140文字SS:フレッシュプリキュア!【3】
1.ラブせつで『目を閉じて、三秒(その2)』/ねぎぼう
(明日の特訓に備えてしっかり休養をとらないと)
目を閉じて、三秒……
焼き付いた悪夢。
絶望と悲惨の魔女が命を踏みにじっていく。
そしてシフォンの裏の姿。
あれから口をきいていないラブが眠っているのが
ベランダから見える。
本当は一緒にいられれば……
そうさせなかったのは元戦士のプライドか。
2.【熟れたてフレッシュ】/夏希◆JIBDaXNP.g
「熟れたてフレッシュって変かしら?」
「熟れるって、果物の一番いい状態よ。おかしくないわ」
せつなの呟きに祈里が答える。ラブと美希も頷いた。遅れてきたからこそ、彼女は誰よりも真剣だった。
「タルトもそう思うでしょ?」ラブが振る。
「名前からして変やのに、今さらやんか」
『タルトが言うな!』
3.【カオルちゃん】/夏希◆JIBDaXNP.g
「カオルちゃんは何でもできるのに、どうしてドーナツ屋さんなの?」
せつなの表情は真剣で、冗談なんて通じない。
「何でもできるから、やりたいことをするのさ」
ドーナツの向こう、彼の瞳が映すのは――
「そうか、わかったような気がする」
「この街だから、ね」彼女はそう言って、同じ穴を覗き込んだ。
4.【スイッチ・オーバー】/夏希◆JIBDaXNP.g
“スイッチ・オーバー” 湧き上がる高揚感。突き上げる破壊衝動。虎が兎より凶暴なのを、一体誰が責められようか?
心と体は繋がっていて、一方を強化すれば、もう一方も影響を受けるのだから。
ならば、プリキュアは何故?
その答えを知ったから、彼らは走る。心の闇を払った証、純白の衣装を身に纏って。
5.【ベリーソード】/夏希◆JIBDaXNP.g
「パッションハープって、見たままのハープよね」
「あたしのスティックも、ちゃんとロッドだよ」
「わたしのも、一応フルートになってると思う」
「何か言いたそうね?」
3人の視線がベリー“ソード”に集まる。
「わかってるわよ! どうせアタシだけ翼も違うし、ネタキャラなのよ」
今日も彼女は愛される。
6.【桃園夫妻】/夏希◆JIBDaXNP.g
「仲がいい」
せつなには桃園夫妻は理想の夫婦に思える。
「昔は喧嘩もしたのよ」
いつからか以心伝心で通じるようになった。
「人が喧嘩するのは、相手のわからない部分が不安だからなの」
「ならそれを知れば」
「だから衝突しても嫌ってはダメ。仲良くなる勉強と思いなさい」
「はい」
きっとラビリンスも。
7.ラブせつで『たった一分でいい』/ねぎぼう
「たった一分でいいからもうちょっと……」
「わかったわ。――3、2、1、はい、らぁーぶぅーおきなさぁーい!」
「ひぃーっ」――「せつな、いきなり背中に氷なんてびっくりしちゃうよ」
「ラブが一分っていいって言ったから、それまでは待ったのよ」
「それなら違う起こし方がいいなあ」
「……馬鹿」
8.美希&せつな+祈里 「美希はそういう子よ」/一六◆6/pMjwqUTk
「美希はそういう子よ」
せつながそう言ったと聞いて、思わず頬が緩みそうになった。
以前は全然わかんなかった彼女の気持ちが、今は少しわかる――そう思ってたけど、
アタシよりせつなの方が完璧だわ。
「幼馴染みによく言うわよね」
「美希ちゃんったら」
慌てて作った呆れ顔に、ブッキーが優しく笑った。
9.祈里&せつな 「吹き荒れよ、幸せの嵐!」/一六◆6/pMjwqUTk
「吹き荒れよ、幸せの嵐!」
パッションの技を初めて見た時、何故だか静けさと清らかさを感じたの。
わたしたちの中で一番激しい技なのにって不思議だった。
でも、俯いて軽く目を閉じ、一心に回転する彼女の姿を見て分かったの。
あの技は、誰よりも幸せを願う、せつなちゃんの祈りと誓いの儀式なんだね。
10.ラブせつで『照れ隠しの仕草』/ねぎぼう
絆創膏だらけの指のその訳は照れ隠しのように誤魔化してた。
「慣れないこと、するからよ……」
でも、どんなに針を指に刺しても
「ちゃあんとウサピョン治してあげるんだ!」って頑張ってたのを見てたから。
貴女にだけ聴こえるよう「でも、そういうラブ、大好きよ」
私だけに見せる照れ隠しの仕草。
最終更新:2014年08月28日 22:45