概要
三重県は紀伊半島の東側に位置し、南北に約170kmと長く、伊勢湾からリアス海岸、鈴鹿山脈まで多様な地形を有する「美し国(うましくに)」である。 日本人の心のふるさとと称される「伊勢神宮」を筆頭に、世界遺産の熊野古道や忍者の里・伊賀など、日本を象徴する歴史・文化資源が各地に点在している。 産業面では、四日市のコンビナートによる製造業が盛んな一方、松阪牛や伊勢海老、真珠養殖といった全国的な知名度を誇る農林水産ブランドが極めて豊富である。 モータースポーツの聖地「鈴鹿サーキット」や、国内最大級のナガシマリゾート、志摩の英虞湾といった多彩な観光・レジャー拠点が国内外の客を惹きつける。 2026年現在は、2016年の伊勢志摩サミットのレガシーを継承しつつ、豊かな自然を活かしたサステナブルな観光や、デジタル技術による地域課題の解決を推進している。 古くから東国と西国を結ぶ交通の要衝として栄えた経緯から、独自の伝統芸能や食文化が今なお大切に守られ、おもてなしの精神が根付いた風土が魅力である。
基本情報
- 面積: 約5,774.48km2
- 人口: 約1,690,000人(2025年12月現在の推計)
- 人口密度: 約294人/km2(2025年12月現在の推計)
- 県庁所在地: 津市(つし、Tsu City)
- 隣接都道府県: 岐阜県、愛知県、滋賀県、京都府、奈良県、和歌山県
- 県の木・花・鳥: それぞれ神宮杉、ハナショウブ、シロチドリ
観光情報
地方
三重県の市町村は29(14市15町)で構成される。このガイドでは、県を以下の5つの地域に分けて説明する。
- 北勢地域(桑名市、桑名郡(木曽岬町)いなべ市、員弁郡(東員町)、四日市市、三重郡(菰野町、朝日町、川越町)、鈴鹿市、亀山市): 中京圏の経済を支える中核拠点であり、四日市のコンビナートや鈴鹿サーキット、ナガシマリゾートなど、日本屈指の産業・レジャー施設が集中している。御在所岳の四季折々の自然や、桑名の「焼きハマグリ」に代表される豊かな食文化など、都市の利便性と観光資源が非常に高いレベルで融合している。古くは東海道の宿場町として栄えた歴史も色濃く残り、県内随一の人口と活気を誇るエリアである。
- 伊賀地域(伊賀市、名張市): 四方を山に囲まれた盆地に位置し、伊賀流忍者の歴史や上野城の城下町としての情緒が残る、独自の文化圏を形成している。伊賀牛や伊賀焼、良質な水が育んだ日本酒など、盆地特有の気候を活かした名産品が多く、歴史ファンの散策から食の探訪まで深いこだわりを感じることができる。大阪・名古屋の両都市圏へアクセスが良い一方で、赤目四十八滝などの神秘的な自然にも恵まれている。
- 中勢地域(津市、松阪市、多気郡(多気町、明和町、大台町)、度会郡(大紀町)): 県庁所在地の津市を中心に、行政・教育の機能が集約されているほか、世界的なブランド「松阪牛」の産地として極めて豊かな食文化を誇っている。日本三大峡谷の一つである大杉谷(大台町)や大紀町の清流など、紀伊山地から流れる豊かな水系が育むダイナミックな自然環境も大きな魅力である。古くからの街道沿いの宿場町や伊勢本街道の風情が残り、山・里・海の多彩な恵みを享受できるエリアである。
- 伊勢志摩地域(伊勢市、鳥羽市、志摩市、度会郡(玉城町、度会町、南伊勢町)): 「日本人の心のふるさと」と称される伊勢神宮を中心に、古くから多くの人々を迎え入れてきたおもてなしの精神が根付いた、三重県観光の象徴的なエリアである。英虞湾などの複雑に入り組んだリアス海岸が描く絶景や、海女文化、真珠養殖、そして伊勢海老やアワビといった贅沢な海の幸を存分に堪能することができる。2016年のサミット以降、国際的なリゾート地としても磨きがかかり、伝統と洗練が共存している。
- 東紀州地域(尾鷲市、熊野市、北牟婁郡(紀北町)、南牟婁郡(御浜町、紀宝町)): 世界遺産「熊野古道(伊勢路)」が通り、険しい峠越えの道や「丸山千枚田」の棚田、荒波に削られた「鬼ヶ城」など、雄大な自然の造形美が各所に点在している。国内屈指の降水量が育む豊かな森林資源や、鮮度抜群のマグロやサンマなどの魚介類が魅力で、都会の喧騒を離れて大自然のエネルギーと歴史の重みを感じることができる。聖地・熊野へと続く祈りの道が、訪れる者に静かな感動を与える地域である。
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最終更新:2026年01月08日 12:05