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コンコン。ヤブルの部屋のドアをノックする。

益子「ヤブルくん、お茶が入ったけど……開けるわよ?」

ヤブル「だぁぁあーー!! ま、まて益子さんんっ!!」

益子はドアを開けた瞬間、ヤブルが抽斗に何か本を隠すのを見た。

益子「まあ、テスト勉強してるのかと思えば……え~いお姉さんに見せなさい!」

ヤブル「うわっ!ダメだってまっ、まったぁぁぁあああああ!!」

強引に引き出しを開ける益子。
「……な、何?これ……」

ヤブル「…………『ロッキーを倒した男』」


翌日。

ヤブル「オーッステッケン。参ったぜ、あの本昨日益子さんに……」

テッケン「行かねえっつってんだろ!」

乙女「何よ、じゃあもういいわよ!ヤブルさん、遊園地はお好きですか?」

ヤブル「は?そりゃまあ、愛してるって言ってもいいが……」

乙女「まあ、ちょうど良かったですわ!券が2枚ありますの。一緒に行きませんか?」

乙女が横目でテッケンを見やる。テッケンは興味ないと言いたげに背を向けた。

ヤブル「ああ、そういう『好き』か……まあ、いいか。たまには他所を見学しとくのも……で、どこなんだ?」

乙女「こちらですわ」

乙女が券を見せる。そこにある文字は――ギリギリ遊園地。


第七話「大波乱!決戦ギリギリ遊園地!」




ヤブル「じいちゃん、悪いが日曜は手伝えねえ」

じいちゃん「別に構わんが、なんじゃ?」

ヤブル「乙女さんと、客の方になる」

じいちゃん・ダン「おおお!?」

益子「誰ですか?乙女さんって……」

ヤブル「話したこと無かったっけ?テッケンの友達の……」

益子「だったらテッケンくんと来ればいいでしょう?」

ヤブル「それがテッケンの奴どうしても来たくないんだってさ」

益子「それで別の男性を誘うなんて馬鹿にしてます!」

ヤブル「俺に言われても……ていうか何を怒ってるんだ益子さん?」

益子「な……っ怒ってません!」

じいちゃん「まあまあ、たまにはいいじゃろう。考えてみたらヤブルは客としてここで遊んだ事なんて無かったしのぉ」

ダン(じいさん、面白えことになりそうだな……)

じいちゃん(フフフ)


日曜。

乙女「申し訳ございません!私から誘ったのに後になってしまって」

ヤブル「いいってそんなの。俺ん家ここから近いからな」

子供「お~ヤブル兄ちゃんデエトか?」

ヤブル「うっせい!悪ィけど今日は遊んでやれねえからな、頼むぜ」

子供「ちぇっ、つまんないの~」

ヤブル「ごめんな、また今度な!」

乙女「お知り合いなんですの?」

ヤブル「ああ、ここに来るガキはみんな兄弟みたいなもんさ」

乙女「へえ……なんだか、意外ですわ」

ヤブル「そうかい?」


そんな二人のやり取りを陰から覗くやつがいた!……司令とじいちゃんだった。

じいちゃん(「ここから近い」って何じゃ?ここじゃろうが!)

ダン(あいつ、家が遊園地だって隠してるのか……?)

益子「何してるんですか、二人とも?」

ダン(!!!?シッ!気付かれたらどうする!?)

益子「気付かれて困るようなことする方が問題じゃないですか?おじいさんも、今日はヤブル君が手伝えないっていうのにこんな所で……」

じいちゃん(う……面目ない)

ダン(ところで伝くん、俺がここに来るため君には基地の留守番を頼んだはずだが、なぜここに?)

益子(う……それは……)
急に声を潜めはじめた益子。

じいちゃん(待て!二人が移動するぞ)

ダン(む!?)

益子(ふ、不純な目的による命令は、聞けません!)

覗くやつが三人に増えた。


乙女「あら?あちらに人だかりがありますわね。何があるのかしら」

ヤブル「あ、あれはなぁ、ここのウリの戦闘機の置物だよ。そういうの興味ねぇだろ?」

乙女「そんなことありませんわ。私も飛行機に乗りますのよ?」

ヤブル「そうかぁ……」


カイザートッパーを見て、ヤブルが遊園地の人間であることに気付いた乙女。
「どうして仰ってくださいませんでしたの?素敵じゃありませんか、お家が遊園地だなんて」

ヤブル「……別に、恥ずかしいとかそういうんじゃねえんだよ。ただ何ていうか、乙女さん楽しみにしてくれてたみたいだから……俺がそうだって知ったら、フツーにゃ楽しめないんじゃねぇかって、それでさ……」

乙女「……そうでしたの。確かにそうかもしれませんね。でも、今ならもっと楽しめるような気がしますわ。ここがヤブルさんと、おじい様の遊園地だって知っているから!」

ヤブル「!……そうか。ハハハッ」

乙女「ふふふ」


じいちゃん「うううっ、そういうことじゃったのか!ヤブル、お前って奴ぁ……」

ダン「良かったなぁじいさん。しかし、ヤブルがあんなに女の扱いが上手いとは……伝くんもそう思……あれ?」

じいちゃん「あああ、司令、伝くんなら、あそこに……!」


益子「そこまでよ!不純異性交遊だわ!」

ヤブル「ま、益子さん!何でここに!?」

益子「う……そんな事どうでもいいの!とにかくもうお終い!」

乙女「どなたか存じませんが、ヤブルさんは私が誘って、それに応えてくださったのです!あなたに邪魔する権利はありませんわ!」

乙女はヤブルの腕に抱きついた。


じいちゃん(おおっ、見かけによらず大胆な子じゃの)

ダン(しかしあれはヤブルには効かねえな。見てくれ、彼女はぺったんこだ)

じいちゃん(確かに。なんか気の毒なほどぺったんこじゃのぉ)


益子「失礼でしょあなた!離れなさい!」

乙女「嫌ですわ!」

益子「ヤブルくんの迷惑よ!」

乙女「ヤブルさん、ご迷惑ですか?」

ヤブル「いや、別に……でも益子さんがおっかねえから、迷惑って言やぁ迷惑?」

益子「ほらご覧なさい!」

乙女「何を仰いますの?あなたが黙っていれば済む話ではありませんこと!?」

ヤブル「ちょっと待ってくれ二人とも。何を揉めて……イテッ!」

どこかからヤブルに何か投げつけられたのだ。

ヤブル「……手袋?」

リュウ「いかに乙女さんが魅力的な女性とはいえ、まさかテッケンの他にも悪い虫がいようとはな!貴様に決闘を申し込む!乙女さんから手を引け!」

乙女「あぁ……どうしてこんな所まで」

ヤブル「何だか知らねえが挑戦なら受けるぜ!」

乙女「リュウくん、ヤブルさんは素人さんです!そんな相手に決闘などと、それでも武闘家ですか!?」

リュウ「乙女さんを守るためなら、武闘家の誇りなど要りはしません!」

益子「あなたって人はこんな男の人がいながら……」

ヤブル「ちょっと待てェェェッ!!いったい何がどうなって……うおおっ!?」

ゴゴゴゴゴゴン!それは空からのウツノイドの攻撃だった!

ギバップ「フハハハハ!突破めが乗りこむ前のゲンカイザーを破壊してくれるわ!それっ、それっ!!」

ゴワァン!ゴワァン!

ヤブル「てめぇ!俺たちの遊園地に何しやがんだぁぁぁぁっ!!」

ギバップ「何、突破!?こんなに近くにいたのか!いかん、急いで破壊しなくては……」

ヤブル「そうはさせるかぁぁぁぁっ!トップ・インッ!!」

爆風をかいくぐり、ヤブルがカイザートッパーのコクピットに飛び込む!

ヤブル「益子さん!……はここにいるから、ダン!カイザーマシンを動かしてくれ!」

ダン『ゼエ、ゼエ……OK、ヤブル!』

ヤブル「ダン、どうした?」

ダン『なぁに、ちょいと走りこんできただけよ!さあ、カイザーマシン……発進だぁぁぁぁぁ!!』

ヤブル「うおぉぉぉぉぉっ!!」

トッパーが胸に!
ハッサンが腕に!
リンカーが脚に!……

テッケン「乙女は無事かぁぁぁぁぁぁああ!!」

ドシャァァァ!!突如現れたテッケンオーの鉄拳がウツノイドを粉砕した!

ギバップ「な、何ィ!?一撃で……うおお!脱出!」

ドゴォォオォォォン!!!

ヤブル「テッケン!?」

乙女「拳児くん!来てくれたのね?」

テッケン「フン……帰るぞ、乙女」

乙女「……うん!ヤブルさん、今日はとても楽しかったですわ!また来ます、きっと拳児くんも一緒に!」

ヤブル「ああ、待ってるぜ!」

ゲンカイザーが親指を立てて応える。乙女はテッケンオーの手に乗って帰っていった。

益子「……どっちにも、その気は無かったっていうの」

じいちゃん「人騒がせな子じゃのぉ……」


子供「お兄ちゃん、大丈夫?」

リュウ「おのれぇ、今に見ていろテッケン……!」

もろに巻き添えを食って地面にめり込んでいるリュウだった。



次回予告
リュウ「テッケンは頭が悪い。あのヤブルとやらもそうらしい。この二人の赤点補習中に敵が現れたら、どうなる?

    次回スーパーぼくロボ大戦Winner's Hand『立つのは誰だ?俺もお前も補習漬け!』

    フッ、ここに宣言する、それは私だぁぁぁぁ!!」




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最終更新:2009年12月16日 07:31