天庭 おとこのこ編 - BEMANIシリーズ歌詞wiki【4/22更新】

大宇宙の法典 / 天庭 おとこのこ編 / あさき

ふらりふらり
そ知らぬ顔して紫雲より垂れる

ひと

口唇をしづめて跳ねまわり
あうらや追い越せと果てる

ひと

あかときは終にいく
もう帰してはくれぬ

爆ぜて

あ！

天ぐらり！

あをみ　延びて　推し量る
行き会う星の間の深さ
追いかけていたはずの光に追われ
迷子になる

寂滅を待つ
凍みた灯火を抱き
過ぐ明日を雲に託し流る

日輪にあくがれ
歪にうねる影絵
互いの肝を抉り合い
悦に浸る

神火はいつでも貴様らの背中を焼いている

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天庭 / あさき

※「天庭 おとこのこ編」 Long Ver. (アルバム「天庭」収録)

──太陽の下で──

さあさ　皆様！
あすこをご覧あれ！

暗澹(あんたん)たる中天(ちゅうてん)へと延びたる光の梯子(はしご)に
群(むら)がる星屑(ほしくず)たちが口々に叫んでいる

心を殺せ

──春のひと──

ふらりふらり
素知(そし)らぬ顔して紫雲(しうん)より垂れる

ひと

口唇(くちびる)をしづめて跳ねまわり
あうらや追い越せと果てる

ひと

四本足の動物たち
｢満目(まんもく)の枯れ明かり！｣

あなた　召しませ　とこしなえ

──夏のひと──

女性の形を模した仏様
｢さあさあ　ごゆるりとご覧あれ｣と鬻(ひさ)ぐ
梅が枝(え)を突き刺して笑みなさり

男性の形を模した仏様
｢ほらほら　ここで生(な)り｣

様々な動物の顔を模した帽子をかぶる　かわいらしい人々
｢ふむふむ　ここか｣

ここに在り！

神仏が分(わか)つ五臓(ごぞう)と六腑(ろっぷ)を
舐めつ　くくみつつ　眼下に広がる
濁流の岸を洗ひて安着

幸せかい

そうだろう

何も知らない

という幸せがそこにはある

──太陽の下で──

あかときは終(つい)に行く
もう帰してはくれぬ
爆(は)ぜて

あ！

あっ！

天ぐらり！

絶景だ

あをみ　延びて　推(お)し量(はか)る
行き会う星の間(あい)の深さ
追いかけていたはずの光華(ひかり)に追われ
迷子になる

寂滅(じゃくめつ)を待つ　凍(し)みた灯火を抱き
過ぐ明日(あす)を雲に託し流る
日輪(にちりん)にあくがれ
歪(いびつ)にうねる影絵
互いの肝(はら)を抉(えぐ)り合い悦(えつ)に浸る

──秋のひと──

光の梯子(はしご)に群がり
矯声(きょうせい)をあげる星屑たちの間を
黒い点滅がすり抜けていく
やがて無数の大きな線状の糸遊(ゆうし)になったそれは
羅(うすもの)を羽織りながら羽化をとげ
あはあはと大虚(たいきょ)を縛り付ける
天日の錘(おもり)に絡みつきながら
その速度を上げ
灼熱の顔(かんばせ)を覆い尽したのち
さらばえた影を引きずりながら
夜空と同化し　消えた

｢啜(すす)り泣くひと｣

ひゅ　ひゅ　ひゅるる～

──冬のひと──

朔風(さくふう)は見え得ぬものを鳴らし
呼吸合わせをり

──｢神は懈怠(けたい)ないのです！｣とほざくひと──

鉛色(なまりいろ)の霧をまといながら
濁液(だくえき)を垂らして連なるきららは
顎(あご)に念珠(ねんじゅ)をこすりつけ

今か！今か！

とまつさらの闇に
祓(はらえ)へと打ち込む！

かなしいな　かなしいね
かなしいな　かなしいね
かなしいな　かなしいね

肩に降る銀のささやき

──子供たちへ──

猿ども
｢あらあら　こんなところに面映(おもはゆ)い源が！｣

仏様
｢おとこのこ　おんなのこの秘め事さ｣

世界中の動物たち
｢あいやー　あいやいやー｣

満面で笑う
不揃いの虹は
多岐茫洋(たきぼうよう)

──月の下で──

見ているか

ひととして
在りたくて
月見船(つきみぶね)に乗って
湖心(こしん)へ向かうひとよ
見えるか　見えているか
天心の月はあまりにも遠すぎる

焼かれた瞼(まぶた)で見る漁火(いさりび)

──太陽の下で──

ひらひらと舞い落ちた
空の欠片(かけら)が掌(てのひら)で燃えて
汚れた灰になり
風にのって
又　空へと昇る

光　あくがれの光
歪(いびつ)を物憂(ものう)く見つめ合う
その火柱　よじれよじれて
夕陽(ゆうひ)の色(いろ)欲(ほ)りぬ

為(な)すべきを為し
肝抉(えぐ)り身反(そ)らし
迷子の蛻(もぬけ)掲(かか)げて笑う

どす黒く広がり
吹き溜まる縁(ゆかり)に
何を聞き　何を伝えて　我行けり

貴様ら見えるか
あの天道の先で在り
妬心(としん)の業火(ごうか)に焼かれた手を
希望のたばしり落としては拾って
脇目もふらず　内臓(わた)舐め合う様を

ほら　閃(ひらめ)きよ
垣間(かいま)見て其の上(かみ)の
時代(ひび)見届けぬ
消え残る星ひとつ置き

誰か教えておくれ
幸せは何処にある
光背(こうはい)くづるるごとく
空が割れている

ひと思ふ故　曰(いわ)くを踏む
星　泳ぎ　行く　その先に

幸あれ

暗澹(あんたん)たる中天(ちゅうてん)へと延びたる光の梯子(はしご)に
群がる星屑(ほしくず)たちが口々に叫ぶ

神火(しんか)はいつでも貴様らの背中を焼いている

──ひとへ──

ねえみて　春がやってきて
草も木も花も歌っている
ねえみて　春がやってきて
みんな　ここにいる

みんな赤い背中をしている