あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ内検索 / 「虚無と金の卵-04」で検索した結果
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虚無と金の卵
...無と金の卵-03 虚無と金の卵-04 虚無と金の卵-05 虚無と金の卵-06 虚無と金の卵-07 虚無と金の卵-08 虚無と金の卵-09 虚無と金の卵-10 第二章 追憶と邂逅 虚無と金の卵-11 虚無と金の卵-12 虚無と金の卵-13 虚無と金の卵-14 虚無と金の卵-15 虚無と金の卵-16 虚無と金の卵-17 虚無と金の卵-18 -
虚無と金の卵-04
前ページ次ページ虚無と金の卵 ある日の学院長室における、年寄りの楽しい楽しいセクハラの時間/代価――ミス・ロングビルのビンタと蹴りの応酬。 痛がりつつも満足を覚えていた学院長オスマンの至福の時間は破られる。 コルベールの逸る足音が学院長室へと近づく。 オスマン達はその足音が聞こえた時点で、気の抜けた空気を早業で払拭させていた。 「オールド・オスマン! 大変です!」 「なんじゃね? 大変なことなどあるものかね」 コルベールの目に映るのは、机に向かい重々しく手を組むオスマン/粛々と書類を整理するミス・ロングビル。 そして乱暴に扉を開けたコルベールに対し、オスマンは重々しく頷いて促す。 「こ、これを見てください!」 「これは『始祖ブリミルの使い魔たち』ではないか。 まーたこのような古臭い文献など漁りおって。 ... -
虚無と金の卵-01
前ページ次ページ虚無と金の卵 プロローグ/???にて―― 自閉し、外部との接触を絶った多次元構造の自己の中で、金の卵と呼ばれた鼠はまどろんでいた。 虚無にあがく良心の存在を夢見ていた。 『“苦痛する価値”がかつて果たした役割は、今も全ての犠牲者に宿っている』 自己が濫用される悪夢を見ていた。 『自分がどんどん小さくなっていく……俺が消えてしまいそうだ……』 自己の存在を訴える夢を見ていた。 『俺もいつか必ず死ぬ。 それがいつかはわからない。 それまでに俺は見つけ出さなければいけないんだ。俺自身の有用性を』 信頼する相棒に裏切られ、忌むべき凶器として操られた悪夢を見ていた。 『何故だ。何故俺を濫用した……ボイルド』 相棒は、良心を振り切って加速し、虚無の権化と化してしまった。 ... -
虚無と金の卵-06
前ページ次ページ虚無と金の卵 ミス・ロングビルの顔――学長のセクハラに耐える美人秘書。 一般的に見て美人で清楚。学園という閉鎖的な空間においては、まさに男性教師陣の薔薇と言えた。 もう一つの顔――王立銀行の金庫/貴族屋敷の宝物庫/大商人の蔵/種類を問わず神出鬼没、 トリステイン中の金持ちを震え上がらせる謎の怪盗『土くれのフーケ』。 魔法学院本塔に垂直に立つ女性の姿を、二つの月の光が浮かび上がらせる。 「ふう……ここまで堅牢とはねぇ」 土系統のエキスパートであるフーケは、その自身の魔法を駆使して宝物庫にあたる場所の壁に垂直に立ち、 そして足の裏から伝わる感触で壁の厚さを図っていた。 舌打ちし、忌々しげに足元の宝物庫の壁を見つめる。 「あのコッパゲから話を引き出したは良いものの……いくら物理的な力に弱いったってね……。 こん... -
虚無と金の卵-02
前ページ次ページ虚無と金の卵 鼻腔をくすぐるのは、石畳と木と、人の手で折られた布、そして古びた羊皮紙の匂い。 期待に胸を膨らませる匂いと、同じくらいの強さの、誰かの身を案じる匂い。 ――近代都市ではついぞ嗅いだことのない芳しさ。 そんな匂いに包まれて、ウフコックは珍しく健やかに眠っていた。 あるとき、ウフコックは部屋に入り込む夜の冷気を感じ取り、小動物らしく身震いする。 まぶたと髭が、ふるふると小さく揺れている。 「どうしたんだ、ドクター……。 珍しい、良い匂いだ……それに、寒いな。エアコンを止めたのか……?」 ぼんやりと覚めやらぬ頭で、ウフコックは呟いた。 そして、そのウフコックのぼんやりとした頭を撫でる誰かが居た。 「喋った? ……でも、寝ぼけてるのかしら……」 頭への優しい刺激と耳慣れない声を感じ、... -
虚無と金の卵-05
前ページ次ページ虚無と金の卵 ギーシュが決闘を持ち掛けられた頃、学院室ではコルベールとオスマンが、顔を付き合わせるように話し込んでいた。 「……始祖ブリミルの使い魔『ミョズニトニルン』に行き着いた、というわけじゃね?」 オスマン学院長は、コルベールが描いた、ウフコックの額に現れたルーン文字のスケッチをじっと見つめた。 「そうです! あのネズミの額に刻まれたルーンは、伝説の使い魔『ミョズニトニルン』に 刻まれていたものとまったく同じであります!」 「で、君の結論は?」 「あのネズミは、ミョズニトニルンです! これが大事でなくてなんなんですか!」 「ふむ、確かに、ルーンが同じじゃ。ルーンが同じということは、かのネズミが 『ミョズニトニルン』になった、ということになるんじゃろうな」 「どうしましょう」 「しかし、それだけで、そう決め付け... -
虚無と金の卵-07
前ページ次ページ虚無と金の卵 ルイズが学院に入学してから身に付けた癖――魔法の練習を人目に晒すのを徹底的に避ける。 練習のたびに、魔法が出来ない自分をまざまざと自覚するためであった。 そして虚無の曜日にも魔法の練習に励むルイズであったが、結果はいつも通り、無しのつぶてであった。 「はぁ……まったく、今日も成功しなかったわ」 だが、珍しく声色に徒労感を滲ませていない。 明日また頑張ろう――そんな気楽さが入り混じっていた。 ルイズは努力家である。そして努力の積み重ねの結果、数限りない失敗を冒す。 他のメイジの、自分の失敗に対する反応=嘲笑、揶揄、あるいは落胆――今まで、他の貴族の視線は目に見えぬ病いのように、 常にルイズを脅かしていた。 だがルイズは、ウフコックを召喚してからは、さほど気にしなくなっていた。 自分の魔法への... -
虚無と金の卵-03
前ページ次ページ虚無と金の卵 「おはよう、ルイズ」 「あら、おはよう、キュルケ」 春の使い魔召喚から一夜が明けた。 自室を出てすぐの廊下で、ルイズは、キュルケと呼ばれた赤毛の女性と真正面から対峙していた。 戦意とまでは行かないまでも、緊張と対抗心の匂いをウフコックは嗅ぎつける。 いや、この二人だけではない。 羞恥の匂いや自慢げな匂い、まるで発表会やパーティのような空気が朝から漂っている。 それもそのはずで、学園の2年生にとって使い魔を連れての初めての授業であり、 まさにお披露目と言っても過言では無い。 だが、キュルケの目には、ルイズをどうみても使い魔を連れているように写っていない。 「『ゼロ』のルイズ、あなたの使い魔はどうしたの? もうそっぽ向かれちゃったのかしら?」 「貴女みたいな浮気性と一緒にしないでくれる? ... -
虚無と金の卵-08
前ページ次ページ虚無と金の卵 優秀なメイジ揃いの魔法学院の宝物庫が破られる――前代未聞。 だが崩れ去った宝物庫の壁/刻まれた犯行声明を見て、誰もがその事実を認めざるを得なかった。 ここまで強引な手段と、それが実行可能な実力の持ち主が居るとは、誰も想像すらしていなかった。 結局、教師陣の誰もが責任問題の議論に終始し、同じく誰もが責任回避するための論理を考えあぐねていた。 特に風の属性の教師、ギトーが前日の当直担当のシュヴルーズを責め立て、シュヴルーズが弁償すべしとの意見で纏めようと画策し誘導していた。 オスマンが現場に入ってくるまでは。 現場に集まった教職員を見回し、オスマンは、落ち着いた声で問いかけた。 「さて、この中でまともに当直をしたことのある教師は何人おられるかな?」 オスマンの視線を受け止めるもの――皆無。 「これが... -
虚無と金の卵-09
前ページ次ページ虚無と金の卵 時間は、キュルケ達の出発前に遡る。 ロングビルが準備を整えるまでの間、ルイズ、キュルケ、タバサ、ウフコックの三人と一匹は、オスマンの指示で学院のすぐ外の草原で待機することとなった。 まさに快晴。草原は見渡す限り平和そのもの。だが刻一刻と時間は減り行く。 宝物を手に入れたフーケは逃げる算段など当然打っているだろう――ルイズは苛々とロングビルを待つ。 そんな折、ルイズの肩に乗ったウフコックが口を挟んだ。 「ルイズ……いや、キュルケ、タバサもだ。我々だけで話がある」 「何よウフコック、止める気?」 やれやれ、とウフコックは肩をすくめる。 「止められるのならばな。だが聞き入れてはくれないだろう?」 「わかってるじゃないの」と、ルイズは強気に応じる。 「ま、それは俺もわかっている。だから... -
虚無と金の卵-11
前ページ次ページ虚無と金の卵 ガリア王都、リュティス。 そこに、ハルケギニア有数の宮殿の一つ、ガリア王家のヴェルサルテイル宮殿が存在する。 そして宮殿中心部、グラン・トロワの一室に、二人の男が向かい合っている。 一人は瀟洒な椅子にゆったりと寛いでいる――王者の風格。 一人はひどく堅い調子で屹立する――忠誠を見せんとして身動ぎもしない。 椅子で寛ぐ男、ガリア国王陛下ジョゼフ。青髪の美丈夫。たくわえられた立派な髭。がっしりとした闘士のような体つき。 匂い立つような男ぶり/国民からは無能王、簒奪者と罵られる男。 そして、ジョゼフはもう一人の男に何事かを報告させていた。 その男の眼球はせわしなく動く。だが努めて、不興や誤解を与えぬよう、朗々と羊皮紙を読み上げていく。 酷く緊張した男の有様とは対照的に、ジョゼフは欠伸混じりに聞いていた。 「... -
虚無と金の卵-18
前ページ虚無と金の卵 サイトが酒場から出た後、ルイズ達も宿の部屋に引き上げていた。 流石に上等な部屋だけあって、調度品も一級品、ベッドも天蓋付きであった。 公爵家の屋敷に住んでいたルイズがそれらに気後れするはずもなく、旅の疲れを癒すのにはうってつけだった。 だが旅の荷を降ろしたところで、キュルケのはしゃいだ姿がルイズの視界に飛び込む――溜息が出る。 「渋いわ! それに愛嬌もあるし! 学院じゃあお目にかかれなかったタイプよね。ねぇタバサ、あなたはどう思う!?」 「……興味はある。噂がどれだけ本当か、知りたい」 「でしょうでしょう? ここで出会ったのが運命よね! 確か、王党派の詰め所に居るって言ってたわよね」 サイトと別れた後も、キュルケはきゃあきゃあと騒ぎつつ、次なるアプローチを考えているらしい。 キュルケはいち早く部屋... -
虚無と金の卵-15
前ページ次ページ虚無と金の卵 「ワルド!」 混乱と焦燥がルイズを覆う。 ルイズは、二人の切り結んでいた場所へ、馬を真っ直ぐに駆けさせようとする。 だが、右手が――右手袋に変身したウフコックが、それを押しとどめた。 手綱が後ろへと引っ張られ、馬は慌てて急制動を駆ける。 「落ち着け、接触するな!」 「だ、だって! ワルドが! 死んじゃう!」 取り乱したルイズに対して、ウフコックが手袋越しに叫ぶ。 「プロ同士の戦いに君が突っ込んでどうする! 魔法で勝てるのか!? それとも素手で戦うか!? 戦って死ぬことが君の仕事か!」 ウフコックに怒鳴られる――召喚して以来、ルイズにとって初めての体験である。 その驚きで、一瞬ルイズの動きが止まる。 驚愕による心の空白を埋めるように、落ち着いた声でウフコックはルイズに話しかける... -
虚無と金の卵-12
前ページ次ページ虚無と金の卵 屋敷の中庭の池に浮かぶ、一艘の小船の上――六歳の頃の自分だけの領地。 小船遊びなどは、家族の中で自分しかしていなかった。 ルイズは誰にも見咎められることなく、ただゆらゆらと船に揺られている。 ルイズの幼少時代――姉や両親に叱られ、小船の上で隠れていたときのこと。 母の魔法の特訓や叱りの言葉が、途方も無く怖かった。 小姓や召使の哀れみの目が、痛くてたまらなかった。 とても怖くて、怖くて、誰にも見つからない小船に逃げ込んで体を丸くしていた。 この場所に気付いて探し出してくれる人は、いつも優しく、そして頼もしい人だったのだから。 「泣いているのかい、ルイズ」 ルイズは、声の主を見た。 つばの広い立派な羽帽子。精悍ながら優しさに満ちた表情の貴族。 子爵様だ、とすぐにルイズは気付く。 最近、... -
虚無と金の卵-14
前ページ次ページ虚無と金の卵 朝もやも晴れないほど早い時間。 ルイズは一人で馬に鞍を付け、学院を発つ準備に取り掛かっていた。 眠い目をこすりつつ、一人で馬具や旅支度を整えている。 「なあ、ルイズ……。何故断ったんだ?」 「何が?」 「護衛を付けてくれるという話だ」 昨晩のアンリエッタの相談を受けて、ウェールズ宛の手紙を受け取った後、 「信頼できる護衛を呼びますから、昼まで出立は待つように」という言葉をルイズは貰っていた。 だがルイズは、時は一刻を争うと言い張って護衛を付けることを固辞し、早朝から出立することとしていた。 「むしろ少しでも急いだ方が安全よ。護衛の一人くらい、メイジどうしの戦いじゃ意味なんてないじゃない」 「だが、アルビオンに行くには港町に寄って船に乗るのだろう? 多少の誤差ならば、結局船を待つ時間で消化されてし... -
虚無と金の卵-10
前ページ次ページ虚無と金の卵 「ではまず君達の無事と、そして成果について祝おう。 おめでとう、ミス・ヴァリエール、ミス・ツェルプストー、ミス・タバサ。 君らの勇気と深い洞察力によって、ここに土くれのフーケを捕らえることができた。 いや、実に素晴らしいことだと思わんかね」 「ええ。まさに叙勲ものの快挙と言えましょう」 オスマンの喜びの放電。 そしてコルベールの追従――満面の笑みで三人を誉めそやす。 キュルケ、タバサがスキルニルに騙されていたことに気付いて戻った頃には、本物のフーケが捕らえられていた。 フーケを捕らえるはずだった立場が逆だったことにキュルケは悔しがり、栄誉を受けることを固辞したが、結局は3人の手柄となった。 『予定は狂ったが、結局皆で行動したことには違いない。それに、一番の功労者はウフコック』 そうタバサが宥め、 ... -
虚無と金の卵-17
前ページ次ページ虚無と金の卵 サイトが傭兵の内の一人を捕らえて、情報を吐かせた。 足を折られて呻き声を上げている賊の襟首を無造作に掴み、剣の切っ先を首筋に当てて静かに脅しつけるサイトの姿を、ルイズはどこか遠い世界の出来事のような目で眺めていた。 二十人以上を一度に相手にした男と、貴族三人に囲まれて、傭兵は哀れなほどに怯えていた。 実力行使に出るまでもなく、傭兵は壊れた蛇口のように簡単に喋った。 曰く――知らない貴族に雇われた。多分、二十代くらいの男だ。この辺りでは初めて見る顔だった。 曰く――貴族の素性なんてどうだって良かった。内戦も膠着してるから、俺みたいな連中は冷や飯食わされてんのさ。 曰く――山賊の真似事でもして暴れてこいと言われた。あんたみたいな腕利きや貴族が居るなんて知らなかった。 曰く――頼む、助けてくれ。貴族に... -
虚無と金の卵-13
前ページ次ページ虚無と金の卵 アンリエッタ姫殿下の行幸した日の夜。 ルイズは歓迎式典を終えた後、大人しく自室に戻り、姫殿下の姿を思い起こしていた。 魔法学院の生徒として、他の生徒や教師と共に姫殿下を出迎えた。 アンリエッタ姫殿下が馬車から降り、緋毛氈の上を優雅に歩いていく姿――自分と同じように成長している。 だが、瞼の裏のお転婆な姿とはそこにはなく、気品と威厳、そして優雅さを兼ね備えた一国の王女であった。 実に立派になった。あの無邪気な頃の姫がいないと思うと少し寂しい。 だが、その寂しさと同じだけの誇らしさを、ルイズは感じていた。 「なあ、ルイズ。アンリエッタ姫が来てから妙に嬉しそうだな。他の学生のように、うかれているという感じでもない」 「あら、そう見えるかしら?」 「親しみと喜びの匂いを感じる。あの一団の中に、誰か知り... -
虚無と金の卵-16
前ページ次ページ虚無と金の卵 ちゃぷり、とルイズは湯を弄ぶ。 峡谷に沈み行く夕日は、壮大だった。 その夕日が湯に照り返し、ルイズの周囲はどれも赤く染まっている。 空にたなびく雲が無ければ、もしかしたらアルビオンが目に映るかも知れない。 だがルイズは、アルビオンの方向を見つめる気にはなれなかった。 ただ、景色を塗りつぶしていく夕日を見つめていた。 「まさか、こんなところで風呂に入れるとは思わなかったわ」 「そうだな。落ち着いてこんな風に景色を楽しめるとは思わなかった」 サイトに案内されてルイズがやってきたのは、ラ・ロシェールへ向かう街道からやや外れた場所にある小屋だった。 小屋、というよりも、隠れ家に近い。 山間の隙間の死角を上手く利用した場所に建てられた小屋だった。 半分は岩壁に埋まっている。恐らく... -
『虚無と金剛石~ゼロとダイアモンド~』
ウィザードリィより、アラビク王子を召喚 (設定はベニー松山版) 『虚無と金剛石~ゼロとダイアモンド~』-1 『虚無と金剛石~ゼロとダイアモンド~』-2 『虚無と金剛石~ゼロとダイアモンド~』-3(前編) 『虚無と金剛石~ゼロとダイアモンド~』-3(後編) -
虚無と賢女
PSのアクションRPG「ベアルファレス」より ラスボス戦直後の「西方の賢女」エレアノールを召喚 ※ネタバレ注意 虚無と賢女-00 虚無と賢女-01 虚無と賢女-02 虚無と賢女-03 虚無と賢女-04 虚無と賢女-05 虚無と賢女-06 虚無と賢女 幕間1 虚無と賢女-07 虚無と賢女-08 虚無と賢女-09 虚無と賢女-10 虚無と賢女 設定集 -
虚無と狂信者
注)本SSは『HELLSINGのキャラがルイズに召喚されました』スレに掲載された作品です。 「HELLSING」のアンデルセン、アーカードを召喚 虚無と狂信者-01 虚無と狂信者-02 虚無と狂信者-03 虚無と狂信者-04 虚無と狂信者-05 虚無と狂信者-06 虚無と狂信者-07 虚無と狂信者-08 虚無と狂信者-09 虚無と狂信者-10 虚無と狂信者-11 虚無と狂信者-12 虚無と狂信者-13 虚無と狂信者-14 虚無と狂信者-15 虚無と狂信者-16 虚無と狂信者-17 虚無と狂信者-18 虚無と狂信者-19 虚無と狂信者-20 虚無と狂信者-21 虚無と狂信者-22 虚無と狂信者-23 虚無と狂信者-24 虚無と狂信者-25 虚無と狂信者-26 虚無と狂信者-27 外伝 もう一つの虚無と狂信者-... -
虚無と狼の牙
「トライガン・マキシマム」からニコラス・D・ウルフウッドを召喚 虚無と狼の牙-01 虚無と狼の牙-01b 虚無と狼の牙-02 虚無と狼の牙-03 虚無と狼の牙-04 虚無と狼の牙-05 虚無と狼の牙-06 虚無と狼の牙-07 虚無と狼の牙-08 虚無と狼の牙-09 虚無と狼の牙-10 虚無と狼の牙-11 虚無と狼の牙-12 虚無と狼の牙-13 虚無と狼の牙-14 虚無と狼の牙-15 虚無と狼の牙-16 虚無と狼の牙-17 虚無と狼の牙-18 虚無と狼の牙-19 虚無と狼の牙-20 虚無と狼の牙-21 -
虚無と十七属性
『ポケットモンスターダイヤモンドパール』より、主人公(男)を召喚 虚無と十七属性-01第一節「魔王」 虚無と十七属性-02 虚無と十七属性-03 虚無と十七属性-04 虚無と十七属性-05 虚無と十七属性-06 虚無と十七属性-07 虚無と十七属性-08 虚無と十七属性-09第二節「怯える剣(つるぎ)」 虚無と十七属性-10 虚無と十七属性-11 -
虚無と鬼
「クロノベルト」より「九鬼耀綱」を召喚 虚無と鬼-01 Bサイド 虚無と鬼-02 -
長編(五十音順)-07
ま行 作品タイトル 元ネタ 召喚されたキャラ 更新日時 真白なる使い魔 舞乙HiME 嵐 マシロ君 2009-10-11 14 03 12 (Sun) ゼロ・HiME 舞 HiME 運命系統樹 修羅 藤乃静留 2009-10-23 23 20 55 (Fri) ゼロの魔王伝 魔王伝 浪蘭幻十 2019-12-10 19 41 54 (Tue) 虚無界行 魔界行 南雲秋人 2010-11-06 23 41 31 (Sat) 超魔王(?)使い魔 魔界戦記ディスガイア ラハール 2007-07-21 17 35 48 (Sat) ゼロディス 魔界戦記ディスガイア エトナ 2008-10-21 13 53 59 (Tue) ゼロと魔王 魔界戦記ディスガイア ラハール(ファミ通文庫基準) 2012-03-21 17 05 30 (Wed) 使い魔はPSI能力者 MOTHER3 リュカ 20... -
虚無と最後の希望
「HALO」より、マスターチーフを召喚 虚無と最後の希望 Level01 虚無と最後の希望 Level02 虚無と最後の希望 Level03 虚無と最後の希望 Level04 虚無と最後の希望 Level05 虚無と最後の希望 Level06 虚無と最後の希望 Level07 虚無と最後の希望 Level08 虚無と最後の希望 Level09 虚無と最後の希望 Level10 虚無と最後の希望 Level11 虚無と最後の希望 Level12 虚無と最後の希望 Level13 虚無と最後の希望 Level14 虚無と最後の希望 Level15 虚無と最後の希望 Level16 虚無と最後の希望 Level17 虚無と最後の希望 Level18 虚無と最後の希望 Level19 虚無と最後の希望 Level20 虚無と最後の希望 Level21... -
虚無と炎髪灼眼
灼眼のシャナよりシャナを召喚 虚無と炎髪灼眼-01 虚無と炎髪灼眼-02 フリアグネ&マリアンヌの なぜなにシャナ!なんでも質問箱! -
『虚無と金剛石~ゼロとダイアモンド~』-1
前ページ次ページ『虚無と金剛石~ゼロとダイアモンド~』 その壱.転機 "ゼロのルイズ"ことルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは当惑していた。 何十回目かのサモンサーヴァントの失敗の後、ようやく出現した鋼鉄の人型。 最初は人間大のアイアンゴーレムかと思ったものの、よく見れば頭部のあたりに生身の人の顔が露出している。意識が朦朧としているようだが、一応息はあるようだ。 (……ってことは、これは鉄の鎧兜に身を固めた人間? 傭兵か何か?) 使い魔召喚儀式で現われたのが、"ただの平民"であったことに少なからず落胆するが、しかし……と考え直す。 (あんなに重そうな鉄の鎧を着て動けるんだから、きっとすごい馬鹿力ね。 なら、傭兵としてはそれなりに強いんだろうし、少なくと... -
長編(話数順)-03
長編(ページ数順15P~) ※総ページ数をカウント(例:第○話が前後編なら2ページ分、外伝や幕間も加算) 長編(話数順01~04P)へ 長編(話数順05~14P)へ 80P~ 60~79P 50~59P 40~49P 35~39P 30~34P 25~29P 20~24P 15~19P 80P~ 作品タイトル 元ネタ 召喚されたキャラ 更新日時 マジシャン ザ ルイズ Magic the Gathering(マジック・ザ・ギャザリング) ウルザ 2010-11-06 23 52 26 (Sat) ソーサリー・ゼロ ゲームブック「ソーサリー」 主人公「君」 2014-01-14 22 18 54 (Tue) ウルトラ5番目の使い魔 ウルトラマンシリーズ ウルトラマンA 2020-08-13 22 58 15 (Thu) ゼロの黒魔道士 ファイナルファンタジー9 ... -
虚無と十七属性-04
前ページ次ページ虚無と十七属性 結局月を眺めた後、地理を把握するために30分ほど学院内を動き回り、部屋に戻った。するとまぁ、他の生徒まで巻き込んで俺を 捜していたらしいルイズから、勝手に動き回るなと折檻され、使い魔がなんたるかを20分ほど説教され、そして改めて、ルイズが就寝した のを見届けてから、バッグを枕代わりにして、一枚の毛布を身体にくるんで寝た。 それで、日付が変わった今日。俺は何をしているかというと、何でも使い魔の雑務と託(かこつ)けて洗濯をやらされている。 ああ、水が冷てぇ。 虚無と十七属性 第四話 シエスタはメイドである。 日々甲斐甲斐しく働く、黒髪黒目、白い肌にそばかすのある可愛らしい彼女は、故郷のタルブ村から、この魔法学院に奉公に出ている。 まだ貴族達が寝静まっている、まだ外気が冷たい朝霧のある頃に起き、いくら... -
『虚無と金剛石~ゼロとダイアモンド~』-3(後編)
前ページ『虚無と金剛石~ゼロとダイアモンド~』 その参.懐古 (後編) アランを召喚した生徒―ルイズの処遇は、放課後職員会議を開いて決めるが、決して悪いようにはしない……と、オスマンから言質をとったことで、アランはようやく喉の奥に刺さった魚の小骨が取れたような爽快な気分になっていた。 コルベールによれば、使い魔召喚は、学生の今後の属性や方向性を占う重要な儀式であり、同時に2年生への進級試験も兼ねているとのこと。 それを聞いた時から気にはなっていたのだが、つい後回しにしてしまっていた。 何しろ、精霊神が介入するほどのイレギュラーで、自分がこの世界に送られたのだ。 そんな異常事態を引き当ててしまったばかりに、その女生徒が進級し損なったと言うのは、さすがに後味が悪い。 その点、学院長自身が善処すると言ったからには心配あるまい。 ... -
虚無と狂信者-04
前ページ次ページ虚無と狂信者 ベッドの上の男は、震える手で老人にそれを渡した。胸には金の十字架がある。 「このマークを…知るものが居れば…それを…渡して下さい…。」 男は十字架を触りながら、震える声で呟いた。 「我らは…右…手に…短刀と毒…薬を持ち…、左……手に」 トバルカインはトランプを無数に取り出し、アンデルセンは銃剣を逆手に持ち大上段に構えた。 先に動いたのはトバルカインだった。横に駆けながらトランプを放って行く。 アンデルセンはそれの間を抜けながら銃剣を投げつける。双方の得物が双方の頬を掠める、その傷が治らないことに吸血鬼の緊張は高まる。 遠距離での戦いに不利を見たアンデルセンがトバルカインに突撃を敢行するも、トランプの一斉正射に身を交わすのみ。 だがトバルカインとしてはアーカードが追い付く前に決着を付けねばならない為、精神的には不利... -
『虚無と金剛石~ゼロとダイアモンド~』-2
前ページ次ページ『虚無と金剛石~ゼロとダイアモンド~』 その弐.取引 サイレンスで周囲への盗聴対策を施した学院長室で、魔法学院の学院長たるオスマンと、学院の教師陣の中でも、知識欲と実戦経験を併せ持つ稀有な人材であるコルベールが、密談を交わしている。 「それにしても、まさか遠く異国の王族を召喚してしまうとは、な……」 「幸い、アラビク殿下の態度は極めて友好的です。むしろ、厄介事を押しつけて済まないねと、下手に出てくださってるくらいでして」 「うむ。それは大いに助かるが……何でも、不思議な魔法を使えるとか?」 「はい。先住魔法とも異なるようなのですが……」 * * * あの召喚のあと。 全身に負った傷から、保健室に担ぎ込まれたアラビク王子だったが、モンモランシーの秘薬による応急処置のおかげか、す... -
虚無と賢女-04
前ページ次ページ虚無と賢女 室内を満たす熱気。その源である暖炉には焼けた石詰められており、今も火傷しそうなほどの熱量を放っていた。 「サウナ風呂は初めて入りましたが……、やっぱり熱いですね」 「あはは、あまり無理すると熱さで倒れちゃうこともありますからね」 平民用の共同風呂、すなわちサウナ風呂はその時、エレアノールとシエスタの貸切状態になっていた。 事の発端は、シルフィードに連れられて優雅な空の散歩だった。最初は初めての経験に普段から想像できないくらいに興奮していたエレアノールも、次第に高空の気温の低さと風の強さに寒さを覚えるようになったのだ。きゅいきゅい、とご機嫌に空を翔るシルフィードは、自分の背中で寒さに震えるエレアノールに気付かない。 結局、エレアノールが凍える声でお願いをしてようやく空の散歩は終了した。地上に戻った後、冷え切った身体... -
虚無と賢女-00
前ページ次ページ虚無と賢女 その日、物質世界と精神世界を融合させ『新しき世界』を創造しようとした神―――ベアルファレスは倒れ、 その身体の中から眩い『光』が異形の表皮を突き破って溢れ、あっという間に始原の地の最深部たる神界を覆いはじめる。 最強の切れ味を秘めた無銘の長剣で斬りかかった青年と、その傍らで強大な炎の魔法を放ち続けた少女を飲み込んで。 「ウェルドー!! ノエルー!!」 ただ一人、辛うじて『光』から逃れることの出来た女性は、死闘で乱れた長く美しい黒髪を整えもせず、 必死になって脈動しつつ膨張する光の塊―――光球に向かって叫び続けた。 「返事を!! 返事をしてくだ―――ッ!?」 何度目かの呼びかけの最中、光球は突如として脈動を止める。膨れようとする箇所、収縮しようとする箇所、 ねじれた円錐状の突起を生み出す箇所、い... -
虚無と狂信者-02
前ページ次ページ虚無と狂信者 アンデルセンは、とりあえずは普通にやってくれていた。キュルケが部屋を私から遠い所 にしたり、あの吸血鬼が昼間寝ていたりなどから2人が出会う絶対数も少なかったし、 出会っても私とキュルケが全力で止めたからだが。彼は普段は温厚な神父の顔を崩さなか ったし、私の雑用を割りとしっかりやった。曰く「孤児院の仕事で慣れている」そうだ。 しかし、隙あらば平民に彼の神の教えを広めようとするのには辟易した。 けれど、あの時の出来事もまた彼なのだろうか。 私が錬金の授業で失敗した時、クラスの皆は私を責め立てた。それは死人がでてもおかし くない規模の爆発だったから無理もないけど。情けない気分になる私の前に彼は立ち、 私の両肩に両手を置き、皆にこう言った。 「この中で生まれて一度も失敗をしたことの無い人だけがこの子を責... -
虚無と狼の牙-04
前ページ次ページ虚無と狼の牙 虚無と狼の牙 第四話 幌のない馬車が街道を行く。ウルフウッドたちはその荷台のような場所で馬車に揺られていた。急に襲撃されたときのために見晴らしがいいほうがいい、ということでこのような馬車になったのである。御者はロングビルが買って出ていた。 ウルフウッドは荷台の壁に腰を付け、だらんと大きく足を流して座っている。 「ねぇ、あんた」 「なんや?」 ウルフウッドの前で体育座りをしていたルイズがウルフウッドに話しかけた。 「どうしてメイジでもなんでもないのにこんなのに参加しようと思ったの?」 「ただのおのれの尻拭いや。別に正義感でもなんでもあらへん。そんなことより、じょうちゃんはなんで参加しようと思ったんや?」 「そ、それは……」 そこでルイズは口ごもった。なぜ参加したのか、なんて余りよく考えてもいなかった。いわばその場の勢... -
虚無と狂信者-03
前ページ次ページ虚無と狂信者 教皇庁生物学研究所より再生能力強化用製剤及び当該研究データの全てが奪われ、研究者 十五名が殺害される。遺体の状況から吸血鬼の犯行であると判断し、13課が捜査開始。 二年間の捜査の後構成員二名が行方不明。その後10年間の捜査の結果、進展が認めら れず捜査の終結を決定する。当製剤唯一の被験者であるアレクサンド・アンデルセン神父 「一体ここどこだ?」 平賀才人は視界に突然現れた森に茫然とする。それもそうだ、今まで東京に居たんだから。 上を見ると月が二つある。彼は笑って言う。 「夢だなこりゃ。」 「「私の使い魔しらない?」」 ルイズとキュルケは二人同時に話しかける 「あなた、リンゴの香水?それ。」 強い匂いにルイズは顔をしかめた。その途端キュルケが震えだす。 常に冷静なゲルマニアの娘の取... -
虚無と十七属性-07
前ページ次ページ虚無と十七属性 「ヴェストリの広場で、ギーシュが決闘してるぞ!」食堂に、二年生の誰かが駆け込んできてそう言った。 「え、本当!? 誰と? 誰と?」 「もしかして、さっきの二股が原因?」周りの生徒が、これはいい肴を見つけた、とばかりに飛びついた。 「ああ。なんでも、原因となった小瓶を拾った、ルイズの使い魔と決闘しているらしい。逆恨みだよなー」 その言葉が食堂に響いた後、一斉に視線がこっちを向いた。思わず吹き出しそうになった口の中のものを、必死に飲み込む。 「あんの……馬鹿!」 虚無と十七属性 第七話 バラおとこのギーシュは ワルキュレをくりだした! (※ポケモンの世界に於いて、固有名詞は5文字までしか入りません) 「僕の二つ名は『青銅』。青銅のギーシュだ。よって、君の相手は青銅のゴーレム・ワルキューレがお相手す... -
虚無と十七属性-08
前ページ次ページ虚無と十七属性 「何だ!? 一体、どこから現れた!」突如白い巨人が出現し、ギーシュは慌てふためいた。 「どこって……ここだが」それを、青年はさも当たり前といったように、手のひらに収まる大きさの球を答える。 「君が召喚したのかい?」 「そうだ。これは、お前たちメイジが俗に言う……使い魔、という奴だ」 虚無と十七属性 第八話 「魔法の使えない平民の分際で、使い魔だって? ルーンも刻めないから、感覚の共有もできないだろうし、そんな 亜人じゃ、コミュニケーションもとれないじゃないか。変わったペットのようだが、それじゃ、僕は倒せないよ」 その言葉を聞いて、ルイズは歯噛みした。感覚の共有ができないなんて、まさに私の事じゃないか、と。 だが、青年は、ちっとも動じない。 『主人を蔑むか。貴様、貴族と名乗ったが、精々恥を、その身体と... -
虚無と十七属性-05
前ページ次ページ虚無と十七属性 教師・コルベールは学院長室へと走っていた。 ヴァリエール嬢の召喚した、平民の使い魔のルーンについて調べていたら、大変な事が分かったのだ。 始祖ブリミルに仕えていたとされる、伝説の使い魔のうちの一人、神の頭脳ミョズニトニルン。そのルーンが、召喚された平民の使い魔の額に刻まれていたものと一致したからだ。しかも、そのルーンは契約時に刻まれたものではなく、恐らく謎の契約のルーンによって、後天的に生まれたものと来ている。 何たる異常事態だ。一刻も早く報告せねば。 「オールド・オスマン!」学院長室の扉を、ノックもせずに力一杯こじ開けた ――が、 「すまん、申し訳ない、本当に申し訳ないと思っとる、もうしないから、ああっ、やめてっ、そこはっ、いたいっ…………んむ?」 中にいたのは、到底この学院の長とは思えない行動(おそらくセクハラ)... -
虚無と鬼-01
前ページ次ページ虚無と鬼 虚無と鬼 第一話 ただ歩いていた。 白き靄が立ち込め、果てが見えないほど真っ直ぐに続く道。 その道には霧以外はなにもなく、道の外には深い奈落があるだけである。 傍らには誰もいない。 先ほどまで共に歩いていた息子とは、すでに道を違えた。 後悔や未練はあると言えばあるが、我慢できないほどのものでもなく。 息子の前ではカッコよくいたいと思うぐらいには父親であった。 どちらにしろ、今更息子の行く先へと行けるはずも無く。逆に息子を連れてゆくわけにもいかない。 なぜなら行く先は地獄なのだから。 人を殺しすぎた。 仕事、正当防衛、犯罪者相手――そんな建前が通用するには数が多く。 なにより自分の“強さのために”殺したものだからだ。 犯罪者を殺し、本当は罪のない者を殺し、力ある者を殺し、力ない者を殺し、子供を殺し、老人を殺し、悪人を殺し... -
『虚無と金剛石~ゼロとダイアモンド~』-3(前編)
前ページ次ページ『虚無と金剛石~ゼロとダイアモンド~』 その参.懐古 (前編) 夜が明けきるほんの少し前の時間帯。春先とは言え、この時間は、まだいくぶん肌寒い。とくに、学院の裏手にあるこのような林の中に来ればなおさらだ。 それでも、彼女は歩みを止めず、林の中にあるやや開けた場所まで来ていた。 年齢の頃は、16、7歳といったところか。この辺りではやや珍しい黒髪を肩くらいで切り揃えた、穏和でやさしそうな顔だちの少女だった。 黒を基調としたワンピースと白いエプロンを着用しているところから見て、おそらくは学院のメイドのひとりであろう。 手に緑色の布で包まれた何か棒状のものを持っているが、木の実でも落としに来たのだろうか? この辺りの木々で春先に実をつけるものはないようだが……。 土で踏み固められた、広場と言うには少々小さい空間の中央まで... -
虚無と十七属性-01
前ページ次ページ虚無と十七属性 ここはどこだ。周りの人だかりは何だ。そして目の前で、棒を持ち、マントを着たピンクの女は誰だ。 14歳くらいに見えるピンクの少女は、仰向けに倒れている俺を、まるで牛乳を拭いた雑巾を見るような目で見て、 「アンタ誰?」と訊いてきた。 虚無と十七属性 第一節「魔王」 第一話 髪を揺らし、草木を波打たせる風の穏やかな音は、桃色の髪の毛を靡かせる今の少女の対義にあたる存在のようだった。 少女、ルイズ・フランソワーズ・ル・フラン・ド・ラ・ヴァリエールは不機嫌だった。 彼女はヴァリエール公爵家の三女として生まれたにも関わらず、今まで魔法一つ成功できた事が一度もない。二年に進級 する為に絶対不可欠の存在である、使い魔召喚の儀式だけはなんとしても成功させなければならなかったが、幾度も失敗を繰り返した。 そして、今... -
虚無と十七属性-09
前ページ次ページ虚無と十七属性 「……あった」 あの使い魔の青年に刻まれていた、新しい二つのルーン。 もう、模写した時に半ばわかったようなものだったが、再びこの書物を見て、確信へと変わった。 「ウィンダールヴとガンダールヴ……」 『始祖ブリミルと使い魔たち』という書物に記載されているそれと、自分がスケッチしたルーンは一致した。 ルーンの刻まれた位置もまた、狂い無く一致している。 「神の左手ガンダールヴ……あらゆる武器を使い、ブリミルの盾となった……。右手はウィンダールヴ、あらゆる獣を操り、ミョズニトニルンはあらゆるマジックアイテムを使える……そして、記されない四番目……」 独り言を呟き、自分がスケッチした、未だ確認できないルーンをしげしげと眺める。果たして、このハルケギニアの文献で、このルーンが記された書物は存在するのか。 気がつけばもう夜も遅く、... -
虚無と狂信者-01
前ページ次ページ虚無と狂信者 私の好敵手である「微熱」のキュルケの召喚した使い魔は恐ろしいものだった。 赤いコートに防止にサングラス、見かけは只の平民である。しかし私たちは声がでない。 誰も彼も固まったままである。皆一様に彼をみる。彼は私たちを見回し、目があう生徒は皆脅えた。 コルベール先生は杖を向けるがキュルケは左手で制止する。彼女は使い魔に説明をし、契約を要求した。 「私に従僕になれと?」 彼はキュルケに訪ねた。 「ええ、そうよ」 彼女は髪をかきあげながら言い放つ。彼は肩を震わせ笑った。一歩も退かないキュルケに私は改めて感嘆する。 「その前に教えて、あなた何者?」 彼は答えた。 「吸血鬼だ」 その瞬間言いようもない感情が私たちをつつんだ。しかし、私たちは声も上げることができない。キュルケは嬉しそうに手を叩いてい... -
虚無と十七属性-06
前ページ次ページ虚無と十七属性 「これで分かったでしょ? 私がどうしてゼロと呼ばれるか」 「……」 目を覚ましたシュヴルーズ教諭に命じられた、教室の後片付けを黙々とこなす中、ルイズが突然沈黙を破った。 「魔法成功確率、ゼロのルイズ……。さんざん平民だ何だ言って、結局私も貴族になりきれていないのよ。私って滑稽ね……・。笑いたき ゃ、笑いなさいよ。魔法が使えない貴族って馬鹿にされて、もう名誉なんてあったものじゃないわ」 「……確かに成功はしていないかもしれないが、魔法は使えている」 「そんなの、ただの屁理屈よ!」 「あれだけの高エネルギーを、精神力と呼ばれるものからひねり出し、ここまで惨状を生み出したのは誰だ? 教室一つを使い物にならなくする破壊力で、短時間詠唱、そして、衣服を含めなければ自分は傷一つ負わないという都合の良さ。 今の爆発だけを磨き、コントロールで... -
虚無と十七属性-02
前ページ次ページ虚無と十七属性 「~~~~ッ!」 胸板にじんじんと伝わる痛みで、俺は目を覚ました。 「! 目が覚めましたか!」 身体を起こさないで視線だけを声の主の方向けると、そこには、見覚えのあるようなないような、髪の毛の薄い男性が、 鈍器になりそうな分厚い本を開いていた。 「ここは、何処だ……」痛みの中で、なんとか声を絞り出した。 「トリステイン魔法学院です。毎年行われる、春の使い魔召喚の儀式であなたが呼ばれたのです。 いやはや、あなたがコントラクト・サーヴァントであそこまで苦痛を強いさせてしまうとは、本当に申し訳ありません」 何のことだか、さっぱり分からない。 「……」 「ああ、何が起きたか分からない、といった顔をなさっていますね。詳細を説明しますと、あなたは、桃色髪のこの学院の生徒に 使い魔として召喚され、そしてその契約である接吻を終えた後... -
虚無と夜闇の魔法使い
――――――――――予告―――――――――――― ―――空に浮かぶは二つの月 ―――世界を統べるは魔法の力 今、ハルケギニアを舞台に新たな物語が始まろうとしていた。 少女の声に呼ばれ、異世界から召喚されし一振りの魔剣を持つ少年。 彼は侵魔から地球を守る為、過去に忘れ去られし古の力―魔法―を駆使して戦う魔法使い"ウィザード" ――その少年の名は柊蓮司。またの名を「下がる男」―― 柊蓮司「そのネタはもういいんだよっ!」 ≪虚無と夜闇の魔法使い≫ ――少年と少女が出会った時、世界は新たな歴史を紡ぎ出す。 異世界の住人である彼は、この世界に何を齎すのか! 柊蓮司「お、俺の魔剣がーっ!?」 ... - @wiki全体から「虚無と金の卵-04」で調べる