五章 信じられない
レジーナ「・・・ここは?」
気がつくとレジーナは自室のベッドに寝ていた。
あぐり「気がつきましたか?」
レジーナ「・・・あんたがここまで運んでくれたの?」
あぐり「・・・はい」
レジーナ「・・・そう」
あの後、再び倒れたレジーナをエースが運んだのです。
あぐり「マナ達も心配していました」
レジーナ「わたしなら平気よ・・・」
あぐり「本当に・・・何ともないんですか?」
レジーナ「余計なお世話よ!!・・・それとも何?あんたまさか わたしを疑ってるの?」
あぐり「別に、そんなつもりは・・・」
レジーナ「どうせわたしはジコチューだからね」
あぐり「そんな事!!」
レジーナ「・・・帰って!!」
あぐり「・・・・・・」
あぐりはソリティアから出ていきました。あぐりはレジーナの言葉に答える事は出来ません。彼女はマナ達に嘘をついていました・・・
彼女が公園についた時、レジーナはまだ倒れてはいませんでした。彼女が見たのは、ジコチューの目の前で倒れていくレジーナの姿。 それが何を意味するのか、あぐりにはわかりません。
それはレジーナも同じです。 彼女も自分自身に何が起こったのか分からず、不安を抱えていました。
マナ「昨日のジコチューはなんだったんだろう・・・・」
六花「解らない・・・でも、気になる事がある」
まこぴー「気になる事って?」
マナ達は昨日の出来事について話していました。
六花「ジコチューを召喚した人がいなかった事よ」
まこぴー「そういえば・・・・不自然よね?」
マナ「それに、レジーナが倒れていた理由も気になる」
六花「そうね・・・。あぐりちゃんが来た時にはレジーナは既に倒れていた。つまりレジーナのほうが先に公園に来ていて、何者かに襲われた可能性があるわ!!」
まこぴー「つまり、レジーナなら何か知っているって事?」
六花「解らないわ・・・その時の状況にもよるだろうし、昨日の様子から察するにレジーナは覚えていない可能性がある。 それに・・・」
まこぴー「それに?」
六花「何か覚えていたとしても、今の状態じゃ思い出すのは多分困難ね。」
マナ「あの時のレジーナ何か苦しそうだった・・・何かに怯えてるみたいに感じた。」
六花「そうよね・・・一体何があったのか解らないけど、でも今はまだそっとしておいたほうがいいかも知れないわ」
マナ「でもレジーナが悩んでるのに放って置けないよ!!」
六花「マナ、気持ちはわかるけど 無理に聞き出そうとしてもレジーナを余計苦しませるだけよ。」
まこぴー「私も六花の言う通りだと思うわ。レジーナは心配だけど・・・」
六花「いい!!とりあえずしばらくはレジーナにはいつも通り接するのよ」
マナ「わかったよ・・・」
六花「本当にわかってるの?」
マナ「わかってるって」
まこぴー「あ、レジーナ」
噂をすれば・・・レジーナは目の前を歩いていた。
マナ「レジーナ!!」
レジーナ「・・・」
マナ「えっと、おはよう・・・」
レジーナ「・・・おはよう」
レジーナの挨拶には元気がなかった。
マナ「昨日は大変だったね・・・レジーナは大丈夫!?」
レジーナ「別に、何ともないわ。」
マナ「そ、そう。ならよかった・・・」
レジーナ「じゃあ・・・わたし、こっちだから。」
マナ「あ・・・うん。」
レジーナは一年生の教室のほうに行ってしまった。マナは少し寂しそうに見ていた。
まこぴー「マナ・・・」
マナ「私なら大丈夫だよ。それよりも・・・」
六花「レジーナのほうが心配?」
マナ「うん。レジーナ元気がなかった。」
まこぴー「やっぱりマナ禁止令のせいかしら?」
マナ「それもあるかも知れないけど・・・やっぱり昨日の事も何か関係してるのかも。」
六花「・・・・・・」
マナ「ねえ、六花 レジーナとまた一緒に過ごしちゃ駄目かな?これからは私もなるべく気をつけるからさ・・・」
まこぴー「私からもお願い!!」
六花に真剣に頼むマナ達。
六花「二人とも落ち着いて・・・仕方ないわね・・・ とりあえずお昼だけ禁止令解除よ。」
まこぴー「厳しいわね・・・・」
マナ「でも、それだけでも十分嬉しいよ。六花様 愛してる~♪」
六花「はいはい・・・わかったから私達ももう行くわよ」
マナ達の熱意あるお願いもあり、お昼だけではあるが、レジーナとまた居られるようになり、マナはとても嬉しそうでした。
待ちに待ったお昼、マナは久しぶりのレジーナとの昼食が楽しみなのかチャイムが鳴ると一目散にレジーナを呼びに一年生側の校舎に向かう。その様子に呆れてる六花。因みにまこぴーは午後から仕事で忙しいので早退している。
マナ「レジーナ♪♪」
そう叫びながら一年生の教室に入るマナ。その余りの声に反応して生徒達が注目する。
六花「マナ・・・」
恥ずかしくて教室から離れる六花。全くこんな事を平気で堂々と出来るのはあなたとレジーナくらいよ・・・そう、六花はため息をつきます。
レジーナさんならここには居ませんよ。そう 一人の生徒が答える。居場所を知らないかマナが聞くと分からないとその生徒は答えた。他の子も知らないらしく、結局レジーナが何処にいるのかは分からなかった。
六花「レジーナはいつも一人なの?」
思いきって六花が聞いてみると、生徒は頷いた。
女子生徒「レジーナさんは私達といるより一人でいるほうが好きみたいで ・・・」
生徒2「私達には興味ないっていうか・・・」
生徒3「ていうか、何か変わってるよねあの子って・・・」
マナ「え・・・?」
六花「そ、そうなんだ・・・えっと、ありがとう。時間とらせちゃってごめんね。(もう行こうマナ)」
マナ「ちょ、ちょっと六花~」
六花に急かされてマナは足早に教室を後にしました。
マナ「ねぇ、六花 どうしたの急に?」
六花「・・・マナはさっきの話を聞いて、どう思う?」
マナ「え?・・・ちょっとショックだったかな。」
マナは驚いた。生徒達の話によれば教室でのレジーナはおとなしく、そして誰とも関わらず孤立しているというのだ。
マナの知っているレジーナは無邪気で明るい子で、そして我が儘な所がある困ったさんだ。
しかし、教室でのレジーナは別人と言っていい程 違う。馴れ馴ない学校生活に緊張していたという事もあるのだろう・・・ しかし・・・
六花「レジーナ・・・」
マナ「もしかしたら・・・」
六花「マナ?」
マナ「あの時の事が原因なのかな?」
六花「・・・」
マナ「・・・ねえ、六花。もしもだよ?もし、レジーナがあの時 故意にクラスの子を傷つけてしまっていたのだとしたら・・・」
六花「マナ!?いきなり何を言い出すのよ!!レジーナがわざと人を傷つけるなんて・・・」
マナ「私だってそうは思いたくない!!・・・でも、そうなら色々と納得ができるの。」
六花「納得・・・?」
マナ「レジーナが素直に謝ったのは罪悪感が本当にあったからだと思う。 素直に謝るくらいだから きっと・・・」
六花「きっと大変な事をしてしまった・・・少なくともレジーナ自身はそう感じてる?」
マナ「うん。何があったのかは分からない・・・けどもしかしたら・・・」
六花「・・・それ以上、言わないで!!」
マナ「六花?」
六花「レジーナはそんな事する子じゃない・・・あの子が誰かを傷つける事なんてできるわけなじゃない!!」
確かにマナの言う事は筋が通る。でも六花には納得ができなかった。
マナ「六、六花落ちついて・・・」
六花「それはマナが一番よく知ってるはずなのに、どうしてそんな風に言えるのよ!!」
悲しそうにマナを見る六花。
マナ「わ、私だってレジーナの事疑ってる訳じゃないんだよ~(焦り)」
六花「・・・ごめん。急に取り乱したりして・・・さ、レジーナの所へ行きましょう。」
マナ「六花・・・?」
二人はレジーナを探しに ある場所に向かいます。
レジーナ「・・・」
一人、風を浴びながらぼーっとしてるレジーナ。 その姿は寂しげだった。
マナ「やっぱりここにいた」
レジーナ「!?マナ、それに六花もどうしてここに!!」
六花「まあ、人目につかない場所なんて屋上くらいしかないからね」
マナ「それに、レジーナここからの眺めが気に入ってたから」
確かにそうだった。三年生側の校舎の屋上、ここからは街が見える、少し遠目だが海も見える。 レジーナはこの景色が好きだった。
レジーナ「何か用?」
マナ「レジーナと一緒にお昼が食べたくて」
レジーナ「!?駄目なんじゃなかったの?」
六花「お昼だけはいいって事にしたのよ」
マナ「またレジーナと一緒に過ごせるなんて嬉しいよ♪♪」
レジーナ「・・・わたしはべつに一人でもよかったのに」
マナ「遠慮なんかしなくってもいいんだよ?」
レジーナ「遠慮なんてしてないわよ・・・」
マナが来たものの、余り嬉しそうではないレジーナ。
六花「ねぇ、レジーナ・・・どうしてクラスメートと仲良くしようとしないの?」
レジーナ「べつに、そんなのどうたっていいじゃない」
マナ「よくないよ!私達、レジーナの事が心配なんだよ。」
六花「何か悩んでる事があるのなら、話してほしい」
レジーナ「・・・」
六花「・・・もしかしてあの時の事を気にしてるの?」
レジーナ「わたしには向いてないのかな学校・・・ジコチューなわたしには・・・」
マナ「そんな事ないよ。 みんなちゃんと話せばきっと分かってくれるよ。 だって私は知ってるもん!レジーナがとっても優しい子なんだって」
レジーナ「・・・口でならどうとでも言えるわよ。」
マナ「レジーナ・・・」
六花「あなたにはマナの 気持ちが分からないの!
マナはいつだってあなたの事を大事に思ってた。今までも、今回だって・・・・」
冷たい態度を取るレジーナに詰め寄る六花。
レジーナ「・・・・・・じゃあどうしてあの時、何も言ってくれなかったの」
マナ「え?」
レジーナ「・・・・・・ わたし、すっごく不安だったのに!!」
六花「それは・・・」
思わぬ言葉に困惑するマナと言葉が詰まる六花。
レジーナ「もういい!!・・・六花なんか・・・六花なんか・・・大っ嫌い !!」
マナ「レジーナ!!!?」
マナが止める間もなく、レジーナは行ってしまった。マナには何が何だか分からなかった。
六花「・・・」
マナ「・・・と、とにかくあとでもう一度話しをちゃんと聞こう。」
六花「そうね・・・あ!でもマナは予定があるんじゃなかった?」
マナ「あ!!そうだった・・・バスケ部から助っ人頼まれてるんだった~(><)」
六花「全くあなたって人は・・・生徒会長引退しても相変わらずなんだから。レジーナからは私が話を聞いておくわ」
マナ「一人で大丈夫?」
六花「・・・心配いらないわ。」
マナ「分かった。レジーナの事、頼んだよ!」
六花「・・・うん。」
レジーナの事を六花に任せる事にしたマナ。この時はまだ あんな事になるなんて誰も思わなかった。
五章 信じられない・完
最終更新:2014年08月23日 00:42