巴3 - (2006/02/10 (金) 23:56:18) の編集履歴(バックアップ)
『平凡な日常』
今日もいつもと変わらない一日が始まる。朝は何時も起こされる。起こしにくるのは幼馴染
の巴だ。幼馴染という事もあってか部屋に普通に入ってくる(プライベート無しですか)
巴「早く起きてよ!朝ご飯の用意もしたから一緒に食べよう!」
何時も僕を気遣ってくれている感謝します。巴様!
姉ちゃんは部活で早い為、二人で朝食を食べるのはいつもの事だ。
朝食時はあまり会話は無い何時も一緒だから当たり前かもしれない。
朝食を終え学校に行く。登校時、ダラダラ歩く僕の横を並んで歩く巴。
しばらくし道の角まで来ると真紅と水銀燈に出会う。相変わらず喧嘩をしている。でも二人
が親友なのは周りが一番良く知っている。
紅「おはようなのだわ!」
水「おはよう♪」
巴「二人ともおはよう」
僕と巴の後に真紅と水銀燈がつづいて登校する。
教室に入るといつもの面々がいつもの様に朝の挨拶をする。
巴「皆おはよう」
HRが済、授業となる。授業は退屈だ!
隣の席の水銀燈が教科書をまた忘れて見せる事にやたらとくっついてくる。
あっ真紅が睨んでいる。まぁ何時もの事か。
授業と授業の合間の休憩は大した話は無い。昨日のテレビの話や今日の宿題とか。
それでも僕の周りには皆が集まる。
午前の授業が終わる。午前中長かった。昼飯の時間だ。
晴れていれば屋上、雨なら教室。今日は屋上で食べる事に。
水銀灯がヤクルトを配る。気配りをするお姉さんだな。
ベジータが蒼星石のおかずをとる。それを怒る姉の翠星石。
金糸雀と雛苺はおかずを交換している。
僕は何故か真紅に紅茶を入れる。もう習慣だな。それを見ている巴が私が入れるよと言うが
これだけは譲れないよ!
わいわい騒ぐいつもの昼食!
青い空に眩しい太陽が何とも暖かい。
午後の授業も終わり、生徒が開放される放課後!
翠「今日いつもの所よって行かないですか?」
紅「別に用事も無いからいいのだわ」
水「わたしもいぎなし!当然いくでしょ♪」
僕の腕を引っ張る水銀燈。それを怒る真紅と翠星石。呆れて見ている蒼星石
皆、楽しそうに笑っている放課後...
…
…
…
僕は目を覚ます。
「お目覚めですか?いい夢は見れましたか?」
その言葉に正直に礼を言う!
外へ出る。街を眺める。廃墟となった街
空は曇り太陽の暖かさはない
そして、あの平凡な時間、皆との平凡ではあったが楽しい時間はもう思い出でしかない。
今日も僕は一人で生きていきます。皆のあの笑顔の為に...
-fin-
『バレンタインなんて嫌いだ!』
日本のもてない男子達の憂鬱は、二月十四日のバレンタイン。今年も
一つももらえないだろう。そういう風に、思っている。だけど、期待
だけはするのが、性だ。薔薇学園のジュンも、そわそわしていた。
ジュン「一つももらえないと知って、学校に行くのは辛いなぁ」
巴「おはよう、桜田君」
ジュン「ああ、おはよう柏葉。はぁ~」
巴「どうしたの?ため息ついちゃって」
ジュン「いや、今年もバレンタインが来てしまったと思って…」
巴「……元気だしなよ?一個ぐらいもらえるよ、桜田君でも」
ジュン「嫌な言い方だなぁ……っていうかさ、お前が…」
巴「ごめん!先に行くね、部活のミーティングがあるから」
そう言って、巴はさっさと学校へ走っていった。やはり、期待する
だけ無駄なんだろうか…。意気消沈のまま、学校に着くと靴箱に
何かが入っていた。
ジュン「あれ?これってもしかして……」
靴箱の中には、巴からのチョコレートがあった。だから、先に行ったのか。
中を開けてみると、手作りのチョコと、『義理』と書かれた紙が入っていた。
ジュン「……手作りなのに、義理チョコか。照れてるんだな、たぶん」
これはもしかすると、他にももらえるかもしれないぞ!
淡い期待を胸に膨らませて、教室へ走った。
教室に入るなり、お子様コンビが僕のところに向かってきた。
雛「あのねぇ、雛はチョコあげようと思ったのぉ」
ジュン「ああ、そうなんだ」
雛「でもねぇ、金糸雀がねぇ、雛のチョコ食べちゃったのぉ」
金「ちっ、違うかしらぁ!雛苺がカナのチョコを先に食べたかしらぁ!」
ジュン「二人とも、落ち着いて。要するに、チョコはくれないんでしょ?」
雛「ごめんなさいなのぉ…」
金「……悪かったかしらぁ」
ジュン「べ、別に良いんだよ?もらえるなんて思ってなかったし。
気持ちだけでも嬉しいよ。ありがとうな、二人とも」
本当は、欲しかったけど…。次に、双子の二人が僕に寄ってきた。
蒼「これ、僕からの気持ちだよ。あんまり美味しくないかもだけど」
ジュン「あ、ありがとう。手作りかぁ~」
蒼「あの、味には期待しないでね?初めて作ったから…」
ジュン「良いよ、味よりも、気持ちが大事だし」
翠「ジュン、私も作ったからくれてやるです」
ジュン「ありがとう。もしかして、本命だったりして?」
翠「自惚れるなです!ぎ、義理に決まってるです」
まあ、義理でも本命でも、嬉しいけどね…。
結局ジュンは、姉であるのりの分も合わせて、四個だった。
かなりの進歩だ。でも、残りのみんなは誰かにあげたのかなぁ?
ジュン「…真紅は誰にあげたんだろう?」
某デパートのおもちゃ売り場で…。
真「くんくん、これ私からの気持ちなのだわ…」
店員「あの…お客様、人形にチョコを食べさせるのは」
真「黙っててちょうだい。くんくん、食べさせてあげるわ」
店員「……ですから、チョコを口につけて汚さないでください」
真「私の手作りチョコが、汚いって言うの!?」
真紅はこの後、警備員に取り押さえられました。
一方、別の場所では…。
薔薇「……チョコ、渡さなくて良かったの?」
水「良いのよぉ、ジュンはいっぱいもらってたし」
薔薇「……渡すのが、恥ずかしかっただけでしょ?」
水「ち、違うわよぉ~。私のチョコは高級だから、ジュンには
もったいないと、思っただけよぉ」
薔薇「……そういえば、今日って何の日なの?」
水「はぁ!?」
バレンタインデーが、少し好きになれた、二月でした。
…完。