「唯と稜(3) AYA ◆zh2yobq4zs」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

唯と稜(3) AYA ◆zh2yobq4zs - (2006/10/24 (火) 04:05:07) の1つ前との変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

*** 461 名前:AYA ◆zh2yobq4zs 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 01:55:21.59 k0Dhtbv/0 「行くぞ」 「…うん」  俺たちは学校帰り、ちょっと緊張しながら、とある店舗に入ろうとしている。  自動ドアが開く…。 「いらっしゃいま…あっ!」  本格的に混み始める前のファーストフード店。手の開いてる店員、というか、 バイト先の仲間に見つかり、予想以上に驚かれた。  それを表面で受け流し、俺たちはレジカウンターに向かう。 「本当に連れてきたのか、彼女」 「せっかくの非番だけど、売り上げの為に人を連れて来たんだよ」  まだ彼女と言われる事に抵抗が付いてないから、思わずそんな言葉が口を付いて しまう。ふと、気になって唯を盗み見してみるが、くすくす笑いながら、商品を 選んでいた。  あれから。学校内では余り変わって無いと思うが、学校外では少しずつ、俺たちの 間は変化していた。  一緒に手を繋いで歩く事も、度々起こるようになったし、唯を「彼女」と言われても、 すんなり肯定している。  以前より、もっと距離が近くなったと感じつつある。  俺自身は、もう同性ではなく、友達の関係にも戻れない、男と女といった感情が合う… いや、それより家族のような気持ちが近い。兄弟ではなくて。  あの時、妄想ですんなり唯と家庭を築いていたのも、原因かもしれない。  このまま一緒に過ごせたら、どんな未来が待っているのか、期待する気持ちの方が 大きい。唯も、それでいいと思ってくれるなら。俺はずっと守っていきたい。  それは、儚い夢なのだろうか。  これから先、何が起こるか分からない、でも、そんな未知の世界が続いていると 思っている、そんなまだ世間を知らない年だからだろうか。 *** 464 名前:AYA ◆zh2yobq4zs 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 02:03:45.25 k0Dhtbv/0  いつもの分かれ道。横断歩道を渡りきる唯を見終わると、俺は家の方向を向いた。  そうだ。言おうと思ってた事があった。  これから進路で忙しくなるから、バイトで入った金で、春休みにどこかへ遊びに 行こうと、誘おうと思ってたんだった。手伝いで行ってるだけだから、金が遊びで 全部消えても構わない。  泊りがけと言ったら、両方の親は怒るかもな。  でも泊まるなら、今の時期から検討しないと、予約なんて無理だ。 「唯…」  俺は振り返ると、変わりかけている信号機を見て、急いで横断歩道へ飛び出す。  次の瞬間。視線の先にあった唯が消え、目の前が真っ暗になった。 「…ちゃん!あっちゃん!」  どうしても、声は出せなくて、身体も動かせなかった。  辺りの音がだんだんと耳に入ってくる。唯の声は、はっきりと分かる。  どこから集まってきたのか、かなりの声が聞こえる中、もうすぐ救急車が到着する、と 遠くから聞こえてきた。  あぁ。もしかして俺、事故にあった、とか?  やっとの思いで目を開くと、泣いてる唯の顔が真上にあった。開いたのを見ると、 唯はぎゅっと俺の頭を抱きしめてきた。  人の前でこんな事をされて、恥ずかしいとかはなく、唯を悲しませてる事が、 悪いなと思った。  泣かせちゃってごめんな。  それにしても温かいな。抱きしめられているのは、頭部だけのはずなんだけどな。  唯の温もりは、俺にとって幸せと同じだった。このままずっと一緒に居たい。  そう思いながら。俺は再び、目を閉じた。 *** 468 名前:AYA ◆zh2yobq4zs 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 02:18:01.95 k0Dhtbv/0  どことも言えない世界の中で、俺は名を呼ばれた。 「あっちゃん」と。  こっちか?と、声のする方を向いた途端。  俺は、再び目を開ける事が出来た。白い世界が色んな色を帯び始め、それが家族と 他の人だと分かり始めた。  そして、病院のベットの上で寝かされている、と言う事も。  だんだんと聴力も戻ってくる。知ってる声と知らない声が聞こえる。  口を塞いでいた何かが外され、新たに何かを口元にかぶせられた。 「稜!良かった…本当に、良かった…」  枕元にいる、お袋の泣き声が聞こえる。その奥で顔をゆがませている親父も見える。 その反対側には、兄貴も居た。  脳裏に残っていた言葉を、俺はか細く吐き出す。 「ごめんな…」 「何を謝ってるの!」  再びお袋は泣き出していた。  そんな家族の様子を見ながら、この言葉は唯に言おうと思ってた、その事を思い出す。  不幸者だな、俺。これだけ家族みんなに思われてるのに、ここに居ない唯の事を 考えてるなんて。  それから俺の体は、気が付くと眠りに入り、目が覚めてもすぐに、まただるくなって 眠る、といった事を数回繰り返した。  回数を追うごとに身体は回復し、今日やっと、あの時の状況を把握した。  周りを確認せず、横断歩道に飛び出した俺は、曲がってきた軽トラと接触したらしい。  曲がる過程で、車の速度が落ちていた事。車の角に当たった衝撃で歩道に飛ばされた為、 内臓損傷のようなひどい怪我はして無い事。でも、とっさに右腕が出たようで、おかげで 右腕を骨折している事。頭もぶつけており、その時に切った傷を縫う手術をした事。また、 脳の活動の様子を、しばらく様子見る必要がある事。  状況は、酷いんだか酷くないんだか分からないけど、利き腕が動かせないのは、とにかく 不自由だった。 *** 469 名前:AYA ◆zh2yobq4zs 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 02:20:45.07 k0Dhtbv/0 「唯ちゃんから連絡が来た時には、ほんと、なんと言っていいのか分かんなくなったわ」  お袋はあの時を思い出したのか、涙ぐんだ声で続ける。 「…唯は」  そう。俺は手術後だからか、集中治療室に入れられてるようだが、唯が来たとかは、 何も聞いてない。 「唯ちゃんは…」  そう言うと、言葉を濁したお袋。  病人に、不安を与えるなよ…と、心の中で、弱々しくつっこむ。 「稜の手術中に血液が必要と分かって、唯ちゃんが差し出してくれたの」  …。今、なんて?貧血起こしやすい唯からの採取って、まずいんじゃないのか?  以前、同じ血液型と分かった時に、何かあったらあっちゃんにあげれるね、と言われ、 あげるなら俺からだ、と話した事を思い出す。 「でも唯ちゃん、その後で貧血状態になっちゃって。そのまま入院してるのよ」 「入院?」 「話しでは、薬物投与して、今よりも体調を良くする為と聞いてるけど…きっと」  きっと、俺に血を分けてくれたからだ。 「ここの病院に入ってるわ。稜が目を覚ました日、直接伝えたら、とても喜んでた」 「そう…」  話が出来るようなら良かった。きっと、お互い良くなる。  夢の中で俺を呼んでたのは「あっちゃん」…確かに唯だった。  身体の中で流れてる唯の血が、俺を起こしてくれたんだ。  早く唯の顔が見たい。礼を言わなくては。  逢いたい人がいる。きっとその人も、俺に逢いたがっている。  それだけでも、俺は幸せだった。 *** 676 名前:AYA ◆zh2yobq4zs 投稿日:2006/10/18(水) 23:59:12.87 oScx801E0  病院に搬送されて数日後には、集中治療室から普通の病室に移された。自分の 中では何日立ったのか分からなかったが、そんなに立っはいなかった。  今の所、脳波に問題は見つからないし、術後の経過も良好らしい。  もう少し様子を見て、問題なければ、後は自宅で治す事も可能だという。  でも利き腕を折ってるから、ご飯を食べるのにも左手でスプーンを子供のように 持って食べる有様。今までと違う事が、どれだけ大変なのかを痛感した。  あとは治すだけ。ただ、ぼーっと過ごすだけ。  だから、動いても大丈夫と言われた時には、まっさきにとある部屋に向かった。  唯のいる病室前で、一旦、呼吸を整える。疲れたわけでは無い。さすがに、 女性だけの部屋に入るのは勇気がいる。 「失礼しまーす…」  恐る々々覗き込み、そして部屋に入る。4人部屋の一番右奥が唯の居る場所の はずだ。でも、そこは今、カーテンが引いてあるので、ベットの様子が見えない。  ドキドキしながら近づき、そーっとカーテンを開く。  良かった。横たわっているのは唯だ。寝ているのか目を閉じていた。  窓の近くで、隙間から入る光が、唯のおでこを横切っている。  俺は安心して中に入り込む。寝息を立てていたので、枕元にある椅子に腰掛けた。  と、同時にちょっと音が立ってしまって、唯のまぶたが開いてしまった。 「…あ…あっちゃん?」 「悪い。起こしちゃって」  唯は横を向き確認すると、俺の名を呼び、手を布団から出して俺を掴もうとして きた。誘われるまま、唯の手を握る。 「本物だ」  そう言って笑った。 「本物だよ」 「あっちゃんの夢見てたから。今も夢かと思った」  久し振りの再開、でももう何ヶ月もあってないような気になった。数日の事なのに。 *** 678 名前:AYA ◆zh2yobq4zs 本日のレス 投稿日:2006/10/19(木) 00:08:42.90 3hzCNH6n0  俺は手を離し立ち上がると、唯のおでこに自分のおでこを当てた。  不思議そうな表情を見ながら、俺は目を閉じた。  これまで、唯と過ごした日々が浮かぶ。  バイト先に連れて行ったり、正月の玄関で告白されたり、映画を観に行ったり、 そして唯の誕生日。  どんどん記憶はさかのぼる。  男同士だった時。一緒にゲームしたり、夏祭りに行ったり、一緒に高校に入った 時や、運動会の時…。  知り合ってから長い時間、同性の友達として過ごしてきた。  同じぐらい、これからも一緒に過ごして、いっぱい思い出作れるよな。 「ごめんな」  不注意で目の前で事故って、泣かせてごめんな。ゆっくり目を開くと、俺は呟いた。 「なんで?」  唯の視線と絡み合う。  そうか。言うべき言葉は、これじゃなかったんだ。  病院に連れ添ってくれて、身体が弱いのに血を分けてくれて…。 「ありがとう」  傍に居るだけで元気になれる、こんな俺を想ってくれて。  唯は微笑んでいた。  俺はゆっくり顔を近づける。唯も俺もまぶたを閉じる。  唇と唇が重なって。俺たちはしばらく、そのままお互いを感じあっていた。  俺は毎日、唯の病室に向かった。病室の人とも顔馴染みになって、また彼氏来たわよ、 と、茶化されるようになった。 「今度は僕が行くよ」  そう言われたけど、 「歩く事もリハビリになるし。それより、唯こそ無理だろ」 と言ったら、確かに、そう答えて、二人で笑ったりしていた。 *** 680 名前:AYA ◆zh2yobq4zs 本日のレス 投稿日:2006/10/19(木) 00:18:23.96 3hzCNH6n0  明日、唯は退院する。  昨日見舞いに来た時、こっそり「夜に来て」と時間まで指定されたので、疑問を抱き つつも、約束の時間、病室に向かった。  見舞いの人もいない、そろそろ院内が眠りに入る前の、どこかまったりした空気を 感じながら、病室にお邪魔する。 「来たぞ」  カーテンから覗くと、上体を起こして、掛け布団を膝掛け代わりにしながら、枕側に もたれて何かを読んでいた。声に反応して顔を上げると、本を閉じて傍のテーブルに置いた。 「今日ね、クラスの人の他に、あっちゃんの暮らすの人もお見舞いに来た」 「あぁ。俺の所にも、隣のクラスの奴が来た」  俺は椅子に腰掛けながら言う。 「今日に限って大勢で。なんでだろうね」  素で言う唯に、一瞬どうしようかと思ったが、本当の事を話す。 「俺の誕生日だったからな。みんなで「稜は男のままだー!」って言っててうるさかった」 「そっか。みんな、気になってたんだ」  くすくすと笑いながら話す唯の鈍感さに、思わず突っ込みを入れる。 「それ。俺の相手、唯だって言ってるような物だからな」 「え?」  唯は、俺の言葉に一瞬止まるが、 「あ…」 と続けると、頬を染めて、俯きながら掛け布団をぎゅっと握った。  多分、唯の病室に来てから、俺の所に寄ったんだろう。逆だと、男のままであれ、 女体化してた場合であれ、きっと居づらいに決まってる。  で、結局、俺は男のままだった。みんなの頭には、いつも一緒にいた唯とやったと いう結論が浮かんでいただろう。  まぁ本当の事だから、俺は気にしない。唯は…。 「嫌か?」  俺は思わず、問いかけていた。唯は、顔をちょっとあげると、 「うぅん」 そう言い、照れ笑いをしていた。 *** 681 名前:AYA ◆zh2yobq4zs 本日のレス 投稿日:2006/10/19(木) 00:27:37.20 3hzCNH6n0  ドアの閉まる音がして、俺はカーテンから病室内を覗いた。 「今のは、きっとお隣のお姉さんが出て行ったんじゃない?」  背中から言われた通り、どのベットにも今は人が居なかった。 「この時間になると電話をしに行くの。1時間ぐらい戻らないんだ」 「へー」  俺はカーテンを戻して、唯の方を向く。 「入り口の人は、昨日退院したでしょ?その反対のおばさんは、この時間リハビリで 1時間半ぐらい居ないの」 「じゃぁ、今は唯だけなんだ」 「うん。二人っきり…」  唯は、ぎゅっと掛け布団を握り締めると、言葉を続けた。 「ねぇ…あっちゃん…」 「ん?」 「今日はあっちゃんの誕生日なのに、プレゼントとか用意出来ないんだ」  そりゃ入院してればそうだろう。そんな事、気にしなくていい…そう言おうとしたら、 思いがけない言葉を聞いて、詰まらせてしまった。 「だから…。僕じゃダメ、かな?」 「…え?」  唯は上目遣いで、再度言う。 「誕生日プレゼント、僕じゃダメかな?」  その言葉の先、言いたい事は、一つだろう。 「ここで?」  縦に首を振る。  俺はおもむろに立ち上がると、唯の口を塞いだ。 「ん…」  唇から声が漏れる。口を離すと、 「唯がしたいだけなんだろ?」 そう言ってやる。違う、と言い、視線を逸らされた。 *** 682 名前:AYA ◆zh2yobq4zs 本日のレス 投稿日:2006/10/19(木) 00:32:03.11 3hzCNH6n0  ふと、さっきから掛け布団を握り締めてる事に違和感を感じて、俺は思い切り 捲り上げてみた。 「あっ…」 「唯…」  そこには、パジャマの下どころか、何も穿いてない下半身が現れた。 「やっぱり、唯がしたいだけじゃないか」 「違うもん!」  顔を真っ赤にしながら弁解している。 「嘘つき…でもさ。今日、このままってわけにはいかないだろ?」  危うく雰囲気に流される所だった。まさか、今日も中出しって訳にも。  それを聞くと、唯は近くのポーチから、ある包みを取り出した。 「それ…」 「またされた時、直接だったら困るから。こっそり持ってた」  どうやって手に入れたのかは分からないが、用意してない男がここにいるしな…と言うか、 まさか、病院で使う事になるとは、思わなかっただろうけど。 「ふぅーん」  俺は平静を装いながら、勢い良く唇を合わせた。  舌を入れようと試みるが、左手しか使えないので、なんとなくやりずらい。  すると、唯は両手を俺の頭に回してきた。ふわっと触られる感触と、唇から伝わる 柔らかさ、そしてくぐもった声が聞こえる。  口を離すと、 「じゃ、唯にしてもらおうかな」  顔を上気させて、ちょっと息を荒くしながら、首をかしげていた。  それを見ながら、俺はベットに上がる。唯は慌てて端に寄る。 「そっちじゃ落ちるだろ。俺をまたいで」  指示すると、素直に仰向けに横たわる俺の身体をまたぐ。 *** 685 名前:AYA ◆zh2yobq4zs 本日のレス 投稿日:2006/10/19(木) 00:48:19.22 3hzCNH6n0  指示すると、素直に仰向けに横たわる俺の身体をまたぐ。 「それじゃ、上着のボタン全部外して」  また素直に、俺の指示に従う。全部外すと、真っ白が肌が現れた。 「い、一応、全身拭いたから、綺麗だからね!」  真っ赤になりながら言う唯の言葉を聞きながら、俺は、 「すごい眺めだな…」 と、思わず言葉を漏らしていた。下半身は何もまとってないし。 「次は、身体倒して…俺の頭の横で、両肘付いて見て?」 「こ、こう?」  被さるように身体を倒す唯が、肘で固定をすると、俺の目の前には両胸があった。  俺は、唯の背中に手を回し、予告無く、胸にかぶりつく。 「…あんっ!」  いきなりの事でびっくりしたのか、大きめなあえぎ声が聞こえた。  俺はそのまま、むさぼり続けた。さっきの声が大きかったのを気にしたのか、口を 結んで、感じた声を出し続けている。  それじゃつまらないので、俺は左手を背中から外すと、股に這わせた。 「んはっ」  たまらず口を開く唯。一点を探り当てて、攻め始めると、 「…あっ…あっ…」 と、声を上げる。 「唯は、ここが気持ちいいんだ。もう濡れてるし」  そう言いながら、俺は、割れ目全体をこすり上げた。 「そんな事、言っちゃ嫌」  後ろから見たら、ものすごい光景が広がってるはずなのに。  俺は改めて、胸に口を付けると、乳首を甘噛みしてやる。 「んん…」  仰け反りそうになるのを必死で追いかけながら、執拗に指で攻める。  唯の中から分泌された液体が、指全体に広がって来たのを感じると、俺はそのまま、 指を入り口にあてがい、中に入れ始めた。 *** 167 名前:AYA ◆zh2yobq4zs 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 03:56:57.81 yIFtXa6D0  唯の体内に入り込む指は、ぬめる液を纏ながら、スムーズに進んでいく。 「んっ…」  それに感じて漏らした声を頭上に聞きながら、指は手の関節に突き当たり止まる。  そして。俺は思い切り、中をかき回し始めた。  頭上では、押さえ切れない声が、絶え間なく聞こえている。  反対に、足元ではくちゃくちゃという音が響いている。  そして。目の前では、唯の胸が激しく動いている。こういう動きを近距離で見る のは、かなり興奮する。  我を忘れて手を動かしていたら、んくっ、と言う声が聞こえ、胸が落ちてきて、 同時に、指がぎゅっと締め付けられた。窒息はしないが、ちょっとした恐怖を 味わった。  そして俺は、柔らかさに誘われて、胸に吸い付く。唯はぐっと耐えるような声の 後、胸から口を離すと、はぁーっと息を吐き、俺の髪を揺らした。  唯が身体を起こし始めたら、左胸の上部に、赤紫色の痕が出来上がっていた。 「これ、お願い」  うっかりしてた指を、慌てて抜いて。ゆっくりと、俺の腹辺りまで下がった唯に、 俺は四角い包みを手に取り渡す。 「うん…」  唯は、一緒に俺の手に触れると、何故かぱっと離し、包みは腹に落ちてきた。 「ご、ごめん」  慌てて拾い上げる。そうか。手がまだぬるぬるしているんだ。手を開けたり 閉めたりすると、確かにべたべたする。 「…何やってるの?」  ふと見ると、顔を赤くしたた唯がいた。 「って、唯のじゃんか」  言うと、ふてくされた様な表情をして、尚、ずるずる下がっていった。
*** 461 名前:AYA ◆zh2yobq4zs 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 01:55:21.59 k0Dhtbv/0 「行くぞ」 「…うん」  俺たちは学校帰り、ちょっと緊張しながら、とある店舗に入ろうとしている。  自動ドアが開く…。 「いらっしゃいま…あっ!」  本格的に混み始める前のファーストフード店。手の開いてる店員、というか、 バイト先の仲間に見つかり、予想以上に驚かれた。  それを表面で受け流し、俺たちはレジカウンターに向かう。 「本当に連れてきたのか、彼女」 「せっかくの非番だけど、売り上げの為に人を連れて来たんだよ」  まだ彼女と言われる事に抵抗が付いてないから、思わずそんな言葉が口を付いて しまう。ふと、気になって唯を盗み見してみるが、くすくす笑いながら、商品を 選んでいた。  あれから。学校内では余り変わって無いと思うが、学校外では少しずつ、俺たちの 間は変化していた。  一緒に手を繋いで歩く事も、度々起こるようになったし、唯を「彼女」と言われても、 すんなり肯定している。  以前より、もっと距離が近くなったと感じつつある。  俺自身は、もう同性ではなく、友達の関係にも戻れない、男と女といった感情が合う… いや、それより家族のような気持ちが近い。兄弟ではなくて。  あの時、妄想ですんなり唯と家庭を築いていたのも、原因かもしれない。  このまま一緒に過ごせたら、どんな未来が待っているのか、期待する気持ちの方が 大きい。唯も、それでいいと思ってくれるなら。俺はずっと守っていきたい。  それは、儚い夢なのだろうか。  これから先、何が起こるか分からない、でも、そんな未知の世界が続いていると 思っている、そんなまだ世間を知らない年だからだろうか。 *** 464 名前:AYA ◆zh2yobq4zs 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 02:03:45.25 k0Dhtbv/0  いつもの分かれ道。横断歩道を渡りきる唯を見終わると、俺は家の方向を向いた。  そうだ。言おうと思ってた事があった。  これから進路で忙しくなるから、バイトで入った金で、春休みにどこかへ遊びに 行こうと、誘おうと思ってたんだった。手伝いで行ってるだけだから、金が遊びで 全部消えても構わない。  泊りがけと言ったら、両方の親は怒るかもな。  でも泊まるなら、今の時期から検討しないと、予約なんて無理だ。 「唯…」  俺は振り返ると、変わりかけている信号機を見て、急いで横断歩道へ飛び出す。  次の瞬間。視線の先にあった唯が消え、目の前が真っ暗になった。 「…ちゃん!あっちゃん!」  どうしても、声は出せなくて、身体も動かせなかった。  辺りの音がだんだんと耳に入ってくる。唯の声は、はっきりと分かる。  どこから集まってきたのか、かなりの声が聞こえる中、もうすぐ救急車が到着する、と 遠くから聞こえてきた。  あぁ。もしかして俺、事故にあった、とか?  やっとの思いで目を開くと、泣いてる唯の顔が真上にあった。開いたのを見ると、 唯はぎゅっと俺の頭を抱きしめてきた。  人の前でこんな事をされて、恥ずかしいとかはなく、唯を悲しませてる事が、 悪いなと思った。  泣かせちゃってごめんな。  それにしても温かいな。抱きしめられているのは、頭部だけのはずなんだけどな。  唯の温もりは、俺にとって幸せと同じだった。このままずっと一緒に居たい。  そう思いながら。俺は再び、目を閉じた。 *** 468 名前:AYA ◆zh2yobq4zs 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 02:18:01.95 k0Dhtbv/0  どことも言えない世界の中で、俺は名を呼ばれた。 「あっちゃん」と。  こっちか?と、声のする方を向いた途端。  俺は、再び目を開ける事が出来た。白い世界が色んな色を帯び始め、それが家族と 他の人だと分かり始めた。  そして、病院のベットの上で寝かされている、と言う事も。  だんだんと聴力も戻ってくる。知ってる声と知らない声が聞こえる。  口を塞いでいた何かが外され、新たに何かを口元にかぶせられた。 「稜!良かった…本当に、良かった…」  枕元にいる、お袋の泣き声が聞こえる。その奥で顔をゆがませている親父も見える。 その反対側には、兄貴も居た。  脳裏に残っていた言葉を、俺はか細く吐き出す。 「ごめんな…」 「何を謝ってるの!」  再びお袋は泣き出していた。  そんな家族の様子を見ながら、この言葉は唯に言おうと思ってた、その事を思い出す。  不幸者だな、俺。これだけ家族みんなに思われてるのに、ここに居ない唯の事を 考えてるなんて。  それから俺の体は、気が付くと眠りに入り、目が覚めてもすぐに、まただるくなって 眠る、といった事を数回繰り返した。  回数を追うごとに身体は回復し、今日やっと、あの時の状況を把握した。  周りを確認せず、横断歩道に飛び出した俺は、曲がってきた軽トラと接触したらしい。  曲がる過程で、車の速度が落ちていた事。車の角に当たった衝撃で歩道に飛ばされた為、 内臓損傷のようなひどい怪我はして無い事。でも、とっさに右腕が出たようで、おかげで 右腕を骨折している事。頭もぶつけており、その時に切った傷を縫う手術をした事。また、 脳の活動の様子を、しばらく様子見る必要がある事。  状況は、酷いんだか酷くないんだか分からないけど、利き腕が動かせないのは、とにかく 不自由だった。 *** 469 名前:AYA ◆zh2yobq4zs 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 02:20:45.07 k0Dhtbv/0 「唯ちゃんから連絡が来た時には、ほんと、なんと言っていいのか分かんなくなったわ」  お袋はあの時を思い出したのか、涙ぐんだ声で続ける。 「…唯は」  そう。俺は手術後だからか、集中治療室に入れられてるようだが、唯が来たとかは、 何も聞いてない。 「唯ちゃんは…」  そう言うと、言葉を濁したお袋。  病人に、不安を与えるなよ…と、心の中で、弱々しくつっこむ。 「稜の手術中に血液が必要と分かって、唯ちゃんが差し出してくれたの」  …。今、なんて?貧血起こしやすい唯からの採取って、まずいんじゃないのか?  以前、同じ血液型と分かった時に、何かあったらあっちゃんにあげれるね、と言われ、 あげるなら俺からだ、と話した事を思い出す。 「でも唯ちゃん、その後で貧血状態になっちゃって。そのまま入院してるのよ」 「入院?」 「話しでは、薬物投与して、今よりも体調を良くする為と聞いてるけど…きっと」  きっと、俺に血を分けてくれたからだ。 「ここの病院に入ってるわ。稜が目を覚ました日、直接伝えたら、とても喜んでた」 「そう…」  話が出来るようなら良かった。きっと、お互い良くなる。  夢の中で俺を呼んでたのは「あっちゃん」…確かに唯だった。  身体の中で流れてる唯の血が、俺を起こしてくれたんだ。  早く唯の顔が見たい。礼を言わなくては。  逢いたい人がいる。きっとその人も、俺に逢いたがっている。  それだけでも、俺は幸せだった。 *** 676 名前:AYA ◆zh2yobq4zs 投稿日:2006/10/18(水) 23:59:12.87 oScx801E0  病院に搬送されて数日後には、集中治療室から普通の病室に移された。自分の 中では何日立ったのか分からなかったが、そんなに立っはいなかった。  今の所、脳波に問題は見つからないし、術後の経過も良好らしい。  もう少し様子を見て、問題なければ、後は自宅で治す事も可能だという。  でも利き腕を折ってるから、ご飯を食べるのにも左手でスプーンを子供のように 持って食べる有様。今までと違う事が、どれだけ大変なのかを痛感した。  あとは治すだけ。ただ、ぼーっと過ごすだけ。  だから、動いても大丈夫と言われた時には、まっさきにとある部屋に向かった。  唯のいる病室前で、一旦、呼吸を整える。疲れたわけでは無い。さすがに、 女性だけの部屋に入るのは勇気がいる。 「失礼しまーす…」  恐る々々覗き込み、そして部屋に入る。4人部屋の一番右奥が唯の居る場所の はずだ。でも、そこは今、カーテンが引いてあるので、ベットの様子が見えない。  ドキドキしながら近づき、そーっとカーテンを開く。  良かった。横たわっているのは唯だ。寝ているのか目を閉じていた。  窓の近くで、隙間から入る光が、唯のおでこを横切っている。  俺は安心して中に入り込む。寝息を立てていたので、枕元にある椅子に腰掛けた。  と、同時にちょっと音が立ってしまって、唯のまぶたが開いてしまった。 「…あ…あっちゃん?」 「悪い。起こしちゃって」  唯は横を向き確認すると、俺の名を呼び、手を布団から出して俺を掴もうとして きた。誘われるまま、唯の手を握る。 「本物だ」  そう言って笑った。 「本物だよ」 「あっちゃんの夢見てたから。今も夢かと思った」  久し振りの再開、でももう何ヶ月もあってないような気になった。数日の事なのに。 *** 678 名前:AYA ◆zh2yobq4zs 本日のレス 投稿日:2006/10/19(木) 00:08:42.90 3hzCNH6n0  俺は手を離し立ち上がると、唯のおでこに自分のおでこを当てた。  不思議そうな表情を見ながら、俺は目を閉じた。  これまで、唯と過ごした日々が浮かぶ。  バイト先に連れて行ったり、正月の玄関で告白されたり、映画を観に行ったり、 そして唯の誕生日。  どんどん記憶はさかのぼる。  男同士だった時。一緒にゲームしたり、夏祭りに行ったり、一緒に高校に入った 時や、運動会の時…。  知り合ってから長い時間、同性の友達として過ごしてきた。  同じぐらい、これからも一緒に過ごして、いっぱい思い出作れるよな。 「ごめんな」  不注意で目の前で事故って、泣かせてごめんな。ゆっくり目を開くと、俺は呟いた。 「なんで?」  唯の視線と絡み合う。  そうか。言うべき言葉は、これじゃなかったんだ。  病院に連れ添ってくれて、身体が弱いのに血を分けてくれて…。 「ありがとう」  傍に居るだけで元気になれる、こんな俺を想ってくれて。  唯は微笑んでいた。  俺はゆっくり顔を近づける。唯も俺もまぶたを閉じる。  唇と唇が重なって。俺たちはしばらく、そのままお互いを感じあっていた。  俺は毎日、唯の病室に向かった。病室の人とも顔馴染みになって、また彼氏来たわよ、 と、茶化されるようになった。 「今度は僕が行くよ」  そう言われたけど、 「歩く事もリハビリになるし。それより、唯こそ無理だろ」 と言ったら、確かに、そう答えて、二人で笑ったりしていた。 *** 680 名前:AYA ◆zh2yobq4zs 本日のレス 投稿日:2006/10/19(木) 00:18:23.96 3hzCNH6n0  明日、唯は退院する。  昨日見舞いに来た時、こっそり「夜に来て」と時間まで指定されたので、疑問を抱き つつも、約束の時間、病室に向かった。  見舞いの人もいない、そろそろ院内が眠りに入る前の、どこかまったりした空気を 感じながら、病室にお邪魔する。 「来たぞ」  カーテンから覗くと、上体を起こして、掛け布団を膝掛け代わりにしながら、枕側に もたれて何かを読んでいた。声に反応して顔を上げると、本を閉じて傍のテーブルに置いた。 「今日ね、クラスの人の他に、あっちゃんの暮らすの人もお見舞いに来た」 「あぁ。俺の所にも、隣のクラスの奴が来た」  俺は椅子に腰掛けながら言う。 「今日に限って大勢で。なんでだろうね」  素で言う唯に、一瞬どうしようかと思ったが、本当の事を話す。 「俺の誕生日だったからな。みんなで「稜は男のままだー!」って言っててうるさかった」 「そっか。みんな、気になってたんだ」  くすくすと笑いながら話す唯の鈍感さに、思わず突っ込みを入れる。 「それ。俺の相手、唯だって言ってるような物だからな」 「え?」  唯は、俺の言葉に一瞬止まるが、 「あ…」 と続けると、頬を染めて、俯きながら掛け布団をぎゅっと握った。  多分、唯の病室に来てから、俺の所に寄ったんだろう。逆だと、男のままであれ、 女体化してた場合であれ、きっと居づらいに決まってる。  で、結局、俺は男のままだった。みんなの頭には、いつも一緒にいた唯とやったと いう結論が浮かんでいただろう。  まぁ本当の事だから、俺は気にしない。唯は…。 「嫌か?」  俺は思わず、問いかけていた。唯は、顔をちょっとあげると、 「うぅん」 そう言い、照れ笑いをしていた。 *** 681 名前:AYA ◆zh2yobq4zs 本日のレス 投稿日:2006/10/19(木) 00:27:37.20 3hzCNH6n0  ドアの閉まる音がして、俺はカーテンから病室内を覗いた。 「今のは、きっとお隣のお姉さんが出て行ったんじゃない?」  背中から言われた通り、どのベットにも今は人が居なかった。 「この時間になると電話をしに行くの。1時間ぐらい戻らないんだ」 「へー」  俺はカーテンを戻して、唯の方を向く。 「入り口の人は、昨日退院したでしょ?その反対のおばさんは、この時間リハビリで 1時間半ぐらい居ないの」 「じゃぁ、今は唯だけなんだ」 「うん。二人っきり…」  唯は、ぎゅっと掛け布団を握り締めると、言葉を続けた。 「ねぇ…あっちゃん…」 「ん?」 「今日はあっちゃんの誕生日なのに、プレゼントとか用意出来ないんだ」  そりゃ入院してればそうだろう。そんな事、気にしなくていい…そう言おうとしたら、 思いがけない言葉を聞いて、詰まらせてしまった。 「だから…。僕じゃダメ、かな?」 「…え?」  唯は上目遣いで、再度言う。 「誕生日プレゼント、僕じゃダメかな?」  その言葉の先、言いたい事は、一つだろう。 「ここで?」  縦に首を振る。  俺はおもむろに立ち上がると、唯の口を塞いだ。 「ん…」  唇から声が漏れる。口を離すと、 「唯がしたいだけなんだろ?」 そう言ってやる。違う、と言い、視線を逸らされた。 *** 682 名前:AYA ◆zh2yobq4zs 本日のレス 投稿日:2006/10/19(木) 00:32:03.11 3hzCNH6n0  ふと、さっきから掛け布団を握り締めてる事に違和感を感じて、俺は思い切り 捲り上げてみた。 「あっ…」 「唯…」  そこには、パジャマの下どころか、何も穿いてない下半身が現れた。 「やっぱり、唯がしたいだけじゃないか」 「違うもん!」  顔を真っ赤にしながら弁解している。 「嘘つき…でもさ。今日、このままってわけにはいかないだろ?」  危うく雰囲気に流される所だった。まさか、今日も中出しって訳にも。  それを聞くと、唯は近くのポーチから、ある包みを取り出した。 「それ…」 「またされた時、直接だったら困るから。こっそり持ってた」  どうやって手に入れたのかは分からないが、用意してない男がここにいるしな…と言うか、 まさか、病院で使う事になるとは、思わなかっただろうけど。 「ふぅーん」  俺は平静を装いながら、勢い良く唇を合わせた。  舌を入れようと試みるが、左手しか使えないので、なんとなくやりずらい。  すると、唯は両手を俺の頭に回してきた。ふわっと触られる感触と、唇から伝わる 柔らかさ、そしてくぐもった声が聞こえる。  口を離すと、 「じゃ、唯にしてもらおうかな」  顔を上気させて、ちょっと息を荒くしながら、首をかしげていた。  それを見ながら、俺はベットに上がる。唯は慌てて端に寄る。 「そっちじゃ落ちるだろ。俺をまたいで」  指示すると、素直に仰向けに横たわる俺の身体をまたぐ。 *** 685 名前:AYA ◆zh2yobq4zs 本日のレス 投稿日:2006/10/19(木) 00:48:19.22 3hzCNH6n0  指示すると、素直に仰向けに横たわる俺の身体をまたぐ。 「それじゃ、上着のボタン全部外して」  また素直に、俺の指示に従う。全部外すと、真っ白が肌が現れた。 「い、一応、全身拭いたから、綺麗だからね!」  真っ赤になりながら言う唯の言葉を聞きながら、俺は、 「すごい眺めだな…」 と、思わず言葉を漏らしていた。下半身は何もまとってないし。 「次は、身体倒して…俺の頭の横で、両肘付いて見て?」 「こ、こう?」  被さるように身体を倒す唯が、肘で固定をすると、俺の目の前には両胸があった。  俺は、唯の背中に手を回し、予告無く、胸にかぶりつく。 「…あんっ!」  いきなりの事でびっくりしたのか、大きめなあえぎ声が聞こえた。  俺はそのまま、むさぼり続けた。さっきの声が大きかったのを気にしたのか、口を 結んで、感じた声を出し続けている。  それじゃつまらないので、俺は左手を背中から外すと、股に這わせた。 「んはっ」  たまらず口を開く唯。一点を探り当てて、攻め始めると、 「…あっ…あっ…」 と、声を上げる。 「唯は、ここが気持ちいいんだ。もう濡れてるし」  そう言いながら、俺は、割れ目全体をこすり上げた。 「そんな事、言っちゃ嫌」  後ろから見たら、ものすごい光景が広がってるはずなのに。  俺は改めて、胸に口を付けると、乳首を甘噛みしてやる。 「んん…」  仰け反りそうになるのを必死で追いかけながら、執拗に指で攻める。  唯の中から分泌された液体が、指全体に広がって来たのを感じると、俺はそのまま、 指を入り口にあてがい、中に入れ始めた。 *** 167 名前:AYA ◆zh2yobq4zs 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 03:56:57.81 yIFtXa6D0  唯の体内に入り込む指は、ぬめる液を纏ながら、スムーズに進んでいく。 「んっ…」  それに感じて漏らした声を頭上に聞きながら、指は手の関節に突き当たり止まる。  そして。俺は思い切り、中をかき回し始めた。  頭上では、押さえ切れない声が、絶え間なく聞こえている。  反対に、足元ではくちゃくちゃという音が響いている。  そして。目の前では、唯の胸が激しく動いている。こういう動きを近距離で見る のは、かなり興奮する。  我を忘れて手を動かしていたら、んくっ、と言う声が聞こえ、胸が落ちてきて、 同時に、指がぎゅっと締め付けられた。窒息はしないが、ちょっとした恐怖を 味わった。  そして俺は、柔らかさに誘われて、胸に吸い付く。唯はぐっと耐えるような声の 後、胸から口を離すと、はぁーっと息を吐き、俺の髪を揺らした。  唯が身体を起こし始めたら、左胸の上部に、赤紫色の痕が出来上がっていた。 「これ、お願い」  うっかりしてた指を、慌てて抜いて。ゆっくりと、俺の腹辺りまで下がった唯に、 俺は四角い包みを手に取り渡す。 「うん…」  唯は、一緒に俺の手に触れると、何故かぱっと離し、包みは腹に落ちてきた。 「ご、ごめん」  慌てて拾い上げる。そうか。手がまだぬるぬるしているんだ。手を開けたり 閉めたりすると、確かにべたべたする。 「…何やってるの?」  ふと見ると、顔を赤くしたた唯がいた。 「って、唯のじゃんか」  言うと、ふてくされた様な表情をして、尚、ずるずる下がっていった。 *** 172 名前:AYA ◆zh2yobq4zs 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/24(佐賀県警察) 04:03:50.04 yIFtXa6D0  唯が足元まで下がったのを見て、俺は自分のズボンをずり下げる。すでに硬く なっているものが、飛び出すように出てきた。突然の事に、唯は一瞬びっくりした 表情を浮かべている。  ちょっと苛めてやろうと思った、次の瞬間。 「バ、バカ!」  俺の身体に、刺激が走った。 「…元男だったら、分かるだろ」  平然と、先端を突付く唯に言う。唯はうん…と頷くが、 「ごめんね」 と、今度は、柔らかい唇を当ててきた。 「待て!き、汚いから、今度で!」  突然の行動に、何を言ってるか良く分からなくなっている俺がいた。  その後はおとなしく、包みを開け、装着を試み始めていた。  何故か、それを手伝いながら、さっきの言葉じゃ、次のセックスの約束をしたって 事になるのかな…と、改めて妙な事を口走った事を、若干後悔していた。 「それじゃ。行くね?」 「あぁ」  何か決意するような言い方をすると、目標物を掴み、股にあてがう。  無機質な物に包まれているが、唯の身体は触れると、温かさは伝わってきた。  そして。割れ目に触れたのを確認すると、手を放し、腰を落とし始める。しかし、 ちゃんとはまってなかったのか、割れ目を伝って、外に飛び出してしまった。  思いも寄らない刺激を感じ、俺は思わず声を漏らす。  と、同時に。唯自身も刺激を受けたようで、思わず身体を仰け反らしていた。  倒れる、と感じた俺は、慌てて両膝を立てる。  間一髪で唯を助けたが、とろんとした目で、俺の足にもたれ、秘所が見えそうな程、 足を開いている様はいやらしすぎて、視線が離せなくなってしまった。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
目安箱バナー