三章 寂しさに耐えて
今日もレジーナはマナにべったりしている。相変わらず変わらないその様子に、六花は言う。
六花「いい加減しなさい!レジーナ。あなたはマナにいつまで甘えてるつもり?」
レジーナ「何よ、いきなり」
六花「マナだっていつまでもあなたを助けられる訳じゃないの。少しは自分で頑張ろうと努力しないと!!」
レジーナ「何よ!?わたしにマナを取られて嫉妬でもしてるわけ?」
六花「そんな事は関係ない!私はあなたの為を思って言ってるの!!」
マナ「二人とも落ち着いて><」
六花「とにかく、しばらくはマナに頼るのを禁止します!!」
マナ「ちょ、六花!?いきなりそんな事、私は別に平気」
六花「あなたが平気でもレジーナの為にならないの!!」
マナ「うっ・・・」
レジーナ「・・・よ」
六花「レジーナ?」
レジーナ「何よ!わたしの事、何も知らないくせに 偉そうに・・・六花の馬鹿ああああ!!」
マナ「ちょっと!?レジーナ・・・・行っちゃった。」
レジーナは叫ぶと先に学校のほうへかけてしまった。
マナ「六花ったら厳し過ぎるよ。」
六花「あなたが甘すぎるのよ!!時には厳しくする事も大切なの!」
マナ「それは、そうだけど・・・でもまだ通い始めたばっかだし・・・」
六花「三ヶ月!!」
マナ「うっ・・・」
六花「三ヶ月も経ってるのにあれじゃ、先が思いやられるわよ。」
マナ「だから、それは徐々に少しずつ・・・」
六花「それだけじゃない!友達一人だって出来てないのよ。」
マナ「え!?」
六花「レジーナはクラスに馴染めてないみたいだって、担任の先生から聞いたのよ。」
マナ「そうだったんだ・・・」
レジーナはクラスに馴染めていない。その事実は マナにとって意外な事だった。
六花「確かに、マナの言う通りまだ慣れていない事もあるんだろうけど・・・マナの甘やかしにも問題があると思うの。」
マナ「え・・・」
六花「あの子はマナに依存してるのよ。マナなら何とかしてくれる。マナがいるから平気・・・そんな風に考えてるから、きっと友達も出来ないのよ」
マナ「そんな・・・」
マナはショックだった。自分のせいでレジーナの学校生活を駄目にしてるのかも知れない。そう思うと言葉もでなかった。
六花「これから先、私達はずっとレジーナといられる訳じゃないの。それなのにこのままじゃ、レジーナはずっと辛い思いをするかも知れないのよ、そんなのマナだって嫌でしょ?」
マナ「うん。でも・・・」
六花「マナの気持ちは分かる。でもね、時には見守る事も大事だと思う。」
マナ「・・・分かったよ。心配だけど、それがレジーナの為だもんね。」
不安はあるものの、マナは六花の提案を飲みます。それからはレジーナとは学校では余り会わなくなりました。寂しさを感じつつも、これもレジーナの為とマナは自分にいいきかせていました。
あぐり「マナはレジーナと喧嘩でもしたのですか?」
マナ「え?別にそんな事はないけど・・・」
あぐり「先ほどから二人の様子がらしくないですわ」
ある日、マナ達は四葉邸に集まっていました。しかし、レジーナにはいつもより元気がありません。疑問に感じたあぐりがマナに聞きます。
レジーナ「別に、いつも通りよ。ああ、このケーキ美味しい♪♪」
まこぴー「あぐりちゃんのいう通り、本当に二人共変よ。六花のマナ禁止令が出た後からかしら」
ありす&あぐり「マナ(ちゃん)禁止令?」
六花「レジーナの為なのよ。あの子はマナを頼りすぎてるから・・・」
事のいきさつをありす達に説明する六花。
ありす「成る程、そう言う事でしたか・・・」
説明を聞いて納得するありす。
まこぴー「それにしたって、厳しすぎじゃない?昼食ぐらい一緒だって・・・・」
あぐり「昼食まで、一緒にいられないのですか!?」
まこぴーの発言に驚くあぐり。
六花「甘いわ!昼食ですらマナと一緒なんだから!!これをきっかけにクラスの事仲良くなれればいいと思うの」
あぐり「その結果がああなのですね。」
マナ「・・・」
レジーナ「・・・」
先ほどからずっと黙ってる二人。
レジーナ「・・・あ、宿題やらなきゃいけないからわたし、そろそろ帰るね」
マナ「宿題なら私が・・・あ、えっと・・・うん。頑張ってね・・・」
レジーナ「大丈夫。一人で出来るから・・・」
そう言ってレジーナは帰ってしまいます。
あぐり「・・・わたくしも宿題がまだでしたわ!それでは皆さんアデュー。」
あぐりも帰ってしまった。
マナ「・・・」
ありす「・・・」
まこぴー「・・・」
六花「・・・」
しばらく気まずい空気が 続いた。
一方その頃、ソリティアに帰ったレジーナ。父はまだ将棋でもしてるのだろう、ここには彼女達しかいない。レジーナは招かざる客に怪訝な表情で 言った。
レジーナ「・・・何しに来たのよ!」
あぐり「あなたが心配だったので・・・」
レジーナ「余計なお世話よ」
なんと、それはあぐりだった。彼女はレジーナを心配して付いて来たのだ。
あぐり「レジーナ、言いたい事があるのならはっきりというべきです。」
レジーナ「何よ!」
あぐり「あなたは本当にこのままでいいのですか?」
レジーナ「わたしは、別に平気よ」
あぐり「・・・私にはそうは見えません。あなたもマナもとても無理をしてるように思えたのです。」
レジーナ「マナの為だから・・・」
あぐり「え?」
レジーナ「マナにはこれ以上、迷惑をかけたくない。だから例え辛くても頑張る。そう決めたのよ」
あぐり「!!」
余りの発言にあぐりは衝撃を受けた。あの我が儘なレジーナが誰かの事を 考えて行動してるのだ。 しかし、問題はその行動が本当に正しいのかどうか、というところだ。
マナの為というレジーナの行動は実に自己犠牲的な事に思えた。六花はレジーナの為だと言っていたが、見事に裏目に出てしまっている。
しかし、あぐりにはもう一つ気になる事があった。
あぐり「本当にそれだけですか?」
レジーナ「そうよ」
あぐり「・・・もしかして周りの目を気にしているのではないのですか?」
レジーナ「・・・」
あぐり「やっぱり・・・友達を作らないのも、六花の提案を受け入れたのも、それが理由なのですね・・・」
あぐりには何となく分かっていた。かつての自分もレジーナと同じように 友達というものを作ろうとしなかった。それは無論、プリキュアの事がある為である。正体がばれて目立つのも困るが、何より誰も巻き込みたくなかったからだ。
レジーナもきっと同じ気持ちなのだろうとあぐりは思った。正体がばれているような状況なのだから、尚更だ。しかし、あぐりにはレジーナが何か 隠しているように感じた。
あぐり「レジーナ、悩んでいる事があるのならどうして私達に相談してくれないのですか?」
レジーナ「別に悩んでなんかない!!」
あぐり「嘘です!!」
レジーナ「!?」
あぐり「私にはわかります。あなたが何かに苦しんでる事くらい・・・だって姉妹なのですから」
レジーナ「・・・あんたに何がわかるのよ!!本当の姉妹でもないくせに、自己チューでもないあんたなんかにわたしの何がわかるってのよ!!」
あぐり「!?」
レジーナ「あんたを見てると胸の奥がムカムカする。もう、帰ってよ!!」
そう言うとレジーナは自室に閉じこもってしまった。あぐりはショックだった。少なくとも彼女は レジーナを実の姉妹のように思っていたから。どちらが姉かというのはまだはっきりはしてないが 少なくともあぐりはレジーナを手のかかる妹のように思っていた。
それはレジーナも同じ、 あぐりを生意気な妹だと思っていた。要するにお互いに姉ポジションを譲らないのである。
マナ達も二人を見て、姉妹のようだと言ってくれた。あぐりにはそれが嬉しかった。それだけに今回のレジーナの発言は彼女にはとても悲しかった。
あぐりはレジーナの事が 気になるも、仕方なく帰っていった。
三章 寂しさに耐えて・完
最終更新:2014年08月02日 21:51