~EGOミストラルシティ支部~
ネオのもとに集められた十也たち。彼らにネオはいったい何を告げるのか。
ネオ「よく集まってくれた。支部の代表として礼を言うよ」
頭を下げるネオ。
トニー「あれ?」
トニーはあたりを見回す。彼女の姿が見当たらない。
トニー「カレンさんは?」
ネオ「カレン君は…まだ目を覚まさないんだ」
強靭のバインザーとの戦いによって重傷を負ったカレンはEGOミストラルシティ支部の集中治療室で治療を続けていた。
にろく「…」
ナル「
にろく」ボソッ
ナルが小声でにろくに話しかける。
ナル「ネオは君のことを知っているのかな?」
にろく「さぁな。俺の所属する諜報部その存在を知るのは一部のものだけ…のはずだ」
ネオのほうをみるにろく。
にろく「あいつの反応からして俺のことはわかっていないのかもしれない」
ナル「そうなんだ」
にろく(もしくは俺みたいな末端の隊員のことは興味がないだけかもしれないがな…)
アポロン「担当直入に聞こう。ソナタが我々を集めた理由はなんだ」
ネオ「そうだね…。今この街…ミストラルシティは彼らによって最大の危機を迎えている」
部屋のモニターに映像が映し出される。そこには飛行島が映し出されている。
ディック「…」
消えたピエタ帝国。それが奴らの居城として利用されている。あそこにいた人々はどうなっているんだ。様々な思いがディックの中で渦巻く。
キノ「彼の反応…」
ボルク「やはり、あれはピエタ帝国で間違いないようだな」
ディックの反応から確信をもつキノとボルク。
ネオ「
オリジネイター。彼らの脅威からこの街をすくってほしい!」
ディサイブ「この街を守る役目をもつEGOが我々に助けを?」
ネオ「わかっている」
本来ならこのような危機に立ち向かうのがEGOの役目だ。しかし相手はあまりに強大。
ネオ「このようなことを言うのはお門違いだということは!だが!」
ネオの言葉に力がこもる。
ネオ「今この街を救えるのは君たちしかいないんだ!頼む!この街を救ってくれ!」
ディサイブ「ふっ!」
ディサイブの口から笑みがこぼれる。
レオン「殿下。わざとやったでしょう。最初から我々の想いはきまっているというのに」
ネオ「え?」
ディサイブ「すまないな。いじめるような真似をして。あなたの本気をしりたかったのだ。だがその思いは確かだった。」
スライ「そうだぜ!俺たちの街を好きにはさせない!」
ネオ「みなさん…」
十也「オリジネイター…奴らをとめる!」
結利「そうだね!私もいくよ!」
トニー「そういえばこの女の人は?」
トニーが結利のことを十也に尋ねる。
十也「ん?そういえばなんでお前もいくんだ?わざわざ危険なところに行く必要なんてないだろ?」
結利「十也がいくなら私もいくよ!」
ナル「なるほどね~」
スライ「2人はそういう関係ってことか~」
十也「ち、違うって!こいつは…」
慌てふためく十也をからかうスライとナル。
ボルク「のんきなやつらだ。これからオリジネイターのいる場所にのりこもうというのに」
キノ「まぁまぁ、いいじゃない。心に余裕があるのは大事なことだよ。」
アポロン「そうだな。」
ネオ「あの飛行島に行く手段は一つ。奴らが出現させた光の橋だ」
飛行島とミストラルシティをつなぐ光の橋。あそこに行くにはそこを通っていくほかにない。
十也「ミストラルシティを奴らの好きにはさせない!待っていろオリジネイター!」
ネオ「頼んだよ!ミストラルシティを救う英雄たち!君たちの勝利を信じているよ!」
十也たちは飛行島へ乗り込むため光の橋へと向かうのであった。
~ミストラルシティ・光の橋~
十也「この橋を登っていけばあの島に着くみたいだ」
ディック(みんな無事でいてくれよ…)
光の橋を登っていく一同。長い道のりを経て、とうとう飛行島へと到着する。
アポロン「やはりここは…」
キノ「間違いないみたいだね」
ディック「ピエタ帝国…」
消失したピエタ帝国がそこにはあった。飛行島はやはりピエタ帝国だったのだ。その中心には塔がそびえたつ。塔に向かって一同は歩みを進める。
~~~
塔の入り口近くについた一同。
スライ「なんだ?」
レオン「入り口のあたりに…なにか?」
入り口のちかくにあったもの…いや、いた者たち。それは…
ボルク「地縛民!」
ディック「みんな無事だったのか!」
ディサイブ「なにか…様子が…」
彼らは片膝をつき塔の入り口の周りを囲むように整列している。まるで十也たちをこの塔に招き入れるかのように。
地縛民「どうぞ。お入りください」
トニー「みんな洗脳でもされているの?」
彼らの統率された行動に疑問を感じるトニー。
地縛民「いいえ。われわれはあなた方をまっていたのです」
にろく「なに?」
ディック「いったいどうしたっていうんだ?」
アポロン「直接オリジネイターに聞けばわかることだ!」
キノ「そうだね。ここで問答していてもしょうがない」
アポロンとキノは塔の中へと進んでいく。
十也「お、おいまてよ!」
後をおい塔の中へと進んでいく十也たち。
ディック「…」
地縛民たちをみつめるディック。
ディック(なんなんだ…この胸騒ぎは…。地縛民のみんなの様子…まるで安堵しているような。不安から解き放たれたようにみえる。でもそれは俺たちが来たからではない。ここに彼らをそうさせるなにかが…)
ポン!
ディックの肩を誰かがたたく。
ディック「ッ!!」
驚くディック。肩をたたいた人物はにろくだった。
にろく「いくぞディック」
ディック「あ、あぁ」
ナル「君はもう1人じゃないんだから。僕たちがいるでしょ♪」
ディック(そうだったな。今の俺は1人じゃない。仲間がいる。こいつらと一緒ならどんな困難だって…!)
ディックたちも塔の中へと進んでいくのであった。
~~~
塔の中は外から見るよりもだいぶ広い。十也たちが入ってきた方とは反対側に扉が見える。あそこから上の階へといくのだろうか?
???「ずいぶんと大所帯だな!」
ディサイブ「だれだ!」
部屋の奥から声が聞こえる。
ギギギ!
部屋の奥の扉が開く。そこから現れたのは…
トニー「あいつは!」
バインザー「よう!その説は世話になったな!」
強靭のバインザー。オリジネイターの一人だ。
十也「これだけの人数を相手に勝てるとおもっているのか!」
バインザー「おもってなけりゃあでてこないさ!」
バインザーから凄まじい殺気が放たれる。
スライ「なんていうプレッシャーだ」
トニー「あの時よりはるかに強い…」
十也「ここはおれが…」
前に出ようとした十也がさえぎられる。
ディサイブ「ここは私に任せてもらおう」
バインザー「ほう」
レオン「殿下!俺もお供させていただきます!」
ディサイブ「お前たちは先にいけ!」
ボルク「だがよ…」
にろく「ここは先を急ごう。やつらの目的がわからない以上一刻もはやく先に進む方が先決だ」
ディサイブ「話のわかるやつだな」
にろく「それはどうも」
ディサイブとレオンを残し一同は次の階へと進んでいく。
バインザー「さーて!人間ども!今度は以前のようにはいかないぜ!」
ディサイブ「いくぞ!レオン!」
レオン「はっ!」
オリジネイターとの最終決戦の鐘が今鳴らされる。十也たちはオリジネイターを討伐するため塔を進む。彼らを待ち受ける未来はいったい…
to be continued
最終更新:2016年10月18日 23:30