~グリフ大陸支部・長官室~
ジョルジュ「むぅん!」
ビキビキビキ!
バシュン!
鎧を纏う十也。
十也「ブレオナク!」
バシュ!
ガキン!
ジョルジュの拳とブレオナクが激突する。
十也「なんて力だ!」
ツバメ「今よ!
エミス!」
エミス「はい!」
背中に背負った黒い長剣DE(ディス・エクス)ブレイカーを構える
エミス。
エミス「はぁぁ!」
ニコロへと切りかかる
エミス。
ニコロ「僕を狙うか。いい判断だね。だが」
スッ!
スカッ!
だがその攻撃も難なくかわされてしまう。
エミス「あたらない!」
ニコロ「何度やっても無駄さ」
エミス「なら!」
ガコン!
エミスの鎧に装着されている長方形型のユニットが変形する。
エミス「スラッシュ・ロアー!」
ブーメラン上のユニットが粒子の刃を展開し、回転しながら
ニコロへと飛んでいく。
ニコロ「無駄だというのがわからないみたいだね」
ダッ!
バッ!
ニコロはスラッシュ・ロアーを避けながら
エミスへと向かってくる。
エミス「スラッシュ・ロアーも避けられた!?くっ!」
長剣を構える
エミス。
ニコロ「今度はこちらの番だ」
バッ!
ボッ!
ドゴン!
エミス「がはっ!」
壁へとその体が打ち付けられる。壁を背にその場に座るように倒れる
エミス。
エミスの鎧は
ニコロの手を当てた部分が大きな衝撃を受けたように破損している。
ツバメ「大丈夫
エミス!」
エミスへと駆け寄るツバメ。
エミス「えぇ…なんとか」
ニコロ「僕の一撃を耐えるとはやるね。だけどまだやる気かい?」
十也「
エミス!」
バッ!
ガッ!
十也「なっ!」
十也の手足が何かに掴まれたかのように動かない。
十也「なにが?」
自身の手足を見ても何かがつかんでいる様子はない。だがその手足は動かない。
ジョルジュ「『縛風(ばくふう)』。我が能力だ。我は風を操る。そなたの手足を風により拘束させてもらった」
十也「くそっ!」
ニコロ「天十也はこれで封じた。まずは君たちから始末させてもらおうか」
エミスとツバメへと歩み寄る
ニコロ。
ツバメ「今は時間を稼ぐ!秘密の箱庭『シークレット・ベース』!」
エミスとツバメを囲むように閉鎖空間を展開するツバメ。
ニコロ「
今寄咲ツバメの能力。何物をも阻む閉鎖空間か」
左手を閉鎖空間の壁へと触れる
ニコロ。
ニコロ『縛闢(ばくへき)』」
パキパキパキ…
ヒビが入っていく閉鎖空間の壁。
パリン!
閉鎖空間が消滅する。
ツバメ「なっ!?私の『シークレット・ベース』が!」
ニコロ「僕には通用しない。」
エミス「僕が…行きます」
長剣を携え立ち上がる
エミス。
ニコロ「こいつには勝てない…そう思っているね」
エミス「なっ!?なんで僕の思考が…」
ニコロ「これが僕の能力『縛想(ばくそう)』。人の思考を読み取ることができるのさ」
ツバメ「だから
エミスの攻撃をすべて避けれたのね」
ニコロ「そういうこと。君たちには万に一つも勝ち目はない」
ツバメ「それがあなたの能力なら私の能力を無効化した力や
エミスを吹っ飛ばした力は何なの?」
ニコロ「触れたものに衝撃を与え破壊する『縛懐』、触れた能力を無効化する『縛闢』。そのいずれも僕の能力だ」
エミス「複数の能力…そんなことが」
ツバメ「ありえない!」
ニコロ「今目の前の現実を受け入れるんだね。こうして存在している僕という存在を」
ツバメ「認めたくはないけれど…」
ニコロ「ハハハハ!私こそが地縛民を導くもの地縛大神官!私の元にすべての人類はひれ伏すのだ!」
十也「地縛大神官…」
ジョルジュ「そうだ。ニコロ様こそが我らを導く者。地縛民の未来を担う存在。
ディック・ピッドなどというまがい物とは違いな」
ニコロ「さて…
ジョルジュ。あとはお前に任せる。僕は神殿に戻る」
ジョルジュ「はっ。必ずやこやつらを始末して見せましょう」
ニコロ「さらばだ天十也。これからの世界は地縛民が統率する。愚かな人間どもを排除して」
十也「ニコロー!お前の好きにはさせない!」
いくら叫ぼうとも拘束され身動きが取れない十也。
ニコロ「もしも僕の配下たちを倒すことができたなら僕が直接相手をしよう。僕は
シャカイナの搭にいる。まぁ君たちが
ジョルジュたちを倒せることなど万に一つもありはしないがね」
そういうと
ニコロはその場を後にした。
十也「くそ!」
ツバメ「気に入らないわねあの
ニコロとかいうやつ」
エミス「はい。僕たちはまだ負けてはいません!目にものを見せてやりましょう!」
ジョルジュ「我を倒す気か?『縛風』!」
バシュ!
エミスとツバメの両手足が風により拘束される。
ツバメ「動けない!」
エミス「くっ!」
ジョルジュ「拘束されたそなたらに勝ち目などありはしない」
十也「地縛民の好きにさせるわけには…いかない!」
キュィィン!!
十也の鎧が赤く輝く。
十也「AS(アクセラレート・シフト)!」
グググ!!
両手足に力を籠める十也。
十也「うぉぉぉぉ!!」
バシュ!
両手足を拘束している風を無理やり引きはがす十也。
ジョルジュ「なんだと!?」
十也「ブレオナク・アンカー!」
バシュン!
ガン!
ジョルジュは自身の前面に風を集め壁を作り出す。風の壁に阻まれるブレオナク。
エミス「手足が動かせなくても!ブラスト・ロアー!」
ガキン!
エミスの鎧に装着されているユニットが粒子の刃を展開し飛翔しながら
ジョルジュへと飛んでいく。
ザシュン!
バキン!
フッ!
エミスとツバメを拘束していた風が消える。
エミス「これで動きが取れる」
ツバメ「こいつを倒してあの
ニコロとかいうやつを追うわよ!」
ジョルジュ「こちらの想像以上だな。さすがは天十也たちということか」
起き上がる
ジョルジュ。
ジョルジュ「ならば我も本気でいかせてもらう!」
バッ!
ビキビキビキ!!
ジョルジュの体がさらに変化していく。
十也「あいつ…さらに大きくなっていくぞ!」
ツバメ「もう人の面影もないわね…」
エミス「これが奴の本気…」
5mほどの身長となり、その体はさらに強靭な姿。その顔はさらに鬼へと近づく。
ジョルジュ「これがわが全力の姿。そなたらに絶望を与えてしんぜよう!」
~グリフ大陸支部・研究棟~
モリコーネ「身業(カーヤ・カルマ)!」
ビキビキビキ!
巨大な姿へ変貌する
モリコーネ。
にろく「でかい…!」
ゲイン「化け物と化したか」
結利「ど、どうするの!?」
ティスシス「たたかうしかありませんの」
モリコーネ「神に逆らうそなたらに絶望を!」
~グリフ大陸支部・格納庫~
ニーノロータ「身業(カーヤ・カルマ)!」
ビキビキビキ!
ウルズ「こいつ…でかくなりやがった!」
昴「まだこんな力が…」
きゅっぱ「さすがにまずいかもね」
ニーノロータ「さぁ全力での勝負と参ろうか!」
to be continued
最終更新:2020年04月07日 18:21