概要
九州地方南部の一部に江戸時代まで生息したとされる毒蜂。
大正期までには絶滅したとされる。
生態
極めて高い毒性をもち三度刺された場合の致死率は脅威の100%だった。
集団で飛来するという性質をもっていたという。
首領蜂対策
地域住民はこの毒蜂の襲撃を回避するために川原で礫を投げてそれを回避する練習をした。
しかし練習に過度の熱が入りすぎて投げられる礫の数は次第に途方もないものになっていき、
蜂の対策というよりも反射神経を競いあうという本末転倒なものに変化してしまった。
競技化
昭和初期には沢村秀太という礫回避の達人が登場し「反射神経といえば秀太」と言われるほどの記録を打ち立てた。
現代でもコンピューターゲームなどで反射神経を競い合う者たちを「シューター」呼ぶのはこれに由来する。
ゲームの多くが3回撃墜でゲームオーバーとされるのは毒蜂に三度刺されることを意味するという説もある。
コンピューターゲームとしての首領蜂
1995年ケイブが「首領蜂」の名前を冠する弾幕シューティングゲームを発表。
このゲームはたちまち人々の反射神経欲を刺激して人気を博しコアな「シューター」を多数生み出した。
絶滅した首領蜂を参考にしたデザインの敵が登場するなど原点回帰を意識した内容になっている。
ゲームセンターで高得点を弾きだした「シューター」の中には実際の礫回避競技の経験者も多いとされる。
現在の反射神経事情
その後も数々の弾幕シューティングが作られてストイックな「シューター」たちは反射神経を競い合っている。
1997年のビートマニアの発売以降は音ゲーで反射神経を競う集団も現れた。こちらは「シューター」とは呼ばれない。
沢村賞
2000年には沢村秀太の功績と栄誉にちなんで「沢村秀太賞」が設立され毎年の最優秀シューターが選出されるようになった。
なお沢村秀太自身は戦時の徴兵で南方で戦死しており、その経緯などがプロ野球における「沢村栄治賞」と似通っており、
ややこしいであるとかパクりではないのかなどという批判もあるが、何ら根拠のあるものではないと退けられている。
『反射神経全史』(民明書房刊)より
最終更新:2012年01月23日 16:56