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第10話「果てしなき武士の道」



アトランティス、ハイスークール 
ユーガ「どっ、どうしたの賢ちゃん!?その格好…」 
ウイナ「全身包帯ぐるぐる巻き。まるで旧エジプトで供養の際、行われていたと言われているミイラだね」 
リーファ「ニューハロウィンにはまだ早いわよ賢ちゃん」 
賢人「…ほっとけ」 
花「んー、どうせまたお祖父様の海盆栽を割っちゃたんでしょ」 
賢人「違う」 
花「じゃあなによ?」 
賢人「あれは昨日の事、たまの休日に日がな一日ごろごろいこうと思っていたら…」 


昨日の青羽家 
重蔵「なにやっとるんじゃ賢人!ごろごろしおって」 
賢人「なんだよ別にいいだろ貴重な休日をどうしようと。日頃の出撃で疲れきってるんだからさぁ、堅いこと言わないで」 
重蔵「たるんでおる!そのたるみきった考えを芯から鍛え直すために武士道をお前に叩き込んでやるわい!!」 
賢人「なっ!?」 


海洋連邦軍貿易基地、簡易道場 
賢人「勘弁してくれよじっちゃん…」 
重蔵「男が弱音を吐くんじゃない。これはBVBの戦闘訓練も兼ねておる、お前は弱い、このままでは確実に死ぬ。戦場で生き残れるのはほんの一握りの奇跡と思え」 

賢人「それならディングの兄ちゃんに鍛えてもらった方がよっぽどましだぜ、あの人BVBの熟練者らしいじゃん?扉に近いエデンで生き残れるってのは相当な腕だぜあの人」 
重蔵「やかましい!ほれこれを持って構えい」竹刀を投げ渡す重蔵 
賢人「これはバンブーブレードとかいうアンティークじゃん、今時こんなの流行んないぜじっちゃん」 
重蔵「えぇい!ぐだぐだ言っとらんと行くぞ、めぇん!!」賢人の脳天に一本が決まる 
賢人「痛ってぇー!なにすんだよじっちゃん!!」 
重蔵「構えろとワシは言ったぞ、二度は言わん」 
賢人「なんなんだよー、もー」 
重蔵「でぇい!、こてぇーい!!」 
賢人「痛てぇー!」 
重蔵「構えが甘い!今度はお前から打ってこんか!」 
賢人「こなくそぉ、でぇりゃー!」 
重蔵「どぉー!」軽くかわし胴が綺麗に決まる 
賢人「痛てぇ!」 
重蔵「踏み込みがたりん!意識と動きがコンマ一秒ずれとる」 
賢人「んにゃろう、だぁー!」 
重蔵「チェストー!」再び胴にヒット 
重蔵「腰を使え腰を!そんなんじゃいつまでたってもワシから一本取れんぞ!!」 
賢人「ちきしょう、ちきしょう…。この老いぼれがぁー!」 

四時間経過 
重蔵「だいぶ型は良くなったようじゃな。よいか賢人、刀は武士にとって魂じゃ。己の体の一部だと思え」 
賢人「なんとなくわかってきた気がするよじっちゃん」 
重蔵「よしその意気じゃ、これからお前に青羽流秘伝之奥義を伝授する。その名も稲妻落とし」 
賢人「稲妻落とし…、ゴクリッ。なんともエレクトリックなネーミングだぜ」 
重蔵「うむ、これを会得した暁にお前は限り無く武士の高みに近付ずいたと言えよう」 

賢人「教えてくれじっちゃん、俺にその技を」 
重蔵「いい返事じゃ、但しここからは生半可な覚悟では通用せんと思え、よいな?」 
賢人「承知!」 
重蔵「うむ、行くぞ!でぇーい!!」 


現在 
ギア「おぉサムラーイ…、だっけ?」 
賢人「お陰で俺は全身打撲の代わりに悟りの境地を見いだしたってわけさ…」 
ユーガ「オーラが違うねぇ、なんか別人みたいだよ賢ちゃん」 
賢人「あはっ、そう?そう見えちゃう?」 
花「アホらし」 


アトランティス、市内地鍛冶場 
重蔵「おぉやっとるのぅ、源次郎」 
源次郎「お陰様でな、旧日本の文化を絶やすことなく後世に受け継がす。それがワシらの務め、そうじゃろ?」 

重蔵「うむ、ワシらの魂に大和の火が消えない限りまだまだ日本は生き続ける事じゃろ」 
源次郎「そうじゃな、こんな老いぼれでも御先祖様に報いるためこれからも大和の火を灯し続けるさ。そうそう頼まれた品はもうすぐ仕上がる所じゃ」 
重蔵「おぉそうか、すまんのう今日は催促のつもりで来たつもりはなかったんじゃが」 
源次郎「よいよい、これははっきり言って人生の中でこれほどの物を打った事のないと思わせる程の至高の一振りじゃ。自分でも身震いしておる」 
重蔵「そうかそれはなによりじゃ、今度旨い酒でも奢らせてくれ」 


ハイスクールグラウンドのウォーターサッカー球場、体育の時間 
ギア「危ない賢ちゃん!」ボールが賢人に向かって直撃コースに、しかしすんでの所でかわす賢人 
ユーガ「すっげー、賢ちゃんまるで後ろに目がついてるみたいだ」 
賢人「余裕、余裕」 

アンリス「賢人さんかっこいいですぅ」 
リーファ「もしかして賢ちゃんに惚れちゃった?」 
花「(うそ、アンリスが?まさかね…)」 


教室 
ギア「今日の賢ちゃんまるで別人みたいだったね」 
ウイナ「シュートの精度が2割り増し、ドリブル三人抜きか…」 
ユーガ「さっすが賢ちゃん」 
賢人「(ん?出撃か)悪い早退するから後よろしく!」 

花「あっ、こら賢人!また?なんか最近賢人の奴学校途中で抜け出す事多いよね?アンリス何か知ってる?」 
アンリス「わっ、私は何も知りません(言えません、賢人さんは軍隊さんという事を口止めされてるなんて言えません…)」 


サヴァイブシフト、ブリッジ 
重蔵「敵襲か!?」 
デク「敵はプレゼントチルドレン、一筋縄では行かない相手だ。みな気を引き締めろ、ディング中尉は格納庫で待機」 
ディング「了解」 
重蔵「シャオリンがおらんのう」 
沙弥「シャオリンはお父さんの墓参りで今日は居ません」 
重蔵「そうか仕方あるまいな、賢人の方は」 
ギュスト「こちらに向かっているとの報告です」 
重蔵「そうか(早く来んか賢人、一味違うお前を敵に見せつけてやれ)」 

格納庫 
賢人「敵襲か!?」 
ディング「遅いぞ、青春少年」 
賢人「へへっ、それがあんたの機体か」 
ディング「BVB Ver.2だ、お前の機体のデータをベースに作られた二号機それがこのVer.2」 
賢人「くぅー、いかすぜ!」 
重蔵『来たか、賢人!』 
デク『BVB、Ver.2ともに出撃せよ!!』 
賢人&ディング「「了解!」」 


海中 
賢人「シバの機体か!」 
シバ「踊ろう、死のダンスを」 
賢人「今日の俺は一味違うぜ!」 

シバ「邪魔者がいるようだね、退席願おうか」ゲートロムに指示を送りVer.2に足止めをさせる 
賢人「ディングさーん!!」 
ディング「こいつらの相手は俺がやる、お前はそいつを倒せ!」 
賢人「わかった」 
ディング「よし、おっと」ゲートロムの体当たりを回避 
ディング「お前らの相手をしてやる、但し俺をがっかりさせるなよ?」独特な形状のブルーショットを構えるVer.2 
賢人「ディングさん…」 
シバ「余所見してたら死ぬよ」紫の機体の強襲 
賢人「シバ!」ガキンッ!ブルーカッターで受け止める、払いのけ中段の構えをとるBVB 
賢人「すぅー、はー」 
シバ「…?違う」 
賢人「(じっちゃんの言葉を思い出せ、……よしいける)」 
シバ「ふふっ、つくづく君は面白い」紫の機体が向かってくる 
賢人「浅い!」胴に一本!ではなく胸部にブルーカッターが直撃 
シバ「ぐぅ!(明らかにこの前とは違う)」 
賢人「(いける、これならいけるぜじっちゃん!) 
今度はこっちからいかせてもらう!せい!!」さながら剣道の型、この攻撃は最早死角皆無。一方的な攻撃に紫の機体はただ防戦一方だった 

シバ「くっ速い、ぐわぁー!この僕がここまで追い込まれるとは、ゲイルスパーダ」無数の刃がBVBを襲う、しかし全てを凪払う。その間に体制を整える紫の機体 

シバ「(負ける、この僕が?敗北は許されない)何があったかは知らないけど、僕も負けるわけにいかないんだ。君のその剣道の型、弱点を見つけたよ。君の刀筋は確かに優れている、しかしその武器は圧倒的にリーチが短い、なら隙は必ず生まれる」 
賢人「けっ、楽に勝てるほど甘くはないか…。だけどこっちもはなっから楽に勝とうとは思ってない!」衝撃波と共に青い衣がBVBに纏う 
シバ「そうだ、それでいいんだよ!アハハハハ!!」 


サヴァイブシフト 
重蔵「むう、ブルーカッターのリーチがネックとっなったか。艦長、例の物を射出してくれい!」 
デク「少佐が搬入したあの武器か。了解した、射出!」 
沙弥「了解、射出!」BVBに向けて謎の武器が射出される 


戦闘海域 
重蔵『賢人!受け取れい!!』 
賢人「これは!?」 
重『流荷伝達装功刀その名も雨龍(アマタツ)!!』 
賢人「あっ雨龍…?」巨大な刀の雨龍を構えるBVB 
賢人「弱点無くなったぜ?」 

シバ「ふふっ、フフフフ。そうでなくてはね」 
賢人「参る!!」激突する刃と刃、刃が混じり合うごとに海が揺れる 
賢人「じっちゃん、俺まだまだ武士道のこと理解してないかもしれない。だけど、一つだけわかったことがある。俺の武士道は大切な人を守る事だー!?」戦いが激化、一進一退の攻防が続き、そして… 

シバ「この一撃でジ・エンドだよ」紫の機体の剣が真っ赤になる、加熱しているようだ 
シバ「メルトスマッシュ!」BVBに強烈な一撃が直撃するまさにその瞬間、雨龍に電流が走る。強烈なエネルギー同士がぶつかり相殺される 
シバ「!!?」 
賢人「そう言う事かじっちゃん」ブルーショットで牽制 
シバ「今更そんなもの!」BVBの姿を見失う 
シバ「何!?」 
賢人「ここだぁ!!」上を見上げるとBVBが 
賢人「青羽流秘伝之奥義、急転直下!稲妻落とし!!」雨龍の電流により加速度が増し、超高速で雨龍を振り下ろしながら落下 
シバ「くっ!」剣を構える紫の機体、お互いの機体がすれ違い暫しの沈黙 
シバ「ぐあっ!右腕のラウンドカタール(右腕と一体化した剣)が…」稲妻落としでラウンドカタールを切り落とされた紫の機体 

シバ「これ以上戦闘続行は不可能か。今日は完敗だよ、だけど次は必ず…」紫の機体は戦線離脱 

賢人「ぜぇぜぇ、勝ったか…」 
ディング「賢人、こっちは終わった。 
っと、どうやらお前も終わったらしいな」 
賢人「楽勝だぜ(本当は危なかったかも…)」 


サヴァイブシフト艦内 
重蔵「お前も武士に一歩近づいたな賢人」 
賢人「じっちゃんのおかげでな」 
重蔵「(宗谷にも見せてやりたかったわい、お前の勇姿を、日本の魂を…)」 


続く


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最終更新:2010年01月15日 08:11