プギオ

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プギオ - (2008/10/02 (木) 21:12:55) のソース

**プギオ ~Pugio~

&bold(){基本スペックと定義}
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#image(pugio01-01.jpg,blank,left)

|全長|20~30cm|
|重量|0.1~0.2kg|
|地域|古代ローマ|
|年代|紀元前1~紀元5世紀|

プギオはローマ軍内で使われた短剣である。
語源はインド・ヨーロッパ語族の接頭語「peug(刺す、叩く)」から来ており、pugilist (拳闘士)も同じ語源である。
ラテン語の「pugnus」とギリシアの「pygme(こぶし)」来ているという説もあり、グリップが丁度拳一つ分で握れる大きさだったことから来ていると考えられる。

定義としては、わずかに湾曲している幅広・両刃の短剣であること。
柄の部分は「[[バゼラード]]」のように板と板を重ね合わせた構造になっていることが挙げられる。
柄の構造は、中央の金属板を木の板(もしくはゴム板?)ではさみ、更にその上からグリップとポメルを兼ねる金属板を重ね、装飾を兼ねたリベットで固定する。
作りには非常にピンキリがあり、装飾が非常に凝ったものがあれば、金属板をトンカチとペンチ等の工具で加工すれば出来るぐらいの簡素なものまである。

また、プギオは西暦50年を境に刃の形状等が変化している。
紀元50年以前は広い刃を持ち、リベットで固定したもの。
中央脈が表面から際立っている広い刃(CGのようなタイプ)で、全体的に簡素なタイプである。
紀元50年以後はやや刃が縮まり、リベットで固定しないもの。
やや細身になって中央脈が無いものも多く、柄は装飾的なものが多くつけられるようになり、ステータスシンボルとしての色が濃くなっていった。





&bold(){部位別の呼称}
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#image(pugio01-02.jpg,blank,left)

|1|剣身:ブレイド(Blade)|
|2|切先:(Point)|
|3|柄:ヒルト(Hilt)|
|4|鍔:ガード(Guard)|
|5|握り:グリップ(Grip)|
|6|柄頭:ポメル(Pommel)|





&bold(){時代背景}
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#image(pugio01-04.jpg,blank,left)

元々は、同盟国であったスペインの兵が剣以外にバックアップ用の武器として短剣を装備していたことを参考にした結果、生まれたと言われている。
それから古代ローマ兵も短剣、つまりプギオを装備することを習慣にするようになったという。
古代ローマ兵(レギオナリウス)は、ピルム(投槍)、グラディウス(刀剣)、プギオ(短剣)を装備し、現フランスに居住していたケルト人(ガリア人)と度々抗争を起こしていた。





&bold(){使用用途}
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#image(pugio01-03.jpg,blank,left)

通常は、戦場におけるグラディウスやスパタのバックアップ的な武器であり、日用ナイフ代わりの短剣である。
特に突き刺すことに特化しており、その刃の広さもあって殺傷能力は非常に高い。
また、隠し持つには非常にいい大きさであるため、しばしば暗殺に用いられた。





&bold(){偉人の暗殺に多く使われた短剣}
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#image(pugio01-05.jpg,blank,left)

「[[ピルム]]」を改良した人でも知られるローマの偉人「ユリウス・カエサル」は、プギオによって暗殺されたと言われている。
とある文献によると、ゆったり垂れたローマ衣類の折り目で、あまりに容易に隠されたので、「上位の階級の人間の暗殺」と「自殺」をするには好評な武器であったと書かれている。





&bold(){参考文献}
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・ウェブサイト
[[wikipedia>http://ja.wikipedia.org/wiki/]]

・文献
|新紀元社       ||武器事典         ||市川定春      著|
|ダイヤグラム・グループ||武器―歴史、形、用法、威力||田島優 北村孝一 著|
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