大隅地域(おおすみちいき)は、
日本の
鹿児島県にある地域である。
概要
大隅地域(おおすみちいき)は、鹿児島県東部の広大な大隅半島を占める県内最大の食料供給基地である。広大なシラス台地を活かした畜産業が極めて盛んで、黒豚・黒毛和牛・ブロイラーの産出額は全国トップクラスを誇り、まさに「日本の食を支える半島」として重要な役割を担っている。志布志港や内之浦宇宙空間観測所を擁し、国際物流から宇宙開発まで多様な機能を持つ一方で、本土最南端の佐多岬や雄川の滝など、手付かずのダイナミックな自然景観が訪れる人々を魅了している。歴史的には大隅国としての独自の風土が受け継がれ、特産のかつお節やウナギ、さらには芋焼酎の蔵元が点在するなど、豊かな食文化が深く根付いている。近年では東九州自動車道の整備により、隣接する宮崎県や鹿児島市とのアクセスが向上し、観光や物流の連携がさらに加速している。また、鹿屋航空基地に代表される平和への祈りの地や、広大なバラ園などのレジャー施設も充実しており、ファミリー層からも人気が高い。火山灰に育まれた力強い農業と、太平洋・錦江湾の二つの海がもたらす豊かな恵みが融合した、圧倒的なスケール感を誇る地域である。
基本情報
- 面積: 約2,525.61km2
- 人口: 約221,000人(2025年12月現在の推計)
- 人口密度: 約87.5人/km2(2025年12月現在の推計)
- 中心都市: 鹿屋市(かのやし、Kanoya City)
- 隣接地域: 鹿児島地域、姶良・伊佐地域、宮崎県
観光情報
市町村
北薩地域の市町村は次の4市5町で構成される。
肝付地域 (郡は肝属郡)
- 鹿屋市:大隅半島の行政・経済の中心地であり、人口約10万人を擁する「食と健康のまち」である。日本最大級のバラ園や、特産である黒豚・和牛・ウナギの産出額は全国トップクラスを誇り、食の供給基地として圧倒的な存在感を放っている。かつての特攻基地としての歴史を伝える航空基地史料館もあり、平和への祈りと活気ある産業が共存する都市である。
- 垂水市:錦江湾に面し、対岸に桜島を望む風光明媚な港町であり、世界有数のブリやカンパチの養殖場として知られている。市街地の至る所から温泉が湧出し、高台にある「道の駅たるみず湯っ足り館」からは、雄大な桜島の絶景を眺めながら足湯を楽しめる。地下から汲み上げられる清冽な天然水(温泉水)のボトリング産業も盛んで、全国的に高い知名度を誇っている。
- 東串良町:大隅半島で最も面積が小さい自治体であるが、そのコンパクトな町域に豊かな農地と居住区が密に集積している。肝属川の河口部に位置し、ピーマンなどの施設園芸や、柏原海岸でのシラスウナギ漁など、単位面積あたりの生産性が非常に高い農業を展開している。地域コミュニティの結びつきが強く、伝統行事やスポーツを通じた活気ある町づくりが続けられている。
- 肝付町:大隅半島の東部に位置し、日本に2か所しかないロケット打ち上げ拠点の一つ「内之浦宇宙空間観測所」を擁する「宇宙に近い町」である。歴史的には、中世の山城「高山城」や流鏑馬(やぶさめ)の伝統が今も息づく文武の香りが高い地域でもある。リアス海岸が続く辺塚海岸などの美しい自然や、辺境の地ならではの豊かな海の幸が訪れる人々を魅了している。
- 錦江町:錦江湾に面し、背後に広がる大隅山地からは日本一のブナ林や雄大な「神川大滝」などの神秘的な自然景観を望める。豊かな水資源を活かしたワサビの栽培や、特産のブランド豚、さらには宇宙航空に関連する独自の教育施策など、知的好奇心を刺激する資源も豊富である。海・山・滝が織りなすダイナミックな景観は、近年SNSを通じた観光スポットとしても人気を博している。
- 南大隅町:本土最南端の「佐多岬」を擁し、北緯31度線が通る亜熱帯の植物が自生するエキゾチックな雰囲気の町である。エメラルドグリーンの滝つぼが美しい「雄川の滝」は映画やドラマのロケ地としても知られ、全国から多くの観光客が訪れる。温暖な気候を活かしたビワや柑橘類の栽培、さらには黄金カンパチなどのブランド魚もあり、南の果てならではの豊かな魅力に満ちている。
曽於地域 (郡は曽於郡)
- 曽於市:宮崎県に隣接する北東部に位置し、広大なシラス台地を活かした畜産業と農業が街の主要な産業である。豊かな自然の中には、パワースポットとして知られる「溝ノ口洞穴」や、1100年の歴史を持つ「弥五郎どん祭り」などの伝統行事が大切に受け継がれている。近年は移住支援に非常に力を入れており、都市部からの子育て世代を惹きつける先進的な街づくりでも注目されている。
- 志布志市:国際重要港湾である「志布志港」を擁する大隅の物流拠点であり、ウナギの生産量日本一を誇る「養鰻(ようまん)のまち」としても有名である。地名がすべてひらがなのような「志布志市志布志町志布志」という珍しい住所表記が話題となることもあるが、歴史的には古くから密貿易や海上交通で栄えた要衝である。広大な農地では茶やメロンの栽培も盛んであり、海と大地の両方の恵みを享受している。
- 大崎町:「リサイクル率日本一」を何度も達成している環境先駆都市であり、町民一丸となったゴミの再資源化への取り組みは国内外から高く評価されている。農業面ではマンゴーやパッションフルーツなどの熱帯果樹の栽培が盛んで、豊かな湧水を利用した養鰻業も全国有数の規模を誇る。白砂青松の美しい海岸線「くにの松原」にはキャンプ場も整備され、自然と環境意識が調和した町である。
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最終更新:2026年01月31日 20:29