基本スペックと定義
全長:120~200cm 重量:0.8~1.8kg 地域:世界各地 年代:???
広義の意味では「棒の先に尖ったものをつけた武器」であり、材料を問わなければ古代の石槍もショートスピアである。 ただ、狭義の意味になるとヨーロッパ圏、中国、日本では詳細なところで意味がかなり違ってくるので、今回はヨーロッパ圏の一般的なショートスピアを説明する。 ヨーロッパ圏での一般的なショートスピアは、先端が金属製で柄は木の棒。(樫などの硬い木が使われる) 石突(柄の一番下の部分)には補強や打撃での突きをする為に金属板で補強する場合がある。 そんな形状のものが、ショートスピアである。
時代背景
歴史が古い武器なので、古くは狩猟用として突くこと、投げることの両方を視野に入れて作られたものである。 時代が進んでも突くだけで高い効果が得られる武器と言うことで、訓練も容易であり、世界的に広く戦争で使われた。 中世に差し掛かる頃になると、製鉄技術の向上や更に突くことに特化した長柄武器の登場、弓矢の発達等でその存在は廃れていった。 しかし、長柄が有利であると言うこと、突きに特化した性能は後世の長柄武器へ名を変え、姿を変えて継承されていったのである。
使用用途
長柄武器…ポールアームの中でも「突く」という単一の機能だけを持つショートスピアは、戦争等で長さを生かした集団での威嚇を行うにはとても効果のある武器だった。 時には手ごろな長さを生かして投げることもあったが、基本的には突くだけに特化した武器である。 リーチがあることと突きだけに特化したその特性から使用が容易であり、兵士の訓練もしやすい優れた武器として、長く戦場で活躍した。