心と身体は乖離、狂宴に気もそぞろ

【27】心と身体は乖離、狂宴に気もそぞろ

神野鏡太郎、溝端麻耶子、ぺろぺろキャンディー(HN)の三人は殺し合いに乗っていない参加者探しをしていた。
E-2地点から林を突っ切ってD-3市街地に向かうと言う何ともイレギュラーな行進をし、そして出会う。
素っ裸で逸物をぶらぶらさせる豹獣人の男に。

「キャアアアア変態!」
「やべぇ」
「ま、待ってくれ! 確かに俺は全裸で変態かもしれないが、あんたらに危害を加えるつもりは無い!」

悲鳴をあげる麻耶子、驚く鏡太郎、弁解する豹。
ぺろぺろキャンディーはと言うと特に表情も変えず静観していた。
その後一先ず落ち着いて自己紹介し合う四人。

「坂斉さんは殺し合いには乗ってないんだな?」
「ああ」
「……だそうだが、どうする? 二人共」

ぺろぺろキャンディーが鏡太郎と麻耶子にどうするか訊く。この全裸の豹を仲間に加えるかどうか。

「俺は別に良いけど」
「私はやだ」
「レディーファーストと言う事で溝端君の意見を採用しよう」
「ああ、何て酷いんだ……こんなの差別だ……ぐすんぐすん」

腰をもじもじさせ悲しむ豹真。

「殺せ」
「今すぐ殺せ」
「二人の意見が一致した、俺もそれに従おう……」
「ファッ!?」

殺意の沸いた三人によって豹真はお尻に近くに置いてあったカラーコーンをぶち込まれる。

「あぁぁぁぁい゛たぁいぃぃぃぃぃぃ!!痛いぃぃぃぃぃ!!痛い痛い痛いぃたっぁあ゛ぁいたぁ゛い!!!!!」

カラーコーンをぶち込んだ実行役はぺろぺろキャンディーである。
豹真は悶絶した挙句失禁し泡を噴いて白目を剥き動かなくなった。

「さあ行くか」
「そうね、おっきなゴミを掃除出来たしね」
「ああ」

その場を淡々と去ろうとする三人。

「う、ぐぅ……よくもぉ……俺はもう駄目だ……だけどただでは、死なないぞ……一人道連れにしてやる」

しかし虫の息であった豹真は最後の力を振り絞って立ち上がり、三人の内、麻耶子の喉に食らいき、一気に噛みちぎった。

「ぎゃっ……ごふっ……うそ、わたし、し、ぬ……の……」

鮮血に染まり麻耶子は事切れた。
「お前!」とぺろぺろキャンディーが豹真を引き剥がすも、彼もまたしてやったりといった表情で息が絶えていた。

「マジかよ……くそっ、溝端さん……」
「首の骨を折っておくべきだったか……」

鏡太郎は麻耶子の死を悼み、ぺろぺろキャンディーは己の詰めの甘さを悔やむ。


【溝端麻耶子  死亡】
【坂斉豹真  死亡】


【午前/D-3市街地】
【神野鏡太郎】
[状態]健康
[所持品]基本支給品一式、不明支給品
[行動指針]殺し合いはしない。溝端さん、ぺろさんと行動。

【溝端麻耶子】
[状態]健康
[所持品]基本支給品一式、不明支給品
[行動指針]殺し合いはしない。神野君、ぺろさんと行動。

【ぺろぺろキャンディー】
[状態]健康
[所持品]基本支給品一式、不明支給品
[行動指針]殺し合いはしない。神野、溝端と行動。


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最終更新:2016年10月25日 21:10