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第9話「我が輩は海猫である」



「ここか、アトランティスの基地は」 


アレフ「我が輩の名前はアレフである、海猫である。海猫は昔鳥の名前であったが今では猫の総称として定着している。 
この基地に我が輩が居座って五年になる。本日はここの人間共の1日をこの我が輩が教えてやろう、ありがたく思え。まずはこの二人」 


海洋連邦軍防衛基地、マーキス隊専用ルーム 
沙弥「聞いた?今日南のエデンから来た人がマーキス隊に配属されるらしいわよ」 
シャオリン「えぇ、聞きましたわ。あらアレフちゃん、今日もお菓子食べに来たの?」お菓子を食べながらいつもの雑談をする二人、賢人が入室 

賢人「なになに?誰か来るの?ようアレフ今日も間抜けな顔してるな」 
シャオリン「賢人さん」 
沙弥「何でも戦闘要員が補充されるらしいの、試作機も一機回されるんだって」 
アレフ「こやつは新参者の賢人、我が輩はこやつがどうも気に食わん。生意気な奴だ」 
賢人「へ~、どんな人なんだろう?」 
シャオリン「なんにしても良かったですね賢人さん、これで賢人さんの負担が減りますよ」 
沙弥「今まで賢人君一人で頑張ってたからね」 

賢人「何言ってるんだよ、サヴァイブシフトのみんなも一緒に戦ってくれてるから俺一人じゃないぜ」 
シャオリン「賢人さん…」 
アレフ「青二才の分際でほざきおって、あれ?目から塩水が。ゴミが入ったんであろう、決して感動したからではない、断じて!」背の高い男が入室 
「失礼、マーキス隊の部屋はここでいいのかな?」 
沙弥「あなたはもしかして今日配属されたディング中尉ですか?」 
ディング「そのとうり、と言うことはここであってるのか。俺はディング=ソーテンジア中尉、よろしく」 
賢人「よっ、よろしく…お願いします」 
ディング「君が青羽 賢人か、噂はかねがね聞いているよ」 
沙弥「私は水無月 沙弥です、よろしくお願いしまーす中尉」 
シャオリン「私はチョウ=シャオリンです、よろしくお願いします」 
ディング「いや~、若くて可愛いときた!俺はいい職場に恵まれたようだ」 
沙弥「はー、そうですか…」 
ディング「それに海猫か、なんともユニークじゃないか、ははは!」アレフを抱える 
アレフ「ニャ、我が輩を気安く抱くとは無礼なやつめ。新参者はこれだから好かん」 
シャオリン「その子はアレフって言います、可愛がってくださいネ」 

ディング「ははっ、君もマーキス隊の一員なんだね?これからよろしくアレフ君」 
アレフ「何がよろしくだ、家来として扱ってやらんこともないが。さて次はドッグへ行こうか」 


ドッグ 
アレハンド「あ~あ~、ひでぇことしやがって誰が直すと思ってやがんだ。おーいジャッキ取ってこい」グシャグシャになったドッグ 
メカニックA「へい!しかし酷い有様ですね親方」 
アレハンド「あぁ、まだ使える物があったらめっけもんだよ」 
マージュ「今日中なんて無茶言ってくれるぜ副艦長も、おっアレフ今日も来たな」 
アレフ「こやつは我が輩の良き理解者であるが、最近お疲れのようだ。プリティーな我が輩を見て少しでも癒されればいいのだが」 
マージュ「見てくれよ、流石の俺達でもお手上げだぜ」 
アレフ「フム、海猫の手でも貸してやりたいところだ」 
アレハンド「マージュ!サボってないで作業しろい!」 
マージュ「親方無理ですぜ、ハッチひん曲がってますもん」 
アレハンド「ぐだぐだ言ってねーで手伝いやがれぃ」 
マージュ「へいへい、じゃ行ってくるよアレフ」 
アレハンド「ったく、ん?お前さんは」 
ギュスト「アレハンド整備班長、例の試作機の件なんだが…」 

アレハンド「後々、こいつの復旧作業で今手一杯なんだよ。手伝ってくれるんなら話は別だがな」 
ギュスト「むっ、それならば私も手伝わせて貰おう」 
アレハンド「おぅ!そりゃありがてぇな、どっかの馬鹿に爪の垢煎じて飲ませてやりてぇなぁ」 
マージュ「けっ、言ってくれるぜ」 
アレフ「我が輩はこの光景が実に好きだ、陰ながらクルー達を支えるためひたむきに地道な作業をする姿、実に趣深い」 
アレハンド「配線系統チェックしとけマージュ」 
マージュ「へい!今やってますよ」 
ギュスト「これはこのまま接続してよいだろうか?」 
マージュ「違う違う、この赤いケーブルをまずは一番ソケットと四番ソケットに…。あー、何やってんだよ!不器用だなもう」 
ギュスト「…すまない」 
マージュ「もういいからあんたは残骸撤去を手伝ってやってくれ」 
アレフ「頑張るのだぞマージュ、お主が一人前になるまで心待ちにしておるぞ。次は艦長の所に行くぞ」 


艦長室 
重蔵「ふむ、どうも腑に落ちん事が多い」 
デク「BVBの通信記録から得られた断片的な情報ではまだ分からないことが多すぎる。i計画、プレゼントチルドレンどれも突拍子過ぎだ」 

マスタ「奴らは計画ってのにそって行動してやがる、それも俺達の皆殺しの為の計画ときてますからね。たちが悪いったらねぇ」 
デク「我々に狙いを絞ってくれるのは良しとしなくてはな、プレゼントチルドレンが戦力を分散してそれぞれの街に襲撃でもしたら我々は間違いなく滅びる。如何せん賢人の負担は増える一方だが…」 
マスタ「そのために中央に掛け合って戦闘要員を補充してもらったんでしょう?艦長もいいとこあるじゃねぇか。おっアレフ、お務めご苦労さん」 
アレフ「うむ来てやったぞ、丁重にもてなせ」 
重蔵「お~、アレフこっちにこい。よしよしいい子じゃな」アレフを膝に乗せる重蔵 
アレフ「ここが一番心地よい、しかも重蔵殿は我が輩のスポット(気持ちいい所)を心得ている」 
重蔵「そうじゃ艦長、今度ワシの家に遊びに来ると良い。賢人とアンリスも喜ぶじゃろうて」 
デク「わかりました、お言葉に甘えてご自宅に伺います。宗谷殿にも挨拶したいですしね」 
重蔵「かつての良き日々を思い出すのう」 
デク「もう17年になりますか…」 
重蔵「あぁ、思い出すたびにワシはこう思うんじゃ。最後の一人ぐらいワシの命を賭けてでも守り通すとな」 

アレフ「重蔵殿…、あやつは幸せ者だ。いかん眠気が、一眠りするとしよう。本日はここまで、気が向いたらまた教えてやろう」 
デク「おっと、そろそろか。では行くとするか」 


マーキス隊専用ルーム 
沙弥「あっ!起こしちゃった?悪いことしちゃた、ごめんね」 
アレフ「むっ、ここは?」 
デク「どうだろう、この後歓迎がてらパーッといかないか?」 
ディング「いいですね、意外とラフな隊なんですね」 
マスタ「まっそんなところだ、気楽に行こうぜ中尉」 
重蔵「お主も行くじゃろ?」 
アレハンド「今日中に片付けろと言ったのは誰ですか?」 
重蔵「何言っとる、徹夜なら今日中に片付くじゃろ?」 
アレハンド「鬼め…」アンリス入室 
アンリス「みなさんこんにちは」 
賢人「アンリス、どうしたんだ?」 
アンリス「みなさんのためにお菓子を作ってきました」 
シャオリン「アンリスさんありがとうございます」 
アンリス「いえ、喜んでいただければ幸いです」 
賢人「(この二人…)」 
沙弥「(似てる…)」 
ディング「これまた可愛らしいお嬢さんだ、さしずめ賢人のガールフレンドと言ったところかな?」 
賢人「なんでそうなるかなぁ?俺とアンリスはなんにもない!」 
アンリス「そこまで否定しなくても、グスッ…」 

ディング「ははは、これは失礼した」 
沙弥「さぁみんな食べましょ!アンリスちゃんが折角作ってくれたんだから」 
マスタ「おぉ、手作りクッキーか」 
マージュ「野郎ばっかの整備班の俺ににまるでオアシスの水が届いたかのようだ」 
シャオリン「いただきます(あっ…)」 
一同「(しょっぱい)」 
賢人「あははははっ、くくく、あっはははは!!」 
重蔵「賢人ー!」 

アレフ「騒がしい連中だ昼寝も満足にできん」 


続く


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最終更新:2010年01月15日 08:10