僕は4年前に日本に帰ってきて、大学の先生になってすごい幸せなんですよね、若い人たちと付き合うのが。若い人が変わってきているというのはすごい感じるんです。
フランス人のエマニュエル・トッドという人が言っていたんです、日本とかドイツみたいに長子が遺産を相続する国の文化とそうじゃない国の文化は違うんだと。兄弟間で上下関係のある社会と、兄弟間に上下関係がない社会では、他民族に対する感覚、意識が違うんだと述べています。
この間ちょっとうちの学生に聞いて、お兄ちゃん、お姉ちゃんいるか、お兄ちゃん、お姉ちゃんのこと何て呼ぶのと聞いていったら、半分の子が、お兄ちゃん、お姉ちゃんと呼ばないんですよ、大学生。びっくりしました。うちでも娘たちはお姉ちゃんと呼ばないけど、あれは外国の文化が入っているからだと思っていたら、最近の子どもたち、半分がお兄ちゃん、お姉ちゃんと呼ばないでタダシとかアキとかと呼ぶんだというんですよね。
変わってきていると思うんです、日本人が。日本人が変わると思うんです、これから。日本の場合は、その変わってきている若い世代の考え方や文化がまだ社会に反映されていないだけだと思うんですよ。
日本は、年齢の高い方の意見が社会のルールとなる社会だと思うんですね。しかも、日本は20歳にならないと投票できないし、おじいちゃん、おばあちゃんばかり投票する社会じゃないですか。若い人の意見がもっと反映される社会になれば文化が変わると思うし、そのことに期待したいし、そのことが社会のルールに反映されることを促進するべきだと思うんですよね。今は年齢の高い世代に社会的影響力が偏っているから。その意味で、18歳の投票は早く実現するべきだと思うし、18歳の人がみんな投票するように高校の教育が変わるべきだと思うし、ひどい言い方かもしれないけれども、自分もうすぐ50歳ですが、50歳以上の人が投票した場合は0.5ポイントにするとか、何かちょっと工夫する必要があるかなという気がします。
最終更新:2010年05月27日 12:56