明かされる真実。オリジネイターの目的!

シャカイナの塔・最上階~
オリジネイターたちを倒し最上階へ到達した一同。彼らにグローリーが語る真実とは…
アポロン「聞かせてもらおうか。ソナタたちの真の目的とやらを」
グローリー「そうですね。それを話すにはそもそも我々の正体について話さなければなりませんね」
にろく「オリジネイターの正体…」
グローリー「そうです。我々はこの世界の未来から来たのです」
ボルク「未来だと!?」
グローリーの口から語られた衝撃の真実。一同は驚愕する。
ナル「まさか…冗談だよね?」
グローリー「いいえ。嘘ではありません。我々は未来からこの時代に来たのです。」
グローリーの様子からは嘘を言っているようには感じられない。
スライ「ってことはお前たちは未来人ってことなのか?」
トニー「未来にはタイムマシンがあるということですか?」
グローリー「残念ながらそのどちらも違います」
キノ「未来から来たのに未来人じゃない?どういう意味かな?」
グローリー「我々オリジネイターは未来の人類により造られた存在。すなわち人造人間です」
ウルズ「人造人間…」
にろく「それがお前たちが倒しても復活していたからくりなのか?」
グローリー「我々の記憶を司る装置はこの肉体とは別にあります。肉体が破壊されれば新たな予備の肉体を使用することで我々は復活するのです」
ナル「だから倒したはずのオリジネイターがいたんだね…」
グローリー「そうです。そして我々がこの時代に来れたのはそのような存在として造られたからです。」
十也「時を超えれる力…?」
グローリー「オリジネイター希望のファーナング。彼の力は時空に干渉する力でした。その力により我々はこの時代へと来たのです。ですが彼は自分の力に耐えられずその身を滅ぼしてしまいました」
結利「……」
スライ「未来では人間を造ったり、時を超える能力があったり…」
トニー「今の私たちの時代より遥かに文明が発達しているんですかね」
グローリー「いいえ、あなたたちの思い描いているような未来ではありませんよ。未来では『能力』を使える人間はほとんどいません」
ボルク「能力が!?なんでだ?」
グローリー「『能力』については様々な憶測がありますが、一番有力なのは地球内で争う必要がなくなったために『能力』が消えていったという説ですね」
アポロン「ということは未来の地球はそれだけ平和ということか?」
グローリー「そうなりますね。地球は平和でした。」
ディック「じゃあなんで未来人たちはお前たちをこの時代へ送り込んだんだ?」
ボルク「この時代の人間たちを苦しめて何の意味がある!」
グローリー「それは違います。我々はあなたがたを苦しめるためにこの時代へきたのではありません。我々の目的…それは」
彼から語られるオリジネイターの真の目的。それは…
グローリー「やつを倒せる存在を探し出し、未来を…この世界を救うためです」
十也「世界を救う?」
アポロン「どういうことだ…。それにやつとはいったい…」
グローリー「私たちが造られた未来で起きた出来事。それをお話ししましょう」

~~~

あなたたちがいるこの時代よりも遥か未来。数百年後の時代。それが私たちの造られた時代です。
地球は平和でした。特に大きな戦争もなく緩やかな時の流れに満ちていました。

そう。あの時までは…

突如、空から何かが降ってきたのです。最初は何かの隕石かと思われたのですが、それは違いました。
それは人でした。いや、違いますね。正確には人の姿をした怪物。その怪物は自らのことをこう名乗りました。

???「我は起源のオリジン。この世界を喰らう者なり」

オリジンと名乗った怪物は瞬く間に世界中を破壊しつくしました。未来の地球では『能力』を使える人間は多くありません。
奴の力に抗えるものはおらず、人類になす術はなかったのです。
地球の科学者たちは奴を封印するための装置を開発していました。
ですが強大な奴の力を封印するのには膨大なエネルギーを必要としました。それを補うために科学者たちは自らが封印装置の動力となることを決意しました。
残った科学者たちが奴を引き付けている間に、装置を起動し奴を封印することができたのです。ですが封印は一時的なもの。所詮は時間稼ぎです。奴が再び出てくれば人類になす術はありません。
奴を倒せるものをさがすため、残った科学者たちは封印装置にあるシステムを取り付けたのです。

それが我々オリジネイターシステムです。

科学技術は発展していた未来ではオリジンの封印を管理するものとして、人造人間オリジネイターを製造。オリジンを封印している装置と我々の頭脳に当たるユニットが直結しているためか我々にも強力な能力が発現したのです。
その中の一つが時を超える能力でした。それに目を付けた科学者たちは過去の地球を調べました。そして見つけたのです。奴を倒せる可能性が一番高い時代を。
それがあなたたちのいるこの時代。この時代は科学者たちが調べた中で一番能力が発展している時代。ここならば奴を倒せる能力者がいるかもしれないと。
そして我々はピエタ帝国へと向かいました。時を超える能力の発動条件には行きたい時代と現在とで同じく存在している場所でないと転移できないというのがありました。
そのため過去から存在しているピエタ帝国を転移のポイントに選んだのです。ファーナングという犠牲を払い、過去への転移に成功した我々はこの時代で奴を倒せる存在を探しました。
そんな中、我々は時空の流れの歪みを見つけたのです。すなわち本来の歴史とは違うことが起きていることに。それが起きている場所がミストラルシティでした。
そして歴史の変化の中心にいる人物を見つけました。その人物を中心とした人々。彼らなら奴を倒せるのではないかと。

~~~

グローリー「そうして今に至るわけです。あなたたちの力を試させてもらったのです」
グローリーから語られた事実に驚愕する一同。
キノ「未来でそんなことが…」
ボルク「だがよ。それって俺たちに面倒ごとを押し付けようってことじゃないのか?」
スライ「まぁ。そうともとれるよな」
グローリー「そうですね。あなたがたこの時代の人々にとっては至極迷惑な話だとは思います。ですが未来の人類に残された道はそれしかなかったのです」
トニー「たしかにあなた方のやり方は人々に危害を加えるようなやり方でした。それを正当化なんてできません!」
にろく「そうだな」
グローリー「…(やはりこうなりましたか…。我々のやり方が受け入れられるとは思っていませんでしたが…まいりましたね…)」
ナル「でもさ」
グローリー「?」
ナル「未来にそんな奴が現れるならここで倒しておいた方がいいよね」
ディック「だな。俺たちの未来が滅亡しかないなんて感じ悪いし」
アポロン「そうだな」
十也「どうせそいつはこの時代に連れてきちゃってるんだろ?だったらやるしかないよな!」
ウルズ「だそうだぜ?」
グローリー「みなさん…。」
キノ「ところでさっき言っていた歴史の変化の中心っていったい誰のことなの?」
トニー「たしかにそれは気になりますね!」
グローリー「あぁ。それは…」

ゴゴゴゴゴ!!

塔が揺れる。いや振動しているのはグローリーの後ろの装置だ。
ボルク「なんだ!?」
グローリー「まずい!思ったよりも早い!」
ウルズ「もしかして…」
グローリー「奴の封印が解けます!私は奴の封印が解ければ消滅してしまう定め。あとはあなたたちに頼みます!」
十也「あぁ!」
スライ「任せろ!」
にろく「この揺れ…まずいな」
ナル「塔を脱出しよう!」
キノ「速くしないと崩れるよ!」
一同は塔を下っていく。
グローリー「頼みましたよ…んっ?」
一人残っている人物がいる。
結利「グローリー…」
結利だ。なぜ彼女が…
グローリー「速くあなたも行きなさい。塔が崩れますよ!」
結利「でも…これでよかったのかな?」
グローリー「あなたはこの時代に残り未来を見届けてください。我々を造った来未(なび)博士の娘として。その義務があります。」
結利「…そう…だね。私はこの時代で生きていくよ。」
グローリー「結利。これからの未来はだれにも予想できないものとなります。ですが特異点である彼とその仲間たちならばどんな困難をも乗り越えてくれると信じています」
結利「特異点…。そうだね、彼なら…きっと。」
グローリー「私にはできないことです。結利、頼みましたよ!」
結利「ありがとう、グローリー。まずはあいつを倒さなきゃね!」
グローリー「その意気です…」
結利は塔を下って行った。
グローリー「頼みましたよ…あなたたちならきっと…奴を…」

~~~

塔の外に出た十也たち一同。遅れて結利も出てきた。
塔が崩壊していく。そして崩れた塔の中から光を放つ球体が出てきた。光の球体が消える。その中には人がいた。こいつが…

オリジン「我は起源のオリジン。おろかな地球人たちよ、裁きの時だ…」

to be continued

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最終更新:2016年11月03日 09:34