イプシロン・アックス

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**イプシロン・アックス ~Epsilon Axe~ &bold(){基本スペックと定義} ---- #image(epsilonaxe01-01.jpg,blank,left) |全長|70~100cm| |重量|1.5~1.8kg| |地域|古代中近東| |年代|紀元前2000~紀元前1500年| 古代オリエント世界の古代エジプトにおいて使われていた斧の一つが、このイプシロン・アックスである。 斧刃の形状がギリシャ文字のイプシロン(ε)に似ていることから、後世にこの名前がつけられた。 古代オリエント世界の戦斧はまとめて「アクゥー(Aque)」と呼ぶ場合もある。 最大の特徴は全長半分以上の特徴ある斧頭であり、比較的薄刃で、青銅もしくは銅製である。 斧頭をポール部分の溝に差し込み、斧頭の所々に空いている穴に紐を通して縛ることで固定する。 現代人(特に我々日本人)が見ると、少々変わった固定法に思えるが、紀元前のエジプトではこの固定方法が主流である。 また、イプシロン・アックスの刃の形状を元に、片手で持てるように改良を加えていた結果生まれたのが「コピシュ」である。 コピシュの独特な湾曲は、イプシロン・アックスの穴の部分から来ているのである。 コピシュから更にコピスが生まれ、その後のエジプトの刀剣が古代ローマ時代のカルタゴ国に流れていき、ヨーロッパの曲剣を生み出していった。 そういう意味では、イプシロン・アックスは曲剣の祖先と言えるべき武器なのである。 &bold(){部位別の呼称} ---- #image(epsilonaxe01-02.jpg,blank,left) |1|斧頭:アックス・ヘッド(Ax Head)| |2|柄:ポール(Pole)| &bold(){時代背景} ---- 古代オリエントの世界では、剣、槍、棍棒、弓と並んでオーソドックスな武器として、各地で色んな形状の斧が作られた。 その中で古代エジプトで使われていた戦斧がイプシロン・アックスである。 古代エジプトでは、どういうわけか紐固定の装着方法が大好きだったようで、これは遡ること紀元前3000年頃の戦斧から見られている。 ちなみに紀元前3800年には、古代エジプトにて鉄器の生産が始まっているので、イプシロン・アックスも鉄器の可能性もあるのだが… 現存しているものや、文献を元にした当時の復元したイプシロン・アックスは決まって青銅か銅で作られている。 あくまで兵士が使っていた武器なので、当時としては貴重な鉄器まで回せなかったことは大いに考えられる。 &bold(){使用用途} ---- #image(epsilonaxe01-03.jpg,blank,left) 斧なので当然振り下ろしたり振り回すことで大ダメージを与えられる。 斧刃は薄いのだがこれには理由があり、当時の兵士は鎧兜を装備しているわけではなく、よくても大型の盾。悪くてほぼ全裸。 このような相手であれば薄刃のものでも十分に用が足りたと言うわけだ。 材質が銅や青銅なのでダメージが少なそうに思えるが、その分斧刃が大きいので問題ないだろう。 取替えも容易であったので仮に刃を潰してしまってもさしたる問題ではなかったと思われる。 2010年 2月25日更新 &bold(){参考文献} ---- ・ウェブサイト [[wikipedia>http://ja.wikipedia.org/wiki/]] ・文献 |新紀元社       ||武器事典         ||市川定春      著| |新紀元社       ||武器甲冑図鑑       ||市川定春      著| |新紀元社       ||武器と防具 西洋編    ||市川定春      著| |ダイヤグラム・グループ||武器―歴史、形、用法、威力||田島優 北村孝一 著|
**イプシロン・アックス ~Epsilon Axe~ &bold(){基本スペックと定義} ---- #image(epsilonaxe01-01.jpg,blank,left) |全長|70~100cm| |重量|1.5~1.8kg| |地域|古代中近東| |年代|紀元前2000~紀元前1500年| 古代オリエント世界の古代エジプトにおいて使われていた斧の一つが、このイプシロン・アックスである。 斧刃の形状がギリシャ文字のイプシロン(ε)に似ていることから、後世にこの名前がつけられた。 古代オリエント世界の戦斧はまとめて「アクゥー(Aque)」と呼ぶ場合もある。 最大の特徴は全長半分以上の特徴ある斧頭であり、比較的薄刃で、青銅もしくは銅製である。 斧頭をポール部分の溝に差し込み、斧頭の所々に空いている穴に紐を通して縛ることで固定する。 現代人(特に我々日本人)が見ると、少々変わった固定法に思えるが、紀元前のエジプトではこの固定方法が主流である。 また、イプシロン・アックスの刃の形状を元に、片手で持てるように改良を加えていた結果生まれたのが「コピシュ」である。 コピシュの独特な湾曲は、イプシロン・アックスの穴の部分から来ているのである。 コピシュから更にコピスが生まれ、その後のエジプトの刀剣が古代ローマ時代のカルタゴ国に流れていき、ヨーロッパの曲剣を生み出していった。 そういう意味では、イプシロン・アックスは曲剣の祖先と言えるべき武器なのである。 &bold(){部位別の呼称} ---- #image(epsilonaxe01-02.jpg,blank,left) |1|斧頭:アックス・ヘッド(Ax Head)| |2|柄:ポール(Pole)| &bold(){時代背景} ---- 古代オリエントの世界では、剣、槍、棍棒、弓と並んでオーソドックスな武器として、各地で色んな形状の斧が作られた。 その中で古代エジプトで使われていた戦斧がイプシロン・アックスである。 古代エジプトでは、どういうわけか紐固定の装着方法が大好きだったようで、これは遡ること紀元前3000年頃の戦斧から見られている。 ちなみに紀元前3800年には、古代エジプトにて鉄器の生産が始まっているので、イプシロン・アックスも鉄器の可能性もあるのだが… 現存しているものや、文献を元にした当時の復元したイプシロン・アックスは決まって青銅か銅で作られている。 あくまで兵士が使っていた武器なので、当時としては貴重な鉄器まで回せなかったことは大いに考えられる。 イプシロン・アックスからの斧の派生と言えば「ダックスビル・アックス」などの、斧頭が小さいものになっていく。 これはイプシロン・アックスが当てやすいが重い割に柄が短いため、総合的には使い辛かったことからの変化である。 イプシロン・アックス自体は槍部隊による密集陣形に対抗できなかったため、次第に使われなくなったのである。 &bold(){使用用途} ---- #image(epsilonaxe01-03.jpg,blank,left) 斧なので当然振り下ろしたり振り回すことで大ダメージを与えられる。 斧刃は薄いのだがこれには理由があり、当時の兵士は鎧兜を装備しているわけではなく、よくても大型の盾。悪くてほぼ全裸。 このような相手であれば薄刃のものでも十分に用が足りたと言うわけだ。 材質が銅や青銅なのでダメージが少なそうに思えるが、その分斧刃が大きいので問題ないだろう。 取替えも容易であったので仮に刃を潰してしまってもさしたる問題ではなかったと思われる。 2010年 2月25日更新 2010年 3月2日 テキスト加筆&参考文献追加 &bold(){参考文献} ---- ・ウェブサイト [[wikipedia>http://ja.wikipedia.org/wiki/]] ・文献 |新紀元社       ||武器事典           ||市川定春      著| |新紀元社       ||武器甲冑図鑑         ||市川定春      著| |新紀元社       ||武器と防具 西洋編      ||市川定春      著| |ダイヤグラム・グループ||武器―歴史、形、用法、威力  ||田島優 北村孝一 著| |イーグルパブリシング ||萌え萌え真・武器大全 武器の書||TEAS事務所 著|

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