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神代「まずいわね、ゲンカイザーどもの出動自粛、もう解けるみたいよ」

ゲンカイザーがやっつけたヴァイスキルヒェとかいうテロ組織、これが実は異星人の手先だったというわけで、ゲンカイザーを危険視する世論は急激に弱まりました。
変化が極端すぎて胡散臭い感じがしますけど、きっと政治の世界からの手回しとか、あるんでしょうね。

神代「急ぐのよ、明日!明日は町を破壊しに行くわよ!」

鈴村「え、明日って、平日なんですけど……」


課長「二人揃って、休暇ねぇ」

神代「ええ、二人で旅行に行くんです!」

課長は本当か、という目で私を見てきます。否定するわけにもいきません、私は黙って肯きました。

課長「まあ、今そんなに忙しくないし、いいけど」

神代「おし!」

意気揚々と自分の席に戻っていく神代さんに、私も続こうとしたとき、

課長「ちょっと、鈴村さん」

鈴村「はい?」

課長「余計なお世話だと思うけどね、友達は……選んだ方がいいよ」

鈴村「本当に余計なお世話です」
それは、私の方に選ぶ権利があればの話です。


第二十二話「紅白ロボ合戦!オリンポス対テッケンオー!」


ミネルバ「ワハハ、上見て上。こっちのが先よ!今回は私たちが主役なのよ!」

ユノ「それ、『紅白』の字の順とロボットの色を合わせただけですよ」


 そして翌日、オリンポスは平日のオフィス街に現れた!
驚く群衆を見下ろしながら、オリンポスのコクピットは異様な盛り上がりを見せていた!

ミネルバ「ハハハハ、人がゴミのようだ!……って、一度言ってみたかったのよねー!」

ユノ「最後に絶対負ける人が言うような言葉ですけど」

ミネルバ「ハン!そんなジンクスあたしが打ち砕いてみせるもん!」

ユノ「そんなかっこいい台詞の似合わないこと……」

オリンポスが手近な高層ビルに触れる。

ミネルバ「よ~し、この辺からいこっか!オリンポスアーックス!」

オリンポスが斧を振りかぶったその瞬間!

グイッ。
後ろからその腕を掴むものがあった。

テッケン「おい、何やってんだ、危ねえだろ」

ミネルバ「ゲゲッ、テッケンオー!どうしてここに!?」

テッケン「そりゃ、あんたが出てくるといつもそこにウツノイドが来るからって、総理に要請されて……」

ミネルバ「あぁあ?偶然だってのそんなもん!まぁったくあいつらこんな形でまであたしらの邪魔して、もぉ!」

テッケン「……?じゃああんた何しにきたんだ?」

ミネルバ「フッ、勿論こうするためよ!」

ブンッ!
オリンポスは突然テッケンオーめがけ、オリンポスアックスを振り下ろした!
テッケンオーは持ち前の反射神経で間一髪、これをかわす。

テッケン「!?てめえ、何しやがる!」

ミネルバ「何って、今見せた通りよ。このオリンポスの日本征服のために消えなさい!」

テッケン「この野郎、何でだよ!?そんな事してる場合じゃねえって、子供でもわかるだろ!」

ミネルバ「野郎とは何よ!うら若き乙女に向かって!!」

ユノ「いえ、反論するところ違います」

テッケン「くそっ、何だこいつら話が通じねえ!なら、ぶっ倒すだけだ!」

テッケンオーが自慢の鉄拳を繰り出そうと振りかぶる!しかし。


ミネルバ「……フッ」

ブォン!
オリンポスの機体が宙に浮き、テッケンオーの鉄拳は空を切った!

テッケン「何!?」

ミネルバ「ハッハッハ、ざまぁ見なさい。あんたが飛べないってことはわかってんのよ!
     ユノ、オリンポスミサイル!」

ユノ「オリンポスミサーイル」

ボワン、ボワン!
ミサイルがテッケンオーに降り注ぐ!

ユノ「あれ、そういえばミサイル、ちゃんと爆発してますね。爆薬どうしたんですか?」

ミネルバ「ホホホ、よく聞いてくれたわ。経費削減のために自分で調合したのよー♪」

ユノ「調合?」

ミネルバ「手間はかかるけどお金はそれほどでもないのよ。まず薬局で注文すれば誰でも普通に買える×××××を
     ×××と混ぜて××××……。ちょっと、何よこのバツ印は?」

ユノ「自主規制です。良い子は真似しないでくださいね」

テッケン「この野郎、わけわかんねえ話してねえで降りて来い!卑怯だぞ!」

ミネルバ「ヘヘーンだ、卑怯でなくて悪が務まるかい!ユノ、どんどん撃っちゃいなさい!」

ユノ「はい、どんどんと……あら?」

コクピットがわずかに揺れたかと思うと、オリンポスの視界は閃光に包まれた。

ユノ「ドクター、視界不良です。狙いが付けられません」



乙女「悪い方たちになら、容赦は致しませんわ!拳児くん、大丈夫?」

オリンポスの視界を奪ったのは、ロザリウスの閃光弾だった。

テッケン「乙女か。ちょうどいい、何か空に攻撃できるもん出せ」

乙女「それもできるけど、地上から空に攻撃するよりは……拳児くん、合体よ!」

テッケン「はぁ?何の話だ?」

乙女「拳児くんが入院している間に、テッケンオーには修理と一緒に改造が加えられたのよ。ロザリウスとドッキング
   して空を飛べるように」

テッケン「おい……何で今まで黙ってた」

乙女「だって拳児くん、こんな事にでもならなければ『要らない』の一言で終わりじゃない」

テッケン「……まあいい、それでいくか。どうすりゃいいんだ?」

乙女「一時的に操縦をこちらに渡して」

テッケン「こうか、ユーハブコントロール!」

乙女「うん、アイハブコントロール!」

テッケン・乙女「ドッキング・ゴー!!」

テッケンオーが地を蹴り、跳ぶ。
背中の一部が回転し、コネクタが露出する。
同じくコネクタを展開したロザリウスが、上からその背中に向かい、コネクタが接続される。
下側を向いたロザリウスの機首が左右に開いて翼のように展開し――

テッケン・乙女「合体、スーパーテッッケンオォォォォ!!」


ミネルバ「あーあ、モニター焼き付いちゃってるじゃない」

ユノ「これきっと、あの十字架型の支援機の閃光弾ですね」

ミネルバ「あ~鬱陶しいなぁ。モニターが直ったら消してしまいなさい」

ユノ「あ、言ってるそばから直ってきました……あれ、何かこっちに向かってきます」

ミネルバ「どうせそのショボイ飛行機でしょ。叩き落しちゃいなさいよ」

ユノ「はぁ、でも何か、様子がおかしいような……」


乙女「操縦は私に任せて。ぎりぎりまで近づくから、拳児くんは攻撃を!」

テッケン「おぉぉぉぉぉっっ!!」

ガィィィン!!
空中ですれ違いざま、テッケンオーはオリンポスにテッケンを叩き込んだ!



ミネルバ「何だァァァァァァァッ!?」

ユノ「うぅん、あれ支援機じゃありません。テッケンオーです、テッケンオーが支援機と合体して飛んでるんです」

ミネルバ「合体ィ?今回はあたし達の話でしょ!何でテッケンオーがパワーアップすんのよ!?」

ユノ「それはドクターがそう思ってるだけ……あ、また来ます」

ゴァン!ドゴン!ドガァァァン!
高速で縦横無尽に飛び回るテッケンオーは、近づいてはオリンポスを殴って離れていく。

ユノ「くぅ……空戦能力が完全に逆転されてます。地上に降りた方が……」

ミネルバは飛び回るテッケンオーを憎々しげに睨みながら、ギリ、と親指の爪を噛んだ。
「同じことよ。それこそサンドバックにされてしまうわ」

ユノ「ドクター、なんだか急に冷静に……でも、それじゃどうするんです?」

ミネルバ「一か八か……オリンポスフラッシュよ」

ユノ「あれは一発勝負ですよ?あのスピードで飛び回ってる目標に当てられるか……」

ミネルバ「だから一か八かって言ってるでしょ。それに奴はこっちに接触しなければ攻撃できない。
     接近してくる所を正面に捉えられれば――やれるわ」

いつになく真剣な表情で語るミネルバに、ユノは反論を呑み込んだ。
「……わかりました」

テッケンオーが旋回し、またこちらに向かってくる。

ミネルバ「よし、専用BGMスタート」

ユノ「はい」
パチッ。ユノはオーディオの再生ボタンを押した。

♪オーリンポス オーリンポス オーリンポス~
 絶対征服(パパンがパン!)お~んど~

異常なまでに気の抜けた歌声とテーマが大空に響いた!
ミネルバの顔がサッと蒼ざめる!

ミネルバ「ちょっと―――――っ!!何でここで絶対征服音頭がかかるのよ!?」

ユノ「すみません、頭出ししてませんでした」

ミネルバ「馬鹿ァ―――――――ッ!!」



テッケン「ウオォォォォォォォォォッ!!」

最後の一撃はすれ違いざまではなく、真正面からぶつかる勢いでの鉄拳だった。
ゴガォォォォォォォン!!
直撃を受けたオリンポスは見えなくなるほど遠くまですっ飛んでいく。

テッケン「思い知りやがれ!にしても、何ださっきの薄気味悪ィ曲は?」


すっ飛んでいくオリンポスの中。

ミネルバ「うう~ん、やっぱりカセットテープじゃ時代遅れかなぁ……?」

ユノ「それ以前にBGMを自分でかける意味が……」

ミネルバ「やーなかーんじー」

ユノ「そーなーんでーす」

キラーン。オリンポスは星になった。


テッケン「……というようなことを言っていた」

公康「何と、まぁ……」

テッケン「本気で相手しないとならんのか?」

尽「ああ。目的がどんなに馬鹿げていても、あのロボットの性能は本物だ。放っておく訳にもいかない」

さくら「それにしても……」

乙女「日本征服とは……」

一同「はぁ……」(そろそろ続くかどうかわからない)



次回予告

山村「陸上自衛隊特殊部隊隊長の山村だ。特殊部隊なんていっても、今の任務は病院で貧血のガキのお守りなんだが。
   しかし、それもそろそろ終わりかもな。状況に変化あり。

   次回、スーパーぼくロボ大戦Winner's Hand

   第二十三話『聖者の行進』

   クソッ、ロボット乗りの小僧どもにしか、どうにも出来ないってのかよ!」




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最終更新:2011年12月07日 20:21