あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ内検索 / 「プレデター・ハルケギニア-06」で検索した結果
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プレデター・ハルケギニア
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プレデター・ハルケギニア-06
前ページ次ページプレデター・ハルケギニア フーケの脱走から数日後、魔法学院はてんやわんやの騒ぎとなっていた。 それはフーケ脱走の報を聞いたからではない。 ゲルマニアを訪問していた王女アンリエッタがその帰りに急遽、魔法学院を訪問することとなったのだ。 教師も生徒もみな自分ができる限り身なりを整え、メイドたちも準備に追われ 調理場のコック達はできうる限りの最高の料理を用意しなければならなかった。 そしてそれはもちろんルイズも同じことであり自室で一人身なりを整えていた。 幼馴染でもあり親友でもあるアンリエッタの訪問であったがルイズの頭の中には常にあることが消えないでいた。 自身の召喚したあの亜人のことである。はっきり言って何一つ事態は進展していない。 フーケに深手を負わせ『破壊の銃』を持ち去ったのはおそらくあの亜人で間違いないだろう。 もしそのマジックアイテ... -
プレデター・ハルケギニア-09
前ページ次ページプレデター・ハルケギニア ベッドの中でルイズは考えていた。ワルドと自分は親同士が決めた許婚だ。 何事もなければいずれ二人は結婚する事となる。それはわかっていたし、不満も無い。 勝手に親が決めた事、そういう気持ちが全く無いと言えば嘘になる。 しかし幼少の頃からワルドは憧れだったし、久しぶりに再会した彼も昔と変わらず、 いや、昔以上に魅力的だった。肩書きも魔法衛士隊の隊長と申し分ない物だ。 断るほうがどうかしている。 しかし、何か、よくはわからないが本当にこれでいいのか、そんな感情にも囚われるのだ。 それは彼女の一人の人間としての、あるいは女としての本能的な直感だったのかもしれない。 悶々と考え込んでいる内にルイズは眠りに落ちていた。 「夜明け前に着いたか。流石は韻竜だな」 亜人の腰の剣が喋る。夜明け前の薄暗さ... -
プレデター・ハルケギニア-05
前ページ次ページプレデター・ハルケギニア 事件の翌日、学院長室には学院の教師一同、そしてキュルケ、タバサ、ルイズの 三人が集められていた。 「ふむ……諸君らもご存知の通り昨晩、我が学園に賊が侵入し『破壊の銃』を奪っていった。 勇敢にも賊と戦った生徒達の話、そしてあの巨大な土ゴーレムからして恐らくは、『土くれのフーケ』じゃろう」 オスマンが少し沈痛な面持ちで話す。 「あの……聞いてもいいですか?」 「ん?何かねミス・ヴァリエール」 「『破壊の銃』って……何ですか?」 ルイズがオスマンに尋ねる。 「……残念じゃが詳しいことは言えん。全く未知のマジックアイテムとだけ言っておこうかの」 「未知のマジックアイテム?」 「左様。どんなメイジであろうと使えやせん。もちろんフーケにもな。 しかし物珍しがって買う金持ちもいるやも知れん。何とかその前に取... -
プレデター・ハルケギニア-08
前ページ次ページプレデター・ハルケギニア ルイズとワルドは現在アルビオンへの貨物船に乗り込んでいた。 本来ならば出航は明日だったのだがこちら側が積荷の硫黄と同じ分の代金を払うこと。 そして風のスクエアメイジであるワルドが船の運航を手伝うという条件で出航となった。 今、ワルドとルイズは与えられた一室でテーブルを挟んで座っている。 テーブルの上にはワインとグラスが並べられている。 「ふぅ、最後の最後に邪魔が入ったが何とかここまで漕ぎ着けたね」 「ええ、でも大丈夫かしら。みんな……」 ルイズが心配そうな表情を浮かべる。ラ・ロシェールで囮となったキュルケ等のことが心配なのだろう。 「大丈夫さ、仮に捕らえられたとしても元々彼らは無関係だ。殺されるようなことは無いよ。 それに相手は所詮、平民だ。炎と風のトライアングルがいれば負ける可能性のほうが低い」 ... -
プレデター・ハルケギニア-10
前ページ次ページプレデター・ハルケギニア 波止場へと降り立ったエレオノールが街へと下りてくる。 引き連れている魔法衛士は20人はいるか。 「何なんだ一体!?」 「さあ……ていうか何アレ?あんなにたくさん犬なんか連れて」 キュルケ達や街の人々が怪訝な眼差しで一行を見つめる。 見るとエレオノールたちは十匹ほどの犬を引き連れている。 やがてその一行はまだ血痕の生々しい宿屋の前で足を止めた。 「始めるわよ」 エレオノールの言葉に傍らの魔法衛士たちが頷く。 一人が鞄から槍の穂先のような金属片を取り出すと それを犬たちの鼻面の前にかざした。 その金属片がブルドンネで起こった殺人事件の現場に残されていた物だとは ラ・ロシェールの人々は知るはずも無かった。 犬を連れた隊員たちは街中に散らばって行った。 1時間... -
プレデター・ハルケギニア-07
前ページ次ページプレデター・ハルケギニア ルイズがアンリエッタからウェールズへの密書を手にした翌日、アルビオンへの出発となった。 ルイズの護衛についたのは何とルイズの婚約者でもあり現グリフォン隊隊長のワルドであり 予定ではルイズとワルドの二人で大使として出発することになっていたのだが…… 「何であんた達がいるわけ?」 「はは、気にするなルイズ、護衛は多い方がいいじゃないか。なぁヴェルダンデ」 「こ~んないい男見てこの『微熱』が黙っていられるわけないじゃないの~」 馬に跨ったギーシュが傍らにいる使い魔の大モグラに語りかけ、キュルケがワルドに寄り添っている。 そしてもう一人、タバサがシルフィールドの上で黙々と本を読んでいる。 ルイズとアンリエッタが再会したあの夜、アンリエッタが入って行くのを目撃したギーシュは鍵穴から 室内を覗き込んでおり勢い余って部... -
プレデター・ハルケギニア-01
前ページ次ページプレデター・ハルケギニア 巨大な男の銅像が漆黒の闇夜の中、そびえ立っている。その大きさは頭部だけでも10メイルはゆうにありそうだ。 像から遥か下に見える地上には長方形の塔のようなもので所狭しと埋めつくされており 塔に無数についた四角い窓から光が漏れている。 そしてその巨大な像の頭頂部に『それ』は立っていた。 2メイルをゆうに超える筋肉質な巨体、その屈強な体躯は太もも、腹部、上腕部以外の殆どの部位は 鋼色の鎧で覆われている。腰部には赤い腰巻が巻かれており、右肩の鎧から 4本生えた棘のようなものの一本には人間の頭蓋骨が刺さっている。 鎧を着けていない部分からはまるで爬虫類や両生類を思わせる模様を浮かばせた表皮がのぞく。 そしてその顔面は鎧と同様に鋼色の奇妙なマスクに覆われていた。顎のあたりが前方に妙にでっぱっり、頬の部分は ... -
プレデター・ハルケギニア-04
前ページ次ページプレデター・ハルケギニア 授業の始まる前の待ち時間、教室は自然と生徒達が談笑する声でつつまれる。 そんな中ルイズは一人黙って自分の席に腰掛けていた。 遠くから複数の生徒達の声が聞こえる。 ―オイ、そういえばあいつが召喚したあの化け物ってどうなったんだ? ―いや、それがコルベール先生を半殺しにした後学園の外に逃げちまったてよ。 ―そういえばこの間ブルドンネで殺人事件があっただろ?殺し方が人間技じゃなかったて言うぜ。 もしかしたら…… ―おいおいマジかよ、怖くて街にも行けねーな……全くやってくれるぜ『ゼロのルイズ』は。 あの日以来、幾たびもルイズの耳に聞こえてくる会話である。 その度にルイズは今のように拳を固く握り締め耐えていた。 召喚の日から一週間ほどが経っている。亜人の足取りは未だに全くわからない。 ブルドンネの事件について... -
プレデター・ハルケギニア-23
前ページプレデター・ハルケギニア ルイズ達が立ち去った後の廊下。暗い廊下の所々から浸水した海水に水滴の落ちる音が響く。 不意にその廊下に大きな着水音が響いた。あの『破壊の銃』で天井から大穴が開いた箇所だ。 そしてその着水音の主はゆっくりと、そして力強い歩幅で水浸しの廊下を進んでいった。 歩くたびにその巨大な足に細い電流を纏わせながら。 ルイズ達が甲板に出ると途端に強い雨に打たれた。 荒れ狂った海原からは大波が打ち寄せルイズ達に飛沫が降りかかる。 「姉さま、どうすれば!?」 「今、竜を呼ぶわ!」 そう言うとエレオノールが指を咥え口笛を吹いた。 竜は亜人に屠られた他にももう一頭連れてきていた。 船から鎖に繋がれた竜は口笛の一つですぐさまやってくるはずだ。 後は魔法で鎖を外してやればいい。 口笛を吹いて数秒、羽音がした。この力強い羽... -
プレデター・ハルケギニア-21
前ページ次ページプレデター・ハルケギニア 「な、なんなの一体!?」 雨音のみが響いていた船内に突如鳴り響いた隊員の叫びと 爆発音にルイズ達に緊張が走る。 「エレオノール様!」 ドアを開け放ち一人の隊員が興奮した面持ちで叫んだ。 「見つけたのね?」 「ええ、貨物室です。二人殺られましたが一人が時間を稼いでいます。お急ぎを!」 隊員の報告を聞くとエレオノールはテファニアの方を振り向く。 「行くわよ。覚悟は出来てるわね?」 「はい……」 テファニアは頷くとエレオノールの方へと歩み寄る。 その表情は依然、不安に覆われたままだ。 「待って姉さま!私も……」 部屋を出ようとする一行にルイズが駆け寄った。 しかし、 「あなたはここに残りなさい」 エレオノールは厳しい口調で言い放った。 ... -
プレデター・ハルケギニア-20
前ページ次ページプレデター・ハルケギニア 激しい雨が船体を叩いていた。 先程から立ち込めていた暗雲は遂に雨雲へと姿を変えたのだ。 甲板の上を四人の隊員たちが歩く。 それぞれ違う方向を注意深く見回しながら。 他の隊員たちも同様の人数で編成され船内や貨物室を見回っている。 「いつでも動けるように準備をしておきなさい」 「はい……」 エレオノールが厳しい表情でテファに言い放つ。 彼女と村の子供たち、そしてルイズとエレオノールは亜人の武器が置いてある部屋で待機していた。 周りには彼女らの他に数人の隊員の姿が見える。 テファニアのすぐ隣に立つルイズは彼女の足が小さく震えていることに気づいていた。 彼女は血の滲むような訓練を受けた魔法衛士ではないのだ。不思議な力が使えるということ意外は 10代後半の少女に過ぎない。 「テファ... -
プレデター・ハルケギニア-02
前ページ次ページプレデター・ハルケギニア 「グフッ……ガハッ……!」 貫かれた腹部を押さえつつコルベールが血を吐きながら悶える。 目の前の亜人を見上げると先ほど自分を貫いたであろう鉤爪を振りかぶり 最後の一撃を加えようとしている。 そしてその鉤爪が振り下ろされた瞬間、コルベールは死を覚悟してか目を閉じた。 しかし鉤爪は彼に振り下ろされなかった。代わりに二人にどこからともなく 巨大な空気の塊が叩きつけられ、宙に舞う。宙に舞ったコルベールを素早く、巨大な 青き竜が咥え、長い舌を使い器用に背中へと運ぶ。 そしてその背中には二人の人影が。青髪にショートカット、そしてメガネをかけた小柄な少女。 もう一人は赤髪の長髪に褐色の肌、そして青髪の少女とは対照的に長身、グラマラスな体。 タバサとキュルケの二人、そしてタバサの使い魔シルフィールドである... -
プレデター・ハルケギニア-18
前ページ次ページプレデター・ハルケギニア 壮絶なる捕獲劇の翌日、ルイズ、エレオノール等の乗った船は港を出港した。 亜人によって屠られた隊員たちと竜は海へと埋葬された。港を出る際に死体を持ち込んでは 何かとやっかいなことになりかねない。 そしてこの浮遊大陸で数百を超える人間を殺戮した人外の戦士は 今、船内の一室に拘束されていた。 両手足は強固な拘束具が付けられ、全身に身に付けていた武器の殆どは今、亜人の身からは外されている。 「これで、大体全部ね」 エレオノールが机の上に並べられた武器類を眺める。 肩に付けられたいた黒い筒状の武器。折りたたまれたグレイブ。 棒状のグリップに巨大な一枚刃が取り付けられた武器。形状としてはトンファーに似ているか。 三十セントほどに収縮された長槍。円周部分がギザギザのノコギリ状に削られた円盤。 ... -
プレデター・ハルケギニア-16
前ページ次ページプレデター・ハルケギニア 夕日の差し込む学院長室でオスマンは一人椅子に腰掛け、パイプをふかしていた。 その目は半ば鋭い眼差しで手に持たれた号外を見つめている。 ―ラ・ロシェールで傭兵が惨殺・ブルドンネと同一犯か?― 号外の見出しには大きな文字でそう書かれている。 しばしそうやって号外を読んでいると突然ドアを激しくノックする音が響く。 確認しなくても誰かは想像できた。 「入りたまえ。ミスタ・コルベール」 パイプを置き少し面倒臭そうな口調で言う。 ドアが力強く開け放たれると予想通りの禿げ頭がツカツカと走るように入ってきた。 その手にはオスマンの読んでいる物と同じ号外が握られていた。 「た、大変ですぞ学院長!ミス・ヴァリエールたちが向かったラ・ロシェールで……」 「落ち着きなさいミスタ。殺されたの... -
プレデター・ハルケギニア-14
前ページ次ページプレデター・ハルケギニア すでに陽も高く登ったころ貴族派、『レコン・キスタ』の軍隊は王城へと到着していた。 到着したレコン・キスタの兵士たちが見たものは既に何者かに殲滅させられた 王軍の姿であった。彼らからすれば文字通り、闘わずしての勝利だ。 見るも無残な姿に虐殺された王軍の骸の中を歩く人影があった。 ワルドとフーケだ。 「あの後、王軍と一発やらかしたみたいね。あの化け物」 フーケが王軍の残骸を見回しながら言う。ワルドはそれには答えずに歩いていたが 不意に足を止めた。 「あら、麗しのウェールズ様じゃないの。なつかしいわね」 二人の目の前にはウェールズが目を虚ろに開いて事切れていた。 「何だか、あんたが殺した王子さまが一番原形留めてるわね」 フーケが笑いを含んだ声で言う。このウェールズだけ... -
プレデター・ハルケギニア-03
前ページ次ページプレデター・ハルケギニア その翌日、路地裏の廃屋には衛士隊の姿があった。 現場は衛士達により封鎖されてはいるが、たくさんの野次馬でごった返している。 廃屋の外の片隅には誘拐された少女達、そしてその少女達の雇い主だという筋肉質な男性が抱き合っていた。 「しかし、一体何者なんだ?普通じゃねぇぜこんなの……」 一人の衛士が廃屋の天井を見上げる。そこには全身の生皮を剥がされた男達が 逆さ釣りになっている。まるで人間が家畜に対してするように。 部屋の一角に切断された男の生首が転がっている。 その生首が不意に空中へと持ち上がった。見ると生首の髪を白く細い、それでいて 武骨さを感じさせる手が握っていた。 短く切り揃えられた金髪に青き瞳、この女衛士アニエスが後に編成される 『銃士隊』の隊長となることはまだ誰も知る由も無い。 青い瞳が生首の... -
プレデター・ハルケギニア-13
前ページ次ページプレデター・ハルケギニア 忽然と姿を消した亜人に突進していた三百の王軍が急停止する。 「なに!?バカな、どこに消えた!?」 王軍の兵士たちがざわつく。自分たちの目の前に確かに存在した亜人は かき消すように消えてしまったのだ。逃げたのではない。消えたのだ。 王軍の兵士たちが困惑した表情を浮かべた次の瞬間、城壁の上から青い光弾が兵士たちに打ち込まれた。 被弾した瞬間に光弾は凄まじい威力で爆発、周囲の兵士たち二十人ほどを吹き飛ばした。 吹き飛ばされた兵士は真っ黒な木偶人形のごとく焼け焦げている。恐らくは被弾した瞬間に即死しただろう。 (炎の魔法か!?いや、違う!もっと強力な……) パリーが頭の中で思考をめぐらせる。 「ぐわあぁッ!?」 不意にパリーの左方から叫び声が響いた。 見ると兵士の一人が胴から真... -
プレデター・ハルケギニア-19
前ページ次ページプレデター・ハルケギニア 「あちゃあ、曇ってきたわねえ」 キュルケが空を仰ぎながら呟く。 先程から黒い雲が空を覆いつくし始め、今にも降り出しそうだ。 「はあ、そろそろ帰ろうかと思ってた所だってのに」 ギーシュが宿屋の壁に寄りかかりながら言う。 「私だってもう帰りたいわよ。いい男はぜーんぜん通らないし」 キュルケも肩をすくめて言う。その隣ではタバサが黙々と本を読みふけっている。 「あなただって退屈でしょう、タバサ?」 キュルケの言葉には応えずにタバサはページをめくる。 この少女にとっては本さえあればどこでも変わらないのかもしれない。 「降り出す前に中に入りましょう」 キュルケがもう一度肩をすくめて宿の中に入ろうとした時、ギーシュが小さく声を上げた。 「どうしたのよ」 「いや……... -
プレデター・ハルケギニア-15
前ページ次ページプレデター・ハルケギニア 小船の中で小さなルイズは泣いていた。 母や父にしかられると決まって屋敷内の池の小船に来て毛布に包まっていた。 ここなら誰も来ない。誰彼はばかることなく涙を流すことが出来た。 『ルイズ、また泣いているのかい?』 不意に爽やかな青年の声がした。この声は―― 「子爵さま?」 毛布から体を起こし周りを見回す。しかしそこには誰の姿も無い。 「子爵さま、いらっしゃるんですか?」 もう一度ルイズは問いかけた。 その時、突然に池の水の色が変わり始めた。 透き通るような池の水が赤い、まるで血のような色へと変わって行く。 ルイズが困惑していると水底から何かが浮き上がってくるのが見えた。 ルイズは小船の上から覗き込む。そして『それ』の正体を知った瞬間、ルイズは戦慄した。 それ... -
プレデター・ハルケギニア-17
前ページ次ページプレデター・ハルケギニア 再び姿を消した亜人が竜へと飛び掛る。 当然竜にも亜人の姿を見ることはできないが人間よりも遥かに優れた聴力、嗅覚、野生的な第六感で 対応する。 飛び上がった勢いそのままに亜人が竜の頭を真上から貫きにかかる。しかし寸前で竜が首を捻り回避した。 槍が地面に刺さり一瞬亜人の動きが止まった。そこをすかさず竜の横殴りの尾撃が捉えた。 亜人の見えない巨体は数メイルほど宙を飛び背中から樹木へと激突した。 少しよろめきながら体勢を整え亜人が竜を見る。竜も見えない亜人を威嚇するように喉を鳴らす。 「何をしてるの!?作戦は説明したはずよ!」 樹木の陰でエレオノールが声を荒立てる。 「しかし、姿がはっきりと確認できないことにはどうしようもありませんよ! ましてこんな暗闇では……」 傍らの隊員... -
プレデター・ハルケギニア-11
前ページ次ページプレデター・ハルケギニア アルビオン王国の王城、ハヴィランド宮殿のエントランスを歩く人影があった。 先頭の人物は長身に青い軍服、金色の短髪、面長な端正な顔に青い瞳。 そしてその立ち居振る舞いや雰囲気は高貴さを感じさせる。 「しかし、驚きました。まさかあの空賊が王子たちが扮するアルビオン軍だったとは」 「はは、情け無い限りさ。ああでもしないともう何も手に入らないんだ、子爵」 ワルドの言葉に先頭の人物は振り返らず答えた。ワルドの横にはどこか不安そうな面持ちのルイズが 寄り添うように歩いている。あの時、ルイズたちの貨物船を襲った空賊たちは何と、この金髪の若者、 つまりは皇太子ウェールズが率いる王軍だったのだ。 あの後、王軍への大使であると主張したルイズ達は空賊たちに拘束された。 そして空賊の頭に呼び出され詳しい事情を話すと頭... -
プレデター・ハルケギニア-22
前ページ次ページプレデター・ハルケギニア あまりの出来事に一行は呆然としていた。 皆一様に亜人が吹き飛ばされて行った貨物室の方を見つめていたが 一人がふと、我にかえった。テファニアだ。 「ルイズ!ルイズ大丈夫!?」 亜人の返り血を浴びたルイズに駆け寄り肩を揺する。 ポケットからハンカチを取り出すとルイズにかかった蛍光色の血液をふき取って行く。 「ええ、大丈夫。ありがとうテファニア……」 まだどこか呆然としながらルイズが応える。 「あなたのおかげよ。ありがとうルイズ」 そう言うとテファニアは優しくルイズを抱きしめた。 抱きしめられながらルイズは自身の手に持たれた装置に眼をやる。 偶発的な物とは言え想像を絶する威力だった。 ルイズが立ち上がると目の前に人影があった。エレオノールだ。 後ろには生き残った隊員二人が... -
プレデター・ハルケギニア-12
前ページ次ページプレデター・ハルケギニア 朝日が降り注ぐ中、人外の戦士と三人のメイジは対峙していた。 「開戦の時刻も守らずに刺客を放つとは……あの恥知らずどもめ!」 ウェールズの叫びと共に亜人が手に持った細長い、亜人の身の丈以上もあろうかという長い棒状の得物を構える。 踏み込みざまに亜人が得物を横なぎに振るった。力強く素早いスイングが空気を切り裂く。 まともに当たれば人骨など容易に砕けるだろう。恐らくは先ほどウェールズを礼拝堂から外に吹き飛ばし 片腕を粉砕した一撃だろう。 ウェールズ、そしてワルドが素早くルイズを抱き上げフライで亜人の一撃を避ける。 (何で!?何でコイツがここに!?) ワルドに抱きかかえられながらルイズは必死に思考をめぐらせていた。 ラ・ロシェールを立ってからのせわしない展開の数々に一時、この亜人のことは忘れ去っ... -
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ジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア The Elder Scrolls IV オブリビオン より シロディール最後の皇帝マーティン・セプティムをシナリオクリア後から ジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア-01 ジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア-02 ジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア-03 ジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア-04 ジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア-05 ジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア-06 ジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア-07 ジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア-08 ジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア-09 ジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア-10 ジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア-11 ジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア-12 ジ・エル... -
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「ポケモン不思議のダンジョン 空の探検隊」より探検隊レイダースを召還 ポケモン探検隊INハルケギニア-01 ポケモン探検隊INハルケギニア-02 -
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ハルケギニアの狼
「るろうに剣心」から斉藤一で、全四話 ハルケギニアの狼-01 第一話 「狼とゼロ」 ハルケギニアの狼-02 第二話 「砕けぬ牙」 ハルケギニアの狼-03 第三話 「したたかな男」 ハルケギニアの狼-04 最終話 「悪・即・斬」 -
世界最強コンビハルケギニアに立つ
「スプリガン」より暁巌とボー・ブランシェを召喚。 世界最強コンビハルケギニアに立つ-01 世界最強コンビハルケギニアに立つ-02 世界最強コンビハルケギニアに立つ-03 世界最強コンビハルケギニアに立つ-04 世界最強コンビハルケギニアに立つ-05 世界最強コンビハルケギニアに立つ-06 世界最強コンビハルケギニアに立つ-07 世界最強コンビハルケギニアに立つ-08 世界最強コンビハルケギニアに立つ-09 世界最強コンビハルケギニアに立つ-10 世界最強コンビハルケギニアに立つ-11 世界最強コンビハルケギニアに立つ-12 世界最強コンビハルケギニアに立つ-13 世界最強コンビハルケギニアに立つ-14 世界最強コンビハルケギニアに立つ-15 世界最強コンビハルケギニアに立つ-16 世界最強コンビハルケギニアに立つ-17 世界最強コンビハルケギニアに... -
S・A in ハルケギニア-01
前ページS・A in ハルケギニア 1話 主は使い魔の実力を見抜けずに苦悩する 「ここはどこだ?」 滝島慧は気付くと、見知らぬ場所に座っていた。 辺りを見渡して見たら、いるのはピンクや赤や青と色とりどりの髪を持つ少年少女。 建物の様子と、周囲の人間の様子からここが外国である可能性が強いとは判断できるが、そもそもなぜ自分が 外国に居るのか理解出来ない。 (どういうことだ?確か俺は………) 滝島はつい先ほどの出来事を思い返す。 「やあ光。おはようございます」 「おう、滝島。おはよう。なあ……あれなんだろ?」 「えっ!?」 光が指を指すほうを見ると、そこには不思議な空間が広がっていた。 ブラックホールのほうなものだ。 そして他のSAメンバーの五人もその中心に立ってなにやら話していた。 「何なのかしら?」 「ね... -
約束の地ハルケギニア-02
前ページ約束の地ハルケギニア 「ところでその猫、あんたの使い魔って言ってたわね」 「え、一応そうなるかな」 時が経ち、辺りは既に夜になっていた。今話しているのは、ルイズの自室である。ハルケギニア魔法学院は、全寮制の学舎であるそうで、今いる部屋も寮の中の一角である。 ベッドや椅子、テーブル等、一通りの家具は備え付けられていた。その中でルイズは椅子に座り、エクセルは壁に寄り掛かっている。因みにロゼはテーブル向かいの椅子に寝そべっていた。 「背中のマントに、使い魔がいる……って事はあんた、メイジなの?」 ルイズは若干不機嫌そうにありながらも、その実興奮を隠し切れずに問い掛けた。もしメイジ、魔術士であれば、人を召喚した事実は変わらないものの、少なくとも何も出来ない平民ではなくなる。 「いや、僕は魔法は使えないよ――剣や鎌、杖とかを使って炎を出したり、氷を生み出したり雷を落... -
ハルケギニアの鬼が島
東方Projectの伊吹萃香が召喚された話 ハルケギニアの鬼が島-1 ハルケギニアの鬼が島-2 ハルケギニアの鬼が島-3 -
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「未来忍者・慶雲機忍外伝」より白怒火を召喚 ハルケギニア外伝 機忍・零 第一話 「召喚」 ハルケギニア外伝 機忍・零 第二話 「契約」 -
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「宇宙の騎士テッカマンブレード」のラダム樹 ハルケギニアの騎士テッカマンゼロ-1 ハルケギニアの騎士テッカマンゼロ-2 ハルケギニアの騎士テッカマンゼロ-3 ハルケギニアの騎士テッカマンゼロ-4 ハルケギニアの騎士テッカマンゼロ-5 ハルケギニアの騎士テッカマンゼロ-6 -
ハルケギニアの伊達直人
ハルケギニアの伊達直人 寒さも強まり、一年が終わろうとしている時期に、ハルケギニアは平和な活気にあふれていた。 始祖の降臨祭……始祖ブリミルがこの地に降臨したことを祝い、一切の戦争も争いごともやめて祭りを楽しむのだ。 貴族も平民も、一年の無事を感謝し、新たな一年を祈って遊び、飲み、騒ぐ。 ここ、トリステインの首都トリスタニアでも年越しに向けてお祭り騒ぎが続いている。 しかし、中にはそうした俗世間のにぎわいとはうらはらな場所もあった。 トリスタニアのとある修道院。アルビオンのウェストウッド村でティファニアと住んでいた子供たちは、ティファニアが魔法学院にあがるときに彼女と別れてここに引き取られていた。 だが、修道院とは禁欲的な場所であるから子供たちの生活は決して楽しいものばかりではなかった。長いお祈りに、広い聖堂の掃除、それに勉強と、遊びたいさかりの子... -
ゲーム帝国ハルケギニア出張版
エンターブレインのゲーム雑誌『ファミ通』に掲載されていた読者投稿ページ ゲーム帝国より ゲーム帝国 ハルケギニア出張版 第1回 ゲーム帝国 ハルケギニア出張版 第2回 -
長編(五十音順)-06
は行 作品タイトル 元ネタ 召喚されたキャラ 更新日時 ルイズと博士と時々ダディ BIOSHOCK ビッグダディと無線機 2009-10-11 13 54 41 (Sun) 絶望の街の魔王、降臨 BIOHAZARD3 LAST ESCAPE ジル・ヴァレンタイン 2009-09-18 12 03 39 (Fri) バイ 0 ハザード バイオハザード4 レオン・S・ケネディ 2007-08-08 20 08 02 (Wed) BIOHAZARD CODE Zero バイオハザード6 レオン・S・ケネディ 2016-03-05 01 42 10 (Sat) ZEROMEGA BIOMEGA(バイオメガ) 丁 五宇、ヒノト・タイラ他 2008-12-20 10 06 53 (Sat) 音速の使い魔 覇王大系リューナイト アデュー・ウォルサム 2008-02-13 16 30 10 (W... -
ポケモン探検隊INハルケギニア-02
前ページポケモン探検隊INハルケギニア 「しゃ、喋った!?」 この野太い声は間違いなく目の前の怪物が放った物だ。 まだルーンを刻む前にもかかわらず言語を操るということはどうやら韻獣らしい。 これはかなりの当たりを引いたようだ。 「見ての通り、僕は人間さ。そう言う君たちは?言葉が喋れるほどの知能があるなら、勿論名前だってあるんだろう?」 本当は色々イメージして美しい名前を昨日から考えていたのだが、本名があるのならそっちの方がいいだろう。 大きな怪物は少し不機嫌そうに頭を掻きながら他の2人に何事か声を掛ける。 そちらも周囲を観察する目を此方に向けた。とりあえず、敵意はないようだ。 これはまさか他の2匹も韻獣なのか? 「ん、えーっと…俺はドサイドン」 「わたしはロズレイドよ」 「私はエルレイドです。あなたのお名前は?」 全員韻獣!さすが... -
約束の地ハルケギニア-01
前ページ次ページ約束の地ハルケギニア Chapter1 召喚 「ゴホ、ゴホッ………」 ルイズは、自らのサモン・サーヴァントによって生まれた爆発の煙に咳込みながらも、 今までとは違う感覚に確かな手応えを感じていた。 やがて煙が晴れ、爆発の中心に何かが見えてくる。級友達は既に召喚の儀式を終え、 各々立派と言える使い魔を召喚している。自分はどんな使い魔を召喚したのだろう……ルイズは祈りにも似た気持ちで、見えてくる「何か」を見つめていた。 「エクセル!起きなよ」 「ひゃっ!?」 完全に集中していたからだろうか、突然聞こえた声に、ルイズは思わず情けない声を発してしまう。 「喋った……って事は、まさか人?」 やがて煙が晴れ切る。回りでルイズのサモン・サーヴァントを見ていたクラスメートも、 ルイズが何を召喚したのだろうと、興味津々のようだ。それだけに、事態の理解も早い... -
SeeD戦記・ハルケギニア lion heart with revenger
『ファイナルファンタジーⅧ』よりスコール・レオンハート 第一部 Lion Heart with Revenger mission 00 「Eyes On Me」 mission 01 「Trust me」 mission 02 「Don t be Afraid」 mission 03 「Unrest」 mission 04 「Ride on」 intermission 01 「The Loser」 mission 05 「The Stage is Set」 mission 06 「The Landing」 mission 07 「Under Her Control」 mission 08 「A Sacrifice」 mission 09 「Find Your Way」 mission 10「Succession of Revenger」 intermis... -
ハルケギニアの宇宙少年
ハルケギニアの宇宙少年 「なんなんだい、ありゃあ!?」 土くれのフーケこと、マチルダオブサウスゴータは素っ頓狂な声を上げた。 それもその筈、いざ宝物庫から目当ての品を盗み出そうとした途端に、てっきりただのハリボテと思っていた相手が動き出したのだから。 そう動くはずなのないのだ、何故なら…… 「ディティクトマジックで何の反応も無かったってのは、嘘だったってかい!」 或いはディティクトマジックに反応しない先住の魔法が掛かったマジックアイテムか? そうだとしたらもし奪い取ることが出来れば大層な値段になるだろう――そう思って、やめた。“破壊の杖”のようなものならまだしも、マチルダの最大出力を掛けて作り出したゴーレムに迫る大きさの巨大な人形。 こんな巨大なものを闇で流通させれば一発で足が付くに違いない。 「どっちにした... -
ポケモン探検隊INハルケギニア-01
前ページ次ページポケモン探検隊INハルケギニア その日、3人は宙を飛んでいた。 …というには少々無理がある。 まずこいつら、3人ではなく3匹である。 1匹目は緑と白の体。体つきは人にそこそこ近いものの肘が異様に張っている。 続いて緑の体に両手の花束。人というにはかなり無理のある小柄な体格だ。 最後に濃い灰色の体に橙の鎧。こいつはとても人間には見えない。例えるならむしろ怪獣だ。 3人の誰も、空を飛ぶことが出来るわけではない。にも拘らず彼らの脚はかなりの間地面に着いていなかった。 3人は一塊になって細い木の蔓を頼りに霞がかって下も見えない深い谷間を滑空していたのだ。 アルプスの少女もかくやという巨大なブランコのようである。 見ている者がいたとすれば「楽しそう」等といった感想が浮かぶかもしれないが、やってる本人達は命がけである。 速度は洒落にならないほど出ている... -
SeeD戦記・ハルケギニア lion heart with revenger‐14
前ページ次ページSeeD戦記・ハルケギニア lion heart with revenger トリスタニア近くに降ろしているラグナロクのブリッジ。 『多なる者と、そこの単なる者があの者達を討ち滅ぼした時、残った力は確かにあちらの方へと飛んでいった』 此度はアニエスの姿で現界しているラグドリアンが指さす先は西北西の上方。 「……つまり、あの死者達を指輪を使って操っていた奴はやはりアルビオンに居るということか」 ブリッジから夕焼け空を見上げてスコールは呟く。 「それも、ここまで条件が揃うとなると恐らくは……クロムウェル……オリバー・クロムウェル正にその人物だろうな」 渋い顔でアニエスが引き継ぐ。 「いくら何でも、そうそう簡単に殴り込める場所ではない」 魔法は、どうにかなる。ジャンクションシステムを駆使すれば、使用属性の限られる系統魔法はいくらでも防ぎよう... -
ボン太くん・イン・ハルケギニア-01
――メリダ島、ミスリル西太平洋戦隊基地、食堂。 「さーて、メシだメシ」 「あ、お疲れ様です」 午前の訓練を終えたクルツが昼食をとろうと食堂に入ったところ、見知らぬ顔に声を掛 けられた。十代後半と思しき日本人の少年だ。 「おーお疲れ、って見ない顔だな。お前新入り?」 「はい! 平賀才人伍長であります! 本日付けで西太平洋戦隊に配属になりました! よろしくお願い致します!」 才人は敬礼をしながら、元気良く自己紹介をする。 「元気があっていいねぇ。俺はクルツ・ウェーバー、階級は軍曹だ。ま、頑張れよ」 「はい! ありがとうございます!」 「ところでさ、もう他の連中には挨拶したのか?」 「ええ、一通りは済ませたんですけど…」 才人はそこまで言うと口籠もってしまった。クルツは不思議に思い、彼に聞き返す。 「ん? どした?」... -
ジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア-01
前ページ次ページジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア 1不運な皇帝 晴れ晴れとした青い空が延々と続いている。 なるほど、神の住まう地エセリウスとはこのような場所だったか。 父と先祖達は一体どこにいるのだろう。 黒髪で少し黄色がかった肌をした40代くらいに見える男、 マーティン・セプティムはどこかの草原に倒れていた。 タムリエル帝国最後の正統な血統を持つ皇帝だった彼は、 命と引き替えに国を守り、天に召されたはずだった。 ふと、自分が仰向けになって倒れていることに気づき、 起きあがろうとすると誰かの顔が見えた。 この地に住まう神々、九大神の使いか何かだろうか。 「あんた誰?」 エルフと人間のハーフを祖先とするブレトンであろう、 可愛らしい容姿の少女が何とも形容しがたい顔でそう言った。 何故お前がここにいるのだと言... -
ジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア-02
前ページ次ページジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア 2 ご主人様の涙 「ねぇ。本当に人、いえ猫とかトカゲの亜人ですら先住魔法を使えるの? その、タムリエルって所は。」 先ほどの発言に驚くルイズを落ち着かせ、 彼女の部屋で証拠――簡単な自己回復の魔法――を見せても、 未だ信じられない様子で、何度も繰り返し聞き返すルイズに、 少しうんざりしながらマーティンは、先住魔法の意味をあまり考えずに、 先ほどからくり返し説明している事をぶっきらぼうに言った。 「そうとも、ご主人様。タムリエルと、 それ以外の全ての大陸と島々を合わせたニルンの地がある『ムンダス界』より 遠く離れた異世界『エセリウス』の影響と、 そこに住まう神々九大神の加護によって、 ニルンの生きとし生ける全ての知あるものは魔法が使えるんだ。 人によって得手不得手があるのは間違... - @wiki全体から「プレデター・ハルケギニア-06」で調べる