偽物しか作れない男がいた。
本物を作ることしかできない男がいた。
「―――一つ問わなくてはいけません。貴方が私のマスターでしょうか」
「―――ごめん、分からない」
邂逅するセイギノミカタと復讐者のなれの果て。
「……何故貴様がここにいる」
「それは私のセリフです」
邂逅する赤い弓兵と白い復讐者。
「私はね、ただ自分の欲望の為に戦って、そして果てた。貴方にはその道を歩んでほしくない」
「セイバー、お前――」
ただ後悔は降り続く。
「黙れ雑種。貴様の存在は我を不快にさせる」
「私も――いや、俺も同じ意見だよ、この金メッキのクソ野郎」
そして彼らは己が信じるモノのために戦う。
「只ここに在を刻まん――!」
「我が骨子は捻じれ狂う――!」
――この魂に憐れみを。
最終更新:2009年01月27日 16:01