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216 - (2007/05/06 (日) 11:50:34) の編集履歴(バックアップ)


216 名前:>>215 いただきました[sage] 投稿日:2007/04/14(土) 23:59:15 ID:dtZTRQkQ
「ゆかり先生にまかせといて大丈夫なのかよ」
神楽は泥酔したにゃも先生が心配なようだった。
私たちにとっては体育の担当、というよりはゆかりちゃんの友達という感覚だが、神楽は違う。
一年のときの担任な上に、水泳部の顧問だ。
親しいというよりは慕っている・・・ように見えた。
そんな先生があの状態だ。心配するのも無理はない。
よし、少し様子を見てきてやるか。
「見に行ってみようか」
私が立ち上がると神楽もあわてて付いてきた。
「私も行きてー!もうちょっとエロ話聞けるかもしんないしな!」
夜だと言うのにテンションの高い智が言う。
それを聞いて神楽がたじろいだ。
さっきの話のときも少し引いていたし、そういう話には弱いのかもしれない。
ちょっと確かめてみようかな。
「神楽、行かないのか?さっきの続き、気になるだろう」
わざと悪戯っぽく言ってみる。
「そ、そんなに大勢で行かなくてもいいだろ!ともとよみが行けば十分だよ!」
神楽は顔を赤らめて榊の隣に座り込んでしまった。
やっぱり、そのへんの話はかなり弱いらしい。
何かぶつぶつ言いながら榊にくっついている。
恥ずかしくていたたまれないのか、味方が欲しいのか。
なんにせよ、こういう事に関しては神楽が一番女の子っぽいのかもしれない。
「よみー、早くしろよー」
ドアを開けつつともが呼んでいる。
「ああ、悪い悪い」
私はにゃも先生の介抱と・・・話の続きのために智と二人で階段を上っていった。

217 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/04/15(日) 00:00:18 ID:dtZTRQkQ
「にゃもちゃん意外とすごいんだなー」
階段を上りながら智が独り言のようにつぶやく。
私も同じ考えだ。
「大人ならあれぐらいは普通なんじゃないかな・・・わかんないけど」
こういうときに大人ぶりたいのは山々なのだが、今回ばかりは参考がないのでわからない。
「お、よみさん興奮しとりますかにゃ?ムラムラしてきたか?」
「何ぃ?お前だって興味津々のくせにー」
私達は顔を見あわせて笑った。

218 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/04/15(日) 00:00:57 ID:d1MAKffZ
先生たちの部屋は階段を上がってすぐ左だ。
幸い、私たちの来る途中、転んだり吐いたりした形跡は無かった。
一応、部屋にはたどり着いたようである。
見ると、ドアは半開きの状態で、そこから明かりが漏れていた。
何気なく覗くと、ベッドが置いてある。
私たち六人は、一階の広い部屋に布団を敷いて寝ている。
二階は洋間なのだろうか、と思いながら部屋の反対側を見る。
そこにはもうひとつベッドが置いてあり、上にいるのは・・・。
・・・!!
私は思わずドアを閉めた。
奥までではなく、ガチャリと音がする直前で止めて手で押さえる。
「よみー、どうし・・・」
(しーっ!静かにしろ!)
智の口を左手で押さえる。
(なんなんだよー)
(いいか、絶対大声出すなよ。絶対だぞ。冷静にな・・・)
私は智に何度も念を押してドアを静かに開ける。
そこには折り重なった大人が二人いた。
その唇は、本人たちの体と同じように重なっている。
冷静になれ、と言ったが、私の頭の中は混乱していた。
どうやら智も同じようである。
驚きの声さえ上げず、口をあけている。
時折笑い声ともあえぎ声ともとれるような音が聞こえ、ベッドが揺れた。
私たち二人は、かなりの時間その光景に見入っていた。

219 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/04/15(日) 00:02:38 ID:dtZTRQkQ
二人の唇が離れ、にゃも先生が体を起こした。
はっと我に返り、私はドアを閉める。
(よ、よみ、あれはどういうことだよ!)
(知らん!私に聞くな!)
本当にわからない。
にゃも先生がエロいのはともかく、この状況は全く理解できない。
さっきの話にもこんな内容は無かった。
というか、あったら部屋なんか覗いていないが。
・・・しかし、二人は非常に楽しそうに見えた。
とくににゃも先生は幸せを噛締めているような、そんな笑顔だった。
ゆかり先生は顔は見えなかったが、体をくねらせ、じゃれているように見えた。
いったい今のは何だったんだろうか・・・。
何か、胸に湧き上がるものがある。
(よみ・・・)
智が私の服のすそをくいくいと引っ張ってくる。
(ゆかりちゃんとにゃもちゃん、楽しそうだったよ)
顔が真っ赤だ。
おそらく私も真っ赤だろう。耳が熱いのがわかる。
(ああ、そんな感じがした)
いつの間にか私の手は、私を引っ張る智の手に重なっていた。
体も顔も真っ赤なのに、智の手はひんやりと冷たく心地よかった。
なんだろうか。この気持ちは。
智も同じような感覚なのだろうか。
彼女の瞳は潤み、口は少し開いている。
(よみ)
智の手にきゅっと力が入った。
私もそれを握り返す。
気付いたときには、二人は先生たちの向かいの部屋へと足を進めていた。

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