あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ内検索 / 「The Zero」で検索した結果
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THE GUN OF ZERO
第3次スーパーロボット大戦αからクォヴレー・ゴードンを召喚 ※一部グロ描写注意 THE GUN OF ZERO-01 THE GUN OF ZERO-02 THE GUN OF ZERO-03 THE GUN OF ZERO-04 TIME DIVER THE GUN OF ZERO-05 銃神 THE GUN OF ZERO-06 THE GUN OF ZERO-07 THE GUN OF ZERO-08 THE GUN OF DIS THE GUN OF ZERO-09 インセクト・ケージ THE GUN OF ZERO-10 THE GUN OF ZERO-11 THE GUN OF ZERO-12 それぞれの大儀のために THE GUN OF ZERO-13 ディスの心臓 THE GUN OF ZERO-14 魔装機神 THE GUN OF Z... -
Hitman ZERO the Assassin
「HITMAN」シリーズ(ゲーム)より、暗殺者47を召喚 Hitman ZERO the Assassin-00 プロローグ Hitman ZERO the Assassin-01 第一話 新しき舞台 Hitman ZERO the Assassin-02 第二話 淀む太陽の下で Hitman ZERO the Assassin-03 第三話 青銅たる者とワルツを Hitman ZERO the Assassin-04 第四話 昼下がりに頭を抱えて Hitman ZERO the Assassin-05 第五話 傲慢たる死 Hitman ZERO the Assassin-06 第六話 誘いの土人形 前編 Hitman ZERO the Assassin-07 第七話 誘いの土人形 後編 Hitman ZERO the Assassin-08 第八話 二重スパイ ... -
Fatal fuly―Mark of the zero―
餓狼―Mark of the wolves―からロック・ハワード。 Fatal fuly―Mark of the zero―-01 Fatal fuly―Mark of the zero―-02 Fatal fuly―Mark of the zero―-03 Fatal fuly―Mark of the zero―-04 Fatal fuly―Mark of the zero―-05 Fatal fuly―Mark of the zero―-06 Fatal fuly―Mark of the zero―-07 Fatal fuly―Mark of the zero―-08 Fatal fuly―Mark of the zero―-09 Fatal fuly―Mark of the zero―-10 -
THE GUN OF ZERO-17
前ページ次ページTHE GUN OF ZERO ディス・アストラナガンのディス・レヴによって、多くの兵士と5割近い貴族が失われたレコン・キスタ。 元より烏合の衆でしかなかった連中だが、これによって指揮系統はめちゃめちゃに寸断され、とりあえずの纏まりすら、欠いている状況であった。 クォヴレーの助言に従って、敵陣の状況を察したウェールズは、好機と見てイーグル号による艦砲射撃を敢行しつつ、地上部隊僅か200を率い敵陣を襲撃。 1割近い損害を出しながらも、それ以上の3000名に上る被害をレコン・キスタに与え、勝利の勝ち鬨を上げることとなった。 明朝にあった、正体不明の大悪魔の襲撃と早朝のアルビオン王軍の奇襲により危機を感じたレコン・キスタ首脳部は撤退を敢行。20リーグもの後退を余儀なくされた。 この後退の最中に、尚も艦砲射撃は続けられ、混乱の中からどう... -
THE GUN OF ZERO-09
前ページ次ページTHE GUN OF ZERO 探索一日目。 宇宙をディス・アストラナガンで飛びながら、クォヴレーは先程から気になっていることがあった。 周りにあるのが若く、小さな星ばかりなのだ。 しかも、どれもこれも軽元素ばかりからなる種族Ⅱの星。 ハルケギニアを含む大地を持つ惑星の親星たる恒星は、もちろんのこと種族Ⅰだったが、それ以外に重金属を含有した恒星が見つからない。 そして、尚奇異なことに、それらの恒星には、一つとして惑星を持つものがなかった。 探索二日目。 その日の探索で、クォヴレーはあり得ないものにたどり着く。 世界の果て。 漆黒の宇宙の先。本来なら、常に膨張を続けていて観測不能であるはずのそこは、微動だにせぬダークマターの壁だった。 しかも何故、これがこんなにも近くに存在しているのか? あの... -
.hack//G.U. vol3.5 The World of ZERO
...U. vol3.5 The World of ZERO-00 .hack//G.U. vol3.5 The World of ZERO-01 -
THE GUN OF ZERO-01
前ページ次ページTHE GUN OF ZERO ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは杖を突き出した体勢のまま、震えていた。 場所は、トリステイン魔法学院のすぐ側。 進級試験の一環として、使い魔の召喚と契約の義が行われていたのだが、自身はことごとく失敗を続け、担当教官のコルベールより最後のワンチャンスという宣告を受けていたのにも関わらず、突き出した杖の先で起きたのは、爆発。 「ハハハハハ!」 「やっぱり、ゼロはゼロだな!」 「これで留年だな、留年!」 (そんな……) 脱力し、力なく腕を下ろす。……後ろから投げつけられる罵声が痛い。 うっすらと、涙ぐむ鳶色の瞳が、爆発跡に立ち上る爆煙を睨み付けていた。 そこに、動く者が居る。 「へ?」 何とも間抜けな声を上げてしまったが、煙が晴れるより先にそいつは近づいてきて、ルイズの前に... -
THE GUN OF ZERO-02
前ページ次ページTHE GUN OF ZERO あの草原から、トリステイン魔法学院の敷地内に来て、しばらくの間クォヴレーはこの部屋で放っておかれた。 すっかり日も沈んだ頃、ようやくルイズが戻ってきた。 「済まないが、勝手に明かりを付けさせて貰った」 と、燭台を指さすクォヴレー。 しかしルイズは一言も言葉を発さないまま近づいてきて、クォヴレーを見るとふかぁーくため息をついた。 「はぁぁぁぁ~」 普通の人間なら、人を見てため息をつくとは何事かと怒るところだが、生憎とクォヴレーは普通の人間ではない上に、それとは別の所で感性もかなりずれていた。 「疲れているのか?」 「アンタ……人間、なのよね……」 クォヴレー本人としては結構ナイーブな問題を無遠慮げに触られた格好となり、それにより初めていささか不機嫌になるが、すぐにこの少女は何も知らないのだと意識を切り... -
THE GUN OF ZERO-20
前ページ次ページTHE GUN OF ZERO 貴族達へ出す朝食が終わり、後かたづけのゴミ出しをしているクォヴレーとリュウセイ。 「そういえば……今日はシエスタを見ていないな」 「ん?ああ、そういやそうだな。何かあったのかね?」 「呼びましたか?」 ゴミ箱を運んでいる二人に、声がかけられた。 「おうシエスタ、おはよ……って何だその格好」 「おはようシエスタ。……重装備だな」 聞き知った声に振り返り、二人で怪訝な顔をした。 「あ、はい。今日から休暇をいただいて里帰りするんです」 「そっか、住み込みで働いてるんだもんな」 「しかし、その荷物……家は遠いのか?」 「いえ。せいぜい歩いて五日ぐらいですよ」 「歩いて五日ぁ!?ていうか歩くのか!?」 素っ頓狂な声を上げるリュウセイ。 文明社会の申し子的なリュウセイにしてみ... -
THE GUN OF ZERO-11
前ページ次ページTHE GUN OF ZERO その日、ルイズは上機嫌だった。 理由は昨日の使い魔品評会。 幼なじみでもあるアンリエッタ王女の前で、予定通り行ったクォヴレーの射的。 弾ごめの間絶えない連続射撃に、他の出席者共々目を白黒していた王女だが、品評会を終えた後、こっそり会ってこう言ってくれたのだ。 『人間の使い魔だなんて変わっていますけど、とても強い使い魔を呼んだのですね、ルイズ。あなたの努力が実を結んだ証でしょう』 誉めてもらえた! 幼い頃からの一番の友達に! 王族の少女に! それだけでもう舞い上がってしまっているルイズだ。開始前に「アンリエッタ様に見せるには、無骨すぎはしないだろうか?」などと悩んでいたのも遠い過去。 誉められる『一助を担った』クォヴレーにも、何か褒美をあげねばなるまい。 何が良いだろう... -
The Legendary Dark Zero 補足
前ページThe Legendary Dark Zero 掲示板投稿時に載せていた補足及び細かい設定など。 【伝説の魔剣士の設定】 人格や性格などゲーム中では詳しく描写されていないので、人間体のイメージから基本は紳士。他に分かることは小説版や漫画によると冷徹な人物、また意外に子煩悩だが厳しかった模様。 アニメだとダンテ曰く夫婦仲はとても良かったとのこと。 魔界を封じてからまだ2000年は経っていない。せいぜい、1500~1700程度。 故にまだエヴァと出会っておらずダンテ、バージルは生まれていない。 描写的にはゲーム中の「伝説の魔剣士」と「闇に落ちたバージル」が合わさった感じである。 性格のモデルは基本的にバージルをベースに、1や2の硬派なダンテを足したもの。 【登場する武器について】 (なお、長さについてはアニメの設定からダンテの身長を190とし、プレ... -
THE GUN OF ZERO-08
前ページ次ページTHE GUN OF ZERO 「品評会?」 「そうよ。クォヴレー、アンタ何か芸が出来ない?」 破壊の杖の一件の翌日。 ルイズの問いかけに、クォヴレーはこれまでで一番困ったような表情をする。 「……悪いが俺は戦うために生まれたような存在だ。それなりに人並みの感性も持ち合わせていると思うが……芸の類をやったことはない」 「そうよねぇ……はぁ」 さてどうするか。無難に考えれば、得意だと言っていた銃を使った射的が最も安牌か。 「仕方ないわね。じゃあ、銃の準備でもしてて頂戴。的は私が手配するわ」 「? 射撃風景を見せるのか?別に芸ではないぞ」 「それでも、他の人にはそう簡単に出来ないわ。アンタ、上手いんでしょう?アンリエッタ様の前でやるには無骨すぎるけど、他に無いだろうし」 ルイズの言に、しばし考え込むような顔をしていた... -
THE GUN OF ZERO-16
前ページ次ページTHE GUN OF ZERO 最近、ルイズはゼロのルイズとは呼ばれなくなった。 先日のアンリエッタからの任務を受けた際、ディス・アストラナガンがそこそこの数の人間に目撃されていたのが、その原因だ。 しかも、あの時クォヴレーは外部スピーカーで話していたため、ロボットに『乗る』という概念のないハルケギニアの人々にとっては、 クォヴレーの声を目前の大悪魔が発していたということになり、悪魔=クォヴレーという図式が成立し、いつしかアストラナガンの姿がクォヴレーの本性である、という事になってしまった。 故に、ルイズは今こう呼ばれている。『悪魔使いのルイズ』と。 ハルケギニアに置いて悪魔という名前はシャレにならない呼び名である。普通に異端審問が開かれてしまいかねない。 (まぁ、それはいいのよ) 自分は、あれが悪魔などではなく、自分の... -
THE GUN OF ZERO-19
前ページ次ページTHE GUN OF ZERO ガリア王国、王女イザベラ。 彼女は激しい気性で知られていて、それ故にあまり下からの人気はなかった。 が、元より激しい気性の彼女は、今さらに不機嫌のただ中にあった。 ここ一年、父王ジョゼフと話していない。 元より親しい親子関係にはほど遠いではある。だからどちらかというと話さない事よりも、その話せない『原因』が、彼女を苛立たせていた。 父の呼んだ使い魔、『ミョズニトニルン』。 常に頭全体を覆う仮面を付けている男で、4年ほど前に呼び出されたらしい。 その後ジョゼフとともに何かしているようだったが、詳しいことは何も判らずじまいで、そして一年前より、ジョゼフとは食事時に顔を合わせてもまともに話もしなくなった。 側に置いていた愛妾、モリエールも同時期に宮殿から追い出されている。 現状は不明だが、ジョゼフ... -
THE GUN OF ZERO-14
前ページ次ページTHE GUN OF ZERO 風の魔装機神サイバスターとその操者であるマサキ・アンドー。 それがこの世界へ来たのは、今から半年ほど前のことであった。 生涯で二度目の召喚。 驚きはしたが、それでも冷静に対処は出来ていた。以前呼び出された時に、呼び出した側がきちんとこちらの意向も汲んでくれた者達だったから、というのもあるだろう。 だが、今回呼び出してきた者達は違った。 ひとまず話を聞こうと、機体を降りてみたところ、いきなり自分のことを平民と呼び、使い魔扱いし、服従を強いてきたのだ。 冗談ではない。 『シロ、上げろ!』 人を人とも思わぬ態度に怒り、コクピットに残してきた自身のファミリアに呼びかけ、その場を離脱。 竜やグリフォンがそれを追うが、風の魔装機神の名前はダテではない。あっという間に引き離してしまった。 ... -
THE GUN OF ZERO-03
前ページ次ページTHE GUN OF ZERO ぱちり、と目が開きもぞもぞとクォヴレーはスーツに内蔵された腕時計を見る。昨日の内にこの世界のこの地域に合わせておいた時計は6時前を指している。 「そろそろ起きておくべきか」 寝ていた床から起きあがりつつ、昨日の午後、この部屋の主と交わしたやりとりを思い出す。 『それじゃあ明日の朝、それ洗っておいて頂戴』 やはり今の内に洗っておかねばなるまい。 毛布を畳んで隅に置くと、駕籠を持ち、ルイズを起こさぬようそっと部屋を出た。 一歩、歩みを進めようとしたところで、ふと気づいた。 洗濯の場所を教えて貰っていない。 いや、というかだ。 (この世界の文明レベル的に考えて……洗濯機など有るはずがないな) ということは手洗いという奴か? 以前立ち寄った、お髭のガンダムが居る世界。川の水で洗い物をしていた女性達... -
THE GUN OF ZERO-04
前ページ次ページTHE GUN OF ZERO その日最初の授業は、進級した生徒達の使い魔お披露目的な意味もあった。 故に、担当である土のトライアングルメイジ、シュヴルーズの授業最初の言葉もそれを意識したものとなっていた。 「皆さん、春の使い魔召喚の儀は無事滞りなく終えたようですね」 様々な使い魔が居る中で、やはり一人、人間の使い魔がメイジの側の床に座っているのは一際目を引いていた。しかも体育座りで。 「ミス・ヴァリエールは……その、随分特殊な使い魔を召喚なさったようで」 まぁ特殊といえば特殊だなと心中ひとりごちるクォヴレー。 「ルイズ!サモン・サーヴァントが出来なかったからって、そこいらで歩いてた平民を連れてくるなよ!」 やけに丸まっちぃ体つきをした男子生徒が、囃し立てるようにルイズに言った。 「ち、違うわ!ちゃんと呼んだら、コイツ... -
The Zero
「ジ・エンドが……」 「僕らを庇ったのか……」 何処かの世界で、崩れてゆく巨大な人型を見て桃色の髪の少女と一人の男性がそう呟いた。 ルイズ・フラソワーズ・ル・フラン・ド・ラ・ヴァリエールは、唖然として目の前に現れた黒いゴーレムを見上げる。 その黒いゴーレムのフォルムは、禍々しくその黒と言う色がそれを一層際立たせている。 さて、何故がこの黒いゴーレムがルイズの目の前に存在するのかといえば…… 使い魔召喚『サモン・サーヴァント』を唱え実行した為である。 それはそれとして、ルイズは数十秒ばかり唖然とした後まるで狂った様に心の中で喜んだ。 他のクラスメイトが呼び出した使い魔以上じゃない! と…… これで、私はもう『ゼロ』じゃないんだ! と、喜んだ。 そして、サモン・サーヴァントの次に重要な契約『コントラクト・サーヴァント... -
THE GUN OF ZERO-10
前ページ次ページTHE GUN OF ZERO ディス・アストラナガンを見た日の夜は少々びくびくしていたが、クォヴレーが別段普段と変わらぬ受け答えを続けるうちに、ルイズの方もすぐにそれまでと変わらぬ応対をするようになった。 ただ、何かしら理由がない限り、自分の近くでディス・アストラナガンを呼び出さないことははっきりと要求していたが。 そんな、クォヴレーが呼び出されてから初めての休日。虚無の曜日。 「クォヴレー、今日は街に行くわ。付いてきなさい」 いつものように朝の洗濯を終えて戻ってきたところで、着替えを終えたルイズがそう声をかけてきた。 馬に乗るのは初めてだったが、以前チョコボに乗った事があるのが功を奏したらしい。比較的容易に乗りこなすことが出来た。 街の入り口に馬を預けておき、そこからは徒歩で行く。 「ここが、トリステインの首都、トリ... -
THE GUN OF ZERO-07
前ページ次ページTHE GUN OF ZERO 予想は外れて、目が覚めたルイズは、クォヴレーを怒ることはなかった。 「おはよう、ルイズ」 「おは……ななななななな何でアンタが一緒にベッドに居るのよぉっ!?」 「昨日、抱きついたまま放してくれなかった」 ピッと未だにクォヴレーの背に回されている腕を指摘され、昨晩の出来事を思い出すルイズ。 「あ……」 何だか恥ずかしげもなくわんわん泣いてしまったような……。 「わ、忘れなさい!昨日の夜のことは全部忘れなさい!それで一緒のベッドに入ってたことは見逃してあげるわ!」 「わかった」 顔を真っ赤にしながらまくし立てるルイズに、頷き返す。 ベッドから降り、そういえばと昨日ずれてしまった時計を室内のものに合わせておく。 「それじゃあ、洗濯をしてくる」 駕籠を持ち上げ、階下に向かう。昨... -
THE GUN OF ZERO-06
前ページ次ページTHE GUN OF ZERO 緊張状態から解放され、シエスタは嬉しそうにクォヴレーに駆け寄った。 「クォヴレーさん、凄いです!お強いんですね!」 「それほどでもない。俺よりも強い奴はいくらでもいる」 レミントンより装填してある弾を抜きながら、シエスタに受け答えする。 「こんな武器など使わずに、素手でもって俺を赤子扱いした奴もな」 尻尾の生えた戦闘民族達とか。 一方、決闘を見ていた大多数の生徒達はざわついたまま遠巻きにしており、その中にルイズも含まれていた。 先程は、自身の召喚した平民が、メイジ殺しらしいと察しても、ただあのいけ好かないキザなギーシュをとっちめられるチャンスとしか思っていなかった。 だが、今の戦いを見て、そんな考えは一蹴された。 何故メイジ殺しがああも忌まれているのか、判った気がした。 成... -
THE GUN OF ZERO-15
前ページ次ページTHE GUN OF ZERO その日、クォヴレーはアルビオンに向かっていた。 王党派の軍勢の様子を見るためである。流石にあそこまで肩入れしては、行く末が気になっていた。 だが、その途中 「!?エネルギー反応!」 「あん?何だ、相棒?」 「近くで戦闘が発生している」 「そりゃ、今戦場に向かってる訳だからな」 「違う、『俺たちの』戦いだ」 ディス・アストラナガンの進行方向を歪め、反応のある方角へ向かう。 向かう先に爆光が見えた。 Z・Oサイズをディス・アストラナガンに握らせ、更に近づく。 「! あれは!」 20機近くのメギロートに囲まれた機体には、見覚えがあった。 「念動集中ぅ!リュウセイオリジナル!ナックルパァーンチッ!」 森の中、飛び上がった人型ロボットが、手近なメギロートを叩き落とす。... -
THE GUN OF ZERO-05
前ページ次ページTHE GUN OF ZERO シエスタを手伝うべく厨房に入ってきたクォヴレー。 「クォヴレーさん、それじゃあこのお料理を出すの、手伝って下さい」 そばかすは目立つが、シエスタの笑顔は人好きするそれだ。 「わかった」 運搬用のトレイに皿を置いていく。 「よう、クォヴレー、主のメイジ様は見つかったか?」 料理長のマルトーが、クォヴレーに声をかけてきた。 「ああ、おかげさまでな」 「まったく、こんな素直で良い奴を捕まえて使い魔にしたあげく、心配させるとは、つくづく貴族連中は腹が立つな!」 やってきてからこれまでの間に交わした会話で、このマルトーという男は余程貴族が嫌いなのだろうというのは判っていたが、一応言っておいた。 「貴族にも気さくな連中は居る。俺も幾度か、戦友のとある貴族手ずからの料理を食べさせて貰ったことが... -
THE GUN OF ZERO-21c
前ページTHE GUN OF ZERO ZEST JACK 『T-LINK!ナッコォ!』 急行したガリア王宮、グラン・トロワ。 そこを守るように多くのメイジと、そのメイジの操るゴーレムがたむろしていた。正面玄関前に陣取った見覚えのある特大のゴーレムに、飛び込みざまR-1が鉄拳をたたき込む。 「リュウセイ、ここは任せたぞ!」 『おうよ!Gリボルヴァー!』 アストラナガンからクォヴレーとルイズが、サイバスターからマサキ、シャルロット、シルフィードが飛び出ると、 「先に言えってんだ!心臓に悪ぃ……」 「いや、俺っちもついさっきまで忘れててなぁ」 「魔法を吸収する、か……マサキ、前衛を頼めるか?」 「よし、任せな」 「リュウセイ」 「こっちは俺に任せろ!こんな岩やら泥やら相手に、鋼鉄のR-1が負けるかってんだ!」 ... -
Hitman ZERO the Assassin-10
前ページ次ページHitman ZERO the Assassin 分からない。あの時、学院長室で彼らが話していた事が。 ――人を殺す為のクローンとはの。難儀なものじゃ。 殺す? 人を? あの人が? 扉に近づいて、耳を側立てればもう少しはっきり聞こえたかもしれない。 本当は、そうすべきだったのかもしれないけれど、でも、その時は出来なかった。これ以上、あの人を汚す様なまねは。 ――決闘の時も、直ぐに殺せたのか? 決闘、と言う言葉で、脳裏に彼がこの学院に来て、直ぐの出来事が浮かぶ。 ――先日、貴族が、不審な死に方をしました。 多分、この声はコルベール先生だろう。酷く声が震えている。 最近、一度だけ身近になった貴族が死んだ。事故死で片付けられたけれども、あれは、よくよく考えてみれば奇妙な死に方だった。 まさか、あれも……? 信じられない、信じたくない。そ... -
THE GUN OF ZERO-12
前ページ次ページTHE GUN OF ZERO 幼い頃、ルイズにはよく行く『秘密の場所』場所があった。 魔法に失敗して、周りの視線が耐えられなくなって、よく庭の池、ボートの上で泣いていた。 「泣いているのかい?ルイズ」 そこへ、声をかけられる。 「子爵様、いらしてたの?」 近くの領地を相続したばかりの、まだ少年といって差し支えない人物がいた。 恥ずかしい。ルイズはあわてて涙をぬぐって体裁を整えようとする。 どうにか感情を落ち着かせたところで、顔を上げ 「さぁ!己の運命を受け入れろ!」 そこに、見たこともない堕天使がいた。 ――誰!? 「断る!」 後ろからの聞き覚えのある声に、16才のルイズが振り返る。自分の使い魔が操るゴーレムがそこにいた。 ――クォヴレー!? 周囲の風景は既に変幻し、故郷の庭ではなく、ど... -
The Legendary Dark Zero 17
前ページ次ページThe Legendary Dark Zero 吹き付ける夜風は今の時期だと肌寒さを感じるものである。 しかも今、その風の強さは普段よく浴びるそよ風などというものではなかった。 何しろここは空の上。地上から軽く1000メイル以上も超えた高さなのだ。 ルイズ達が乗船したフネはラ・ロシェールを離れ、夜空に広がる大海原へと飛び出していた。 乗船した際、本来は明日に出航する予定であったために船員達は何の準備もしておらずに甲板で寝込んでおり、 おまけに酒まで飲んで酔っているという有様であった。 初めはいきなり乗船してきたルイズ達にも失礼な態度で応対していたが、そこをワルドが凄みを効かせてやることで 船員達を正気に戻し、船長への交渉を行った。 まず、直接密命を賜っているワルドが自分の身分を明かして早急にフネを出航させるように命じたが、 それは... -
The Legendary Dark Zero 14.5
前ページ次ページThe Legendary Dark Zero その日の夜も、トリスタニアのチクトンネ街はいつものような夜の街としての賑わいを見せていた。 酒場では客達が酒やら料理やらを口にしながら陽気に歓談し合い、給仕達はせっせと客達への接客を続けている。 賭博場では平民達とは違い、財に恵まれた貴族達が昼間以上に集まって賭け事に夢中となる。 賭け事に勝ち喜びを露にする者もおれば、逆に負けて悔しそうに顔を顰めて負け犬のように立ち去る者もいる。 そんな毎日が続くチクトンネ街のある小さな酒場。 その日は珍しく貴族の客が一人、カウンターで酒を呷っていた。 だが、その貴族の客人に対して店内の人間達は従業員も含めて皆、変わった動物でも見るかのような視線を送っている。 いつも静かな酒場であるが、今日はそれよりもさらにしんと静まりかえっていた。 「あのぉ、お客様。そ... -
Fatal fuly―Mark of the zero―-05
前ページ次ページFatal fuly―Mark of the zero― ロックの一日は太陽が昇り立てという早い時間に始まる。 まだ淡い光を浴びながら、トレーニングに汗を流す。 考えても見れば、昔からテリーと旅をしていた時の日課が復活しただけの事なのだが、場所が場所だけに新鮮な気もしていた。 カンを取り戻す為のトレーニングではある。しかし、それにしても違和感を感じる所がロックにはあった。 前々からあった左手に宿る熱と、やけに偏る気の流れ。そして、それを覚えた後には昔からしていたトレーニングではあり得なかった途轍もない疲労感がある。 (どういう事だ?) ロックは集中力を高める為の瞑想をしながら考える。 気を扱うとなると、どうしても左手が反応するのだ。グローブに包まれた手の中には、使い魔のルーンとやらが光を放っている。酷い落書きをさ... -
THE GUN OF ZERO-13
前ページ次ページTHE GUN OF ZERO 「きゃあああぁぁぁぁ!?」 初めて乗ったアストラナガン。そこは足下いっぱいに学院の光が見えました(はぁと)。 おもいっくそ全天周型モニターのディス・アストラナガンは、しっかり足下にも外の風景が見えているので、モニター画面という概念すら持っていないルイズにとっては、そのまま落下するような錯覚に囚われていた。 「お、おおおおお、落ち!落ちるっ……!」 「おーい娘ッ子、大丈夫かぁ?」 「落ち着け、ルイズ」 四肢を四方に伸ばして不可視のコンソールを握っているクォヴレーが、必死に自分にしがみついてくるルイズに静かに告げる。 「おおおおお落ち着ける訳ないでしょぉぉぉっぉおおおお!」 半泣きになっているルイズが責め立ててくる。 「よく足の感触を確かめてみろ」 「あ……足?」 おそるおそる下... -
The Legendary Dark Zero 03
前ページ次ページThe Legendary Dark Zero ヴェストリ広場へと辿り着いたスパーダはギーシュと相対する。 これから行われるであろう〝決闘〟という名の貴族による一方的な制裁を見物しようと噂を聞きつけた生徒たちで、広場は溢れかえっていた。 「諸君!決闘だ!」 その広場の中心でギーシュは薔薇の造花を掲げ高らかに宣言をする。見物人から歓声が巻き起こる。 「ギーシュが決闘するぞ! 相手はルイズの召喚した没落貴族だってさ!」 ギーシュは腕を振って、歓声にこたえている。 一方、スパーダは己の愛刀の一つ――閻魔刀を片手に構えながら目を瞑り、静かに佇んでいた。 「逃げずによくきたな。没落貴族君!」 「前置きはどうでもいい。すぐに始めるぞ」 スパーダは目を瞑って落ち着いたまま答えていた。 「ふんっ、いいだろう。……では、始めようか!」 ギーシュが持... -
Fatal fuly―Mark of the zero―-06
前ページ次ページFatal fuly―Mark of the zero― 「品評会?」 晩の食堂で、ロックはルイズが先に発した言葉にオウム返しをした。 時が経つのは早いもので、ロックが呼び出されてより既に一月という時間が経過している。 独自の食事を取る二人の姿と、その隣でキュルケがちょっかいを入れているのには、最近にもなると見向きもしない者ばかりとなっていた。 ちなみに、今日のルイズとロックの夕食はビーフカップという、かつてロックの養父から人伝に聞いた料理である。確か、別称は牛丼というらしいが。 「そうよ。春に二年が呼び出した使い魔の格をつける会ってこと」 ここには箸というものは無いし、また、あった所で使えないルイズはスプーンでタレに漬け込まれた肉と玉葱、そして染みた米を口にしながら答えた。 唐突すぎる発言に、ロックはどう返したも... -
The Legendary Dark Zero 04
前ページ次ページThe Legendary Dark Zero 「彼が……勝ちましたね」 「うむ……圧倒的じゃったな」 学院長室において、遠見の鏡で決闘の成り行きを見ていたオスマンとコルベールはその過程と結末に唖然としていた。 コルベールが、スパーダの左手に刻まれたルーンが伝説の使い魔〝ガンダールヴ〟のものではないかと騒ぎたて、それを確かめるためにこうして遠見の鏡で決闘を見ていたのだが……。 「やはり彼は〝ガンダールヴ〟です! 王宮に報告をして指示を――」 「ミスタ・コルベール、そう決め付けるのはまだ早いぞ」 興奮するコルベールを諌めるオスマン。 「ワシにはな、彼の戦いぶりはルーンがもたらしている物ではないと思うのじゃ」 「……し、しかし」 「それに――」 突然、厳しい顔つきになるオスマン。 「先日、ワシはディテクト・マジックで彼を調べてみた。そうした... -
Hitman ZERO the Assassin-00
前ページ次ページHitman ZERO the Assassin その日、何百坪かも定かではない広大な敷地に建てられた豪邸でパーティーが行われていた。 豪邸内で最も広いホールでは、盛大に貴婦人達が着飾り紳士服で身を包んだ男達に手を引かれ、音楽に合わせてダンスを踊る。 そんな中、ホールから遠くはなれた寝室で、少女が一人、アンティーク調の、いかにも豪華と言うべきベッドで横たわっていた。 長く伸びたブロンドの髪、まだ幼いとはいえ、整った清楚な顔立ち。西洋人形を思わせるその姿には、気品があった。 しかし、既に少女の呼吸は止まっていた。唯一の明かりとなる月明かりが、少女を照らす。すると、ベッドの側にバトラーを身にまとった長身の男がいるのが確認できた。 スキンヘッドの、やや青ざめた、無表情の男である。 男は、手にしていた毒材入り注射器を懐に戻すと、少女の首元に指をやる... -
Fatal fuly―Mark of the zero―-09
前ページ次ページFatal fuly―Mark of the zero― 最早深夜にさしかかろうかという時刻であった。 ルイズとロックは他愛のない雑談に花を咲かせながら、寝るまでの時間を稼いでいたのだが、どうも落ち着かない。 それは、昼間の品評会での予想外の受けと、取り囲まれた際の危機感が特にあるのだろう。 だが、冷静に考えれば、実際の話、そもそもが同室に年頃の娘と男が寝泊りしているのだ。 それだけで落ち着かぬ事態にならなかったことこそおかしい。 「で、ロックはあれ以上の芸って持ってないの?」 「芸って言うなよ。ありゃ、技だ」 「どっちも同じじゃない」 「見せるためだけの物が芸であってだな……ああ、もう、めんどくせぇ!」 ロックは頭をくしゃくしゃと掻いて言った。 「一応、あるにはあるよ。だけど、あれとか使っちまうと――」 ... -
Fatal fuly―Mark of the zero―-04
前ページ次ページFatal fuly―Mark of the zero― 薄暗い、カビた匂いの充満する図書館の一角。 淡いランタンの光を頼りに、一人読書に勤しむ男性の姿があった。 痩せた長躯に金の長髪。貴公子然としており、衣装も白で統一している。白のズボンに、インナーは黒のタートルネック。その上に袖無しのロングコートを来て、一番上に長袖のジャケットを着ている。 そして、前髪に隠されながらも、光を放ち自己主張しているのは使い魔のルーンだ。 傍から見れば間違いなく貴族として映る事だろう。しかし、人の上に立つという意味では確かに貴族と言えたが、彼はそんな綺麗な人間ではない。 ――カイン・R・ハインライン。 セカンドサウスという街を独立させ、知と暴力によって餓狼達の住処にしようと企む男である。 世の怠惰を憂う彼は、常に足掻き続ける者こそを認め... -
THE GUN OF ZERO-18
前ページ次ページTHE GUN OF ZERO この日は、なぜかやけに寒かった。 朝。先日の健康ドリンクのおかげで完全に復調したマサキが、学院近くの草原にR-1と並んでおかれている愛機の中で目を覚ます。 メイジ扱いされている上に、クォヴレーからの口利きでアンリエッタ王女に身柄を保証されているマサキが望めば、学院内に個室が与えられたかも知れないが、 同じく異世界人であるリュウセイがR-1で寝起きしているのに自分一人だけが安穏と部屋を貰う気にはなれなかったので、体調が改善してからはサイバスターで寝泊まりしている。 クォヴレーは自分たちとは違い、きちんと使い魔の契約を結んで、なおかつそれに従っているのだから別だろうと認識していた。それでも床に寝てるらしいし。 というか空調の働く機動兵器のコクピットの中の方が快適かも知れない。 コクピットハッチを... -
.hack//G.U. vol3.5 The World of ZERO-01
前ページ.hack//G.U. vol3.5 The World of ZERO 全ては終わった。 AIDAは消滅し、クビアを倒し、ネットワーククライシスは防がれた。 未帰還者たちも次々と回復してきている。 ハセヲが失ったものも全て帰ってくるであろう。 ただ一人の存在を除いて…… 「一つの終わりは、新しい始まり。俺たちの旅は、これからも続いていく」 ハセヲの前で一人の男がそう語る。 オーヴァン。 時に兄として、そしてまた時として父親の様にハセヲを導いてきた存在。 トライエッジとして罪を背負い、多くの人を救い、誰よりもこのThe・Worldを愛し、ただ一人の犠牲となった男。 この世でたった一人の、唯一無二の妹を助けるため。 その思いだけで。 「……そうは思わないか?」 そう言って彼はハセヲに背を向けて歩... -
.hack//G.U. vol3.5 The World of ZERO-00
前ページ次ページ.hack//G.U. vol3.5 The World of ZERO 「おいおい、もうその辺にしといたらどうだ」 「無駄だって、所詮ゼロが成功するわけないじゃん」 周囲からの野次を受けながらも、ルイズ・フランソワーズ・ド・ラ・ヴァリエールは再び杖を振り下ろす。 爆発。 その振り下ろした先から爆風が発生し、周囲の人たちが顔を腕で庇い、さらに野次は酷くなっていく。 こんな事をこの少女は何度も何度も繰り返しているのだ。 トリステイン魔法学院。 ここは国の貴族達が魔法を習い、また(子供同士とはいえ)貴族同士の社交場としての意味を持つ教育施設。 魔法とは、始祖ブリミスによって授けられ貴族のみに許された奇跡の技である。 そう、つまり魔法は貴族が貴族たらんとする最大のステータスなのだ。 そんな中で、魔法が使えない前代未聞の貴... -
Zero's DEATHberry
「BLEACH」の黒崎一護 Zero s DEATHberry-1 Zero s DEATHberry-2 Zero s DEATHberry-3 Zero s DEATHberry-4 Zero s DEATHberry-5 Zero s DEATHberry-6 Zero s DEATHberry-7 Zero s DEATHberry-8 -
Fatal fuly―Mark of the zero―-07
前ページ次ページFatal fuly―Mark of the zero― 「さぁ、ロック。準備はいい?」 「あ、ああ。ちょっとドキドキしてきたな」 「そんなのわたしだってそうよ。絶対にしくじらないでよね」 「それだけは心配しなくていいぜ」 「ほんとかしら……」 現在品評会の真っ只中である。 前日から作られていた大仰な舞台の上で、数々の種族の使い魔達が主人の命に従い、王女を含む観客へ向けての芸を披露していた。 生徒達の熱の入りようといったら、ある意味で召喚の儀の時よりも凄いものがある。 そんな姿を終始にこやかに、時折拍手を交えつつ見ているのはアンリエッタ姫殿下だ。 いや、無論他にも姫の護衛兵、教員、また他学年の生徒達も観客として存在しているのだが、誰しもが姫殿下の一挙手一投足から目を離すことができない。 次の出番を今か今かと待ち構え、舞台... -
The Legendary Dark Zero 15b
前ページ次ページThe Legendary Dark Zero 「何でい、貴族と決闘するってぇのか。だったら、こっちよりもあっちの方が良いんだけどなぁ」 不服そうに呟く篭手のデルフを無視して装着し、拳の開閉を繰り返すスパーダを、ワルドは些か不満な様子で見つめていた。 彼としてはスパーダが最も得意としているらしい剣を使ってくると思っていたのだが、その当てが外れてしまった。 「……ミスタ・スパーダ。君は剣を使いこなしているのだから、あれを使った方が都合が良いのではないのかい?」 ギーシュが抱えている閻魔刀、そして傍に突き立てられたリベリオンを指すワルド。 「私はこれでも、体術にも心得がある。たまにはこちらも使わねば鈍ってしまうからな」 言いながら、スパーダは篭手のデルフを装着した拳を固く握り締め、身構えた。 「本当に大丈夫なのかしら……」 「さあ? ダーリン、剣が... -
Hitman ZERO the Assassin-06
前ページ次ページHitman ZERO the Assassin モットが死んだ、という報告で一番驚喜したのはタバサだった。まさか、依頼をした次の日の朝に完遂するとは彼女とて予想出来る事ではなかった。 授業の合間も本の虫になれた事が幸いしてキュルケにも疑られる事は無かったが、内心ではうずくものがあった。 彼なら、きっとあの依頼も、依頼として遂行してくれる。半ば、狂気な願いが彼女の中で初めて芽生えたのはこの時だった。 モットの死、それは浴室で溺死するという、貴族として恥な事この上ない死に方であった。彼が死亡する直前、彼の邸宅で働く平民達は口を揃えて酒を飲み、酷く酔っていたと語っている。 調査をした貴族はそれに加え、不審人物がいなかった事、争った形跡もない事から、この溺死が彼の不注意によるものだと断定して、ただの恥さらしとしてあっさりと片付いてしまった。 即ち、... -
The Legendary Dark Zero 08
前ページ次ページThe Legendary Dark Zero 日が落ちた頃に学院へ戻ってくると、ギーシュが門の前で落ち着きがない様子でウロウロして待っていた。 ギーシュは、スパーダが戻ってきたことに気づくなり、大喜びで彼の元へ駆け寄り「稽古を始めてくれ!」とかなり意気込んでいた。 スパーダもそのやる気に感心し、早速軽く稽古をつけてやろうと思ったのだが、モンモランシーがそこに現れたのである。 彼女はどうやら、ギーシュがスパーダと剣の稽古ばかりして、自分のことを構ってくれないのがどうにも気に入らないらしく、 「せっかくの虚無の曜日なんだから、夜になってまで稽古するんじゃないの!」と叫んでギーシュを連れて行ってしまった。 やれやれとスパーダは思ったが、その矢先に「ダーリン!」とスパーダを呼んでキュルケが現れ、それに付いてきたタバサも一緒であった。 「ツェルプストー! ... -
Hitman ZERO the Assassin-02
前ページ次ページHitman ZERO the Assassin ルイズは、眠りにつく前の、あの召喚の儀式は全て夢であってほしいと思っていた。 スキンヘッドの男など、自分は召喚していないと思っていた。眠りから覚めた後、その日が本当の召喚の日で、そして、自分は強力で、誰にも負けない使い魔を呼ぶのだ。 そうすれば、誰も自分をゼロのルイズと呼ぶ事は無いだろう。だから、47と名乗ったスキンヘッドの男を他所に、ルイズは直ぐにベッドに潜り込んでいた。 それすらも、幻だと信じたくて。 何者かが、自身の体を揺すった。ルイズにとっては不思議な事だった。自分は、今、トリステイン魔法学院に居る筈である。 とすれば、此処は彼女の部屋であり、他に誰もいない。 しかし、確かに、何者かが体を揺すっている。時折、何か言葉をかけているようであったが、夢うつつの中にいるルイズの脳にまで届く事... -
Hitman ZERO the Assassin-01
前ページ次ページHitman ZERO the Assassin タバサは、ルイズが平民を召還したと周囲の人間が騒ぐのを遠くから眺めていた。 普段、ゼロのルイズと非難される彼女が、珍しく魔法を成功させたものだと多少は感心する。 だが、それ以上のものではなく、直ぐに人の輪を外れて、己の使い魔シルフィードにもたれて読書にふけ始めた。 「ねえ、タバサ。ちょっとおいでよ」 ふと、明朗な女の声と共に彼女の視界を影が遮った。怪訝そうな面持ちで顔を上げると、正面に燃えるような深紅の髪をした少女が立っていた。 タバサは、それが無二の親友であるキュルケだと知ると、首を二度、横に振ったきり視線を文章に戻す。 だが、キュルケはそんなタバサの様子を不服と思ったのか、強引に腕を引っ張って人の輪の中に連れ込んでしまった。 「……腕、痛い」 「良いから。ルイズったらもう、素敵なおじ... -
The Legendary Dark Zero 05
前ページ次ページThe Legendary Dark Zero 朝食が終わると、必要があればルイズの授業に付き合い、共に講義を聞く。 先日、スパーダがギーシュを叩きのめしたことで、生徒達の彼を見る目は変わっていた。 男子生徒は彼の剣を振るう姿に見惚れた者もいれば、メイジが剣に負けたということで彼を疎ましく思う者もいた。 女子生徒は大半がスパーダを憧れの眼差しで見るようになっており、傍を通り過ぎたりするだけで「ごきげんよう。ミスタ・スパーダ」と 敬意を表して呼ぶようになり、そんな彼の主人であるルイズを羨むようにもなっていた。 授業で魔法の実演があればルイズが爆発を起こし、その被害の後始末を手伝う。 ルイズのあの爆発は失敗ではないというのに、それを本人ですら自覚していないのでブツブツと愚痴をつぶやくばかりだ。 昼は午後の授業までの合間に、ギーシュが「剣を教... -
The Legendary Dark Zero 02
前ページ次ページThe Legendary Dark Zero 夜明けと共に起床したスパーダは、まだ眠っているルイズを起こさぬように、洗濯物を手にしながら窓から飛び降りる。 水場の場所は先日、学院を回っている時に見つけたので分かる。 庭へ行ってみると、そこには既に先客がいた。どうやらメイドのようだ。 「そこのメイド」 「は、はい!? な、なんでございましょう!?」 その黒髪のメイドは何故かうわずった声で反応する。 大げさだな、と思いつつスパーダは「すまんが、これも一緒に頼めるか?」と頼みかける。 「は、はい! かしこまりました!」 そして、黒髪のメイドはいそいそと水場で洗濯を始める。 スパーダはその横でじっと見つめているのだが、メイドの様子がおかしい事に気づいて声をかける。 「何を緊張している」 「いえ、お気になさらずに」 「私が怖いのか」 その言... -
Hitman ZERO the Assassin-04
前ページ次ページHitman ZERO the Assassin 47は、大きなテーブルを挟んだ向かい側に居る白髪を長く伸ばした老人と、その隣に立っている淡い緑の髪をした麗人を一瞥した。 ルイズの言うには、老人はこの学園の学園長であり、麗人はその秘書なのだと言う。 決闘の直後、ルイズと47はコルベールに連れられ、学院長室にやって来た。 ルイズはその間、ずっとお咎めを食らうのではないかとしきりに何かを呟いていたが、此処にきて幾分か落ち着いた表情を取り戻していた。 「さて、ミスタ47。今回はとんだとばっちりを受けたようじゃの」 その学院長、オスマンが暫く二人の顔を見比べてからこんな事を言ってみると、途端にルイズは慌てふためき、すみませんという言葉と共に頭を下げ続ける。 何故か47も腰を叩かれ、一緒になって謝る羽目になったのは些か疑問だったが、その度に送られてく... -
The Legendary Dark Zero 16
前ページ次ページThe Legendary Dark Zero その日は、スヴェルの夜であった。 赤と青、二つの大きな月が重なり、赤い月が青い月の後ろに隠れ、一つだけとなった月が青白く輝いており、幻想的な光景を見せている。 女神の杵亭一階の酒場では、ギーシュとキュルケがメインとなって酒盛りをしていた。 明日はいよいよアルビオンに渡るということで、大いに盛り上がっているようだ。 タバサはテーブルの隅の方で黙々とはしばみ草のサラダを食べ続けており、ワルドはルイズ、スパーダと共に同じテーブルで酒を交わしながら、騒いでいるギーシュ達とは対照的に穏やかに談笑していた。 もっとも、スパーダはいつものように無表情のまま、酒ではなく茶をすすっていたが。 「フォルトゥナか。聞いたこともない土地だね。君はそこの元領主と、そういう訳か」 「大した所ではない」 「いやいや、その若さで... - @wiki全体から「The Zero」で調べる