終決の時！顕現する神！ - ANEW STORY RECORDABLE

～グリフ大陸ノワール地区・地縛民の集落～
ニーノロータ「聞け！民よ！いまシャカイナの搭に神が顕現なさる！その時を垣間見えんならば搭へと赴くのだ！」
ディオール「神だって？」
ディーゼル「何を言っているんだあいつ…」
懐疑的な眼差しをニーノロータに向ける地縛民たち。
ニーノロータ「ディック・ピッドはニコロ様と共に神を目覚めさせるため、その身を神の贄とした。その意思をそなたらは無駄にしようというのか？」
ディディアン「ディックが…」
ディオール「ニコロ様と…」
ニコロは奇跡の地縛民とあがめられている存在である。それは彼の過去にある。かつて生贄としてささげられてきた地縛民の中で唯一ニコロは再び姿を現した人物なのだ。
生贄としてささげられてきた人物は今まで一人も戻ってきた人物はいなかった。その前例を覆したのが彼ニコロなのだ。ニコロ以降の生贄になった人物の中にも戻ってきた人物はいない。
ディーゼル「生贄から戻ってきてから一切歳をとることがない神童と呼ばれるあのニコロ様とシャカイナ様とつながるディックがその身をもって神を復活させようと…ならばただの戯言ではなさそうだな」
懐疑的な目を向けていた地縛民の目の色が変わる。
ディンプル「よもや行ってみるしかあるまい。神の顕現が事実とあらばその時を見逃すわけにはいかない」
地縛民たちは我先にとシャカイナの搭へと歩みを進める。
ニーノロータ「さぁ！急げ民たちよ！顕現の時はもうすぐだ！」
ニーノロータによる導かれる地縛民たち。ジョルジュとモリコーネも同じく各地の地縛民をシャカイナの搭へと導くのであった。

～グリフ大陸・シャカイナの搭近くの丘～
シャカイナの搭の前の丘に到着する十也たち。
エミス「あれがシャカイナの搭」
きゅっぱ「随分と年季が感じられる搭だね」
十也「またあれを見ることになるとはな」
以前ミストラルシティ上空に現れたシャカイナの搭。それが今本来あるべき場所にある。
ウルズ「オリジンとの戦いが懐かしいな」
十也「あぁ」
ウルズ「まさかあれからこうしてお前と共に戦っていくことになるなんてあの時は夢にも思っていなかったな」
感傷に浸るウルズ。
十也「それは俺もそうだ。」
今までの戦いを思い出す十也。
未来からの来訪者、過去からの刺客、並行世界からの侵略者、多くの敵と戦ってきた。
十也「それもこれもこの世界で出会えた仲間がいたからこそ勝利することができた」
結利「わたしたちのこと？」
十也「そうだ。俺一人では決して勝つことはできない強敵たちだった」
ツバメ「一人では立ち向かうことができない困難な事態も仲間がいれば立ち向かえるものね」
きゅっぱ「そうだね。あたしもそう思うよ」
にろく「俺たちは多くの困難を乗り越えてきた。今回のＥＧＯ…オウリギンの策略もな」
昴「あれだって乗り越えられたんだから地縛民なんて簡単に乗り越えてやろうじゃないの！」
ゲイン「随分と軽率な考えだな」
十也「ゲイン…」
ゲイン「だが…そのお気楽さ、自然体でどんな戦いにも望める力こそがお前たちの力なのかもしれんな」
ティスシス「あら～ゲインったら珍しく人を誉めますの。どういう風の吹き回しですの？」
ゲイン「俺は事実を述べただけだ。気を引き締めろティスシス。それにお前たちもな。敵の力は未知数だ」
十也「あぁ！わかっている！地縛民との決戦…アポロンたちを助ける！みんな！いこう！」

～グリフ大陸・シャカイナの搭前～
搭の前には神の顕現の時をその目に焼き付けようと各地の集落の地縛民たちが集まっていた。

ザワザワ！

「本当に神が現れるのか」
「あのニコロ様が言っておられるそうだぞ」

それぞれに思いを巡らせその時を待つ地縛民。

カツ！カツ！

搭の中から足音が聞こえる。
ニコロ「我が民たちよ。よくぞ集まってくれた」
搭の中から姿を現すニコロ。

ワァァァ！！

「ニコロ様ー！」
歓声に沸く地縛民たち。
ニコロ「静まれ！民たちよ」
ニコロのその言葉にあたり一面が静けさを取り戻す。
ニコロ「我らの神が今この時に顕現する。だがその前にゲストが現れたようだ」

十也「地縛民…ニコロ！」
搭の前に現れる十也たち。
ニコロ「やぁ。よくここまで来てくれた。これで舞台は整った。さぁ！勇者の対峙するべきは！」

ゴゴゴゴ！

ツバメ「なに！？地震？」
激しく振動する大地。シャカイナの搭の地下から何かが地面を突き破り出てくる。
地縛民「おぉ…これが神！」
地縛民「なんと…神々しい…」
ウルズ「石の天使…」
天使を模した石像。１０ｍはあろうかという巨大な天使。頭には天使の輪を模したのであろうか、巨大な円輪が浮かんでいる。その下半身はスカートを思わせる形状をしており中には光る流体が詰まっているようで輝いている。
エミス「お、大きい！」
きゅっぱ「おい！あの下半身のところ！」
にろく「あれは！」
下半身のスカート部の中にアポロン、キノ、ディックの姿が見える。３人は意識を失っているようだ。
ゲイン「こいつが地縛民の切り札か」
ニコロ「我らがが神の顕現だ」

ゴゴゴゴ！！

巨大な天使が空へと浮かぶ。
ジョルジュ「おぉ！」
ニーノロータ「この時をどれほど待ちわびたことか」
モリコーネ「これが神の御姿…」
あたり一面を天使の輝く下半身の光が照らす。
ニコロ「これが我ら地縛民の神。地縛神メハネス・セオス！」

ギュィン！

メハネス・セオスの目が光る。
ニコロ「神と勇者。その戦いの再現といこう。この戦いでその結末は書き換わる。勇者は死に、神により世界は統治されるのだ！」

to be continued