生方をお呼びして参りま... -
ゼロの誓約者-02
前ページゼロの誓約者 「私は、ルイズ。ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールよ。ご主人様でいいわ」 「……何が?」 「呼び名よ。分かった?」 「……はい、ご主人様」 抵抗はあったが、ハヤトは怒らせてはならないと思ってその言葉に従った。だが、男がご主人様って寒くないだろうか。 必死に気を紛らわそうと、自分の事をマスターと慕うメイトルパの少女を思い出す。彼女は愛らしいが、自分にそれを置き換えてみると……、無理だ。 もう少し打ち解けたら、考え直して貰おう。 そして、しばらくルイズと言葉を交わした。 ハヤトは落ち着いていた。別の世界の存在は知っていたし、召喚された経験もある。 思っていたとおり、ここはハヤトの知っている世界ではないらしい。まだ、発見されていない世界のひとつだろうか。魔法が発達している世界。まるで、ファン... -
ゼロの登竜門-02
前ページ次ページゼロの登竜門 ゼロの登竜門 幕間 討伐の成果報告 ルイズ、キュルケ、タバサの三名はオールド・オスマンに報告をする。 そして丁度学園長室にいたコルベールも一緒に聞くことにするらしい。 「ふむ、まさかミス・ロングビルがフーケだったとは……。最初から学院に潜り込むつもりだったんじゃな」 「いったい何処で採用されたんですか?」 「街の居酒屋じゃ。美人だったものでなんの疑いもせず秘書に採用してしまった」 ミス・ロングビルがフーケだったことを伝えると、オスマン氏はそんなことをのたまった。 その後いくつかオスマンとコルベールが言葉を交わす。三人はダメな大人の一面を垣間見た気がした。 三人のそんな視線に気付いたのか、二人はコホンと咳払いをして話題を変える。 「さてと、君達はよくぞフーケを捕らえ、『破壊の小箱』を取り返してきた。これは大変名誉なことである... -
サイダー&ゼロ-01
前ページ次ページサイダー&ゼロ ここ、トリステイン魔法学院で爆発音が響き渡る。 「留年だな」 「まぁ…『ゼロ』だから、予想していたけどな…」 などと言われているが、懸命に爆発させていた。 「はぁ…はぁ…はぁ……ぜ、絶対…せ…成功させるんだから…はぁ…はぁ」 肩で息をする桃色髪の少女は、杖を構え何か呟き出した。 「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。 五つの力を司るペンタゴン!我の運命に従いし、"使い魔"を召喚せよ!」 何回目かもわからないこのセリフを力強く叫ぶ。襲い掛かってくる運命を突き破る様に… 一際大きな爆発が起きたが、《いつもと違う》少女は何かを感じ、一歩も動かなかった。 (な…なんなの?この感じ…睨まれている?…何?) 爆煙が収まる頃には、異変の正体が徐々にだがわかるようになった。 (え?ひ…... -
ゼロの魔獣-29
前ページ次ページゼロの魔獣 「結論から言おう シンイチ君 あのマシーンは 動かすことができる!」 いかがわしい研究道具が立ち並ぶ掘っ立て小屋の中で、コルベールは高らかと宣言した。 「いや・・・ しかし あの機体は 知れば知るほど素薔薇しい 君達のいた世界は魔法の代わりに科学の発達した世界だとは聞いていたが まさか これほどの物とは思わなかった。 あれを作った人間は 間違いなく天才だよ シンイチ君! 例えば この機械を動かしている原動力一つとってもそうだ 君の論述と背面のブースターから この機体の原動力は油・・・君達の世界で言う化石燃料だと思っていたが それはまったくの見当違いだった! 何だと思う? 何だと思うかね シンイチ君!」 「・・・・・・・」 結論から言おうと言った割りに、コルベー... -
ウボァーな使い魔-02
前ページ次ページウボァーな使い魔 「使い魔…だと?」 地獄より多くのモンスターを召喚し、使役していた皇帝にとって、 使い魔の意味するところは見当がつく。要するに従者となれということだ。 皇帝たる自分を相手になんと無礼な話だろうか。 ルイズも当初は、人間…しかも皇帝を召喚してしまったことに、ショックを受けていた。 皇帝相手では契約不可能という考えも頭をよぎった。 だが、コルベールが彼に地名について説明している間に、ルイズは落ち着いて他の生徒たちを眺めてみた。 皆、自身の傍らに使い魔を従えている。そして皆、好奇の視線をこちらに送っている。 続いて自分の周囲の地面を見ると幾度となく起こった爆発により、それなりの広さで大地がむき出しになっている。 その2つの光景を見比べて、ルイズの心に強い意志がわきあがった。 これは最後のチャンスかもしれない。相手が... -
ゼロと魔砲使い-37
前ページ次ページゼロと魔砲使い 武威に押さえつけられていた戦場に、それとは違った沈黙が訪れた。 ――今、彼はなんといった? それは、困惑。 唐突に理解しがたいことを言われたが故の、一時的な理性の麻痺。 少し冷静になれば、その意味なぞ学のない兵士にでもわかる。 四つの虚無がそろう。 一つは我らが誇るアルビオンの虚無。 二つは我らを救ったトリステインの虚無と、教皇たるロマリアの虚無。 ならば残る一つは? ――始祖の血を受け継ぐ国は四つ。 トリステイン、アルビオン、厳密には違うがロマリア。 そして……ガリア。 あらゆる情報が、事実が。 ただ一つのことを指し示している。 それはすなわち。 今ここに姿を現したガリアの『無能王』。 その人こそが―― ... -
ゼロの使い魔様は根腐れしてやがる!!-04b
前ページゼロの使い魔様は根腐れしてやがる!! 「こ・・・これが学園の秘宝・・・破壊のヒトって・・・」 ルイズ一行の目の前に鎮座するは学園の秘宝中の秘宝『破壊のヒト』 「・・・ってそのまんま人間じゃないのよぉ!!」 ルイズが大声で叫ぶのも無理は無い その姿、筋肉隆々とし、徹底的に鍛え上げられたモノだと素人でもわかる 「なかなかいい男じゃない」 彫の深い、丹精に整ったバタ臭い顔立ち そしてよく似合う赤で染め上げられた衣装 「・・・眉毛・・・太い 聞いた特徴と一致している」 伸ばした金髪よりも激しく主張する黒色のふと眉毛 「「「これが『破壊のヒト』なの」」」 破壊のヒトと呼ばれた謎の青年は状況をよく理解してないのかにこやかに手を振っていた 「と、とりあえず回収して一旦体制を・・・」 ルイズが喋り終わらない... -
ゼロの騎士団-02
前ページ次ページゼロの騎士団 ゼロの騎士団 PART1 始まりの地 トリスティン-2 ルイズがコルベールに死刑宣告された時、三人の会話はいったん途切れかけていた。 「ところで君、さっきから、気になったのだが契約や使い魔とは一体何の事だい?」 先ほどの会話の中で疑問に思ったことをニューがルイズに問いかける。 「聞いてなかったの!?アンタは私の使い魔になるのよ!」 「なんでだい?」「私があなたを召喚したからよ!」 二人の会話は落とし所の見つからない堂々めぐりになりかけていた。 (――気絶している間に契約しとけばよかった。) 二人の判断が正しかったことを悔やむ、ルイズにコルベールが助け船を出す。 「ミス・ヴァリエールいきなり説明もなしに契約というのは……私はこのトリスティン魔法学園の教師をしているジャン…コルベールと申します。あなた方三人のお名前をよろしいで... -
ゼロの斬鉄剣-00
前ページ次ページゼロの斬鉄剣 ゼロの斬鉄剣 -プロローグ- 日本- 日本海側に面した静かな山林、地元の人間すらうかつに立ち寄らない 山小屋の主は、今静かに瞑想をしている。 主の名は石川五ェ門、かの大盗・石川五右衛門から数えて13代目に あたる男である。 明鏡止水 今この男を言葉で表現することが適うならこの境地であるといえる 普段聞こえて来るのも鳥のせせらぎなどであったが・・・ -*-¥-・・・*- 五ェ門は刀を構えすぐさま身を翻す 「・・・・・」 (おかしい、確かに人の声・・・) しかしあたりは静寂が支配している、気のせいか、と己の修行の足りなさ を恥じる五ェ門、しかし ・*・*・!・*・--! 五ェ門は再び誰かが喋っている声を捉えた 「(妙だ、人の気配が無いのにも関わらず声が・・・・)」 ... -
ゼロと疾風-04
前ページ次ページゼロと疾風 ゼロと疾風 決闘 HEVENN OR HELL キュルケの声が広場に響く。貴族の連中は黙ってチップとギーシュを見ている。 チップは今まで怒りに燃えていたが、それをすべて思考の外に捨て去った。 目の前の敵を倒す。考えるのはただそれだけ。 敵が強かろうが、弱かろうが関係ない。最速の攻撃を叩き込む。ただそれだけだ。 LET’S! LOCK!! その合図とともにチップは駆け出した。目標はギーシュ本体。ゴーレムはすべて無視だ。 ゴーレムの間を器用に潜り抜け、あっという間にギーシュの懐にもぐりこむ。 ギーシュはいまだにチップのいたところを見ている。ギーシュはチップの動きを目ですら追えていない。ゴーレムはギーシュが操る。そのギーシュが反応できないのならば、ゴーレムは何にも出来ない。 ここまで... -
ゼロの武侠-05
前ページ次ページゼロの武侠 例えるなら、それは獲物を定めた獣の気配。 万雷の歓声に紛れ、己が身を潜める確かな殺気。 気を緩めれば、瞬く間に静寂を打ち破り喉下を喰らわれる。 そんな感覚を覚えたワルドは静かに自分の杖へと手を掛けた。 誰にも悟られぬよう、されど一息で敵を迎え撃てる態勢を作り上げる。 自分の存在が伝わった事を確信して、梁師範は立ち去った。 その場に取り残されたのは状況を理解できなかったルイズのみ。 周囲を取り巻く生徒達もアンリエッタ姫以外に目はいっていない。 唯一人、違和感に気付けたのは興味なく手元の本に視線を落としていたタバサだけだった。 夜の帳が落ちる頃、再びワルド子爵はその場に現れた。 それは自身に恐怖を与えた存在を探る為に。 明らかに相手は自分を誘い出そうとしている。 だが、彼はあえてその挑発に乗った。 昼間のような状... -
ゼロのガンパレード 6
午後の日差しを浴びながら、屋根の上でブータはゆっくりと伸びをした。 眼下の広場では、生徒たちが思い思いに腰を下ろして談笑している。 目を移せば、午前中の魔法の授業でルイズが破壊した教室が目に入った。 なるほどゼロのルイズか。老猫は鼻で笑った。 この世界の教師たちも見る目が無い。 あれでは魔法が成功するはずも無いではないか。 あの爆発の直前、ブータには見えたのだ。 全てのリューンがルイズの呼びかけに答えるのを。 なのにルイズはその中の「土」のみを使用しようとした。それでは歪みが起きるのも当然である。 黒のアラダが白のオーマを使うようなもので、当然効果も出なければ反動も大きい。 毛づくろいをしつつ、いつルイズにそれを告げようかと頭を悩ます。 機を逸した所為で自分が何なのかすら話していないのだ。 シエスタからかつてのブータの伝説を聞いてはいたが、 まさか自分の使い魔がそ... -
ゼロテリ4
「お前は貴族であるこの僕を侮辱した。僕との決闘を受けてもらう!」 ギーシュの声が食堂に響き渡る。 「よかろう、その勝負受けてたとう」 ペルデュラボーはその決闘を受けることを宣言した。 「いい返事だ。ヴェストリの広場で待っているぞ」 そういうとギーシュは食堂から出て行く。 ギーシュと入れ替わるように、今度はルイズがペルデュラボーに近寄り訪ねる。 「ちょ、ちょっとペルデュラボー。なんでギーシュと決闘なんてするハメになったのよ?」 騒ぎを聞きつけてきたルイズが慌て飛んできたのだ。 ことの始まりは数刻前にさかのぼる。 教室の修復が終わったことをルイズが報告に行っている間、ペルデュラボーは校内の散策を行っていた。 「邪神の思惑通りに動かなくてもいいことが、これだけ素晴しいこととはな・・・」 人知れず彼はこころなし嬉しそうに呟いた。 彼-マスター・テリオン-は邪神の作... -
ゼロ 青い雪と赤い雨-05
前ページ次ページゼロ 青い雪と赤い雨 ヴェストリの広場。 “西の小人”を意味するその広場は、夥しい数の生徒達で溢れ返っていた。 騒ぎを見ていた者、噂を聞きつけた者等が決闘を見物、いや見届けようというのである。 その広場の中心に金髪の少年こと、ギーシュ・ド・グラモンは立っていた。 自分より先に食堂から出て行ったはずの決闘相手を待っているのだ。 彼の蒼い瞳は、それ自体が抜き身の剣の様な鋭さを放っている。 その燃え上がる眼光の熾烈さに、生徒達は圧倒され、声を失っていた。 彼は気障ではあるが、温厚で気のいい人間である事は多くの人の知る所だった。 その彼がまさに怒れる獅子の様な容貌で佇んでいる。 その一事だけでも生徒達を箝口させるには十分だった。 やがて一陣の風と共に、何もない空間からクラスメイトの使い魔が突如現れると、 ヴェストリの広場の空気は、... -
ゆるーい使い魔?
泉こなたは、ネトゲ仲間で担任でもある黒井に挨拶をすると、ゲームから ログアウトしてPCの電源を落とした。 時間は既に午前三時。今夜は見たいアニメも無く、そして明日は平日なので学校がある。何よりもう眠気が我慢できそうに無い。ここが潮時だろうと彼女は思い、長い間モニターを見つめていたため、凝りきった肩を解した。そして椅子に座ったまま大きく伸びをした、その時だった。 「そろそろ寝よっかな……んん~?」 こなたの逆さの視界に、大きな『鏡』が映っていた。はて、この部屋にこんな物があっただろうかと疑問に思い、姿勢を正して椅子から降りた。そして丁度真後ろに存在していたその鏡を、顎に手を当てて唸りながら見つめる。 それは見れば見るほど奇妙な物体だった。彼女の身長より高く、光り輝くその鏡は何と宙に浮いているではないか。しかし、彼女はそれに奇妙な既視感を覚えていた。つい最近... -
ゼロと運命の剣-05
前ページゼロと運命の剣 「良くぞここまでやった、心から賞賛を贈ろうルイズ」 ギーシュは朗々と語り上げた。 「しかし、これでは午後の授業に遅れてしまう……残念だが、ここで終わらせてもらおう」 ルイズ=ヴァリエールとギーシュ=ド=グラモン。 この二人のゲームは、大方の予想を覆し、長い膠着状態に陥っていた。 『ソーディアンの機能で一番大きいモノは晶術だ。無論、武器としての品質も高いが、 同時にソーディアンは晶術兵器でもある』 ギーシュが去った食堂、ルイズとキュルケ、二人に話し始めるディムロス。 興味深そうによってくる生徒もいたが、キュルケの手並みが軽くあしらっていた。 「晶術……午前中の授業で使った、錬金の魔法みたいなもの?」 『原理自体は突き詰めると似てはいるが、晶術はもっと攻撃的な技術、戦闘に用いる術法だ。 どちらかと言えば、お... -
ゼロのエルクゥ - 23
前ページ次ページゼロのエルクゥ 「お疲れさま、カエデ。どう、二人は?」 「……まだ眠っています」 「そう。ま、じきに目を覚ますでしょ。あー、さすがにあんだけシルフィードに乗ってると疲れるわねぇ」 寝室に二人を寝かせた一行は、ティファニアの家の居間、それぞれに腰を下ろし、強行軍の疲れを癒していた。 「はぁ。それにしてもびっくりしました。まだ2日と経ってないのに、もう恋人さんを見つけられたんですね。おめでとうございます、カエデさん!」 「ええ。皆さんのおかげです。本当にありがとうございます」 「ちょーっとゴタゴタはあったけどね。ともあれ、無事に二人を拾えて良かったわ」 「…………ん」 お茶のカップを傾けながら、キュルケは慣れたようにウィンクを飛ばす。 タバサは軽く頷いただけで、じっとティファニアを見つめていた。 「ま、別に気にしな... -
男達の使い魔
魁!男塾より一号生 男達の使い魔 第一話 男達の使い魔 第二話 男達の使い魔 第三話 男達の使い魔 第三話半 男達の使い魔 第四話 男達の使い魔 第五話 男達の使い魔 第五話半 男達の使い魔 第六話 男達の使い魔 第七話 男達の使い魔 第八話 男達の使い魔 第九話 男達の使い魔 第十話 男達の使い魔 第十一話 男達の使い魔 第十二話 男達の使い魔 第十三話 男達の使い魔 第十四話 男達の使い魔 第十五話 男達の使い魔間章 ゼロのルイズが塾長に拉致されました~ 男達の使い魔 第十六話 男達の使い魔 第十七話 -
ゼロの軌跡-12
前ページ次ページゼロの軌跡 第十二話 貴族と平民 「なんですって!?レコン・キスタが?」 「なんでも、和平条約の締結のために派遣された軍使節が攻撃を仕掛けてきたらしくて、そのままこっちに向かってるそうです」 ルイズとレンもレコン・キスタの話は各地で耳にしていた。 聖地回復を目指すという、なんとも胡散臭い連中だと思ったがまさかトリステインにまで攻めて来るとは思わなかった。アルビオン王家が滅んだと聞いたときはただの内乱のようだったのだが。 「軍の到着は何時ぐらいになるの?レコン・キスタの勢力はどれくらい?攻めてくるまでの時間の余裕は?」 「え、えっと、軍は早くてもあとは半日はかかるそうです。敵の兵力は大体五千とか。もう数時間ほどでレコン・キスタはこのタルブ村までやってくるって」 どうしましょう、と震えるシエスタをなだめ、ルイズは急いで... -
ゼロの妖精‐01
前ページ次ページゼロの妖精 俺は死ぬはずだった。 でも死ななかった… 痛む体を引きずって辿り着いた場所は、あの核の爆心地だったんだ。 何も無い光景、それがなんだか悲しくてしょうがなかった。 でもそこで強く生きる人々がいた。 俺は彼らに救援が来るまで、助けられたんだ。 あの人の言うとおり、世界に境目なんて必要ないかもしれない。 でも無くすだけで変わるんだろうか… 世界を変えるのは、人を信じる力なんだろうな。 信じ合えば憎悪は産まれない、でもそれが出来ないのも人なのかもしれない。 俺はもう、戦場の近くにはいない……結局俺は彼女と結婚した。 あの人の言うとおり人間は戦いを止めることはできないかもしれない。 でも……確かめたいんだ、人間が、人間を信じられるか、人間の意志を 答えなどないかもしれない、でも探したいんだ いまはそ... -
ゼロの氷竜-03
前ページ次ページゼロの氷竜 ゼロの氷竜 三話 日が傾き、夕闇の迫るトリステイン魔法学院。 学院に戻ってすぐ使い魔との付き合い方、使い魔のしつけ方について注意を受けたルイズのクラスメイトたちは、思い思いの場所、思い思いの形で使い魔との時間を過ごしていた。 主とさして変わらない大きさのモグラに、青銅のゴーレムで掘り出したミミズを与える金髪の少年。 捕らえたネズミを風で巻き上げ、フクロウに与える丸みを帯びた少年。 水たまりのような池で泳ぐカエルを、どこか引きつった表情で見ている金髪の少女。 空色の髪の少女は日陰で丸くなる青い竜にもたれながら本を読んでいる。 赤毛の少女は小さな炎を生み出しては、燃えさかる尾を持つ巨大なトカゲに食べさせている。 だがその表情はどこか上の空だ。 学院から出るまでと戻ってきてからの髪の薄さが違ったように見える教師は、生徒たちが使い魔... -
ゼロのルイズと魔物の勇者-07
前ページ次ページゼロのルイズと魔物の勇者 フリッグの舞踏会から何日か過ぎた朝。 慌てふためき走り回る生徒や、顔面が攣りそうなほどの笑顔でスキップする生徒がそこらじゅうにわらわらと。 「こりゃ何の騒ぎだよ」 朝食を済まし、ルイズの部屋に戻ろうとしたスラおは、何度か廊下を行き交う生徒に踏まれていた。 生徒の話を盗み聞きしたところ、アンリエッタとかいう姫が学院を訪問するとか何とか。 人の群れを掻い潜って、ルイズの部屋に戻る。 窓から外を確認すると、正門のあたりに生徒達が整列している。 その中には、授業中のはずのルイズ達もいる。 すると、立派な馬車が学院内に入ってくる。 中から出てきたのは白髪のおばさん。とても"姫"には見えない。 と、思っていると再び人が現れる。 その風貌はまさしく姫。美しく、可憐な様子が遠くから見てもうかがえる。 「冒... -
ゼロのチェリーな使い魔-08
前ページ次ページゼロのチェリーな使い魔 フリオニールが召還されてから始めて『虚無の曜日』が訪れた。 「買い物に行くわよ」 「いってらっしゃい」 一瞬の沈黙が流れる。するとルイズはため息混じりに 「はぁ。あんたはわたしの何?」 「使い魔でしょ?」 「だったらしっかり護衛をしなさい!」 「わかりましたよ(面倒くさいなぁ)」 「まったく、人が優しくすればすぐ調子に乗って。今日はあんたの剣を買いに行くのよ」 「えっ!武器屋に行くんですか!?」 「あんた、持っていたナイフいつの間にか失くしているでしょ」 「ああ、あれは恩人に感謝の証としてプレゼントしました」 フリオニールはマルトーとの邂逅以来、食事の面で何かとお世話になっている。 3日間の断食を言い渡された時もこっそり厨房へ赴きまかない料理を分けてもらっていた。 フリオニールは当然... -
異世界症候群-1
もう何度目かも分からない爆発。周囲の生徒達も飽きてきたのかもう何も言わない。 それでもルイズは諦めずに杖を振り、またも起きる爆発。ただ、今度の爆発は今までのものとは違い、一際大きいものだった。 巻き起こる砂煙に騒然とする生徒達。 ただ一人、原因となったルイズだけは静かに爆発の中心点を睨んでいた。 今のはこれまでの失敗とは違う手応えを感じた。これで何も居なければ…… しかし、現実は無情だった。砂煙が晴れたそこには何もおらず、聞こえてくるのは嘲笑だけだった。 結局、自分はゼロなのか。付き添いの教師が何か言っているが、ルイズにはもう何も聞こえなかった。 皆が自分を嘲り、学院へと空を飛んで帰っていくのを地上から唇を噛み、涙をこらえて見ているしかなかった。 やがて誰もいなくなり、ルイズの目からは涙が零れた。 惨めだった。皆が空を飛ぶのに、自分だけが飛べず、それを眺... -
PERSONA-ZERO -02 前篇
前ページ次ページPERSONA-ZERO 「―――びっくりした」 そう言いながら、番長はにっこりと微笑んだ。 「えっ……あ、す、すいません! 驚かせちゃいましたか?」 シエスタは慌てて、両手を胸前でワタワタさせながら謝罪を口にする。 次いで、ペコリと頭を下げた。 「……ごめん、冗談」 それほどまでに畏まられると思っていなかった番長は、逆に申し訳なくなり頭を下げた。 そしてその、可愛らしい擬音が聞こえてきそうな仕草に、番長はクスリと笑みを漏らす。 「冗談……?」 「うん、ゴメン」 「な、なんだ……冗談ですか。もう、私の方がびっくりしちゃいましたよ」 「意外とイジワルなんですね」 そう微笑みながらシエスタは、ホッと胸を撫で下ろすと番長から一人分間を空けた隣に腰を下ろした。 そんなシエ... -
ZERO×SWORD-01
チリィィィィィン・・・ 運命が変わる瞬間、人はその音を聞くと言う だが、それが祝福の音だったのか それとも弔いの鐘だったのかは 死ぬ時で無いと判らない そして今日この日、この時に彼女は聞いたのだ 自分の運命が変わる音を ぐぎゅるるるるぅぅぅぅぅぅぅぅ・・・・ 「何なのよコイツぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」 聞いたのだ・・・多分 ZERO×SWORD ep.Ⅰ タキシードは異世界に舞う 時は少々遡る 此処はトリステイン魔法学園 とある儀式が行われているその場所に、 強い意志を秘めた少女の声が響く 「宇宙の果ての何処かにいる私のシモベよ! 神聖で美しく、そして強力な使い魔よ! 私は心より求め、訴えるわ!我が導きに答えなさい!」 彼女の名はルイズ この魔法学園にて「落ちこ... -
ゼロの騎士団-15
前ページ次ページゼロの騎士団 ゼロの騎士団 PART2 幻魔皇帝 クロムウェル 5 「夢芝居と落ちこぼれ」 ルイズはその時、乾いた金属音を聞いた。 その音の方向を見ると、そこには彼女の知っている人物が片膝をついていた。 (ニュー!) ルイズの声は届かずに、ニューは片膝を着きながら、衝撃で痺れた手を押さえていた。 その様子を見ていた、一人が声をあげる。 「勝負あり、そこまで!」 審判を務めていたであろう者は、ニューと同じような人物だった。 少なくとも人間には見えない。 ルイズにはいきなりの状況に、訳が分からなかったが、近くにもう一人見知った顔が居た。 (ん、何をやっているのかしら?あ、あれはゼータじゃない) 気付かなかったが、対戦相手は彼女の友人の使い魔のゼータであった。 おそらく、練習試合なのだろう――訓練場の様な場所を見てルイズはそう考える。 ... -
ゼロの騎士団-16
前ページ次ページゼロの騎士団 ゼロの騎士団 PART2 幻魔皇帝 クロムウェル 6 「少女と仮面」 向こう側に見えるわずかな光が、まるで楽園の様に感じる。 少なくとも少女はそう思えた。 死は覚悟していた。 しかし、その言葉は正しくないのであろう。 少女は思う。 死を覚悟すると言う事は恐怖と戦わなくてはならない。 だが、目の前の恐怖に対して戦う事など無力な自分には端から無理だったのだ。 勇者や英雄と呼ばれる人間は少なからずそれと戦ってきたのだろう。 あるいは、その中にはこの恐怖に勝てなかった人間もいるかも知れない。 目線を少し上に見上げる。 更に恐怖を感じるだけだが、それでも確認しなければならない。 目の前に居る5メイル程の具現化した恐怖を。 それは、本来ここに居る筈のない存在。 トロール鬼 人が寄り付かない様な山岳地帯に住まう天然の殺戮生物。... -
ゼロの守護月天 7
ヴェストリの広場は、噂を聞きつけた生徒たちによって活気に満ちていた。 ギーシュが決闘をするということが学院中に広まってしまったのだ。 決闘を楽しみたい者、賭けを始める者、決闘相手の月の精霊を見たいがために足を運んできた者とかなり多くの人間が集まっている。 しかし、観客たちがここに集まった理由はただ一つ。 みんなヒマなのだ。 ただでさえ娯楽の少ない学院なのだから、滅多に無い『イベント』でヒマを潰そうと考える生徒も少ないない。 さて、こうなってしまうともう後には引けない人物が一人いる。ギーシュだ。 頭に上った血が下がると共に、自分のやらかしてしまった事態を-非常に運が悪いことに-理解してしまったのだ。 自分のやらかした不始末を二人の女性のせいにして八つ当たりしたどころか、月の精霊に決闘を挑んでしまった。 しかもこんなに人が集まってしまっては「全部僕が悪か... -
ゼロの黒魔道士-73
前ページ次ページゼロの黒魔道士 今度こそ、捕えた。 アルビオンでは、左腕だけだった。 タルブ上空では、逃がしてしまった。 でも、今度こそ…… 「うしっ!俺様大復活ぅっ!!」 今度こそ、デルフはワルドの胸元に突き刺さっている。 今度こそ、ワルドをやっつけた。 今度こそ、そのはずなのに…… 「デルフッ!油断しないで!まだ終わって無いっ!!」 『終わっていない』。 まるで、ドロドロの沼地に足を取られたような、 飲み込まれていくって感触が、剣の先からボクの体に伝わってくる。 なんだろう、これ。 なんなんだ。嫌だ、怖い。 真っ暗闇を独りで歩くような怖さ。 飲まれる、飲み込まれていく。 「ビビっ!?」 ルイズおねえちゃんの声。 大丈夫、ボクは独りなんかじゃない。 でも、それなのに……いや、『だからこそ』? 真っ暗... -
ゼロの氷竜-04
前ページ次ページゼロの氷竜 ゼロの氷竜 四話 学院寮の一室、学院長のはからいで夕食を運んできた黒髪のメイドは、部屋の主とその使い魔が食事を取った後も自然に部屋へと残っていた。 部屋の主、その使い魔、黒髪のメイドの三者が揃い、部屋の主が他の二者を互いへと紹介する。 学院のメイドではあるが、自身の大切な友人と紹介された黒髪のメイドは、照れくさそうに顔を真っ赤にしていた。 銀髪の使い魔は学院長との取り決めに従い、遙か東方のメイジとして紹介された。 学生たちが使い魔召喚の儀式から戻ってきた折、部屋の主を探していた黒髪のメイドは他の使い魔を見ており、鳥でも獣でも魔物でもない銀髪の使い魔を紹介され、驚きの表情を隠すことが出来なかった。 銀髪の使い魔が特に水を向けたわけではないが、いつしか部屋の主が黒髪のメイドと友人になったきっかけを話し始め、黒髪のメイドは真っ赤になって... -
ゼロニスター
サタニスターからサタニスター(ナックルスター)を召喚 腕にはナックル、胸にはWヘッドクロス……。 学院内教会のシスターは殺人鬼どもの天敵!! ゼロニスター-01 Vol.1 ゼロニスター-02 Vol.2 ゼロニスター-03 Vol.3 ゼロニスター-04 Vol.4 ハルケギニア最強殺人鬼決定戦に参戦した殺人鬼狩りシスター&爆裂メイジ&メイドのシエスタ! 予選のメダルは何個集まるか? ゼロニスター-05 Vol.5 ゼロニスター-06 Vol.6 ゼロニスター-07 Vol.7 ゼロニスター-08 Vol.8 超怪力の悪魔寄りシスター&爆裂メイジがメイドのシエスタと向かうのは、殺人鬼達の祭典、ハルケギニア最強殺人鬼決定戦! ゼロニスター-09 Vol.9 ゼロニスター-10 Vol.10 -
ゼロのルイズと魔物の勇者-06
前ページ次ページゼロのルイズと魔物の勇者 「ふむ・・・まさかミス・ロングビルが土くれのフーケじゃったとはな・・・。美人だったもので、何の疑いもせずに秘書に採用してしまった」 学院長室で、オスマンは三人の報告を聞く。 ロングビルとは、町の居酒屋で出会ったらしい。 尻を触っても怒らないから採用してしまったのだとか。 何とも人騒がせなじじいである。 「さてと、君達はよくぞフーケを捕まえ、『破壊の杖』を取り返してきた」 ルイズもタバサも活躍した。キュルケは微妙に眉を歪ませる。 「フーケは、城の衛士に引き渡した。そして『破壊の杖』は、無事に宝物庫に収まった。一件落着じゃ」 そして、オスマンは三人に『シュヴァリエ』の爵位申請をしたと言った。 ルイズとキュルケは満面の笑みを浮かべ、喜ぶ。 タバサは既に『シュヴァリエ』の爵位を持っていたらしい。 そして、先ほどまで喜ん... -
ゼロの黒魔道士-80b
前ページ次ページゼロの黒魔道士 ――おっほ、寒ぃ寒ぃ…… 日が落ちるのも早けりゃ寒くなりやがんのも早ぇえなぁ―― ととと、鍵鍵鍵……あぁ、あったあった。 うーし、看板良し、灯り良しっとぉ……今日も一日御疲れさん。 ――しっかしシケてやがんぜ、トリステインってのは…… 下手に目が肥えてやがって口うるせぇ割に、財布が固くてしゃぁあんめぇ。 あーぁ。キングス商会なんぞが出張ってこなけりゃなぁ。 今でもヴィンドボナでお気楽な商売できたってのによぉ~…… ……っち、マジに冷えてきやがった。一杯やってくか…… ――おひょっ!?あぁ、すいやせんお客さん、本日はもう店じま…… あ、これはこれは!こないだの!タルブご出身の!!いやぁ~、その節は…… え、わ、ちょちょちょ!?声が大きいでござんすよ!? それも人聞きの悪い、『ペテン師』ってぇのはどういう... -
ゼロの女帝-01
前ページ次ページゼロの女帝 「全宇宙のどこかにいる私の使い魔よ! この世で最も強く、賢く、美しい存在よ! わが呼び声に答え我が元に来たれ!」 例によって例のごとく、幾十回と召喚に失敗しまくるメイジ見習いたる彼女の名は ルイズ・フランソワ-ズ・ル・ブラン・ド・ヴァリエ-ル。 もう周囲はもちろん本人も回数を覚えられない位に繰り返された儀式。 しかし、今回は違った。 詠唱が終わると同時に起きた爆発の中に、すらりと背の高い女性が立っていたのだから。 ある意味、彼女の願いはかなえられた。 この世でもっとも強い存在と言って、否定できる人間はそう多くないだろう。 この世でもっとも賢い存在と言って、違うと言い切れる人間は多分居ない。 この世でもっとも美しい存在というのは個人で差があるが、やはりそれはたいそう美しい。 ... -
フーケの使い魔
夜のトリステイン魔法学院の廊下に、一つの足音が響いていた 足音の主は女性だった。学園長秘書・ミス・ロングビル それが彼女の表の顔だった…そう、表の 緑髪を月明かりで光らせ、廊下を歩く彼女に 「調子は、いかがかな?マチルダ」 そう、窓の外から問いかけるものがいた ドラが使い魔 番外・フーケの使い魔 「まあまあ、ね」 その問いに彼女は動揺の色も見せず、返事を返した 「貴族の子供の相手って言うのも、なかなか楽じゃないわ」 「…ほう、私にはずいぶんと楽しそうに見えたがね」 「…私をからかってるの?」 「いやいや」 そう言って窓の外から顔を出したのは、タキシードを身に着け、シルクハットを被り 仮面をつけ、金のステッキを持ったマタドーラに良く似た(こちらは体色が紫で、角の変わりに ネコの耳が付い... - @wiki全体から「ゼロ達の沈黙」で調べる