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&bold(){小ネタ} このページはアサクリ2の設定や物語・人物関係などを検証・考察するものです。 はげしいネタバレを含みます。 削除などする場合は、コメントアウトで理由を書くなど、他編集者への配慮をしましょう。 #contents ---- *エツィオの時代 (14xx年) アニムスで体験する世界の検証です ***弟が羽根に託したもの ゲーム中では隠しアイテム・マント獲得フラグに過ぎないが、生まれつきの虚弱体質で12歳を迎える頃にはねたきり生活になってしまった彼の「鳥のように自由に飛びたい」という気持ちの表れかもしれない。 ***医師のマスク 16世紀、フランス人医師シャルル・ド・ロルムにより考案された。ヴェネツィアで広く蔓延したペストの患者と向き合うため、くちばしには薬草などが詰めてあり(防臭、消毒)、これで感染を防げると考えられていた。実際そんなことないらしいが。 ちなみに本作に登場する医者たちは鉛入りのザクロを健康食品と謳って販売しているが、当然のことながら鉛は有毒物質で、実際に本作と同時期の現実の西洋では鉛中毒のような症状で死亡した人々についての文献や、貴族が愛用した鉛のワイングラス等も残されている。古代ローマでもそうであったように一種の「鉛ブーム」だったようだ。 ***パッツィ家の陰謀 実際にあった出来事。メディチ兄弟が襲われ、弟ジュリアーノが死亡すること、市民がメディチ支持で団結すること(ゲーム中では「メディチ!メディチ!」の歓声)などは史実に沿っているが、黒幕はゲーム独自の設定。もっとも、教皇はパッツィ支持だったので、想像を広げれば……? ジュリアーノの死因は後の発掘調査で「鈍器によると思われる頭部の損傷」。またパッツィ家の刺客ベルナルドは絞首刑に処され一週間さらしものにされたが(これは犯罪を戒める中世からの慣習であり、かのムッソリーニの遺体も逆さ釣りでさらしものにされた)、その様子は鏡文字を使う前の若きレオナルド・ダ=ヴィンチによるスケッチとして現在に伝わる。 参考:(注意!レオナルドによる絞首刑スケッチが掲載されています)  http://en.wikipedia.org/wiki/Pazzi#The_conspiracy ***カテリーナ・スフォルツァ 夫ジローラモ・リアリオ・デッラ・ローヴェレの死後実家スフォルツァ家の支援を受けながらイーモラとフォルリを統治した女傑。城を包囲され子供を人質に取られ投降を迫られたとき、城壁の上に上がるやドレスをたくしあげ大股を開いて「殺さば殺せ、子供のひとりやふたり、ここからいくらでも出てくるものよ」と啖呵を切った伝説が残る。 -史実ではパッツイ家の陰謀で弟ジュリアーノを暗殺されたロレンツォ・デ・メディチがその報復として彼女の夫ジローラモに刺客を送ったとされる(彼女の出演がきまったのはこの因縁による)。 -毅然と強気は横暴と傲慢に通じ、のち宮廷に招いた愛人との再婚に反発した領民と僧侶に弾圧を加え、領内は血の洗礼にまみれた。 -1499年、チェーザレ・ボルジア(ロドリゴ・ボルジアの実子である)に攻められイーモラ・フォルリ陥落の後ローマに移送され、幽閉先の僧院で一生を終えた。 ***ロドリゴ・ボルジア 後の教皇アレクサンデル6世。世界史で習う「教皇子午線」の教皇とはこの人。史実でも数多くの陰謀を巡らせた男だが、テンプル騎士団云々は当然ながらこのゲームでの創作。 ローマ・カトリックおよびヴァチカンの公式見解では、アレクサンデル6世の存在は彼らの汚点となっている(私欲・世俗にまみれた生臭坊主)。ただし評価されていない訳ではない。 おおやけには病死という事になっているが、その遺体は薬物中毒による全身の変色と膨張がみとめられ暗殺された可能性も否定できない。ちなみに礼拝堂で唱えているのはニケーア・コンスタンティノープル信経というもの。 参考図書:  フランソワーズ・サガン「ボルジア家の黄金の血」  塩野七生「チェーザレ・ボルジア あるいは優雅なる冷酷」 ***メディチ家 ロレンツォ・デ・メディチの祖父は銀行業で築いた莫大な富を背景に実権を握り「国家の父」とまで言われたコジモ・デ・メディチ。ロレンツォの死後、経済的には斜陽を迎えるが、政治的にはどんどん上がっていく。ボルジアの三代後の教皇がロレンツォの息子で贖宥状(免罪符)で有名なレオ10世、そのまた二代後がジュリアーノ・デ・メディチの息子でローマ劫掠でひどいめにあったことで有名なクレメンス7世。一介の商人にすぎなかった一族が教皇を出し、その後はトスカーナ大公にまでなる。 ちなみに美食の国・フランスにナイフとフォークを持ち込んだのは、1533年にフランス・アンリ二世のもとへ輿入れしたカトリーヌ・ド・メディシス (1519-1589) 。当時のフランスでは王族でも料理を手づかみで食するのが普通、ショックを受けたカトリーヌは実家へナイフとフォークをおくるよう求めフランスの王宮にエレガントなテーブルマナーをもたらした。 参考図書: 塩野七生「わが友マキアヴェッリ フィレンツェ存亡」 ***ヴェネツィア共和国 東アジアやイスラム諸国とヨーロッパの中継貿易を一手に握り、ゲーム中の時代はヴェネツィア共和国の最盛期である。その後、大航海時代に入り西欧諸国が直接アジアとの貿易をはじめると経済的地位が下落し、オスマン・トルコの勢力伸長で領土も削り取られていく。それでも18世紀末にナポレオンに降伏するまで粘りに粘った。 参考図書: 塩野七生「海の都の物語 ヴェネツィア共和国の一千年」 ---- *デズモンドの時代 (2012年) デズモンド・マイルスと彼に関わる人物・事象の検証です ***日付 一作目のメールの日付は、2012年9月3日-7日。二作目もそれからあまり日にちは経っていないと思われる。 (ネタバレ注意) #region -アブスターゴ社の人工衛星の打ち上げ予定日は同年12月21日。 -当初打ち上げに使うはずだったPoE#2が事故で失われ(DIA - デンバー国際空港事件)、代わりに「人心の掌握」「未来の予見」能力を持つPoE#3(アルタイルがその生涯を終えるまで手元で保管した「エデンの果実」)の場所を探すためにデズモンドをアニムスに入れていた。 #endregion ***ルーシー 前作では大学時代の研究論文でアニムスの基本理論をとなえた事でアブスターゴ(テンプル騎士団)に目をつけられ何も知らぬまま彼らの陰謀に巻き込まれ、その後アサシン教団との接触で「協力者」となった…という設定だった。 今作では「生まれついてのアサシンの一族」で14歳の時にアサシン訓練施設から逃げ出したきり身体がなまっているデズモンドとは比べ物にならないほどの行動力と格闘センスを見せ付けている(それでも彼女によれば「まともに戦えるアサシンはあなた(アルタイルとエツィオの格闘技術をアニムスで植え付けられるデズモンド)以外倒れてしまった」とのこと)。 アサシンの能力は血(遺伝)によるものであるため、そこがアサシン(デズモンド)と協力者(ルーシー達)との最大の違いとなっている。 ※前作のリファレンスガイドにおいて、ルーシーの素性はなぜか「一切不明」と紹介されており、前作でルーシーがデズモンドに語った経緯そのものが、あくまで表面上のものである可能性がある。 ***無数のアニムス 今作冒頭の、アブスターゴ社からの脱走シーンで登場したたくさんのアニムス。直接アサシンだけでなく、その周囲の人々などの子孫をも使ってエデンの果実探しを行うためのものかもしれない。ルーシーに詳細を聞こうとするものの、「今はだめ、後で説明するから!」といって説明しない例のパターン。 次作で間接的に説明が為された。簡単に言うと、テンプル騎士団の暗殺者を育てるための訓練を行うアニムスのシステム。 Assasin's Creed:Brotherhoodのオンライン対戦は、このシステムでの出来事、ということになっている。 ***「最後のアサシン」と「アサシンの一族」 実戦経験のある現代のアサシン達は前作アブスターゴ社本社でのデズモンド救出作戦で全滅しており、ルーシー達「アサシンの協力者」たちしか遺されていない。そのため、アニムスの副作用で先祖の能力を己のものとする技術を改良し、安全に「伝説のアサシン」や「最強のアサシン」と呼ばれたアルタイルやエツィオの戦闘能力をデズモンドに会得させようとしているのがアサシンクリードIIにおけるルーシー達の目的。 しかし… ---- *ネタバレ ***被験体16号が残したシンボルの意味 [[シンボルネタバレ]]を参照。 ***アウディトーレ家の祖は?アウダは? アウディトーレ家の地下墓所に遺された石碑を読めばその歴史が伺える。地中海貿易の水夫として欧州・中東を行き来する航路をメインに水面下でアサシン家業もこなしていたようだ。 -アルタイルと実際に結ばれたのは、前作でサブレの影武者を演じた女性テンプル騎士・マリア。アルタイルに「まだ見つからないのか」と後輩アサシンが語っていた「アウダ」は「テンプル教団に囚われ殺害」されていたことが2の写本で明かされた。 -DS版(日本未発売)では聖遺物のひとつ聖杯そのものを成す存在とされアルタイルとのロマンスを巡る物語も展開されたが、最終的にアウダは彼の元を去り己の使命を果たすべく旅立ってゆく(なおDS版・「リネージ」ともにゲーム本編と食い違う部分が多く、必ずしもアサクリワールドを一本道でつなぐ設定ではない。iPhone版ではマシャフ砦の名前すら異なっている)。 ***エツィオの母・マリアが口をきかなくなったのは? 幸せな家庭が一瞬にして地獄に突き落とされたことで精神崩壊を起こした。 なおマリアとクラウディアが番兵に連行されなかったのは舞台となった15世紀のヨーロッパで男手を失った貴族女性の末路を考えると良い(データベースでも語られているが、家庭に入る以外の道は尼僧となって修道院に入るか娼婦に身を落とすしかなかった。江戸時代中後期における高級花魁の大半が身売りされた落ちぶれ武家娘だったようなものである)。 単身ヴィラからフィレンツェへ流れつき、メディチ家との交流と庇護のもと一代で銀行家・貴族として財を成したジョヴァンニが異教徒の犯罪者であるアサシンだと聞かされたショックもあっただろう(「リネージ」でアサシンとして出撃するジョヴァンニをマリアが見送るシーンがあるので可能性は低いが)。 当時のイタリアにおけるローマン・カトリックの存在と力は絶大で、洗礼と家名を与えられぬ非嫡出子(作中ではレオナルド・ダ=ヴィンチなど)や「神によって作られしアダムとイヴの子ら」であるキリスト教徒以外の存在は人間とすら認められなかった。 #region -エンターブレイン「アサシンクリード・アサシンクリードII設定資料集」において、精神崩壊を起こした理由として「それ以上の事をされた」設定があった事をアサシンクリード2歴史考証外部担当マルチェロ・シモネッタ氏(カテリーナ・スフォルツァの書記官を勤めていたチッコ・シモネッタの子孫)が明かしている。 →夫・息子の逮捕に抵抗し暴行を受けた。 -アサシンクリードII ブラザーフッド劇中における死亡年は1504年・ローマでなくなった(享年70歳)。「長年患っていた病」が死因とされる。 #endregion ***クラウディア・アウディトーレのその後 婚約していた彼氏ドゥーチョは不実だったわ(もっともドゥーチョにいわせると「彼女との婚約は解消済」だったが)父と兄弟たちをうしなってからしばらくはパニック症状に泣き崩れながらも母を支えていたクラウディアだが、後に「フィレンツェに帰りたいわ」「兄さんを手伝え、って伯父様にヴィラの帳簿管理を命じられたわ」「(悲劇のお姫さまか、とエツィオにからかわれ)誰のせいよ」とさんざん兄に悪態をつくようになった。その豹変に驚いたプレイヤーも多いだろうが、データベースを見てわかる通り、これは気に入らない男相手に鉄拳を食らわす勝ち気な性格がヴィラでの生活に慣れて戻っただけである。 ***結局エデンの果実ってなんなのさ? ひとならざるもの(かつて来たりし者)の手でつくられた、アーティファクト全般を指す。 リンゴもそのひとつ。混乱している人が多いようだが、デズモンドの時代ではアブスターゴ社(テンプル騎士団)の手にあり、ヴィドックの端末が受信しているメールおよびゴミ箱メールを読む範囲では各地の地域紛争・アフリカ大陸の崩壊に繋がる事象は全てアブスターゴ社関係者によるエデンの果実を利用した「実験」によって引き起こされた。 また、かつての偉人や権力者もリンゴを利用していた事が作中や隠された真実で示唆されており、アダムとイヴが手に持っていた事や隠された真実内の画像からも、はるか昔から使われていた事がわかる。 +リンゴは複数個存在し能力もそれぞれ違う?JFK暗殺では2つが使用され、幽霊を出現させ大衆を幻惑させたり、運転手を操りJFKの持つリンゴを回収している。 人工衛星打ち上げに使うのはPE#3でなければならないのもその理由として考えられる。 +アブスターゴ社ことテンプル騎士団が確保してるリンゴの数は隠された真実内で触れられてるのは月から持ち帰った1個だけ。JFKから奪取したはずのPE#3は現在所有しておらず、なぜアニムスで探すのかも不明。過去、リンゴは他に2個あったがアサシンの介入で破壊か奪取済み(杖も破壊済み)。 +リンゴ以外も剣と聖骸布の3つしか騎士団が所持してるのは出てきてない。被験者16号の提示したパスワードのうち最後のアーティファクトとなる聖骸布がID66だから最低でも66個存在する。 ***写本の内容から察してアルタイルは生きている? +日本語版のあいまいさと翻訳ミスから来る誤解。英語版でもそれほどハッキリ記述はされていないが、少なくともアルタイルが師の轍を踏む事は生涯を通じてなかった(1以降の彼の人生は教団の発展と誘惑との戦いであった)。 +写本によれば「短時間かつ意識を集中させれば誘惑の副作用にとらわれることなくリンゴの使用は可能」。その効能は「未来の予見」。新素材を用いたアサシンブレードの改良には未知の新素材が使われていたが、アルタイルは「その出所は絶対に知られるわけにいかない」と暗にリンゴを使った未来の予見から得た事を告白している。 +写本30で死を間近に迎えたアルタイルが己の人生をふり返り「善行を積もうと悪事を働こうと、死すればすべては無にかえる。たとえ誘惑に負けリンゴを使い砦を意のままに操ったとしても」とその弱った心を吐露しているのは確か。 ***結局ミネルヴァってなんなの? +原初の世界での神(かつて来たりしもの?)。ギリシャ神話ではアテナと呼ばれるローマの神と同じ存在かどうかは不明。宝物庫で、同じような施設(神殿)を探せとデズモンドに教えてくれる優しいおばちゃん。エツィオに対してはほぼシカト。そして隠された真実の背景を教えてくれる人。カメラ目線で話し、かつ「エツィオの先にいる者に話している」ので、完全にデズモンド(すなわちプレイヤー)に向けて話しているのは明白。 +人類は彼女たちを「恐れていた」。彼女たちは人類と比べて「進みすぎていた」。「人類と我々の間で争いが起きた」「人類の数は彼女たちより圧倒的に多かった」「地上の争いに目を向けて空(太陽)の危機に目を向けず人類も神も滅亡しかけた」「それを乗り越えるために人類を私たちに似せて作った」「争いに背を向けた人々が神々の存在を残そうと宝物庫のような施設を作った」⇒「それらを探しなさい、デズモンドちゃん」という感じ。 +ただし、隠された真実の内容を加味すると以下の解釈ができる。 「人類を私たちに似せて作った」という説明に対し、リンゴは人間の使用されていない神経伝達物質を使ったマインドコントロール装置である。そして16号の映像内の鍛冶シーン。つまり人類を神に逆らえないよう(リンゴでコントロールできるよう)作り変えたということである。 アダムとイブの走る姿はアサシンを連想させる。アサシンの能力は血(遺伝)によるものである。つまり、アダムとイブはアサシンの祖先であり、人類の祖先ではない可能性がある。 ---- 過去のコメントは[[こちら>http://www31.atwiki.jp/assassin2/pages/62.html]] #pcomment(,20,reply) ----
&bold(){小ネタ} このページはアサクリ2の設定や物語・人物関係などを検証・考察するものです。 はげしいネタバレを含みます。 削除などする場合は、コメントアウトで理由を書くなど、他編集者への配慮をしましょう。 #contents ---- *エツィオの時代 (14xx年) アニムスで体験する世界の検証です ***弟が羽根に託したもの ゲーム中では隠しアイテム・マント獲得フラグに過ぎないが、生まれつきの虚弱体質で12歳を迎える頃にはねたきり生活になってしまった彼の「鳥のように自由に飛びたい」という気持ちの表れかもしれない。 ***医師のマスク 16世紀、フランス人医師シャルル・ド・ロルムにより考案された。ヴェネツィアで広く蔓延したペストの患者と向き合うため、くちばしには薬草などが詰めてあり(防臭、消毒)、これで感染を防げると考えられていた。実際そんなことないらしいが。 ちなみに本作に登場する医者たちは鉛入りのザクロを健康食品と謳って販売しているが、当然のことながら鉛は有毒物質で、実際に本作と同時期の現実の西洋では鉛中毒のような症状で死亡した人々についての文献や、貴族が愛用した鉛のワイングラス等も残されている。古代ローマでもそうであったように一種の「鉛ブーム」だったようだ。 ***パッツィ家の陰謀 実際にあった出来事。メディチ兄弟が襲われ、弟ジュリアーノが死亡すること、市民がメディチ支持で団結すること(ゲーム中では「メディチ!メディチ!」の歓声)などは史実に沿っているが、黒幕はゲーム独自の設定。もっとも、教皇はパッツィ支持だったので、想像を広げれば……? ジュリアーノの死因は後の発掘調査で「鈍器によると思われる頭部の損傷」。またパッツィ家の刺客ベルナルドは絞首刑に処され一週間さらしものにされたが(これは犯罪を戒める中世からの慣習であり、かのムッソリーニの遺体も逆さ釣りでさらしものにされた)、その様子は鏡文字を使う前の若きレオナルド・ダ=ヴィンチによるスケッチとして現在に伝わる。 参考:(注意!レオナルドによる絞首刑スケッチが掲載されています)  http://en.wikipedia.org/wiki/Pazzi#The_conspiracy ***カテリーナ・スフォルツァ 夫ジローラモ・リアリオ・デッラ・ローヴェレの死後実家スフォルツァ家の支援を受けながらイーモラとフォルリを統治した女傑。城を包囲され子供を人質に取られ投降を迫られたとき、城壁の上に上がるやドレスをたくしあげ大股を開いて「殺さば殺せ、子供のひとりやふたり、ここからいくらでも出てくるものよ」と啖呵を切った伝説が残る。 -史実ではパッツイ家の陰謀で弟ジュリアーノを暗殺されたロレンツォ・デ・メディチがその報復として彼女の夫ジローラモに刺客を送ったとされる(彼女の出演がきまったのはこの因縁による)。 -毅然と強気は横暴と傲慢に通じ、のち宮廷に招いた愛人との再婚に反発した領民と僧侶に弾圧を加え、領内は血の洗礼にまみれた。 -1499年、チェーザレ・ボルジア(ロドリゴ・ボルジアの実子である)に攻められイーモラ・フォルリ陥落の後ローマに移送され、幽閉先の僧院で一生を終えた。 ***ロドリゴ・ボルジア 後の教皇アレクサンデル6世。世界史で習う「教皇子午線」の教皇とはこの人。史実でも数多くの陰謀を巡らせた男だが、テンプル騎士団云々は当然ながらこのゲームでの創作。 ローマ・カトリックおよびヴァチカンの公式見解では、アレクサンデル6世の存在は彼らの汚点となっている(私欲・世俗にまみれた生臭坊主)。ただし評価されていない訳ではない。 おおやけには病死という事になっているが、その遺体は薬物中毒による全身の変色と膨張がみとめられ暗殺された可能性も否定できない。ちなみに礼拝堂で唱えているのはニケーア・コンスタンティノープル信経というもの。 参考図書:  フランソワーズ・サガン「ボルジア家の黄金の血」  塩野七生「チェーザレ・ボルジア あるいは優雅なる冷酷」 ***メディチ家 ロレンツォ・デ・メディチの祖父は銀行業で築いた莫大な富を背景に実権を握り「国家の父」とまで言われたコジモ・デ・メディチ。ロレンツォの死後、経済的には斜陽を迎えるが、政治的にはどんどん上がっていく。ボルジアの三代後の教皇がロレンツォの息子で贖宥状(免罪符)で有名なレオ10世、そのまた二代後がジュリアーノ・デ・メディチの息子でローマ劫掠でひどいめにあったことで有名なクレメンス7世。一介の商人にすぎなかった一族が教皇を出し、その後はトスカーナ大公にまでなる。 ちなみに美食の国・フランスにナイフとフォークを持ち込んだのは、1533年にフランス・アンリ二世のもとへ輿入れしたカトリーヌ・ド・メディシス (1519-1589) 。当時のフランスでは王族でも料理を手づかみで食するのが普通、ショックを受けたカトリーヌは実家へナイフとフォークをおくるよう求めフランスの王宮にエレガントなテーブルマナーをもたらした。 参考図書: 塩野七生「わが友マキアヴェッリ フィレンツェ存亡」 ***ヴェネツィア共和国 東アジアやイスラム諸国とヨーロッパの中継貿易を一手に握り、ゲーム中の時代はヴェネツィア共和国の最盛期である。その後、大航海時代に入り西欧諸国が直接アジアとの貿易をはじめると経済的地位が下落し、オスマン・トルコの勢力伸長で領土も削り取られていく。それでも18世紀末にナポレオンに降伏するまで粘りに粘った。 参考図書: 塩野七生「海の都の物語 ヴェネツィア共和国の一千年」 ---- *デズモンドの時代 (2012年) デズモンド・マイルスと彼に関わる人物・事象の検証です ***日付 一作目のメールの日付は、2012年9月3日-7日。二作目もそれからあまり日にちは経っていないと思われる。 (ネタバレ注意) #region -アブスターゴ社の人工衛星の打ち上げ予定日は同年12月21日。 -当初打ち上げに使うはずだったPoE#2が事故で失われ(DIA - デンバー国際空港事件)、代わりに「人心の掌握」「未来の予見」能力を持つPoE#3(アルタイルがその生涯を終えるまで手元で保管した「エデンの果実」)の場所を探すためにデズモンドをアニムスに入れていた。 #endregion ***ルーシー 前作では大学時代の研究論文でアニムスの基本理論をとなえた事でアブスターゴ(テンプル騎士団)に目をつけられ何も知らぬまま彼らの陰謀に巻き込まれ、その後アサシン教団との接触で「協力者」となった…という設定だった。 今作では「生まれついてのアサシンの一族」で14歳の時にアサシン訓練施設から逃げ出したきり身体がなまっているデズモンドとは比べ物にならないほどの行動力と格闘センスを見せ付けている(それでも彼女によれば「まともに戦えるアサシンはあなた(アルタイルとエツィオの格闘技術をアニムスで植え付けられるデズモンド)以外倒れてしまった」とのこと)。 アサシンの能力は血(遺伝)によるものであるため、そこがアサシン(デズモンド)と協力者(ルーシー達)との最大の違いとなっている。 ※前作のリファレンスガイドにおいて、ルーシーの素性はなぜか「一切不明」と紹介されており、前作でルーシーがデズモンドに語った経緯そのものが、あくまで表面上のものである可能性がある。 ***無数のアニムス 今作冒頭の、アブスターゴ社からの脱走シーンで登場したたくさんのアニムス。直接アサシンだけでなく、その周囲の人々などの子孫をも使ってエデンの果実探しを行うためのものかもしれない。ルーシーに詳細を聞こうとするものの、「今はだめ、後で説明するから!」といって説明しない例のパターン。 次作で間接的に説明が為された。簡単に言うと、テンプル騎士団の暗殺者を育てるための訓練を行うアニムスのシステム。 Assasin's Creed:Brotherhoodのオンライン対戦は、このシステムでの出来事、ということになっている。 ***「最後のアサシン」と「アサシンの一族」 実戦経験のある現代のアサシン達は前作アブスターゴ社本社でのデズモンド救出作戦で全滅しており、ルーシー達「アサシンの協力者」たちしか遺されていない。そのため、アニムスの副作用で先祖の能力を己のものとする技術を改良し、安全に「伝説のアサシン」や「最強のアサシン」と呼ばれたアルタイルやエツィオの戦闘能力をデズモンドに会得させようとしているのがアサシンクリードIIにおけるルーシー達の目的。 しかし… ---- *ネタバレ ***被験体16号が残したシンボルの意味 [[シンボルネタバレ]]を参照。 ***アウディトーレ家の祖は?アウダは? アウディトーレ家の地下墓所に遺された石碑を読めばその歴史が伺える。地中海貿易の水夫として欧州・中東を行き来する航路をメインに水面下でアサシン家業もこなしていたようだ。 -アルタイルと実際に結ばれたのは、前作でサブレの影武者を演じた女性テンプル騎士・マリア。アルタイルに「まだ見つからないのか」と後輩アサシンが語っていた「アウダ」は「テンプル教団に囚われ殺害」されていたことが2の写本で明かされた。 -DS版(日本未発売)では聖遺物のひとつ聖杯そのものを成す存在とされアルタイルとのロマンスを巡る物語も展開されたが、最終的にアウダは彼の元を去り己の使命を果たすべく旅立ってゆく(なおDS版・「リネージ」ともにゲーム本編と食い違う部分が多く、必ずしもアサクリワールドを一本道でつなぐ設定ではない。iPhone版ではマシャフ砦の名前すら異なっている)。 ***エツィオの母・マリアが口をきかなくなったのは? 幸せな家庭が一瞬にして地獄に突き落とされたことで精神崩壊を起こした。 なおマリアとクラウディアが番兵に連行されなかったのは舞台となった15世紀のヨーロッパで男手を失った貴族女性の末路を考えると良い(データベースでも語られているが、家庭に入る以外の道は尼僧となって修道院に入るか娼婦に身を落とすしかなかった。江戸時代中後期における高級花魁の大半が身売りされた落ちぶれ武家娘だったようなものである)。 単身ヴィラからフィレンツェへ流れつき、メディチ家との交流と庇護のもと一代で銀行家・貴族として財を成したジョヴァンニが異教徒の犯罪者であるアサシンだと聞かされたショックもあっただろう(「リネージ」でアサシンとして出撃するジョヴァンニをマリアが見送るシーンがあるので可能性は低いが)。 当時のイタリアにおけるローマン・カトリックの存在と力は絶大で、洗礼と家名を与えられぬ非嫡出子(作中ではレオナルド・ダ=ヴィンチなど)や「神によって作られしアダムとイヴの子ら」であるキリスト教徒以外の存在は人間とすら認められなかった。 #region -エンターブレイン「アサシンクリード・アサシンクリードII設定資料集」において、精神崩壊を起こした理由として「それ以上の事をされた」設定があった事をアサシンクリード2歴史考証外部担当マルチェロ・シモネッタ氏(カテリーナ・スフォルツァの書記官を勤めていたチッコ・シモネッタの子孫)が明かしている。 →夫・息子の逮捕に抵抗し暴行を受けた。 -アサシンクリードII ブラザーフッド劇中における死亡年は1504年・ローマでなくなった(享年70歳)。「長年患っていた病」が死因とされる。 #endregion ***クラウディア・アウディトーレのその後 婚約していた彼氏ドゥーチョは不実だったわ(もっともドゥーチョにいわせると「彼女との婚約は解消済」だったが)父と兄弟たちをうしなってからしばらくはパニック症状に泣き崩れながらも母を支えていたクラウディアだが、後に「フィレンツェに帰りたいわ」「兄さんを手伝え、って伯父様にヴィラの帳簿管理を命じられたわ」「(悲劇のお姫さまか、とエツィオにからかわれ)誰のせいよ」とさんざん兄に悪態をつくようになった。その豹変に驚いたプレイヤーも多いだろうが、データベースを見てわかる通り、これは気に入らない男相手に鉄拳を食らわす勝ち気な性格がヴィラでの生活に慣れて戻っただけである。 ***結局エデンの果実ってなんなのさ? ひとならざるもの(かつて来たりし者)の手でつくられた、アーティファクト全般を指す。 リンゴもそのひとつ。混乱している人が多いようだが、デズモンドの時代ではアブスターゴ社(テンプル騎士団)の手にあり、ヴィドックの端末が受信しているメールおよびゴミ箱メールを読む範囲では各地の地域紛争・アフリカ大陸の崩壊に繋がる事象は全てアブスターゴ社関係者によるエデンの果実を利用した「実験」によって引き起こされた。 また、かつての偉人や権力者もリンゴを利用していた事が作中や隠された真実で示唆されており、アダムとイヴが手に持っていた事や隠された真実内の画像からも、はるか昔から使われていた事がわかる。 +リンゴは複数個存在し能力もそれぞれ違う?JFK暗殺では2つが使用され、幽霊を出現させ大衆を幻惑させたり、運転手を操りJFKの持つリンゴを回収している。 人工衛星打ち上げに使うのはPE#3でなければならないのもその理由として考えられる。 +アブスターゴ社ことテンプル騎士団が確保してるリンゴの数は隠された真実内で触れられてるのは月から持ち帰った1個だけ。JFKから奪取したはずのPE#3は現在所有しておらず、なぜアニムスで探すのかも不明。過去、リンゴは他に2個あったがアサシンの介入で破壊か奪取済み(杖も破壊済み)。 +リンゴ以外も剣と聖骸布の3つしか騎士団が所持してるのは出てきてない。被験者16号の提示したパスワードのうち最後のアーティファクトとなる聖骸布がID66だから最低でも66個存在する。 ***写本の内容から察してアルタイルは生きている? +日本語版のあいまいさと翻訳ミスから来る誤解。英語版でもそれほどハッキリ記述はされていないが、少なくともアルタイルが師の轍を踏む事は生涯を通じてなかった(1以降の彼の人生は教団の発展と誘惑との戦いであった)。 +写本によれば「短時間かつ意識を集中させれば誘惑の副作用にとらわれることなくリンゴの使用は可能」。その効能は「未来の予見」。新素材を用いたアサシンブレードの改良には未知の新素材が使われていたが、アルタイルは「その出所は絶対に知られるわけにいかない」と暗にリンゴを使った未来の予見から得た事を告白している。 +写本30で死を間近に迎えたアルタイルが己の人生をふり返り「善行を積もうと悪事を働こうと、死すればすべては無にかえる。たとえ誘惑に負けリンゴを使い砦を意のままに操ったとしても」とその弱った心を吐露しているのは確か。 ***結局ミネルヴァってなんなの? +原初の世界での神(かつて来たりしもの?)。ギリシャ神話ではアテナと呼ばれるローマの神と同じ存在かどうかは不明。宝物庫で、同じような施設(神殿)を探せとデズモンドに教えてくれる優しいおばちゃん。エツィオに対してはほぼシカト。そして隠された真実の背景を教えてくれる人。カメラ目線で話し、かつ「エツィオの先にいる者に話している」ので、完全にデズモンド(すなわちプレイヤー)に向けて話しているのは明白。 +人類は彼女たちを「恐れていた」。彼女たちは人類と比べて「進みすぎていた」。「人類と我々の間で争いが起きた」「人類の数は彼女たちより圧倒的に多かった」「地上の争いに目を向けて空(太陽)の危機に目を向けず人類も神も滅亡しかけた」「それを乗り越えるために人類を私たちに似せて作った」「争いに背を向けた人々が神々の存在を残そうと宝物庫のような施設を作った」⇒「それらを探しなさい、デズモンドちゃん」という感じ。 +ただし、隠された真実の内容を加味すると以下の解釈ができる。 「人類を私たちに似せて作った」という説明に対し、リンゴは人間の使用されていない神経伝達物質を使ったマインドコントロール装置である。そして16号の映像内の鍛冶シーン。つまり人類を神に逆らえないよう(リンゴでコントロールできるよう)作り変えたということである。 アダムとイブの走る姿はアサシンを連想させる。アサシンの能力は血(遺伝)によるものである。つまり、アダムとイブはアサシンの祖先であり、人類の祖先ではない可能性がある。 後のオデッセイにて、イブは神(かつて来たりし者たち)と人間のハーフであることが判明 ---- 過去のコメントは[[こちら>http://www31.atwiki.jp/assassin2/pages/62.html]] #pcomment(,20,reply) ----

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