SF百科図鑑
Harry Turtledove "In the Bottomlands"
最終更新:
匿名ユーザー
2001年
7/6
タートルダヴ「底の世界」読み進む&&といいたいのだが、(略)落ち着いて読めない。会社でも疲れているし&&ひどい日は1日1ページも読めない(笑)。ノヴェラに1週間以上もかかるなんて終わってる(笑)。
で、ネタなんだが、ヨーロッパの海の両脇が盛り上がって間の亀裂部分の水が干上がり、海面下の土地が地溝として通行可能になり、特殊な生態系を形成し、自然公園として研究や観光の対象になっている。主人公は生態学者でツアーガイドをやっている。ある団体を率いて地溝を案内しているうちに画家が殺されてしまう。軍と「目と耳」職員が通報でやってきて同行しながら捜査を続ける。そのうち、団体にスパイが混じっていた疑いや、両脇の山地を破壊する爆弾を仕掛けた人物がいる疑いがあると聞かされる。果たして犯人やいかに?スパイの真相やいかに?というストーリー進行であるが、はっきりいって、地溝の地理的な位置や周辺の国の政治状況等の説明が断片的でひじょうにわかりにくい。長編のように地図や用語辞典がついてもいないので&&。ただ、地溝世界をめぐる生態系や周辺の国々の言語文化のディテール構築は緻密で読みごたえがある。恐らく2読、3読すればいっそう味の出る作品ではないか? 強烈なインパクトを持った作品ではある。先がどうなるか読めず、全く侮れない作品である。
7/7
「底の国にて」読み進む。西には星爆弾が埋められているので進路を東に変え、「夜の魔王の退却」へ達する。穴から「洞窟猫」が現れ、走り去る。生態系の描写が相変わらず凄い。
7/9
ふひょお疲れた。もうくったくた。200時間ぐらい冬眠したい。コールドスリープして100年後に行きてえ。頭ばか。全然まわんない。
「スノウクラッシュ」上巻読み始めてもうすぐ1か月(笑い)。いやあ、面白くない。何なのこれ?(苦笑)どこを面白がればいいんでしょう。通の人教えてください。我慢して読むしかないか。
スノクラ読み進む。何度も中断しているせいか、ストーリイがよくわからない(笑)。ヒロがインターネット世界で剣術対決をしたと思ったら、今度はYTが逮捕されそれを救ったり、何とかと言うバンドのライヴを企画したり、レイヴンなる男がラゴスなる男を殺したり、YTがアンクルエンゾなる人物によばれその帰りに運びの依頼を受けたり。やはり継続して読まないとだめなようだ。気持ちが乗っていないと。ストーリイに脈絡がないので尚更。
アシモフ誌ホームページで同誌掲載のヒューゴー賞候補作(抜粋?)ダウンロード。全文ではないらしいが、これはおいしい。でもウィリスの「大理石アーチの風」が掲載された99年10/11月号は手に入らない。バックイシューどころか、新規の予約購読すら外国ではできない(マネーオーダーを送らない限り)からなあ&&。インターゾーンなんかバックイシューも買えるのに。
7/11
超ばてばて。もうヤ。
タートルダヴ「底の世界で」★★★★1/2
実に重厚なオルタネートヒストリーもの。ヨーロッパを舞台にしてはいるようだが、国的にも文化的にも時代的にも原型をとどめないほどにデフォルメされている。ディテールの詰め込み具合も尋常ではない。印象はキムスタンリーロビンスンの火星3部作に近い感じ。特に凄いのは障壁山地に海から遮られた水面下の底地の生態系や動物等のユニークな描写。ストーリーは何の変哲もない政治スリラーでやや拍子抜けだが(結局、例の色仕掛けの二人組が星爆弾を仕掛けに来たスパイだったことが判明し、すんでのところで爆破装置を発見し障壁山地破壊を免れ主人公は国王の祝福を受けることになる)、ディテールの変さがこれだけ出ていれば十分でしょう。しかし、これもSFかぁ。80年代までは存在しなかったタイプのSFで、時代は変わったと痛感させられる。普通小説の筆致で現実と隔絶した世界を描写するというのが一つの潮流のようだ。
スノクラ上読み終わる。