- PC(一部・あるいは全員)はアンデッドのハイレブナントとしてプレイすることとなる(敵データとしてのハイレブナントとは細部が異なる。詳細は下記)
- キャラクターは新規でも既存でも構わないが、推奨されるLVは8~である。
これは生前の記憶や知識を有したままアンデッドとなるハイレブナントがLv8以降からの魔物であるためである(LV1から存在するレブナントは「生前の記憶はほとんどなく、覚えていても歪んでいる場合がほとんど」とある)。
ただし、低レベルからのプレイを積極的に否定するものではない。何らかの理由をつけて経験点3000の初期作成からスタートすることも可である。
- アンデッドが経験点を消費して冒険者技能を成長させたり能力値を成長させたりすることができるかどうかは疑わしいが、暫定的にできるとする(通常の冒険者と変わらないものとする)。名誉点の獲得・消費は(人族・蛮族のコミュニティを必要とするため)実質的に不可能だが、円滑なプレイを損なうようであれば可能なものとしてもよい。一般的なアイテムの売買等もこれに準ずる。
- アンデッドになることが可能である必要があるため、ルーンフォーク・フィー・センティアンはPCとして選べない(ルーンフォークのアンデッドは解釈によっては存在し得るが、暫定的に不可とする)。
また、いかなる種族を選択しても穢れは「5」点である。同時に、種族本来の穢れ点と5点の差額分の穢れによる外見的変化が発生する。
- 冒険者は通常の種族特徴の他に以下の特徴を(強制的に)獲得する。一部を除き、本来持っている種族特徴・弱点は失われない。
[死者の体]:分類がアンデッドとなる(人族・蛮族という分類を失う、毒・病気属性無効と精神効果(弱)属性無効を得る、神聖魔法による回復がダメージ
となり妖精魔法・魔動機術の回復効果を受けられない)
弱点:回復効果ダメージ+3(ナイトメアの弱点と同じく隠蔽不可)を得る
知覚が「魔法」になる(一部魔法の適用対象となる。裁定の煩雑化などでプレイに支障が出る場合は「五感(暗視)として扱う」)
睡眠ができず、また必要としない(睡眠によるHP・MPの回復は同時間「休息」することによって可能とする)。食事の有無、食事をし
ないことによるペナルティの多寡はGMの裁定による。
[不屈(強制)]:この能力を持つキャラクターはHPが0を下回っても気絶せず、また気絶することを選べない。生死判定に失敗すると肉体がチリとなり魂は消
滅する。[不屈]をすでに持っている、あるいは習得したキャラクターはかわりに[超不屈(強制)]を獲得する。[超不屈(強制)]は上記の能
力に加え、「生死判定の際に生命抵抗の数値を二倍にして計算する」を持つ。
アンデッドになったキャラクターは剣の加護を失うものとして、種族特徴を以下のように変更しても構わない。このルールはセッション・キャンペーン全体にGMの判断で適用され、個々のキャラクターが個別に選択することはできない。なお、以下に記すものはLv11相当である。
[運命変転]→[運命超克]:行為判定や威力決定の出目を見たあとに1d6+2を振り足すことができる。振り足したダイスの出目が1だったとき、1ゾロ=自
動失敗として扱う。威力決定の際に行使したとき、12を超えた分の出目1につき「+1」点として換算する。この能力は一日
に一度だけである。
[炎身]→[炎との不和]:いかなる手段を用いても自ら炎に触れることができない。達成値を持たない炎はキャラクターから遠ざかり、炎属性の魔法/特殊
能力に対して「冒険者レベル+精神ボーナス」で抵抗(受動)できれば敵に反射する。反射できなかった場合、適応ダメージを半
減する。
[優しき水]→[水との不和]:自身の入っている流れのない水を腐敗させ、毒・病気属性にする。キャラクターは腐敗した水に触れる・浸かる・被る・飲む
と手番の終了時に 「魔法ダメージ+3」の弱点 を付与されてから「6」点の 毒属性魔法ダメージを受ける。腐敗した水は自
身の手番終了時に半径3m拡散し、6Rかけて半径18mまで拡散する。この効果は一日に三回まで使用できる。また、水中で手
番の開始時から移動をしないとき、自身の受ける水中ペナルティ(あらゆる行為判定ー4)を無効化する。
[風の翼]→[骨の翼]:両方の翼をそれぞれ威力20、クリティカル値11、打撃属性の「格闘1H#」として扱える。翼には例外的に≪両手利き≫≪二刀流≫≪双
撃≫が適用可能である。また、練技「ワイドウィング」で飛行能力を得るとともに「ドラゴンテイル」に準じた強化が可能である。
- 推奨技能はコンジャラーである。プリースト・フェアリーテイマー・マギテック・レンジャーによる回復が不可能なため、実質的に唯一のヒーラーとなる。
禁止技能はないが、極めてそれに近い非推奨な技能にフェアリーテイマーが、またレギュレーションの環境として非推奨な技能にライダーとアルケミストがある。
魔物としてのハイレブナントの特殊能力に「生前の技能を引き継ぐ」というものがあるため、フェアリーテイマー技能を行使することは不可能ではない。しかし妖精は穢れを嫌う存在であるため、穢れ5点のアンデッドと契約を締結・更新・持続するとは考えがたい。ただしバルカンの種族特徴による妖精の召喚は強制的なものであるため、使用可能であるとする。
アルケミストはカードの補充が、ライダーはライダーギルドの利用が困難であるため非推奨とする。このあたりの事情は蛮族社会と似ているが、アンデッドは蛮族よりもさらに非社会であるため、その補充や利用は絶望的であると考えられる(そうした意味ではマギテックもこれらに準ずる)。ただし何らかの理由があればギャップを埋めることは不可能ではない。また、ケンタウロスは自身で騎芸を利用できるためライダー非推奨ではない。
プリーストは状況に応じて推奨でも禁止でもある。蘇りを否定する神官がアンデッドになるのは一見矛盾しているが、公式リプレイにアンデッドになりながらライフォスの神官戦士であるキャラクターが登場しているため、暫定的に可能とする。ただし、それが認められるのは神の意志に背かない限りである(ある意味センティアンに近いとも言える)。
※※※レギュレーションの導入に際しての留意事項※※※
GMがこのレギュレーションを適用するにあたって、事前に通知するか否かは自由である。
通知する場合は一風変わったSW2.0を体験することになる。レギュレーションに即したビルドを構築できる。
一方で通知しない場合は、生前と死後のギャップにあふれたロール体験を提供することになる。しかし多くの場合はPLの意図と異なるキャラクターを(ロール面でも戦闘面でも)プレイすることとなるため(また購入したアイテムが効力を持たなくなるため)、「何があっても怒らない」や「特殊なルールを適用する」旨はGMPLが楽しく円滑に遊ぶために必ず通知するべきである。(もっとも、SW2.0に親しんだPLであれば種族や技能の禁止からある程度創造はつくと思われる。GMがそのことに関して尋ねられた場合、開示してもしなくてもよい。)
本来のプレイと著しくかけ離れてしまう技能であるプリーストとレンジャーに関しては、下記の特殊アイテム群でバランス調整を試みた。これらはさらに調整を重ねたうえで、過不足なく(やや物足りないくらいで)該当するPCに与えられるべきである。
特殊アイテム一覧
ポーション類:以下はみな毒属性ではなく、呪い属性を持つ。(科学的な合成物ではなく魔術による生成物である)
- 【アンヒーリングポーション】 「威力10c8+レンジャー+知力」点の毒属性のダメージを与える。アンデッドは同じ点数分HPを回復する
- 【ファナティックポーション】 18Rのあいだ命中+2、回避-2
- 【アンチキュアポーション】 6Rのあいだ自身が受ける回復効果ダメージを-10点、アンデッド以外は自身が受ける回復効果全てが-10点
- 【トランスファーポーション】 「威力20c10+レンジャー+知力」点の呪いダメージを受け、同じ点数分MPを回復する。アンデッド以外が使用すると受けたダメージと同じ点数分HP最大値が減少する(達成値23の呪い属性で解除を試みることができる)
- 【呪香水】 「レンジャー+知力+4」点のMPを回復、Gw1を振り選択した方の技能値ボーナスを3Rのあいだ-1 ※振りかけて使用可
装飾品(任意)
- 【未練の結晶】 生死判定に失敗した時、自動成功としてHPを「1」に戻す。この装飾品は消滅する
消耗品:所持していれば使用可能
【滅死の呪石】 神聖魔法の「キュア・○○」を使用する際に消費すると、魔法が呪い属性の回復効果となり、抵抗が「半減」になる。またダメージとして算出されるとき、抵抗を抜いていればクリティカルが発生する。
【遡時の護石】 神聖魔法の「キュア・○○」を使用する際に消費すると、魔法が呪い属性の回復効果となり、アンデッドでも回復するようになる。対象はHPの回復量と同量のMPを回復する。また、威力決定の際に1ゾロが出ても魔力点分は回復する。
最終更新:2021年01月31日 01:46