Juvenile(8)
「みんな、私の友達も、子どもたちもみんな、この中に閉じ込められている、ってことなんでしょう?」
「わかりません」
「でも、今」
「ドリーミアは、閉じ込められているのかもしれませんが、自分の本拠地に逃げ込んだのかもしれません」
「だったら、今すぐ行かないと」
「さっきも言ったはずです。無闇に突入するのは危険――」
「私は、行く」
反論しようとするキュアエースを無視してキュアエコーはつづけた。
「ドリーミアが捕まっているとしても、ドリーミアの本拠地だとしても、子どもたちはいるべき場所にいるんじゃない、ということに変わりはない」
「…」
「私はみんなを助けに行く」
キュアエースはキュアエコーを見ていた。睨んでいるようでもあったが、キュアエコーは譲らなかった。
「わかりました。ご一緒します」
エンエンがエコーの肩に乗ると、キュアエースとキュアエコーは手を伸ばした。中指の先が見えなくなる。
「私の感触で、証拠があるわけでないのですが」
キュアエースが言った。
「悪いものではない、という気はします」
「うん」
それはキュアエコーも感じていた。
「違和感はあります」
「うん」
「例えていうなら、同じ『光の使者』である、ほかのプリキュアと出会った時のような。同じではないけれども、大きく違っているわけでもない、という感じと言えばいいでしょうか」
「それは私にはわからないな」
キュアエースは空いている右手で、キュアエコーの空いている左手を取った。それは、キュアエコーがどこのチームにも属していないからだ。
「今は、私があなたのパートナーです」
「新ユニットだね」
エンエンが笑顔で言った。
「エコーとエースだから、『えぇコンビ』でどうだ」
「グレル…」
「この状況でダジャレとは、余裕ですね」
苦笑するふたり。
「だから、大丈夫です」
「うん。
行こう」
一歩。視界から森が消えた。代わりに、様々な色の光が乱舞していた。オーロラの中に入ったらこうだろうか、と思われた。
だが、体が浮いている感じはない。森の下生えの感触ではないが、しっかりと前に進むことはできる。
正面から真昼の日差しが差し込んできた
「あそこですね」
「待ってて…みんな」
ふっと、オーロラが消える。出るときには何の抵抗もなかった。
「え?」
そこに広がっていたのはまったく予想外の光景だった。
「砂漠?」
「テレビで見たような…」
一面の砂。それを取り囲む、岩肌の露出した崖。ここは、一体、どこだ。
「いたぞ!」
「気球もいる!」
その疑間を吹き飛ばす、グレルとエンエンの声。
キュアエコーとキュアエースの目は、その中間に注がれていた。きらきらと光を反射しながら、ドリーミアに挑むその姿は。
「プリキュア?」
「プリキュアです!」
四葉の調査網が捉え、ありすが気づいた、新しい仲間。彼女たちがドリーミアと戦っている。
最終更新:2023年01月22日 21:19