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097

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匿名ユーザー

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097.闇の中で


♀モンクは、泉で体に大量にこびりついた返り血を洗い流し、すぐそばの崖の近くに大木をみつけていた。
その大木の根元の、低木の群生。入り込んで座れば体を隠すことができた。
入り込むときに木の枝で、多少引っかき傷ができたのだが。そんなことにかまっている余裕はなく。ただひたすら震えていた。
考えまいとしていても、♀アコライトの笑顔が浮かんでくる。
洞窟であったとき、ずっと泣いていたのであろうあの顔が。自分と会ったときに心底嬉しそうな笑顔になった。
そして次の瞬間、♀モンクの頭の中で泣き顔に取って代わる。
「な……なんで……」と泣き崩れる♀アコライトにメイスを打ち下ろし。→殺したのは他ならぬ彼女だった。

♀モンクは激しく後悔していた。
あの時は♀アコライトの笑顔にさえ恐怖し、おもわず殺してしまった。
いきなり襲われるかもしれなかったし、それを恐れたのではあるのだが。→自分が警戒して、距離を少し取っておくなりなんなりすれば問題なかったのではないのか?
あきらかに自分が、♀アコライトに戦闘面で劣っていたとは思えなかった。
この陰惨な茶番劇の中、同じ聖職者として貴重な数少ない味方になっていたかもしれない。
そうすれば今、こんな夜に孤独と恐怖に震えていることもなかっただろう。
なにより自分の心の弱さに愕然としていた。

♀モンクは聖職者にあこがれ。→そしてまたモンスターから人々を守る力にも憧れ、モンクになった。
厳しく自分を律し、体を鍛え。まだまだ半人前だがそれなりにモンクの技も身につけて……。
それなのに、あっさりと恐怖に屈し。同じ聖職者である♀アコライトを手にかけてしまった。
同時にいろんな可能性を自分で潰してしまったんだと考え、余計に後悔が深まっていった。

(あたしは、どうして……。こんなに弱かったの……?)
(ああっ! そんな笑顔をアタシに向けないで!! しかたなかったんだ!!)
(「わ、わたし、ずっとここに一人で居て……すごく、怖かったんです。よかった、同じ聖職者の方に会えるなんて」)
(「な……なんで……」)

♀アコライトの言葉がリフレインする。あまりの罪の意識に、今にも押しつぶされそうになっていた。

(こ、このままここで頭を抱えているだけでは、自分は狂ってしまう……)

♀アコライトにさえ恐怖したのに、今はだれかに会いたかった。
会ってその人に尽くしたかった。聖職者としての行動を取り戻したかった。
それが♀アコライトへの罪滅ぼしにもなると思った。そうすれば正気を保っていられる気がした。

(夜が明けたら行こう……。行くんだ。このままここにいても気が狂ってしまうわ…………)
(だれかに……、あたしが助けることのできる誰かに……)
(夜が明けたら、だれかに……。だれかに……)

そうやってこの後の行動を考えていれば♀モンクは、♀アコライトの幻影から逃れることができたのかもしれなかった。

<♀モンク 現在地サベージ森(旧エルダ森)>
<♀モンク所持品 … メイス1個、食料系回復アイテム各種(うち一つに猛毒入り)、小青箱2個、赤P、食料>

「屈し。」を「屈した。」にしたり、もしくは「。」を「、」に直したほうが読み易くなるのでは?と思う箇所が作中何箇所かあったのだけど
誤字でも脱字でもないわけで、むしろそういう表現を狙っているのだろうとも思うし……やりすぎかなぁ。

→ 098

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