- 20世紀少年 /浦沢直樹
- ベルセルク /三浦建太郎
- 岸和田博士の科学的愛情 /トニーたけざき
- クマのプー太郎 /中川いさみ
- あずみ /小山ゆう
- DETH NOTE /大場つぐみ、小畑健
- 悪魔君千年王国 /水木しげる
- 寄生獣 /岩明均
- カムイ伝 /白土三平
- まんが道 /藤子不二雄A
- 自虐の詩 /業田良家
20世紀少年/浦沢直樹
私はこの作者(浦沢直樹)より若干若いと思いますが、1970年大阪万博の時の生まれです。実際この漫画のように30年以上前の記憶を思い出すなんて不可能な事だと思います。この漫画を読みながら自分の小学5年生時の記憶をさかのぼる時があるのですが、ほとんど出てきません。小学校の6年の時の同級生全ての名前と顔すら一致しない人がほとんどだと思います。小学校の時に転校して行った生徒なら、なおさら覚えていない人が多いでしょう。
最近昭和ノスタルジーが私のブームです。音楽も昭和のフォークを聞く事が多いです。夕日の3丁目よりはノスタルジーは少ないかもしれませんが、20世紀少年もまた昭和を多く感じる事のできる作品です。
作者のこの作品の特徴で最もすばらしいのは構成だと思います。単行本2巻くらいの時に出した伏線が10巻くらいで説明されるという読者泣かせの展開があります。連載で見ていたら、きっと判らないと思いました。キャラの立て方や説明しすぎない所はさすがプロ!と思わせます。
他にもすごい所は主人公クラスの人が誰一人死なないんです。(ドンキーは死ぬか)普通は思い入れのある人を殺してドラマチックに展開するものなんですが、逆に言えばそんな手口を使わなくてもドラマチックに展開できるんです。信じられないうまさです。
私はこの作者(浦沢直樹)より若干若いと思いますが、1970年大阪万博の時の生まれです。実際この漫画のように30年以上前の記憶を思い出すなんて不可能な事だと思います。この漫画を読みながら自分の小学5年生時の記憶をさかのぼる時があるのですが、ほとんど出てきません。小学校の6年の時の同級生全ての名前と顔すら一致しない人がほとんどだと思います。小学校の時に転校して行った生徒なら、なおさら覚えていない人が多いでしょう。
最近昭和ノスタルジーが私のブームです。音楽も昭和のフォークを聞く事が多いです。夕日の3丁目よりはノスタルジーは少ないかもしれませんが、20世紀少年もまた昭和を多く感じる事のできる作品です。
作者のこの作品の特徴で最もすばらしいのは構成だと思います。単行本2巻くらいの時に出した伏線が10巻くらいで説明されるという読者泣かせの展開があります。連載で見ていたら、きっと判らないと思いました。キャラの立て方や説明しすぎない所はさすがプロ!と思わせます。
他にもすごい所は主人公クラスの人が誰一人死なないんです。(ドンキーは死ぬか)普通は思い入れのある人を殺してドラマチックに展開するものなんですが、逆に言えばそんな手口を使わなくてもドラマチックに展開できるんです。信じられないうまさです。
私がしいて作者の欠点を言わせてもらうと、キャラの人間味というか~温かみというか・・・ベルセルクにはそれが感じられますが、浦沢直樹のキャラには感じられないんです。感動して涙を流してる自分が居るんだけど、説明が難しいんですけど・・・キャラがきれい過ぎて・・・きっと浦沢直樹の作品には下ネタが無いせいだと思います。特にこの作品は。人間は排泄もすれば性交もする。だから人間なんだと・・・だから自分と同じ人間なんだと作中のキャラに入れ込む事ができるんですが・・・。
しかしその反面、この作品には崇高さ、気品さが漂います。上に上げた欠点なんかはどうでもいいくらい、この作品はすばらしいです。
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しかしその反面、この作品には崇高さ、気品さが漂います。上に上げた欠点なんかはどうでもいいくらい、この作品はすばらしいです。
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ベルセルク /三浦建太郎
20世紀少年が「陽」ならこの作品は「陰」です。この人生、生きていて何が楽しいのか。人は生きる為にここまで苦労しなければならないのか。この作品にはリアルの人生を生きるよりよっぽど辛く困難に立ち向かう人たちが多く出てきます。力が弱いものは死んでいく、人間社会では、ふと忘れがちな自然の中では当たり前の原則がこの作品にはあります。
極限までサディスティックに尖った暴力シーン、絶望名的なまでに迫り来る大量のモノノケ、神なのか悪魔なのか判らない絶対的存在、これらが主人公たちの「生」を感じさせ、人間の奥底までの恐怖と混乱が読み手に伝わってくる。
肉の焼ける臭い、地面や草の臭い、人の汗や息の臭いまで感じられる、それは圧倒的な絵の力だ。画面いっぱいにはみ出すくらいに描かれた大量のモノノケ、広場を埋め尽くす難民、描かなければリアルでは無いと作者は感じているのだろう。それが、臭うまでに至る原因になっている。
20世紀少年が「陽」ならこの作品は「陰」です。この人生、生きていて何が楽しいのか。人は生きる為にここまで苦労しなければならないのか。この作品にはリアルの人生を生きるよりよっぽど辛く困難に立ち向かう人たちが多く出てきます。力が弱いものは死んでいく、人間社会では、ふと忘れがちな自然の中では当たり前の原則がこの作品にはあります。
極限までサディスティックに尖った暴力シーン、絶望名的なまでに迫り来る大量のモノノケ、神なのか悪魔なのか判らない絶対的存在、これらが主人公たちの「生」を感じさせ、人間の奥底までの恐怖と混乱が読み手に伝わってくる。
肉の焼ける臭い、地面や草の臭い、人の汗や息の臭いまで感じられる、それは圧倒的な絵の力だ。画面いっぱいにはみ出すくらいに描かれた大量のモノノケ、広場を埋め尽くす難民、描かなければリアルでは無いと作者は感じているのだろう。それが、臭うまでに至る原因になっている。
ファンタジーとは、こういうことだよ!怖いとは、いっそ死んでしまいたいとは、絶望とは、生命が死ぬとは、人間とはこういうものだよ!・・・と作者は言いたいのだろう。
お前らが描いているファンタジーとはなんて軽いんだ、人が死ぬという事、人が生き抜く事とは、このくらい重みのある事なんだ。
お前らが描いているファンタジーとはなんて軽いんだ、人が死ぬという事、人が生き抜く事とは、このくらい重みのある事なんだ。
自虐の詩 /業田良家
こんなに下手な絵なのに泣ける、4コマ漫画なのにストーリー、暴力的なのに愛がある。
キレイな少女漫画で愛を語るのもいいが、この下手な絵で愛を語っています。しかし、映画やドラマに出てくる俳優ならともかく、・・・いや、さらに下の下の人間を最後には美しく思えるほどに描ききるこの作品は歴史に残る名作です。
特に主人公幸子と隈元さん(この字だった?)の友情には感銘を受けました。脇役の人生もドラマチックに描かれていて、幸子の父親や隣のバーさんなど物語前後の人生まで想像させられます。
この作品には特に注釈を入れる必要が無いくらい完結していると思います。
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こんなに下手な絵なのに泣ける、4コマ漫画なのにストーリー、暴力的なのに愛がある。
キレイな少女漫画で愛を語るのもいいが、この下手な絵で愛を語っています。しかし、映画やドラマに出てくる俳優ならともかく、・・・いや、さらに下の下の人間を最後には美しく思えるほどに描ききるこの作品は歴史に残る名作です。
特に主人公幸子と隈元さん(この字だった?)の友情には感銘を受けました。脇役の人生もドラマチックに描かれていて、幸子の父親や隣のバーさんなど物語前後の人生まで想像させられます。
この作品には特に注釈を入れる必要が無いくらい完結していると思います。
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