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コウモリ-01 - (2006/06/18 (日) 10:52:02) のソース

1 夜遊びーシュウジ<br>
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「終了〜おつかれ〜」<br>
「お疲れ〜」<br>
 門司はGoogleで調べてプリントアウトした地図を片手に言った。<br>

 俺はまだ血なまぐさいままの手で言った。<br>
 門司の持つ地図には幾何学的な模様が書かれていた。その頂点になっている場所に2人で行って、コウモリを十字架に刺したり、猫の頭を埋めたり、そんな事をこの三日間していた。<br>

「今日どうするん?」<br>
 門司が訊いた。<br>
「うーん、じゃあ泊まりで」<br>
 俺は原チャにまたがって言った。ホンダDioにまたがって言った。<br>

 門司とは中学の時からの友達で、高校生になった今でもこうやってたまに遊んでいる。週4ぐらいで遊んでいる。門司んちはいい家で門司の部屋もでかいから、俺はいっつも門司の部屋に泊まっていた。<br>

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2 クラスーシュウジ<br>
 教室の右端、廊下側の列の後ろから2番目が俺の席だった。軽いトートバッグを机の左に掛けて俺は席に着いた。8時25分のショートホームルームの始まりのチャイムはもう鳴っとったけど飯室(担任)はまだ来てなかった。と、思ったら前のドアがガラガラと開いて、飯室が入ってきた。どうでもいいけど。<br>

 この日は昼休憩までほとんど誰とも話さなかった。なんかだるいしめんどくさい。<br>

 クラスに特別仲がいいヤツがいる訳じゃないけど、昼を教室で1人で喰うほど俺は暗い人間じゃない。そこそこはなせる奴らだっている。俺はそいつらと一緒に学食に行った。俺は弁当だったけど。<br>

 午後の授業はいきなり英語だったからかなりなえた。<br>
 俺の左斜め前の席は真田さんってゆう女子だった。真田恭子。長身、ギリ170無いくらい?かな、俺が168センチだけど同じくらいの高さだと思う。色は白くてつやっとした黒髪が肩まで伸びていた。目が鋭い女の子、鷹みたいな目だった。その子は今日休みだった。<br>

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3 本ー門司<br>
 いや、シュウジが家で見つけてきたこの本、かなりいいよ。日本でこんな本格的な本に出会えるのって滅多にないよ、本当に。<br>

 6月の末、二週間前の火曜日にシュウジが面白いもん見っけたって言って持ってきたこの本、英語で書かれてるから完全に読めてはないけど、逆に英語で書かれるのが幸いって言うか、ラテン語とかドイツ語とかで書かれてたら完全アウトだった訳で、とにかくこんなに黒魔術とかが詳しく載ってる本ってないよ。ネットで調べてもこんなに質のいい情報はないし。俺のコレクションがまた1つ増えた事で。<br>

 で面白そうだから何かやってみようってことで図があって分りやすいページのを試してみたんよ。“チャームド”みたいでマジ興奮したわ。<br>

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