(さてと、解析装置をしらべるといっても、自分は機械に詳しいわけじゃないんだよね)
そう思考しながら、何となく小説家は窓の外の空を見上げている。さて、この空は作り物だろうか、小説家は、そう呟きながら、氷のフルートを手で弄っている。
(クロには見せていないが…まぁそもそも外をうろついてる時に気付いたからだけど…このフルート、結構な数入っていたんだよね、10個はあったな、壊れやすいからかな)
そうイイながら、自分のデイパックをあさっている。
更に小説家は、ある事を考えている
(試したい事があるんだよね、出切れば、そろそろ襲撃者が欲しいかな…)
「ご都合主義ご都合主義…ばんざーい…て…おや?」
+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
結局、できれば早く連れていって上げたかったのと、何となくこっちの方が人が多そうだったので、とりあえずこちらの方に行くことした。
しかし、結果からしてみれば、正直人数で一番多いのは、アレンがいたF5近辺だ、しかしF5近辺にいる人間の中で、ゲームに乗っていないのはアレンともう一組しかいないのだが…それは結局の所、関係無いのだ、アレンはそこには居ないのだから
黙々と歩く長月コトナに特に話す言葉が見つからない、アトワイトも話すことは内容だった。結局の所、自分も早く街の方に行きたかったので、話すことは無かった。
そして、黙々と、黙々と、沈黙が続いていく、暫く続いたところで、ヤット街の方が見えてきた。アレンは胸をなでおろして、少し足を速める。
長月コトナの方もそれに合わせてくれた。
いきなり、降って来た。
降って来た『それ』はアレン達に近づいてくる。アレンはとっさに長月コトナを脇に抱えてそれをかわし、直に下ろす。
長月コトナは物いいたげな顔で赤面していたが、アレンはまったくそんな事を気にせず、いきなりの攻撃の主を探す
――全ての力の源よ 輝き燃える赤き炎よ
詠唱を行い、そして完成させる。コトナが赤面中、何かに気がついたようにぴくり…とするが、コレもまたアレンは気付かない
「炎の矢(フレア・アロー)!」
あたりを見渡して、直にアレンは呪文を解き放ち、一つの建物を攻撃する。爆発音と共に二人の人間が飛び出してきた。
片方は手榴弾を手に持ち、片方はロングソードを手に持っている。
「逃げて!」
アレンはコトナにそう言うが、コトナは「でも…」と躊躇う。アトワイトもせかすが、コトナは躊躇してしまう。
二人の人間が近寄ってきて、何とか決心がついたのか、コトナは足を電波塔の方へ向ける。あそこなら…と考えたのかもしれない
「ジャッジメント!」
しかし、片方の赤い髪の方がなにやら術を使ってきて、コトナはそれを何とか避けるが、転んでしまう。
「あいた!」
思わず叫んでしまい、アレンが隙を生んで、コトナの方を向く、その瞬間、ロングソードを付きつけられ、アレンの動きは止まってしまった。
「弱いわね」
そして手榴弾を持っている方の女性が呟く、赤髪の男性はつまらなそうにそれを聞いている。アレンは悔しそうに顔をしかめるが、そんな事しか出来ない。
コトナは、手榴弾を目の前に付きつけられ、動く事が出来ない。
「ホント、飽き飽きするくらい」
そういって、女性は笑った。意地の悪そうに、しんそこ意地の悪そうに。
赤髪の男性は、呆れたようにため息を吐いて、そもままだった。
「つまんないけど、つまんないから、さっさと殺しちゃって」
+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
どうやら推測通りのようだ…と小説家は笑った。
世話の焼ける奴…ってところかな…と小説家はため息をついた。
仕方ないな…と小説家は又笑った。
そして―――小説家は唱えた。力ある言葉を
+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
「氷の矢(フリーズ・アロー)!」
不意にこえがして、次に何かが振ってくる音がして、そして最後に、辺りが凍る音がして、女性は何とかそれをかわしきり、辺りを見まわす。
「うわああああああああああああああああ」
いきなりこえがした。長月コトナは走っていた。赤髪にむかって、一気に突っ込んだ。
渾身の体当たりで赤髪がよろめき、そしてそのチャンスにアレンは一気に走り出す。あたり一面がほぼ凍っていたが、今は気にする暇は無い、詠唱をして、直に術を解き放つ。
「炎の矢(フレア・アロー)!」
数本の矢が氷を溶かしていくが、どうやら、その数倍の氷があるらしい、全然溶けない、然し突破口は出来たと読んだのか、走って行く、長月コトナはふらふらと、態勢を立て直す前に後に続く。
女性は焦って、それを追いかけようとして、氷の矢を放った人物に気がつかない
そして
「氷の矢(フリーズ・アロー)!」
二十本を悠に越える氷の矢が、女性をすり抜けて、更に赤髪の男をもうまい具合にすり抜ける。
「止まってもらおうか、
リシェル・メルゲンハイム、ゼロス・ワイルダー」
「え?」
長月コトナが驚きの声を上げる。そういえば、あれはアホ神子…とやっと思い出したようだ。
「アホ神子がいるからゲームに乗っていないのかと思っていたが、どうやら違っていたようだね、さて、このまま氷漬けになるのが嫌なら、今すぐ逃げる事だ、リシェル・メルゲンハイムさん?」
小説家は皮肉めいた笑みを浮かべる。
「…く、逃げるわよ!」
リシェルはゼロスにそう言って走り出そうとするが、小説家は一言
「いや、ゼロス君には残ってもらうよ、自分の護衛でもしてもらいたいところだね、それに、逃げるなら絶好のチャンスだよ?違うかい?」
そして、クククと笑う。
「……」
ゼロスは黙ったままだ
「…どう言う事かしら?」
「ゼロス、君は『殺し合いに乗って、リシェルを騙す為』ではなく『リシェルから安全に逃げるため』手を組んだのだろう?リシェル君本人は、前者だと思っていたようだが…違うかい?」
コロコロ呼び方が変わるものだ…
(五月蝿いね…同だって良いじゃないか…それにしても、ゼロス君はもう一つ、隠していることがあるな…ゼロス君の『光の剣』…なるほど、なるほど、面白いね…
それにしても、魔力がモウ残り少ないな、何てことだ、バケツは大きいのにプールの方が小さいとは、予想外だね、出切ればプールを大きくしたいところなんだけど…無駄を無くすべきかな…)
そんな、思考を展開させながら、ゼロスの答えを待った。
「ああ、その通りだぜ…ロイド君とは大違いだなぁ、どっちかと言うとジーニアスの方が近いかな?」
そういって、剣をものすごい勢いで振るい、刃を振り落とす。
(おや、ばらすのかい?)
小説家は意外そうな顔をする。長月コトナは確信したような顔をする。他の面々は驚いていた。小説家はなんと無しに呪文を唱えてゆく
「悪いが、ゲームにのってる危険人物を、見過ごすわけには、行かないんでね
―――死んでクレや……『光よ!!』」
その瞬間、柄だけになった剣から、光の刃が生まれてくる。その本人の意思力を光の刃に変える。伝説の剣
そしてゼロスはそれを振りかぶり、止められた。糸によって
「………何すんだ!」
ゼロスは後ろを振り向かず、叫ぶ
「人を殺すなんて…だめだよ、そんな事」
「黙れ!コレは俺達の命に関わるんだ!解ってるのか!」
「それは…わかってるよ、でも…」
「お前の個人的な思考で、誰かが危険になるんだ!、それを…
「氷の槍(アイシクル・ランス)!」
巨大な氷の槍が突き進み、ゼロスとアレンの間をすり抜け、更に奥へと翔けていった。小説家は舌打ちをしながら、二人に向かって叫ぶ
「五月蝿いんだよ『お前等』逃がしちまったじぇねぇか…ったく、おい、アホ神子、『俺』と一緒にこい」
「いや、性格変わってない?」
「うるせえよ、今むしゃくしゃしてんだ、早くこい…つってんだろ」
ゼロスの突っ込みに小説家は又返した。
そして、すう…はあ…、深呼吸をして、話し始める
「さて、君達二人は如何するんだい?自分たちはこのまま電波塔に戻るけれど」
「いや、性格…というか、拒否権…」
「無いよ」
ゼロスの突っ込みは、小説家の即答によって混沌の海に帰って行く、アレンが答えを返す前に、長月コトナが答えを返した。
「ついてくよ、そっちの方が安全そうだし」
『ちょっと、あの赤い髪の…たしかゼロスっていう奴、ゲームに乗ってる奴と一緒だったのよ?』
「おや?…なるほど、アトワイトか、大丈夫だよ、彼は少なくとも、自分からゲームには乗らないと思うよ…この質問の答えによるけど」
そういって、長月コトナの方から、ゼロスの方を向く
「君は…エミル・キャスタニエ…ラタトスクを知っているかい?」
「…ああ」
「ビンゴ、彼はゲームに乗ってないよ」
ククク、と笑って電波塔の方を向いた
(魔力がもう無いから…飛んで行けないか…完全回復は第1回放送の頃かな…)
そうも考えたが、小説家は歩き始める。
【G4 街の内部・昼前】
【名前・出展者】アレン・ローズクォーツ@セイラ
【状態】かなりの疲労 服がぬれている
【装備】スレイヤーズの呪文の束@ゴキブリ 糸
【所持品】基本支給品一式
【思考】
基本、出きる限りの人を救い、このゲームを終了させる
1、何何だ?
2、人殺しなんて、許せるわけが無いだろう
3、早く休みたい
※アトワイトから晶術の知識を得ました
【名前・出展者】長月コトナ@リアクション学院の夏休みエピローグ
【状態】少しの疲労 服がぬれている
【装備】アトワイト@テイルズオブディスティニー
【所持品】拡声器 基本支給品一式
【思考】
基本、早く帰りたい、ゲームには乗らない
1、小説家に着いてく
2、アホ神子が光の剣持ってる~
【名前・出展者】小説家@リアクション学院の夏休みエピローグ
【状態】健康 魔力切れ
【装備】氷のフルート×10@みろるん
【所持品】基本支給品一式
【思考】
基本、主催を倒し、ゲームを終了させる
1、早く電波塔に行きたい
2、魔力が早く回復して欲しい
3、まだ少し怒ってるよ
※盗聴の存在に感づいています(確信はありません)
【名前・出展者】ゼロス・ワイルダー@テイルズオブシンフォニア ラタトスクの騎士
【状態】健康
【装備】光の剣スレイヤーズ
【所持品】基本支給品一式 不明支給品1~2個
【思考】
基本、適当に生き残る。打倒主催より、逃げる事を優先
1、拒否権くらいくれてもいいじゃーん
2、それにしても何でラタトスクとか知ってたんだろう
【名前・出展者】アトワイト@テイルズオブディスティニー
【思考】
1:ゼロスがいまいち信用できない
2:というか、誰?(小説家の事)
基本:出来る限り助言はする。また、もし持ち主が殺し合いに乗ったらなんとか説得する
※ロワ内では誰でもソーディアンの声を聞くことができます
※また、威力は落ちるもののソーディアンさえ持てば誰でも晶術を扱えます
【スレイヤーズの呪文の束@ゴキブリ】(残り18枚)
『呪文を唱えることのできる紙、それを読み上げて、左腕に巻きつけ、最後に『力ある言葉』を唱えると呪文を使うことが出きる。ゼロ…ゴキブリお手製』
残りの呪文一覧
火炎球×1
炎の矢×1
眠り ×1
烈閃槍×2
氷の矢×4
治癒 ×2
浮遊 ×1
竜破斬×2
神滅斬×2(未完成版、完成版一枚ずつ)
重破斬×2(未完成版、完成版一枚ずつ)
+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
リシェルは、肩で息をしながら、舌打ちをしている。
「なんなのよ、一体、私が…」
それだけいって、リシェルは逃げるために、町の外を歩いている
【G3町の外・昼前】
【名前・出展者】リシェル・メルゲンハイム@PQR
【状態】ちょっとの疲労
【装備】手榴弾×??個
【所持品】基本支給品一式
【思考】
基本、ゲームに乗って優勝する
1、逃げる
2、コレからどうしよう
前の話
次の話
最終更新:2008年11月21日 17:16