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Mike Resnick "Travels With My Cats" - (2005/12/04 (日) 19:36:47) のソース

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<h2 class="date">August 15, 2005</h2>
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<h3 class="title">Mike Resnick "Travels With My Cats"</h3>
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2005年ヒューゴー賞短編部門受賞作<br clear="all"></div>
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オーソドックスな願望充足ファンタシー。<br>
子供のころある女性の書いた自費出版の旅行記に熱中した男性が、独身のまま中年にさしかかった夏、湖畔の家で30年ぶりにその本を読み返し、現れたその本の著者に恋をする話。結局、その本はアライグマに引き裂かれ、女性はいなくなってしまう。男は残された猫の世話をしながら、この本の別のコピーを探す。<br>
何というか、ジャック・フィニイが書きそうな話だ。『キリンヤガ』ほかのSF作品ばかりが印象に残っている作者だが、こういう作品も書くのか。とりたてて傑作というほどのものではないけど。<br>
テーマ性 ★★★<br>
奇想性  ★<br>
物語性  ★★★<br>
一般性  ★★★<br>
平均   2.5<br>
文体   ★★★<br>
意外な結末★★<br>
感情移入力★★★★<br>
主観評価 ★★1/2(26/50)<br>
<あらすじ><br>
猫と旅する マイク・レズニック<br>
わたしは、隣人が引越しの前に荷物の整理のため開いたガレージセールで、「猫と旅する」という題名の本を買った。それはアフリカなど世界各地を旅する話で、私は夢中で読みふけり徹夜してしまった。私は何度もその本を読み返し、作者のミス・プリシラ・ワレスにファンレターを書いた。だがその手紙は宛先不明で返って来た。秋になると私はハインラインらの本を読むようになり、ワレスの本は友人にからかわれたので読まなくなり、忘れてしまった。<br>
私は独身のまま40歳を迎えた。出すあてのない小説を半分ほど書いていた。新聞社の編集者をしていた。<br>
私は夏に湖畔のコテージを買った。そこで読書に耽った。暖炉のわきで、カーチェイス小説を読んでいた。そして猫のことを考えた。ワレスの本で彼女は二匹の猫を飼っていた。私は久々にワレスの本を探しだして、読み始めた。私はファンレターを書こうと思い、ワレスの住所を調べているうちに、彼女が1926年に死んでいたことを知った。ふたたび、ワレスの本を読んでいると、猫の鳴き声がした。表に見に行くと猫がいた。そして、プリシラ・ワレスが私のソファに上に現れ、声をかけた。猫はワレスの膝の上に乗った。私は怯え、消えてくれないかといったが、消えなかった。私は彼女の本を愛読していたこと、ファンレターを書いたことを告げた。猫は、窓辺に駆けて行った。ワレスは、兄弟を見つけたのだろうといった。彼女は2005年ときいて、驚いていた。彼女は猫を追って出ていった。<br>
翌晩彼女は違う猫を連れて現れた。その猫がググルで、昨日の猫はギグル。彼女は、自分が呼びだされたのは私が孤独で誰かを求めていたからだろう、といった。私は彼女に現在のことを語ってきかせた。語り終わってお茶をいれて戻るといなくなっていた。<br>
その後毎晩彼女は来た。私は愛を告白した。彼女はこの世界の存在ではないし、あなたは私の本に飽きてしまうでしょうといった。私は、たとえそうでもあなたのほかの本を読む、といった。彼女に触れたいと思ったが、まぼろしと分かるのが怖い、でも明日になったら触れる、といった。彼女は数日後にマドリッドにたつといった。<br>
外でラクーンの声がした。私は猫と争っているかもしれないラクーンを見に行った。猫はいなかった。戻ると彼女はいなかった。猫のググルだけがいた。<br>
キャットフードを買いに行って戻ると猫の二匹が寄ってきた。中に入るとラクーンが荒らしていた。本がずたずただった。私は泣き、手当たり次第にラクーンを殺した。<br>
私は同じ本を探した。彼女は200冊の自費出版のうち150部を知人親類に配ったが、そのうち名前が分かるのはごく小数だとわかった。私はすべてを捨て、人生を賭けてその本を探している。私に悔いはない、たった一つの悔いは、彼女に触れなかったことだ。<br>
~完~<br>
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