街 ~幻覚の交差点~

交換したお題でキャラクターを作って物語に出てくる架空の街を作ろうプロジェクト

+ 第 1回「ヒロイン連中」 (「部活動」×「性格」)
+ 志田 瑠香   「新聞部」×「天上天下唯我独尊」
志田 瑠香(しだ るか)「新聞部」×「天上天下唯我独尊」【たぬ】
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自分が釈迦の生まれ変わりだと本気で思い込んでいる。

以下自称
彼女が発行する新聞は新聞ではなく、新たな世に生み出された経典なのだ。
彼女がこの世に生を受けた理由は、現代に適した形に仏教を作り変えるため。
しかし悟りに自信が持てていないため、修行の一環として学校生活に真剣に打ち込んでいる。

以下他称
学力は非常に優秀で、間違いなく東大に主席で合格するレベル。
また、生まれ変わり設定や仏教を語らせなければ人当たりも良い。
「アレ」さえなければ完璧超人なのに、とは彼女の親友たちの談。

なお、本当に信頼して話しても大丈夫だと判断した相手にしか生まれ変わり設定は話さないため、意外と知らない人は多い。
人を見る目も確かなため、ドン引きされるが、敬遠されることがない奇跡。
新聞は癖の強い自己啓発記事くらいに思っている生徒が大多数。
+ 時任 恵    「園芸部」×「女番長」
時任 恵(ときとう めぐみ)「園芸部」×「女番長」【べっきー】
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高校に入学したばかりの女番長、時任恵。(園芸部_女番長)
中学の頃から有名で、「今年のこの高校は戦場になるぞ」と噂されていた。
その噂に違わず、彼女が入学してから学校の風紀は荒れるばかり。

そんな中、一人きりの園芸部の部室を控えめに叩く音がなった。
先生が廃部を伝えに来たのかと思い、ドアを開けるとそこには女番長として名だかい彼女の姿が。
「……あの、園芸部ってここでいいんすか?」

ボソリと呟く彼女に頷きを返すと、見たことがない笑顔で入部届を書くのだった。

彼女と活動を共にする中で、どうやら彼女は「女番長」としての性格は生まれ持ったものではなく、
突っかかれたからなってしまったものだと判明する。
可愛いものが好きな女の子。
それは一緒に放課後を過ごすだけで分かる程、ある種分かりやすい女の子。

身長175cm。
黒髪ロング。(園芸をする時は髪を結わえる)
やせ型、筋肉質。
着やせをするタイプ
(花壇を整備しているときに雨が降り、避難した時に判明→サラシを巻いていた。
気づかれると恥ずかしそうに胸を隠す)

彼女の実家は旧家であり、「ノブレスオブリージュ」を家訓にしていた。
その為、弱い者いじめは許せなかったのだ。

それは例えば「花壇の花」も然りだった。

彼女の女番長の伝説が始まったのは小学校の頃、
美化委員になった彼女の前で花壇荒らしを行われたところから始まっている。

今までは腕力、そして自前の知力で女番長として名高かった彼女だったが、
高校は少し違っていた。

何より女子の連帯感、横の繋がりは余りにも固い。
彼女は女子の中であまりに高貴であまりに異物であった。

ただ彼女は弱く、可愛いものが好きだっただけなのに。

彼女のいじめは彼女が気付かないところから始まっていく。

最初は気づくことが無かっただろう。
しかし、少しずつ実感として「自分は虐められている」と気づく彼女。
そして、聡い彼女は「園芸部にまでも被害が及ぶ」と考え退部届を出すのだった。

彼女は一人で耐えるのだ。
何故なら彼女の家の家訓は「ノブレスオブリージュ」
気高きは低きを助けるのだ。
ならば気高きものは助かることはない。
そう諦めている。

彼女は親にも自分のいじめは漏らさなかった。
ただ枕を濡らしながら寝る彼女の脳裏に夢が浮かぶ。
それは、暖かい日光を照らす中、言葉少なに花を愛でるあると夢見ていた自分の姿だった。
+ 結ヶ埼 湊   「水泳部」×「MAX馬鹿」
結ヶ埼 湊(ゆいがさき みなと)「水泳部」×「MAX馬鹿」【ふぐり】
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幼い頃に両親が事故死し、海女さんをやっている祖母のもとで育てられたおばあちゃんっ子
祖父は湊が産まれる前から足を悪くし、自宅の一階に小さな喫茶店を開いている。もっぱら地元の老人たちのたまり場になっており、湊も地域の老人達に甘やかされて育ったために両親がいなくなっても捻くれる事が無かった
クラスでも明るく誰にでも接するがゆえに自覚の有無を問わず男子から人気を集めるが、本人は恋愛に関しては非常に初心で「じっちゃばっちゃがまだ早いって……」としどろもどろで断る姿がしばしば目撃されており、男子達からは祖父母はじめ周囲の老人達が最大の障害だともっぱら噂されている
女子の一部からはやっかみを受ける事もあるが、基本的に悪意が無い純真無垢なため大半の女子も毒気を抜かれ普通に接するようになる。結果としてクラスのほぼ全員と仲が良い
水泳部に所属しており大会の成績も良いが本人は競技志向ではなく、海で自由に泳ぐ事の方が好きなため私立高校の体育推薦を蹴って自宅から近い地元の高校に進学した。水泳授業では息継ぎ無しでコースを泳ぎ切り、水泳担当の体育教師よりも早かったため教師は苦笑いするだけであった
祖父母も学問には明るくなく、また塾などに行く金銭的余裕もなく、本人も祖母を継いで海女さんになろうかななどと緩く考えているために勉強はほぼ毎回赤点からの補習コース
学力がない上に老人に囲まれる環境ゆえの天然さがあるが、良識が無いわけではなく海で溺れた人の救助などの限定的な面においては普段と打って変わって真剣そのものの姿を見せる

主人公との出会いは悪友が水泳部を覗きにいこうと誘った事から始まる
茂みに隠れて部員を待つ二人だったが、大会が終わった後のその日の練習に湊は来なかった
目当てがおらずに落胆して悪友は帰り、後を追い茂みから主人公が出た時、たまたま帰ろうとしていた湊に一人だけ見つかってしまう
「泳ぐ事に興味があって」「でも部活でやるのはちょっとなー」とごまかした主人公を一切疑わず、「じゃあうちの前の海行こうよ!」と手を引っ張り自宅へと連れて行く湊
初めて湊が男を連れて来た、という事で祖父をはじめとする老人達には睨まれるものの、泳いでみたいってと無邪気に話す湊を前にして老人たちは「わかってんだろうな?」と無言の圧力をかける事しかなかった

個別ルートでは湊の祖母が海女として泳げなくなるかも、という事故に遭う
それまで泳ぐ事が生き甲斐で自分に許された道だった湊は以前のように自由に海を泳げなくなってしまい、水泳部の大会も欠場
そんな湊を主人公は手を引き、「泳ぐ事に興味があって」と最初に泳いだ港の家の前の海にまで連れていくのだった

  • 褐色(海好きゆえの日焼け)
  • 身長は平均
  • 巨でも貧でもない乳
  • 巨尻

+ 小見島 つつじ 「天文部」×「熱血」
小見島 つつじ(おみじま つつじ)「天文部」×「熱血」【はしみつ】
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  • 2学年。天文部部長に就任。
  • 自他ともに認める熱血漢(女)。常にポジティブで分け隔てなく接するが、その分他者の気持ちの理解や空気をよむことができない。よくも悪くもリーダー気質。
  • 中学1年とも間違われる幼い外見。その分ちょこまかと動きは素早いので体育・球技などは比較的得意。
  • 性格も幼め。休みの日は弟妹や近所の子とともに野山や川辺で遊んでいる姿が見受けられる。
  • 学業は中の下程度(天文部がある高校ということで入試は頑張ったが、入部以来寝不足の日々)だが、完全に文系脳なので単位や尺度の計算ができていない。数値を覚えられない。
  • 典型的な朝型だが夜空は見たいので11時くらいまでは頑張って起きている。あとはねむねむ。
  • 小型ロケットの開発、小惑星の発見などに熱意を燃やすが基礎的な科学知識が圧倒的に足りていない。
  • 宇宙にあこがれたのはスペースオペラで宇宙の広さを知ったから。日本より世界、世界より宇宙の方がでっかくていいよな!という考え。
  • 星に対して憧れはあるが、ロマンチックさは(まだ)感じられていない。果たして彼女が大人になる日は来るのだろうか。
  • 前代天文部部長は穏当にTHE天文部員。部長の話す天文知識を熱心にメモする彼女を見て次期部長に任命したが、のちのちやや後悔する。
  • 天文部長としては知識が足りないが、持ち前の行動力からスケジューリング・活動予定をばりばり決めるのでその点では部長らしい。無邪気な態度と小柄な体躯からアイドル的に可愛がられているというところもある。
  • 一番大きい天体望遠鏡を一人で運べない。

+ 真壁 香    「サッカー部」×「承認欲求高めの依存癖」
真壁 香(まかべ かおり)「サッカー部」×「承認欲求高めの依存癖」【ほうじ茶】
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男子サッカー部マネージャー、栗色ミデイアムのワンカールヘア、ムカつくほど可愛い。メンタルクソザコ。
当然のようにエース選手の男子生徒と付き合っている。
本人は肉体関係を望んでいるがエースは清廉潔白のエースなので在学中の問題行為で今後のプロ入り等の影響を鑑みやんわり断っている。
が、そのことに非常に不満を持っているが現状の立場を手放すほどの勇気もない。代わりにそのウサをはらすように配信活動に手を出し、学内外に信者を囲っている。
無自覚に他人をアクセサリーのように考えているが、その実周囲の人の魅力がないと自分が輝けないのではないかという不安に襲われている。
外見だけの空っぽとおもわれることを極端に恐れる。
好きな物は流行っているもの、皆に良いと思われるもの。いつか本当の自分を手に入れたいという燻りが胸の内に微かに存在している。乳がでかい

+ 仁川 世界   「空手部」×「耳年増」
仁川 世界(にかわ せかい)「空手部」×「耳年増」【たじー】
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  • 黒髪ショートカット、制服・胴着以外の私服は基本的にだぼだぼパーカー(おさがり)にジーンズ。その胸で空手は無理でしょ(傷害事件)
  • 空手家の父をもち、父の期待を背負った三人兄弟の末っ子。兄二人はオリンピック強化選手に入っており、世界もインターハイ確実と言われている。ストイックに自分を追い込むタイプで、色恋には興味がない。と周りからは思われているが実はよく道場の裏で雨でガビガビのエロ本をめくっていた。
  • 同じ道場に通うセンパイ(女性)から少女漫画をもらって、別に禁止されてるわけでもないのに家族に隠すために服の中に隠して部屋まで持って行った。
  • しばらくするとコンビニに置いてあるちょっとエロそうな本に興味を持ち、ある日だぼだぼのパーカーで変装して買いに来たところをバイト中のA(男・ヤンキー・昔しばかれた)に見つかる。うっかり障害事件を起こして去っていった結果、Aはああ、このパンチ、あいつにしかできねぇ、と正体発覚。
  • 後日代金をもらったにも関わらず渡してない商品だったためAは世界にそれを届ける。ふたたび傷害事件発生。

+ 綾瀬 雪    「演劇部」×「泥水すすっても立ち上がる執念、過度な負けず嫌い」
綾瀬 雪(あやせ ゆき)「演劇部」×「泥水すすっても立ち上がる執念、過度な負けず嫌い」(きぬ)
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綾瀬 雪。高校二年生。
一年時に演じた少年の乞食「カギ」、そのあまりの入り込みっぷりから、同期内のあだ名は「ユギちゃん」。クラスメイトからは「綾瀬さん」。

小柄、黒髪のショート。ちょっと吊り目でいつもつんとした顔をしているけど笑うと可愛いんすよ。
見た目に反して社交的、たまにダジャレも言う。
学業の成績は上の下。

幼い頃から超絶ナルシストである。
役作り中だろうが練習中だろうが舞台の最中だろうがいつでも自分が常に最も輝いていると信じて疑わない。
演劇において演じる役も全て自身を輝かせる道具として捉えている。
たとえ失敗したとしても、それも乗り越えるべきステップなのだ。

そのため自分より先に行こうとする者、自分より輝こうとする者に対し強烈な敵対心を抱く。
…とはいえ誰から見ても敵視している、というわけではなく、内々で「あいつにゃ絶対負けん」と考えるにとどめている。流石に。

幼い頃、当時有名だった「聖者の星」という名の舞台を見た経験がある。
正直話はつまらんし大半の役者が大根に見えていた。しかし一人だけとびきり上手く、美しく、そして何よりそいつは雪を見て笑みを浮かべやがったのだ。
それを演技内のものとして捉えるには雪は幼すぎた。
その時、雪は強く意識することになる。あいつは輝いていた。それは認める。

だが、一番星は私一つだけでいい。
雪は演劇の世界を利用し、この世界中に自分の名を轟かすことを決める。

+ 大鈴 真奈美  「図書委員会」×「上昇志向」
大鈴 真奈美(おおすず まなみ)「図書委員会」×「上昇志向」【ずむ】
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黒髪ショート。家では眼鏡、学校ではコンタクト。丁寧なナチュラルメイクをしているので美人。メイクを取れば地味。
人と積極的にかかわることは少ないが、ヒエラルキー頂点グループから同じ面子と思われる程度にうまく立ち回っている。
図書委員会委員長。
品行方正で成績もかなり良いので、教師から生徒会に誘われたが、学校行事の度に自分の時間を取られるのが嫌で辞退した。
しかし内申点は上げておきたいので委員長に立候補した。
図書委員会は、委員の仕事に積極的に参加した事実を残しつつ、実態は自習室にこもるようなものだったので都合がよかった。
姉が天才肌の芸術家で、高校を中退して海外の大学へ行ってしまった。姉が気まぐれで描いたグラフィティーアートをgoogleが高値で買ったことがニュースになり、
ちゃらんぽらんなようで自分では絶対たどり着けない領域に行ってしまった姉を強烈にコンプレックスに思っている。
凡人の自分は休む暇がないと思っていて、できることは全てやらないと気が済まない。
高校2年の終盤、進路を決め始める時期になり、どんな大学でも行けるだろうと教師に言われるも、どんな大学に行きたいかなど少しもわからずに帰り道で不安になり泣いた。
普通に遊んだりしているクラスメイトに対し、あなた達にはそんな暇無いのにと思いつつ、その姿が羨ましくて意識していることにはまだ自分で気づけていない。
何でもそつなくこなしているので、ストレスレスに見られがちだが、中身はストレスの塊なので胸がちいせえ。

+ 第 2回「ヒロイン連中2」(「部活動」×「性格」)
+ 杉原 セーナ  「ボードゲーム部」×「帰国子女(ハーフ)」
杉原 星奈(すぎはら せいな)「ボードゲーム部」×「帰国子女(ハーフ)」【たじー】
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  • ブロンドロング(と見せかけて染めてる)、高身長でスレンダー(乳はちいせぇ)、16歳。
  • 父がアメリカ人で、母が日本人(故人)。12歳までアメリカで暮らしていた。
  • 中学生で日本にきて、普通の中学校に入ると、その発音がおかしいとか、顔立ちが外人っぽいとか言われて少しクラスから浮いた存在になる。そして、その発音がおかしいことを指摘されるのが嫌だったのであまり喋らなくなってしまった。
  • 高校に入るときに高校デビューを図るために髪を染めると、自分が本気で外人に見えることに気付き、だったらもうこのままハーフだから金髪なんだってことにするかーと入学した。結果日本人は英語が喋れないので日本語喋れないので英語で言ってほしいと言うとあいどんと、あいどんと、と言うばかりなことに気付く。あれ? 日本人ってちょっろー? それからというもの面倒なことは適当にごまかしていくスタイルを手に入れた。
  • 後のボードゲーム部の顧問の先生は身長が高く、偶然セーナの染め残しを地毛だと発見する。セーナはそれを日本語わかりませーんで乗り切ろうとするが、普通に日本語で染めてこいと注意された。そんな逃げ方ばかりしてるとそれが本当のお前になっちゃうぞ、と。
  • 変な先生、という印象の彼だったが、気付くとセーナは彼とよく話すようになった。バレてるんだったら、この人には自分をさらけ出してもいいやと。
  • 、ボードゲーム部を作って無理矢理顧問になってもらった。放課後、もっとこの人と話したいと思うようになり、接点をつくるために。
  • セーナの髪は少しずつ伸びている。染めなおさなきゃな、と思いつつ、もしかしたら別に黒髪でもいいのかも、と思い始めている。
+ 本橋 裕子   「文芸部」×「子分」
本橋 裕子(もとはし ゆうこ)「文芸部」×「子分」【ずむ】
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外跳ねのショートカット、高校に入ってから先輩の真似をして髪を染めた。
中学のころはバトミントン部で、高校でも続けようと思っていた。が、憧れて追ってきた先輩がなぜか文芸部に所属しており、釈然としないが文芸部に入った。
読書は好きじゃなかったが、先輩が1年生の時に書いた短編を読み、今まで知らなかった先輩の姿を覗き見るようで少しドキドキした。
何かにつけて先輩の後に続こうとするが、中学の時と違い、少し距離を置かれているような気がして気まずい思いをしている。
先輩の後をついて回ることはできず、読書にも熱を入れられず、クラス内での友達を作る前に先輩にかまってかまってしに行っていたため親しい友達もできずにいる。
一人になると、先輩とおそろいで付けていたミサンガを指でなぞり、どうして先輩はバトミントンをやめてしまったのかと、苦しくなる。
先輩の前では極力明るく振舞おうとして、勧められた本が難しくて分からなかったことを明るく話してみたりするが、そっか、と残念そうな顔をされてしまい苦しくなる。
もやもやを解消するために、中学のころのルーティンに従って外でランニングをしたりするので、肌は少し焼けた色をしている。
せめて先輩の知っている私のままでいようと、道化的に振舞い、部員からは明るくて面白い子として認知されている。
年2回発行する部誌を作るときは、書いたりできない分積極的に買い物や力仕事を勝って出て、役に立つ後輩であろうとしている。
往々にして先輩に憧れて次の学校まで追ってくるような子は胸がちいせえと決まっている。
+ 那須野 扇華  「漫画研究会」×「男勝り」
那須野 扇華(なすの せんか)「漫画研究会」×「男勝り」【たぬたぬ】
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「茄子エスパルス」のペンネームで漫画家デビューを本気で狙っているが、箸にも棒にもかからない。
実際に読んでみての感想が欲しく、今までワナビの巣窟として敬遠していた漫画研究会の扉を叩いた。

実際ほとんどの連中は描きもしない癖にあそこがダメ、ここがダメと偉そうな口を出してくる。
しかもほとんどは感情論や自分の好みの話だった。
思わず手が出そうになった瞬間、オタサーの姫だと思っていた「華々内姫子」がポツリとこぼした言葉で拳が止まった。
「扇ちゃんさ、これ描きたいこと描けてないよね」

昔から背が高いことがコンプレックスだった。
下手をすればクラスの半分以上の男子を見下ろすことになる。
背が高く、顔もどちらかというと男性的だったため、周りからは所謂王子様的な役割を求められることが多かった。
そのため、本当は可愛いものが大好きで、そんなお話を描きたかったのに、かっこいいヒーローが出てくる話ばかり描いていた。

姫子の言葉を聞いてから、徹夜で可愛い動物ばかり出てくる漫画のネームを描いた。
それを読んだ姫子は
「全然面白くない。でもいい漫画じゃん」
そう言って笑う。
扇華はその肩を軽く殴るのだった。
+ 逸見 歩    「ワンダーフォーゲル部」×「強欲」
逸見 歩(へみ あゆみ)「ワンダーフォーゲル部」×「強欲」【はしみつ】
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  • 1学年
  • 長身で筋肉質、一歩のストロークが大きい(目的地に早く着きたい)。人ごみの中でも結構目立つタイプ。胸は体形相応(歳にしては大きい)。
  • 中学では陸上で全国を経験しているが、入賞に至れなかった。そこで挫折を経験し、勝負の世界から離れようと思った。
  • 勝負ではない運動部ということでワンダーフォーゲル部に体験入学、山登りの楽しさに目覚める。
  • 部活動を楽しんでいるが、日帰りのハイキングでは物足りなくなってきている。夏休みに何泊かで高山登山をしたいと思い、部活の顧問に相談中。
  • お小遣いが少ないため平日はバイトをしている(ファーストフードの店員)。「どうせ買うならいいものがいい」という発想があるため、高額なものを買いがちで常に金欠。
  • 必要経費は惜しまない教育を受けているためなぜ金欠なのか悩んでいる。
  • 登っている最中は張り切っているが、キャンプ設営などでは時間を持て余しがち(家事一般が苦手)。とはいえ年頃の女の子なのでガールズトークは好き。
  • 陸上部の件もあり体育全般は得意。数学、理科は苦手。
  • クラスメイトからのあだ名は「あゆみん」。
  • バレー部と間違われがち。
  • 男性に免疫がないためクラスの男子にはついつい高圧的な態度を取ってしまう。同じクラスの女子に相談したところ瞬く間に広まってしまい、「ツンデレ」だということで温かい目で見られるようになる。本人としては非常に不服。
+ 一ツ橋 朝乃  「ダンス部」×「卑屈」
一ツ橋 朝乃(ひとつばし あさの)「ダンス部」×「卑屈」【きぬ】
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高校三年生。
茶髪を薄く金に染めている。長身、ショートヘア。タレ目で眉毛が太いが、声は凛々しくよく通る。
寝付きが悪い。眠れない日はカーテンを開け、マンションからの夜景と「まだ電気がついている窓」をよく眺める。
歌が上手い。カラオケによく連れて行かれるが、ヒトカラはしない。学業は普通。

人の笑顔が好き。小学生の頃、見様見真似でタップダンスをしてみたらクラスで大受けした経験があり、幸い運動神経も悪くなかったため、それ以降踊りが特技になる。しかし中学生になると、彼女の中で「人前で変な動きをするなんて」という恥ずかしさに似た思いが生まれ、ダンスから遠ざかりバドミントン部に入ってしまう(中学にダンスをメインとする部活がなかったのもあるが)。

入学した高校にダンス部があることを知り、多少精神的に成長した朝乃は久々に踊ってみたくなってダンス部に加入する。
ダンス部はそこまで実力を重視せず、みんなで楽しく踊ろうという気質。実際明るいやつが多く、朝乃自身付き合いが良い性格のため、友達は増えた。
しかし、朝乃はダンス部に入ってからというもの、こと踊りに関しては他者と自分の実力を比較する癖があることに気付く。これはバドをやっていた頃には無い癖だった。
そして朝乃はその癖を活かすような性格ではなかった。ただただ比較をすることで、自分がどの程度に位置しているのか、それを認識するだけだった。
そのことに気づいた朝乃は、多少の自己嫌悪と多大な諦観に流される。朝乃は今日も楽しく踊りながら、この人と踊っていればきっと観客は満足するだろう、この人と踊るなら自分が引き立たせないといけないだろう、そんなことを考えている。
+ 桐宮 涙    「バイト家」×「潔癖症」
桐宮 涙(きりみや るい)「バイト家」×「潔癖症」【ふぐり】
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放課後、良く遊びの誘いを「ごめん、バイトだから!」と手を合わせて断っている姿が印象的なクラスメイト。カールした茶髪に眼鏡、泣きボクロが特徴
月・木は駅前のハンバーガーショップ、火・水・金は派遣で倉庫整理、と週5でバイトに明け暮れている
今は父親のもとで四歳年上の姉である笑美(えみ)と一緒に家族三人で暮らしている。暮らしはあまり余裕がなくバイト代を多少なりとも家に入れている面もある
性格はとげとげしくもなく、クラスにいる時には普通に友人と冗談を言い合いコミュニケーションを取れるタイプ
仲良くなれば楽しく接してくれるし、仲良くなくてもわざわざイジメをしようとするような悪意はない
ただし頼られると弱い節がある

姉の笑美は都内の大学に進学していたが、就職活動のままならなさに人間関係のいざこざが合わさって精神を患い、ドロップアウト。大学を辞めて実家に戻ってきたが、姉の中退の責任を押し付け合って両親が離婚。妹である涙の前でしか笑えなくなってしまう

笑美は平日は現在カウンセリングを受けて職業訓練に通っているため、基本的に姉妹の時間は金曜の夜から土日。昔からオカルト好きだった笑美は涙と共にしばしば深夜の心霊スポット探しに出かけたがるが、怖がりな上に潔癖症な涙は姉の頼みを嫌々聞き入れている形

しばしば二人で涙が買った原付にまたがり街を走っている姿が確認されクラスメイトにも出くわすが、自分以外と話そうとすると途端に表情が強張る姉をどうにか以前のように、あるいは自分と二人だけの時の様に明るい姿に戻せないかを考え続けている
バイトに精を出しているのも、漠然と「お金があればなんかすごい治療とか豪華な遊びとか用意出来る」と考えている節があるためだが、そのために自分を犠牲にしてまでお金を稼ごうとするのは今の姉を遠回しに受け入れられない裏返しでもある、とまでは気付いていない

  • 姉と妹の共依存に見せかけての一方的な「理想の姉」像の無意識な構築
  • 涙はやや巨 笑美は貧
  • 身長は平均より若干高め
  • 運動神経は運動部ほどじゃないが良い方
  • 勉強は理数系が若干平均より上くらい、文系は平均以下
+ 袴 伊理    「茶道部」×「小動物」
袴 伊理(はかま いり)「茶道部」×「小動物」【べっきー】
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143cm/おかっぱ/胸がおったまげるほどでかい。
常に冬服を着ている。その為夏はよく暑さで倒れてしまう。(保健室の常連)
いつも俯いているが、人と話すときは目を見て話そうとする。

袴家の次女。
生まれることを望まれていなかった女の子。

その為、名前には母親の意地悪さが入っている。
生まれたにも拘らず「墓参り」。
そんな家庭環境にいたならば、小動物的な立ち位置、かつ正確になるのは無理もない。

一人でいることに安心を覚え、他人が自分の縄張りに入ることに危機感を覚えるタイプ。
ただご飯をあげると案外懐く。

授業態度そのものは真面目なのだが、
地頭が良くなく、身体能力も良くないため結果は伴っていない。
しかし本人の努力のかいあって、優秀の部類に入るだろう。

要はアドリブに弱い。
急な出来事が起きると固まってしまうタイプ。

伊理の努力の理由。
それは小動物的な性格に起因する。
「平均以下になれば理由をつけて嬲られる」
そんな経験が彼女に努力を強要させた。

しかし、不器用なところも相まって彼女は「優秀な生徒」として、
周りからはある種の特別視を受けているだろう。

彼女が茶道部に入った理由は自分が一番得意なことだったから。

母親の気まぐれである時、一回だけ褒められたことがあったのだ。
それは彼女が淹れたお茶の出来栄えについて。
母親は伊理が淹れたという事実を知らず、気軽にお茶が美味しいと呟いた。
いつも怒られてばかりだった彼女は、
その出来事をずっと覚えており、幸せな思い出として大事にしていた。

その為部活動を選ぶ時、自然と茶道部を選んでいたのだ。
もっと、もっと、お茶をうまく淹れたら、もしかしたらお母さんは褒めてくれるのかもしれない。
ーーそんなことは絶対起きない筈なのに。

伊理の姉は母親に大層気に入られている。
学生としては不出来な結果ではあるが、母親に気に入られているという一点において、
伊理は姉を絶対的な神として見ている。

自分では不可能だった母親からの愛を一心に受ける姉を見て、
いつか自分もそうなりたいと考える。
しかし、年を重ねるごとに、姉のような存在になることはできないことを自覚する。
なりたい自分に一生なれない彼女は目標との乖離に苦しみある時、衝動的に手首に傷をつけてしまう。
それが今は癖となってしまっている。

日ごろ、彼女は茶道室でお茶を淹れる度に手首に傷をつけている。
お茶を淹れるたびに母親の失望した表情がフラッシュバックして気付いたら傷をつけてしまうのだ。
しかし、母親からもらった自身の身体を粗末にしてはいけない。
そう考える伊理は、出た血をお茶に混ぜて自分で飲む。
そのお茶を呑んでやっと、伊理はほっと一息をつくことができるのだ。
あぁ……今日も私は生きている、と。
+ 進藤 聡美   「報道部」×「研究熱心」
進藤 聡美(しんどう さとみ)「報道部」×「研究熱心」【ほうじ茶】
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報道部部員。黒髪ベリーショート、涼やかな目元と髪型からボーイッシュな雰囲気を醸し出す。人当たりも良く女子からの人気が高い。バリキャリ。高校生ながら政治経済につよく、その研究熱心な性格からも成績は上位。その見た目から報道部のキャスター役を周囲から推薦されるが、自身はカメラマン役を引き受けた。学内で放送される学校ニュースでは彼女の体当たり取材ともいえる力強いアングルながら確かな技術と卓越したカメラセンスが見て取れるだろう。人にモノを伝えたいという意思はあるものの自分の世界にのめり込みたい。邪魔をしないで……?
+ 明日平 花礼乃 「保健委員会」×「信心深い」
明日平 花礼乃(あすひら かれの)「保健委員会」×「信心深い」【たかはす】
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身長140センチ、童顔、運動音痴──発育不良を絵に書いたような、頻繁に小学生と間違えられる3年生。しかし何よりも身振り手振りで医療の知識と理念を語るときの瞳の輝きが、彼女の身体と反比例して成熟した性格を何十倍にも幼く見せてしまうのだろう。
そんな彼女が何よりも崇拝するのが偉大なる医学の父、ヒポクラテスである。
『ヒポクラテスの誓い』における「業務上知った他人の私生活の口外の禁止」を日常生活レベルで心がけているため、放課後に深刻な悩みを抱えた生徒たちのカウンセリングをする、日常の彼女から想像もできない包容力ある姿が垣間見える。
またその大人びた姿は、部活中や体育の授業中に倒れた人が出た場合にも見られる。常に現場へ全力で駆け付け、病名を決めつける素人判断はせずに、動じることない問診から病状と経過を見て適切な処置を施す様は、教師たち大人からも一目置かれている。
そのように医学の理念を純粋に信奉し行動に移すのはいいものの、体力不足のため度々自分が周囲の世話になってしまうことで、よりコンプレックスをこじらせて狂信とも呼べる医学への探求にはまり込んでいく。
校内では身長や体力について触れられて以下のように激情する姿が度々見られる。
「アリストテレスの『政治学』にはこう記されていた。“ヒポクラテスは人間としての身体が大きいのではない。医師として大きな人物なのである”と!!」
+ 栗本 理恵   「吹奏楽部」×「苦労人」
栗本 理恵(くりもと りえ)「吹奏楽部」×「苦労人」【みにやび】
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  • 2学年。吹奏楽部副部長。
  • 担当楽器はバリトンサックス
  • 身長はやや低め。制服を着崩さないのは生真面目だからではなく、自信の無さと臆病さの表れ。
  • 明るい茶色の地毛のせいでよく教師に染髪を指摘されがち。
  • 破天荒な性格の部長(3年生女子)に振り回されがち。小柄な体躯と相まって、突拍子もない言動の部長の後ろをに必死でついていく様は、周囲の部員には子供のカルガモのようだと思われている。
  • 一方で、部長が放任しがちな部内の実務や事務処理を行っているため、部員達からは頼られている。
  • 栗本は、部長の吹奏楽に対する真摯な姿勢の一番の理解者だと自負している。
  • ともすれば自由奔放が過ぎて疎まれることもある部長だが、栗本はその誤った第一印象を払拭し、部長と部員達との懸け橋となるべく気配りを絶やさない。
  • 吹奏楽において縁の下の力持ちと称されることの多いバリトンサックスは、栗本理恵にとって性格通りの担当だと思っている。しかしたった一人の練習で自由演奏する時、無意識に主旋律を奏でてしまう栗本の癖は、自身すら自覚していない一面が密かに表層化しているのかもしれない。
+ 第 3回「文化祭参加者」 (「職業」×「性格」)
+ 佐々木 優子  「主婦」×「こじらせたモラトリアム」
佐々木 優子(ささき ゆうこ)「主婦」×「こじらせたモラトリアム」【たじー】
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  • 25歳、旧姓大津
  • 童顔、普通乳(昔は貧乳)
  • 5年前大学生の内に今の旦那と出会い、卒業を待たずに結婚した。12歳年上の旦那とは半分親子のような関係。旦那のことをおとさんと呼ぶ。
  • この学校のOGであり、元生徒会執行部。当時はしっかり者と呼ばれていたが、現在の彼女は会社勤めもすることなく旦那に日々甘やかされてだいぶとろけた脳みそをしている。

私にはある野望があった。
私、まだ高校生でもいけるんじゃね? 鏡を見ると、大学生の時に大手企業から就職支援できていた今の旦那を一目ぼれさせた美貌がそのままだ。童顔だと友達にも言われる。お肌の手入れも欠かさずしているからピチピチだし、ウェストもまぁ……そこそこ許容範囲だろう。とりあえず実家にあった高校の時の制服を引っ張りだす。……うん、まぁ、ちょっと手直しすればいける。
鏡の前でくるりとポーズ。……行けるはずだ。
別に今の旦那に不満はない。給料もいいし、浮気もしない。ただちょっと、ちょっとした冒険なのだ。私の手には実家の回覧板に挟まっていた母校の文化祭のチラシ。たとえ何かの事故で私の正体がバレたとしても、警察沙汰になることはないだろう。両親に見つかる前にさっさと出てしまおう。 
そう、私にはある野望があった。
今日中に、高校生にナンパされる! それこそが私がまだ高校生でも通用することの証明!
「ゆうこ、どこか行くならゴミ出してき―――」
私は母の声が聞こえるやいなや、クラウチングスタートで駆けだした。
あっっぶねぇえええ!
+ 街野 灯    「町の便利屋」×「心配性、やや悲観主義」
街野 灯(まちの あかり)「町の便利屋」×「心配性、やや悲観主義」【ベッキー】
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27歳 172cm Cカップ
尻がなかなかデカい。ジーンズを履くと映えるタイプ。
街の便利屋(万屋)をしながら日曜日には副業で教会のシスターをやっている。

灯は小さい頃から心配性が過ぎる女の子だった。
それこそ、空がもし落ちてきたらどうしようと悩んで幼稚園の頃、泣いていたくらいだった。
しかし、灯には幸運な事に大切な友人が一人いた。
彼女の名前は星降 夜空(ほしふり よぞら)
夜空は灯とは対照的に、楽観的な性格をしていた。
灯が泣いていた所に、空なんか落ちてこないと笑ったその顔を灯は一生忘れない。
彼女のおかげで灯は少しずつ前向きになってきていた。
しかし、それはただ灯の一番恐れていた「空が落ちてきたらどうしよう」が無くなっただけであることに、
灯はまだ気づいていなかった。
小学校、中学校――彼女は夜空と共に、過ごしていく内に一つの不安が生まれてしまう。
それは「星降夜空がいなくなったらどうしよう」だった。
彼女はそれを隠し、夜空と仲良くしていたのだが、ある日、隠し続けることに耐えられず、「夜空ちゃんはどこにも行かないよね?」と聞いてしまう。
夜空はそんな灯の言葉に昔のように笑いながら、当たり前でしょ、と答えるのだった。
夜空が言うなら間違いない、そう思えた灯は気分を新たに日常生活を謳歌する。
その時、気づいていたのなら、彼女はもう少し違った行動がとれたはずなのに。
盲目的に夜空を信じすぎた灯は、彼女が浮かべた笑顔が昔自分を助けてくれたものと少し違うことに気づけなかったのだ。
次の日、学校に行くと夜空はいなくなっていた。
電話をしても出てくれない。
学校の先生に聞いてみるとただ「家庭の事情」とだけ告げられた。
彼女は夜空の家へと走る。
しかし、夕方の空に照らされた家には「差し押さえ」と書かれた紙が一枚貼ってあるだけだった。
彼女は自分の間違いにようやく気付く。
それは一つの些細なこと。
「不安に思ったのなら、それを回避する行動を起こす事」
灯はただ一人で不安になり、どうしようと考えるだけ。
それを解決するのは夜空の役目だった。
今回、例え中学生の女の子がじたばたしても、恐らく何もできなかっただろう。
結局二人は別れ離れになってしまったのかもしれない。
それでも、夜空とこんな別れ方にはならなかったのかもしれない。
一人の大切な友人を失って初めて気づく自分の愚かさに灯は涙するのだった。
中学生の頃、一緒にいけたらいいねといった高校に入りはしたものの、彼女の心はずっと満たされない。
それを埋めることはもう彼女にはできやしない。
ただ、一つまた新たな不安が生まれた。
「他の人達も自分と同じ不安を持っていないのだろうか」
それは、恐らく他者に共通の思想を持ってほしかったという灯の甘えから生まれた不安だろう。
だけど、それでも彼女はその不安を否定せず、生まれて初めて真っ向から向き合った。
自分の心を保つための嘘でもいい、一人きりの高校生活から逃げようとして生まれたものでもいい。
彼女は夜空との間に生まれたこの不安という繋がりを消したくなかったのだ。
彼女は自らを苦しめた「不安」を自らの人生の糧にすることを決めた。
彼女は街の便利屋さん。
困ったことがあったら飛んできてなんでも解決してくれる。
悩みがあれば聞いてくれるし、不安を漏らせば応えてくれる。
不安定な職でありながらも、彼女は地元で着実に必要とされる便利屋となっていった。
そんなある日、地元の高校で文化祭があるということを客から聞く。
それは灯と夜空が一緒に行こうねと約束しあった高校だった。
少し、行ってみようかなと思いつつ、彼女はどうしようかと思わず躊躇ってしまう。
その時、PCのメーリングソフトに新たなメールが届く。
それは差出人不明の依頼だった。
「文化祭の日、私を見つけてほしい」
簡潔な依頼文にいたずらかと思う灯だったが、追伸に思わず目を見張る。
「空が落ちてきてくれたらどんなにいいのかと今では思うよ」
それは夜空にだけしか打ち明けなかった自分の不安。
それだけで灯は分かってしまった。
このメールは、夜空からのSOSなんじゃないか、と。
二人がそろうことは無かったあの高校で、
今日、二人は再会するーー。

END
+ 尾瀬 王治   「学生(運営委員会)」×「狡猾」
尾瀬 王治(おせ おうじ)「学生(運営委員会)」×「狡猾」【緑の人】
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「皆さん……待ちに待った年に一度の! いや!! 一生に一度となろう祭典がやって参りました!!」
運営委員長の三年生。自己顕示欲に満ち満ちた男。名誉欲を満たすためならば多大な労力も費やすことも厭わない。
彼は裕福な家の生まれであったが、幼児の頃から父親や兄たちに知性や身体能力を比べられたことで劣等感を刻み込まれ、「誰もが自分を称賛する光景」それだけを求めるようになってしまった。
虚言やぺてんは常套手段だが、そもそもの目的が周囲からの称賛であるため基本的には相手に悪感情を持たせないよう根回しも徹底している。
運営委員に着任して早々、地元企業を何社もスポンサーにつけ、地方新聞とローカル路線、さらには地方ラジオにまで広告を打ち、しまいには「地域社会の枠に留まらない、グローバル社会へ打ち出せる未来モデルの祭典」として県を半ば騙すようにして補助金を引っ張ってきたことで、各学年に「何ができるようになったか」を叩き付けて理性のタガを外させた。
結果、鉄骨で組んだ即席ステージと出店が並ぶ例年の文化祭に比べ、重機は通るわインフラが新設されるわで万博さながらの拡張工事が始まってしまった。
もはや誰にも収集を付けることのできない暴走した「未来モデルの祭典」の輝かしい理念を、宗教指導者のような笑顔でインタビューに答える尾瀬の頭の中では、丸三年間を下準備に費やしたこの文化祭を足がかりにした更なるステージの構想が組み上がっていた。
+ 澄谷 清次郎  「お笑い芸人」×「コミュニケーションモンスター」
澄谷 清次郎(すみたに せいじろう)「お笑い芸人」×「コミュニケーションモンスター」【ふぐり】
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高校一年生。
文化祭の一か月前、SNSに投稿した「校内放送でラップバトルしてみた結果……」という動画がバズり、一躍校内の有名人になる。
そのテンションで級友達に「お前文化祭の漫才大会出ろよ」と囃し立てられ、動画でラップバトルをしたクラスメイトの仁後太一(にご たいち)と共にコンビ「ボーカルジャイアン」を結成して漫才大会に出る事にする。
仁後は「動画がバズったのはラップバトルであって漫才じゃないだろ」と不安げだが、本人は文化祭で良いとこ見せて話題になろうくらいの軽い気持ちで大丈夫大丈夫と言い続けている。

部活はしておらず、クラスメイト何人かと駅前のゲーセンに入り浸るかバイトに明け暮れる日々を過ごしており、あまり学業に熱心ではない。
明るさとノリの良さからクラス内カーストの上位にはいるが彼女が出来た事は無い。
スポーツは運動部の足手まといにはギリギリならないくらい。

仁後は教室では一人で本を読む大人しげなオタクだが、ゲーセンでたまたま同じゲームで(お互い気付かずに)対戦した事から打ち解け、漫画やゲームの話題から仲を深める。
好きなアニメの音MADが澄谷の好きなHIPHOPアーティストの曲で作られていた事からラップに興味を持ち、動画を投稿するに至った。が、直前まで仁後は不安を隠せていなかった。

兄の純一は既に都内の大学に進学して独り暮らしをしているため、家では両親と清次郎の三人暮らし。
兄を見習い良い大学に行けと両親にはうるさく言われているが、本人はまたバズってyoutuberにでもなりてぇと軽く考えている節がある。

職人をやっている母方の叔父(母の弟)に強く影響を受けており、HIPHOPなどの音楽の趣味や多少の悪い遊びもそこから。
ただし叔父には「友達だけは大事にしろよ」と言われ続けており、清次郎なりにそれを受け止めて誰とでも仲良くなろうとは試みている。
一方で他者の気持ちを深く理解するには至っていないため、彼の距離の近いノリを内心疎ましく思っている者もいるかもしれない。
実際、仁後はゲーセンで打ち解けるまでは「無理なノリの陽キャだ」くらいにしか感じていなかった。

お笑いに関する造詣は深くない。漫才やコントを見るよりもバラエティ番組やyoutuberのノリの方が性に合う。
しかし「俺たちでやればみんな笑ってくれるだろう」という漠然とした自信には満ちている。

ネット上でのハンドルネームは「せいじろー」。
連絡先を交換した時、仁後の「にこごり」というハンドルネームを大笑いした。
もっとも本人に悪気はなく、実名を匂わせない名前でネットをやっている友人は仁後が初めてだったためである。

乳のでかい女が好き。
+ 羽島 隆行   「道具の貸し出し業者」×「陽気」
羽島 隆行(はじま たかゆき)「道具の貸し出し業者」×「陽気」【きぬ】
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 24歳、男性。
  • 身長178センチ。痩せ型。黒髪。
  • あまり印象に残る顔立ちではない。不細工ではないがイケメンでもない。
  • よく食べよく飲みよく眠る。人と一緒に食事をするのが好きで、聞き上手。モノマネが得意。
  • 見ず知らずの人とも積極的に話せるタイプで、かつかけるべき言葉を間違えない空気読みの達人。
  • 例の高校の卒業生で、元演劇部。いわゆる裏方役で、舞台上に登ることは少なかった。当初は少なからず不満を抱いていたが、舞台から降りてくる役者たちのぴんと張り詰めた風姿がふっと和らぐ瞬間、ねぎらいの言葉をかけた時の彼彼女らの表情の変遷を見るのが好きになり、最後の学年まで裏方に徹した。
  • 最終学年で主役の片割れに抜擢された時は辞退を考えるほどであったが、主役を共にする同期の女子の真摯な練習態度、何よりこれまで支えてきた役者たちが今度は自分を支えてくれることに感動し、練習に励むことに。
  • 結果として舞台はまずまずの成功を収めた。裏方一筋だった男にしてはよく演じられた方だろうと思っている。主役の女の子とは良い感じになり、高校卒業まで付き合った。大学入学してそれきり、今は連絡を取り合っていない。
  • 現在は町内の衣装貸出企業の正社員を勤める。
  • たまたま会社の衣装道具を例の高校が使用したことから興味を持ち、約6年ぶりに高校の文化祭にやってくる。
  • 演劇部の公演一時間前に訪れた彼は、ぷらぷらと出店を見て回り、話しかけやすそうな生徒がいればそれとなく話を聞いた。曰く、マンモス校だから右も左もやばいやつがいるとか。今年の演劇部にはとてもイキの良い生徒がいるとか。
  • 事実、演劇はかなりの出来であった。特に主役の少女は高校レベルを超えていただろう。少女の演技に圧倒されると共に、彼女は舞台から降りた時どんな顔をするのかぼんやりと気になった。
  • 文化祭から帰る段になっても、羽島の頭には先程見た演劇の舞台がこびりついていた。ああも輝く舞台に自分も登っていた事実、多くの役者が降りてくる様を迎えた事実。久々に落ち着かない気分になり、思わずかつての彼女に電話をかけようとして慌てて止める。代わりにかけたのは自分の会社であった。
「俺も衣装借りてもいいですか?」
+ 阿賀野 さち  「レポーター」×「一人で楽しくなっちゃう」
阿賀野 さち(あがの さち)「レポーター」×「一人で楽しくなっちゃう」【はしみつ】
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  • 製菓系専門学校2年。実家が和菓子屋。
  • スレンダー系。切れ長の目。初対面だとちょっと怖い印象、話せばそんなことはない。
  • 高校生の弟がいる。
  • 拡大解釈癖がある。妄想が妄想を呼ぶタイプ。ただ一通り妄想がエスカレートすると「まあそんなわけないよね~」と醒める。なぜなら妄想の通りに事が運んだことがないから。ある意味絶対にあたらない予言でもあると自負している節もある。
  • 妄想が顔に出ない、作業と並行して頭の中が暴走してる感じ。でも話は聞いてない。和菓子を作りながら意識は異次元にある。
  • 新聞部OG。志田瑠香の新聞を校内にのさばらせることになった原因の一つ。彼女の書いた新聞には論理の飛躍、誤認されうる言説、独自解釈が詰め込まれていた。
  • 実は写真が超上手(写真に妄想は入らないので観察眼が生きる)。2年次に県内高校生写真コンテスト佳作入賞。風景・人物ともに上手く撮るので貼りだされた新聞はだいたい目を引く。が、内容を読むと三段落あたりから首をひねることになる。
  • 今回の文化祭もイベントカメラマンの助っ人増員として呼ばれている。時に演劇部の写真(本公演中はとれないので校庭でのミニ公演や衣装合わせなどのもの)は良く撮れていると好評だった。
+ 下坂 英司   「大学生」×「躁鬱」
下坂 英司(しもさか えいじ)「大学生」×「躁鬱」【みにやび】
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都心の四畳半ワンルームの格安賃貸で一人暮らしをしている大学生。
貧乏だが明るく朗らかな性格で交友関係が広く、キャンバスライフはいたって充実している。
しかしそんな彼が、かつては教室の隅で寝たふりをし、空想の世界に没頭するようなオタクだったことを知る者は大学の知人には居ない。
英司は一世一代の大学デビューを成功させたのだ。

そう、自分で編んだ世界観の中で、英司は理想の自分の言動を意識的に決定していた。
無理をしているのは誰よりも自覚していたが、それを周囲に悟られる訳にはいかない。
キラキラした友人関係、充実したコミュニケーションの輪の広がり、
そんな都会の輝きの一部分に自分が属していることが、高校時代に教室の隅で肩身狭い思いを強いられていた英司にとっては、何にも代えがたく手放せないステータスであった。

英司は帰宅すると必ず大きなため息をつく。
今日の自分は上手くやれていただろうか、道化と思われ陰で笑われているのではないだろうか。
心の奥底で燻る不安は日に日に増大していくばかりだった。

そんな折、母校の高校で雑誌部が全国コンテストで入賞したという話を聞いた。
自分が所属していた頃の雑誌部はお世辞にも精力的な活動などしておらず、
教室で爪弾きにされた者達が肩を寄せ合い益体も無く駄弁り続けるだけの、部活動とは名ばかりの「ただの場所」であった筈なのだ。
部室も別塔の半地下に位置し、薄暗くじめじめした印象は忌み嫌う過去の自分そのものだ。

だから、なぜこの足が母校の文化祭に向かったのか、英司は自分でも理解していない。
雑誌部の作品は漫画も小説もありのごちゃまぜ冊子だが、そのクオリティと情熱は自分の知る雑誌部のそれとは別物だった。
そこに掲載されたアマチュアの物語に、情熱に、かつて自分が熱弁を振るったサブカルチャーの魅力の一端が詰まっていた。
冷水を浴びるのともハンマーで殴られたのとも違う、不穏な孤独感を始めて自覚してしまった。
冊子を一ページ捲るたび、現在と過去の両方に置き去りにされる気分だった。

その日を境に、英司は現状の大学生活に横たわる歪つさをはっきりと再認識してしまうことになる。
+ 第 4回「商店街の人々」 (「実家(商店街)の家業」×「性格」)
+ 三ノ宮 瀬奈  「花屋」×「でけぇ」
三ノ宮 瀬奈(さんのみや せな)「花屋」×「でけぇ」【ふぐり】
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22歳。フラワーショップ三ノ宮の女性店員。
本人に働く意思は全く無く、別に花が好きだったりお客さんの笑顔が見たいとかいうわけでもない。一生ゴロゴロして自堕落に過ごしていたい。
しかしニートのままでは家を追い出すぞと脅されたため、嫌々家業を手伝っている。両親が苦手なパソコンでの事務仕事などを請け負って極力接客しないように立ち回っている。
要領が良く表向きは愛想のある振る舞いも出来るが、実際は家庭内で態度のでかい内弁慶。しかしそれを表に出し過ぎると機嫌を損ねて立場が危うくなるとも理解しているので、猫を被って「苦手な作業を引き受けてあげてるんですよ」というポーズを取っている。

人付き合いが嫌いなわけではないが自分の時間や居住空間に誰かが干渉するのは嫌う。
商店街で長く花屋を続ける両親は地域の人にも愛される店作りを心掛けて長く営んできたが、それゆえに客との距離が近くなっている。
幼い頃から自分の事を詳しく知るでもない他人に「ちゃんと勉強しなきゃダメよ」「お父さんお母さんに孝行しないとね」などと言われ続けてきた結果、そういった言葉や干渉を非常に嫌うようになった。
しかし反発して自立するほどの行動力があるわけでもないので、のらりくらり半ニートのぬるい生活を維持できるように努めている。

居場所を現実の環境ではなくネット上に求めるようになった結果、よく成長した肢体を活かして際どい自撮りを上げるアカウントを持つに至る。
そのアカウントで商売をしたり有名になろうと思っているわけではないが、「花屋の娘さん」ではなく自分に向けられる言葉を欲している節はある。
ゆえにクソリプが飛んでくると秒でブロックする。

裏アカが特定され、家業や住所まで特定される商店街史上最大規模の炎上に至る隠しルートがある。
+ 柏田 章子   「はんこ屋」×「表向きクール、内心パニック」
柏田 章子(かしわだ しょうこ)「はんこ屋」×「表向きクール、内心パニック」【緑の人】
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中学2年生

父は「どんな角度から捺しても自動でおじぎをする判子」の特許を取得したことで企業のオーダーメイド需要を一手に引き受け、一代にして財を成した男である。跡を継ぐ中学生の章子にも同じような成功を掴んで欲しいと願い、今日も善意100%の無理難題を振りかけていく。
職場体験と称してオフィス街の方々のオーダーを聞きに行かされたり、そこでヒアリングした判子以外の印刷物を作ったり……と児童労働なんのそので実務を押し付けられてきた。
もちろん未成熟な中学生でいきなり大人の相手などできるはずもなく、ガチガチに固まっているところを優しい取引先の人が察してくれて、なんとか乗り切ってこられた。いつしか表面を取り繕って、目だけで意思をアピールするのが当たり前になった。
そんな順調?な彼女の日常に、一つの事件が起こった。
「電子印鑑」の登場である。いや、正確に言えば「電子印鑑の登場に危機感を感じた父」である。
判子業界の衰退の到来がいよいよ始まったことを悟った父は、長年温めていたアイデアを章子に託す。
その日、章子はいつも通りオーダーを聞きに行くと言われ、車に乗せられた。しかしいつものオフィス街は窓の外を流れていき、車は都心へと向かっていく。ようやく着いたビルの前で迎えてくれたスーツの男性は、笑顔でこう言った。「この度はご足労ありがとうございます。奥で半田先生がお待ちです」
そう、章子が「オーダーを聞く相手」とは国会議員だったのである。父は章子が判子業界をアピールする宣伝塔となって、メディア露出をさせることでより判子文化を前面に押し出す戦略を目論んでいたのである。
しかしそこで誤算が起こった。章子の表情筋は歴史史上最高の硬度となり、眼は見返した相手をも石にしてしまわんばかりの殺気を放っていた。その不動の姿勢と一点に相手を見据える眼から、あろうことか議員は勝手にあらぬ内心を読み取ってしまい、章子をさらなる波乱に放り込むのであった。
「つまりキミは……日本市場に収まっている判子文化を東アフリカに普及させようというのかね!?」
「ええ、そういうことです」
 もちろん何がそういうことかはまるで分かっていない。
+ 大湊 千景   「銭湯」×「淫乱」
大湊 千景(おおみなと ちかげ)「銭湯」×「淫乱」【ほうじ茶】
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上佐野高校三年生、俺くんの先輩にあたる女子生徒。
実家は商店街で代々続く『みなと湯』という銭湯を営んでおり、
地元住民や部活帰りの生徒で賑わう人気スポットである。
気風のいいサバサバした性格で、男女問わず人気者。
ウェーブがかったセミロングの黒髪と雪のような白い肌、そして
凹凸のあるナイスバディの見事なプロポーションを持つ。
身体もセクシーだが、言動もセクシーなお姉さんキャラ。
性にオープン(処女)
俺くんにセクハラ行為、性的ないたずらをしてからかうのが最近の
趣味。
部活動などには入っておらず、放課後は実家の掃除や店番などをして過ごす。
彼女が店番をしている時は彼女目当ての客が増える。

千景√に入ると、俺くんは学校の備品を壊してしまった
弁償代としてみなと湯で働くことになる。折しも千景の父が風呂場の
掃除中に足を滑らせ骨折して入院することになり、みなと湯の営業は
は千景と俺くんの手に委ねられることに(お約束)
「ふっふっふ~、まるで俺くんが婿入りしてきたようだね~」
疑似家族的な触れ合い、常連のお客さんたちとの触れ合い、千景との
触れ合いを重ねていくうちに、二人は恋に落ちる。
惹かれあう若い男女が二人……、何も起きないはずがなく……。
俺くんは彼女の欲望の迸りを目の当たりにする。

開店前、湯気でけぶる広い浴室で掃除をする俺くん。そこに近付く千景。
湿度のせいでTシャツの下にほんのりと透ける地肌。
白い肌が上気で赤く染まる……。
+ 渡会 アミナ  「コンビニの雇われ店長」×「道楽者」
渡会 アミナ(わたらい あみな)「コンビニの雇われ店長」×「道楽者」【たじー】
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  • 16歳、男
  • 子供の時はガキ大将で、実家のコンビニで万引きをしたりして子供たちのヒーローになっていたが、ある日別の店で万引きをかまして普段怒らない父親にブチぎれられてある意味更生。真っ当に人様の迷惑にならない程度の不良になる。
  • 酒、タバコが簡単に手に入る環境のため、子供の頃からの影響で実家のコンビニの商品をちょろまかしては上佐野高校の裏購買として小銭稼ぎをし、なんだったらその稼ぎで親の仕入れルートを使って仕入れしながら小銭稼ぎ。でも稼ぎをみーんな使いつぶしてしまうのでいつも金のないイメージが付きまとう。
  • お金を稼ぐのはライフワークであって何かの修行とかではない。儲け話などあればそそくさといって、失敗するまで調子に乗る。
  • ある日久しぶりに母親に大目玉を食らって実家でバイトに立たされていると、クラスメイトの女の子がエロ本を買っていくというイベントがあった。
  • もしかしてエロ本をあいつに売ればいい金になるのでは? と鼻血だらだらと流しながら思いついたのが運のつき。もっともっとと傷害事件を起こされながら何度も何度も本を与えていると、次第に商店街からはエロガキのレッテルを張られて顔は真っ赤。母親は訳知り顔だし父親は妙に優しい目を向けてくるし、うざってぇことこの上ない。
  • もっときわどいのが欲しいとか馬鹿にしてんのか。と思いつつ近所の無人販売所に出向いては素人ものとか女子高生ものとかを買ってきてちょっと高値で売ってやる。当然商店街の旦那衆は自分が買ってみたと思ってニヤニヤ話しかけてくるが、見てもないのでしらねぇよと突っぱねると、またニヤニヤと見守られるし、テ〇ガとコン〇ームの差し入れをされてグッっと親指を立てていく旦那衆に対し親指を下に向けることしかできない。
  • そこまでプライドをズタズタにされながらもこの女に付き合ってやるのはなんでなのか、と思っていると、ああ、と合点がいってしまう。
  • 子供の頃、喧嘩が弱くて、小さくて、男みたいな髪型してて、いじめられてた奴がそういえばいたな。あいつに舐められないようにするために何をすればいいか教えたわ。
  • 大人になると、とりあえずぶん殴って言うこときかすとかできねぇと思うんだけどなぁ。実践してんだもん。ガキ大将としちゃ、面倒みてやりたくなるよなぁ。エロ本収集とか女の子としてどうかと思うが。
+ 有曽根 美春  「呉服屋」×「おせっかい」
有曽根 美春(ありそね みはる)「呉服屋」×「おせっかい」【はしみつ】
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  • 32歳、女性
  • 長身、巨乳、鼻が高くて足が長い。モデル体型→いわゆる和装が似合わない。
  • 20代後半まではアパレル関係の雑誌編集者だったが、ブライダル特集で和装婚礼服を取材しに行ったときに、旦那(2代目店主)と出会い、恋に落ちる。
  • 有曽根呉服店に嫁ぎ、店頭での客対応を一身にこなす。販売、レンタルの着付け、着付け教室など。
  • 結婚してからより和装が好きになるが、自身が似合わないことを残念に思っている。ゆえに客には似合う和服を着せたい!という思いが強く、着せ替え人形にしがち。
  • 呉服屋として和服の販売の売上は年々下降しており、主な収入源はレンタル(七五三、成人式、結婚式など)になっている。写真館とは業務提携のような感じ。
  • 自身のような人にも似合う和服を!と商店街のテーラーとしばしば会合を行う。仕立て屋さんの片隅に和風チックな衣類が並んでるのはそのせい。近ごろはコスプレ需要が増加してるとか。
  • 商店街のイベント企画・開催委員の中心的存在。本人がイベント好きなのもあって町内会議にいろいろ持ち込む(これは呉服店業務も暇な時間が多いため)。花屋、神社等と合同で売り上げUPを期待して街コンを企画したりしている。
  • 旦那(有曽根誠司39)はいかにも呉服店の旦那な感じ。狐面みたいな人。京ことば喋りそう。腹が黒いとかそういうことはない。近所ではおしどり夫婦で有名。
  • 4歳の娘、2歳の息子あり。七五三の写真が店内に大きく飾ってある。
  • 素面だと愛想がよいが悪酒しがち。嫌なことがあると町内の居酒屋をはしごして大体家まで送ってもらう。旦那は下戸。
+ 原田 みつり  「定食屋」×「熱狂的ファン」
原田 みつり(はらだ みつり)「定食屋」×「熱狂的ファン」【べっきー】
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26歳、154cm、貧乳。尻も小さい。
肌のうるおいが少しずつ失せていることが悩み。
健啖家。

面白いと思ったことに飛びつくタイプ。
誰もがそれは辞めた方が良いと意見しても、みつりが止まることはない。
中学校の頃も高校の頃も、大学の頃もみつりは自分の好きな事を辞めずに一生懸命毎日を生きていた。
漫画、アニメ、ウォーキング、登山……あらゆる事が好きで、あらゆるものが魅力的に思えた。
ただ周りにあるものが輝いて見え、なんでも彼女は夢中になることができたのだ。

みつりは特段能力が高いわけでも無い、誰かに秀でていることもない。だからこそ、自分がその舞台に立つことだけはしなかった。
それをしてしまうと「冷めてしまう」。あくまで自分は熱狂的なファンであることに固執していたのだ。

そんな彼女の家庭は一般的な核家族。サラリーマンの父親に、パートで働く母親。満ち足りた生活だったが二つ、彼女には不満があった。

一つは祖父母に会った事が無いこと。
友人達が当たり前のように語る「実家」という存在は学生時、彼女にとってはそれこそ話でしか聞いたことが無いような、幻の存在だった。
皆がおじいちゃん、おばあちゃんを知っていると、両親に訴えると、両親は遠い目をして、「うちにはそんなのはいない」と返すだけだった。

そしてもう一つは、両親がとてもつまらなそうにしていたことだった。家族の仲は良好で、団欒は暖かいものだったのは間違いない。
ただ彼らには何一つ熱狂的な好きなものが存在していなかった。感情が揺さぶられる映画は見ないし、応援するスポーツチームもない。
いつも何かを追っているのは家族の中で自分だけ。それが悔しくてたまらなかった。

以前、両親に聞いたことがあった。しかし、彼らは小さい子供をなだめる様な、自分達が大人で常識的だと思っているような目つきでただ一言「大人になったら分かるよ」とだけ呟くのだった。

そして、学生が終わり、社会人となったみつりは、両親の言葉が正しかったことをようやく理解した。

疲れるのだ。
それは彼女の性格でありアイデンティティでもあった「熱狂的ファン」も手伝っていた。彼女は常に傍観者だったのだ。
その為、初めてみつりは社会人になったことで「プレイヤー」の大変さを思い知る。働くのは大変で、だけどお金をもらえなきゃ生きていけない。少しずつ、少しずつみつりの元気は無くなっていく。前までは好きだったスポーツチームの観戦はしなくなった。何故ならそんなことに回せる元気は仕事で使っているからだ。彼女はいつしか、熱狂的なファンであることを辞めてしまった。

きっかけは些細なことだった。
仕事は辛く、営業では最底辺の成績。
ノルマを果たすことができず、最初は優しかった先輩も声をかけてくれなくなった。
同僚にはお荷物と呼ばれ、毎日残業をしていたそんな時だった。
周りが帰る中、後もう少しで頑張ろうとしていたみつりに対して、隣の席に座る先輩が舌打ちをした。
それはもしかしたらみつりへのものではなかったのかもしれない。
だけどそれがきっかけであり、みつりを打ちのめした最後の一撃だったのは間違いない。

彼女は次の日、親に連絡もせず仕事を辞めた。

休職期間、彼女は見知った人に会いたくなかった。また馬鹿にされる。そんな恐怖感から彼女は遠く離れた町へ足を運ぶ。
ただ、駅に降りたみつりを待っていたのは、幸福そうな人々の姿。自分と同じ境遇なはずなのになぜ笑っていられるのだろうか。
それが許せずにみつりは駅から離れ、街はずれへと走っていく。

そこに一軒の定食屋があった。
「佐藤食堂」
どこにでもあるようなおんぼろ定食屋。
お腹が減っていたみつりは何となく、懐かしい空気を感じてその定食屋に入っていった。

そこにはおじいさんとおばあさんの二人組が。
久しぶりの客だと喜びみつりをもてなしてくれる。

650円の焼き魚定食。
そういえば、こうして目の前にいる人が作ってくれたご飯を食べるのはいつぶりだろう。その暖かさにみつりは涙してしまう。
急に泣き始めたみつりを見て、二人は慌ててなだめようとするがそれでもみつりは泣くのを辞めたのだった。

時間が経ち、落ち着いたのかみつりはぽつりぽつりと自分の境遇を話す。
すると、おじいさんが食堂で雇ってやると話してくれた。どうせいつ潰れるか分からないようなしょぼい定食屋だ。
最後に一人ぐらい雇ってやってもいいだろう!

そんな話を聞いて思わずうなずくみつり。
あの暖かなご飯の味をもしかしたら自分も誰かにあげることができるかも……
そう思ったみつりはここで働くことを決めるのだった。
……そういえば、お父さんの旧姓ってなんだっけ?
そんなことを思いながら。
+ 田町屋 あり  「神社」×「現実的」
田町屋 あり(たまちや あり)「神社」×「現実的」【きぬ】
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女の子 今年8歳 小学三年生
黒髪、長さは背中の途中くらいまで。
背は低い。目が怖い。胸はちいせぇだろ。
男子に蟻女と呼ばれた時はキレ散らかした。ありちゃん(イントネーションは有り無しの「有り」)と呼ばれることを好む。

ありは人々が口にする神様が何なのか、物心付く前からずっと分からなかった。だって見えないし。どうやらそれはあるしいるらしい(親も言ってることだし)のだが、ありにとってはふわふわとした、色のついた霧のようなものが頭の中に存在しているだけだった。

ありは境内の隅にある一番大きな木が気に入っている。名前はおおぎょうな漢字で難しい意味があるらしいので、とりあえず「たいぼく」と呼んでいる。たいぼくと呼ぶと両親は怒る(まぁ本気ではないにしろ)ので、こっそりと呼ぶ。
たいぼくは一年中見てて飽きない。自室の窓から見るたいぼくは季節によってがらりと姿を変える。春はお花がキレイだし、夏は虫がたくさんいるし、秋は地面に落ちたいろんな色の葉っぱが面白いし、冬はなんと言っても雪が積もる。とても表情豊かだ。ありはたいぼくを表現の先生だと思っている。

ありの契機は一昨年の夏の日。たいぼくの根本に巣を作る蟻を観察した。とりあえず砂をかけて巣を埋めてみたところ、ぽつぽつと蟻が這い上がってきた。必死だな~、そりゃ死にたくないよね~と思うと共に、人間も同じじゃないの? と考え込む。日々うちに来る熱心な方々も、いざ死にそうになったら必死で努力するだろう。そこに神様はおそらく関係なくて、方々の性格とか、体質とか、あるいは……お金とかで生きるか死ぬかは決まるんだろう。
そんなことを考えてしまったありはまだ小学一年生、一人で蟻を埋めた最中の気付き。当然誰かが否定してくれる筈もなかったので、その考えは自然とありの根底に深く沈んでいった。考え方の正否はともかく、生まれた時からありが見続けてきた、頭の中の色のついた霧はさっぱりと晴れたのであった。

ありは寄り道を好む。まだ携帯は持たせてもらえていないので、学校の帰り道の風景をよくスケッチしたりする。たいぼくは格好のお絵かき相手で、毎年ありの部屋には四枚ずつたいぼくを模した絵が増える。

ありは友達付き合いが悪い。だって運動神経が悪いし、男子たちが話してるゲームのこともなんのこっちゃらだからだ。たまに女の子たちとうちに生えてるお花とかの話をするが、アニメやらマンガやら……何? って感じである。

ありは実家は継がないつもりだ。とりあえず大学にはなんとか行かせてもらう。卒業したら家を出て、人の役に立つ仕事をするのだ。
看護師とかとても良い。
+ 第 5回「ヒロイン連中3」(「部活動(委員会)」×「性格」)
+ 鍵園 幽美   「美化清掃委員」×「職人気質」
鍵園 幽美(かぎぞの ゆうみ)「美化清掃委員」×「職人気質」【はしみつ】
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【パーソナリティ】
  • 二年生。平均より小柄で華奢と言うほどではないが肉付もあまり良くない。ただ後述の理由で健康的な印象。色黒。
  • 趣味は木工(後述)と釣り。自身と対象が一対一で対話できることが好き。というかリアルタイムで複数の事態を処理するのが苦手。
  • そういうわけで会話も多人数は苦手。朗読とかは苦手じゃないけどスピーチは考えこんじゃう。
  • 友人も少なめ。半真面目半ミステリアスな印象で人を近づけづらいが、その実は思考と回答にラグが発生してるだけ。
【家庭環境・家族構成】
  • 父が木工細工を営んでおり、家が山間の渓流付近にある。それなりに交通量のある道路は近いが、路線バス等がないので学校まで自転車1時間半。
  • 父はそれなりの作家。美術的な木工や彫刻を手掛けるかたわら、家具や食器なども作る。竹細工や陶器などもこなし、多芸。
  • 小中の間は送り迎えしてもらっていた。
  • 七つ上の兄がいる。上京して建築のデザイナーをしている。
【学校生活】
  • 理系科目に強い。特に数字幾何学には理解がある。体育も得意だが、ボール競技が壊滅的。
  • 将来の夢は特になし。外への興味があまりなく、父の跡を継ごうかなあとか漠然と考えている。
  • 部活にも興味がなかったため、なりゆきで美化清掃委員に。黙々と打ち込めるので結果的には性に合ってた。
【恋愛面など】
  • 人慣れしてないので単純接触に弱い。褒められ慣れてない。
  • 家族愛的な愛情しか知らないから男女関係とか意識したことないしするとショートする。
  • めったに笑わないけどおそろしく可憐でお上品に笑う。
+ 半田 一色   「卓球部」×「職質17回」
半田 一色(はんだ ひいろ)「卓球部」×「職質17回」【ZM】
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1、6歳、初めての職質。家族旅行で訪れた沖縄、夜中に眠れず潮騒に誘われてこっそり海岸へ。
砂浜で花火をしていた高校生に混ざって遊び、帰りに交番に届けられる。

2、14歳、二度目の職質。久々の部活休みにご機嫌で出かけたら自転車が盗難車かどうか確認の為に職質される。
憤慨し警察官の名前をしつこく聞いて険悪になる。

3、14歳、夏休み。友達と自転車で出かけている最中、何故か自分だけ盗難車かどうかの確認の為に職質。
この日から警察を敵と見做す。

4、15歳、冬の夜。高校受験を前におかしくなり、近所のマンションの工事現場に侵入。
外壁工事の為の足場に登り屋上へ。通報される。
初めての補導。両親にばちこり怒られる。

5、15歳、志望校へ入学。
卓球部の先輩なら『ピン⭐︎ポン』ネタが通じるかと思い「子宮から一年早く顔出した人間は偉いんスねえ。やっぱそうゆうもんなんスねえ。」とかましたら普通に嫌われる。
帰り道、同級生にネタを説明する為、こういう漫画があってー、と橋の欄干に立つ。
通りかかった警察に見つかる。同級生からもヤバい認定を受ける。

6、15歳、夏休み前。ギリギリ何人かの誤解は解けたものの、あだ名がペコに。
もういっそと前髪をぱっつんにしてペコに寄せた。相変わらず先輩からは嫌われている。
イライラしながらシガレットラムネを咥えていたらタバコに見間違えられ職質。すぐに解放されるも、去り際に悪態をついて逃げる。
別に警察は追ってきてないけど逃げ切ったという気分に。

7、15歳、夏休み。友達の家にお泊り。向かう途中に自転車無灯火で職質。
慣れたもの。余裕で対応したものの、このせいで持っていくアイスが溶ける。
改めて警察は敵という認識を強める。

8、15歳、夏休み。スマイル(あだ名、恵美ちゃん)との練習試合に負けて罰ゲーム。
交番の前でコンデンスミルクをヤンキー座りで吸う動画を撮られてTikTokにあげられる。
駐在してた婦警さんに注意される。笑ってくれたので警察への態度を軟化。

9、16歳、冬。夜の公園。スマイルが先輩に告白されて付き合うかどうかの相談を受ける。
一旦あったまろと、肉まんとココアを求めてコンビニへ向かおうとした矢先職質。
スマイル曰くペコやっぱり持ってる。

10、16歳、春休み。スマイルが先輩と別れた。スマイルは泣いていなかった。
ペコはまた盗難車と疑われ職質を受けた。
女子高生に声をかけるための口実なのではと警察への不信感を高める。

11、16歳、春。映画版ピン⭐︎ポンを初めて見る。
映画のスマイルがカッコよくて待ち受けにする。テンションが上がって例の橋まで自転車を飛ばす。
去年職質をしてきた警察官に偶然鉢合わせる。一回休み。

12、16歳、クラス替えでスマイルと同じクラスになった。
スマイルとペコと呼び合ってたら漫研の子が話しかけてきた。お昼を一緒に食べる3人組に。
スマイルと莉子は家も近かったようだ。帰り道2人と別れた直後、無灯火で職質。

13、16歳、6月。莉子曰く漫研に映画版スマイルに似てる先輩がいるらしい。練習前に少し覗いたら本当に似てた。
スマイルにぱっつん前髪やめようかなと相談すると、可愛いのにと言われ照れる。
私可愛いのかなぁ、いやでもスマイル優しいからなぁと上の空で職質。
警察にも慣れたもので、髪型が似合ってるかどうか聞いちゃう。人それぞれ好みがあるからと言われる。

14、16歳、秋。柳沢先輩は一人っ子だそうだ。ぽいー!と言ったらちょっと嫌な顔をされる。しくったなぁと落ち込む。
スマイルとダブルスで県大会出場を決める。
もやもやそわそわしながらまた無灯火。常々こんなに街灯あるんやからええやんけと思っているが、渋々生徒手帳を見せる。

15、16歳、秋。学校から自転車登校の生徒に向け交通マナーをよく守るよう指導があったが、柳沢先輩とのSNSのやり取りに夢中で聞いちゃいなかった。
携帯を弄りながら自転車に乗っていた為職質。どんな返信をしようか頭がいっぱいで聞いちゃいなかった。

16、16歳、秋。ダブルスの練習に打ち込む。結果が付いてきて、自分が卓球に真剣だったことに初めて気づく。
遅くまで練習する日も増え、毎日くたくただった。職質にて、頑張ってるのは分かるけど、あんまり遅くならないようにと声をかけられる。
生まれて初めて警官にありがとうございますと言う。

17、17歳、冬。県大会は2回戦敗退。スマイルの悔し泣きを見て、思わずつられて泣く。
莉子が柳沢先輩を連れてきて一緒に応援してくれていたそうだ。柳沢先輩からはかっこよかったよとメッセージが届いていた。
スマイルとのお疲れ様会が長くなり、帰り道に2人で職質。気をつけて帰るように。
+ 今和泉 蘭香  「情報部」×「豪胆」
今和泉 蘭香(いまいずみ らんか)「情報部」×「豪胆」【ほうじ茶】
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情報部部員。パリッと固い黒髪ショートボブ。丸顔の童顔にウェリントンの黒縁眼鏡がよく似合う。物静かで大人しい性格、かといって暗い印象はなく、積極的ではないが消極的でもないバランス、人当たりが良く大人びているが、童顔がその固さを打ち消している。

父親は有名なゲームプログラマー。その影響か幼いころよりPCに触れており、今どきの高校生には珍しくスマホよりPCへの造詣が深い。スマホのフリック入力よりブラインドタッチの方が得意。授業でパワポを使うときなどに不調が出るとすぐに声がかかる。PCだけでなくデジもの全般に強い知識を持ち、男女問わずスマホの買い替え時の注意点やPCの接続設定やアプリの好悪を尋ねられる。最近はオリジナルアプリ開発に凝っている模様。

彼女を一躍有名にしたのは、県の教育委員会のエライ人や県議会議員などの重役が招待された重要な会議が上佐野高校で行われた際に発生したPCの機材トラブルをその場で解決せしめた一件である。部室で他の部員たちと「職員室のPCをハッキングすれば余裕で期末テストの内容を抜き取ることができる議論」をゲラゲラ笑いながらしていたところを、トラブルにすっ飛んで来た職員に拉致られる。青い顔でアワアワする事務員と、凍り付いた教職員、無表情のお偉いさんたちを前にいとも簡単にトラブルシュートした。
+ 佐久間 梨花子 「風紀委員」×「引っ込み思案」
佐久間 梨花子(さくま りかこ)「風紀委員」×「引っ込み思案」【たじー】
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  • 幼馴染みの五十嵐侑希と共にちょっと素行不良気味の俺くんを追い回している風紀委員の片割れ。
  • 黒髪でうなじ辺りからの一本結び。隣にいるのがとんでもない美少女なので気付かないが顔立ちもスタイルもかなりいい。
  • 本当は結構な癖毛だが気にしているので言ってはいけない。あわわってなる。
  • ほとんど自己主張せず侑希が融通の効かない正義マンかまして喧嘩になっても大概後ろでわたわたしてるだけ。
  • 昔から口うるさい侑希に振り回される関係で回りからは『うるさい五十嵐の後ろにいるおとなしい子』という扱い。
  • 侑希とは普通に喋る反面、他の人とは当たり障りのない会話ぐらいで本音で話すことがない。
  • 幼少期からそんななので、侑希とは家族ぐるみの付き合い。
  • 幼いころ侑希と一緒にバレエ教室に通っていた。
  • 侑希ルートから選択肢一つでルート分岐する(二週目以降限定)

ふう

  • 本当は侑希のことが大嫌い。
  • 幼いころからずっと、侑希のことが嫌いだった。
  • 自分が努力しないとたどり着けない場所へ簡単にたどり着く。
  • 見劣りしないぐらい美人? よく見れば侑希にも負けない? ふざけるな こっちは日差し気にして食べるものに気を遣って毎日かかさず乳液塗って朝五時には起きて髪梳かして校則違反と見咎められないギリギリのメイクしてるんだ。
  • 付き合ってもない男の子とラーメンいって替え玉頼んで、風がつよい日でも手櫛、暇な日は運動部の助っ人で朝から晩まで泥だらけ? そんななのに偉そうに人の注意なんかしちゃうんだ? なんでそんなのと比べられなきゃいけないわけ? その上どう考えても侑希を上においてるよね?
  • 親も回りも仲良しだと思ってるからそう演じてるだけ。喧嘩したとか聞かれると鬱陶しいから、合わせてあげてるだけ。
  • なのにどうして当のあんたが屈託ない笑顔で「友達」だとか「親友」だとか言っちゃうわけ?
  • 抱き付かれたり腕組まれたりしたとき、本当は振りほどきたかった。鳥肌がたつのをこらえるので必死だった。
  • だから
  • ふふ
  • だから、寝とってやった。

……

  • 梨花子と侑希の確執は幼少期のバレエ教室での出来事に遡る。梨花子のほうは親の方針で物心つくかつかないかの頃からずっとバレエ教室に通っていた。
  • 梨花子はあまり運動が得意ではないのだが、バレエに関しては本気で取り組んでいた。幼心に先生の演技を美しいと思い、自分も美しく踊りたいと願ったからだった。
  • バレエの残酷な点は鏡を見ながら練習する点だ。理想と自分の動きの解離をいやがおうにも見せつけられる。鏡の中の自分が思い通りに動いてくれないのを、何度も何度も歯噛みした。それでも理想の動きへ近付いていくのを感じ、それを楽しいと思っていた。
  • ある日バレエ教室に侑希が現れた。親に同伴されて。ママ友だった梨花子の母から話を聞いた侑希の母は『教育に良さそう』とでも思ったらしい。
  • 侑希の運動神経の良さを知っていた梨花子は少し不安に思っていたが、なんてことはなかった。履きなれないトゥーシューズに何度も転んでいた。梨花子は笑って何度も手をとってあげた。
  • 一ヶ月もしないうちに、梨花子はバレエ教室に行くのが苦痛になった。
  • 才能があるとか、運動神経の良いということは最初からなんでもできるということではなく、コツをつかむのがうまいということだ。侑希は一足飛びで上手くなっていく。一日の長があるとは、すぐに言えなくなっていった。
  • なにより梨花子を絶望させたのは、侑希の素材の良さだった。当時から侑希は同年代では身長も高く、手足も細かった。顔立ちは言わずもがな。鏡に映る姿は、ありきたりにいえば白鳥とアヒルだった。
  • 侑希が次の発表の主役に選ばれた日、梨花子は母にバレエをやめたいと告げた。

  • この時でも、梨花子は侑希を嫌いにはなれなかった。絶望はあった。嫉妬はあった。だがそれでも続けることはできた。そうできなかったのは、ひとえに自分のせいなのだから。
  • 梨花子が侑希を本当に嫌いになったのは、あっさりとプリマの座を譲ってきたときだった。
「入って一年もたってない私が主役なんておかしいとおもいます」
  • 大人たちはこれを美談と受け取ったらしい。やめたいといっている友達のことを思って出番を譲ったのだと。
  • 四年も続けていたことを半年そこらで追い抜かれた侑希は、しかし表面上は喜んで舞台にあがった。

  • だってこうすれば譲ってくれるんでしょう? あなたが手に入れた輝かしいもの。私が羨めば、あなたは譲ってくれる。だって友達だもんね。

───

  • 梨花子ルートは侑希ルートの序盤、侑希と親密になったあたりで唐突に差し込まれる。どこでフラグがたったのか初見では困惑するばかりだろう。好きでもない男に体まで差し出すゆがみっぷりである。
  • ルート後半では歪みの正体に気付いた侑希と俺くんで梨花子と対峙、10年溜め込んだ呪詛を吐く梨花子に気圧される侑希だったが、今本音でぶつからなかったら一生後悔すると奮起。結果殴りあいの大喧嘩に発展するがなんとか和解に成功した。
  • 以来人目をはばからず俺くんを取り合う仲に。好きでもなんでもないと言いつつしっかりルート中に俺くんに絆されていた。

風紀委員要素が薄いのは反省してる。ただ引っ込み思案からくるどす黒感情の煮凝りをたっぷり描写したくて。
+ 間診 芽々   「生徒会」×「ギャルだけどクレバー」
間診 芽々(まみむ めめ)「生徒会」×「ギャルだけどクレバー」【ベッキー】
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金髪CカップよりのBカップ。149cm。
名前がこんなんだから、なめられないようにと高校デビューで金髪に。
一人称はあたし。調子乗っているときはあーし。
(単に興奮して早口になった時に、一人称を省略しちゃうだけ)
しかし、根が良い子なので周りからは小動物的な可愛がりを受ける。
授業も真面目。気量も良くファンが多い。
しかし無自覚。そこがいい。
彼氏とかそういうのあんまりよくわからない。
近所に住む、昔からずっと一緒に遊んでくれている俺君に惚れている。
小さい頃名前を馬鹿にせず、可愛い名前だねと褒めてくれた。
いつか一緒に手とか繋ぎたいなと思って、
登校するときは気持ち他の人より近い場所を陣取っている。
これはクレバー。

舞台になりそうな場所

  • 県立上佐野(うわさの)高校 …… 名称や漢字などは正式には決まっていない。マンモス校という噂。
  • 商店街           …… まだ何も決まってない

その他SSなど

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最終更新:2023年09月30日 23:01