んー。【親父の定義】

考え事をするとき、なにかを語るとき、答えに詰まったとき、そんな会話のちょっとした隙間を埋める発声音。とくに管理職、目上の立場の年配の方に多く発せられる言葉で、類似語に「えー」もある。ちなみにCHAGEは考え事をしてるときは、どちらかというと「ぅん~」と独特の表現方法でアピール。「んー」ではなく小さい「う」がつくのが特徴だと言っている。ASKAは話を聞いている最中に「んー」と相槌をうちながら、そのまま上を向いて眠っていることがある。これはいわゆるお○じ定義の「んー」ではないと断言しているが、「ひとことQ」を答えるときに必ず最初に「んー」と言って考え込んでいるASKAがいることも確かである。はたしてCHAGE、ASKAのどちらがお○じ度が高いのか? それはあえてつっこまないことにしよう。

ん~ん~ん~【誌上イントロあてクイズ】

C「誌上イントロあてクイズー! どんな歌もすべて文字にしてみよう」
女「わー、パチパチパチ」
C「では第一問。♪ん~ん~んんんんん~ん、んん~んんんんん~」
女「なにそれ、ん~ばっかり、そんな曲あるんですか?」
C「あるんだよ。ヒントは「食べる前に飲む!」」
女「は? なにそれ、『北酒場』?」
C「はずれ。答えは『北の国からのテーマ』でした」
女「………」
C「次いくぞ! ♪んっんんっんん、ん~ん! んんんんん~!」
女「あっ! それはわかる、アイドルだ!」
C「おっいい線いってますね」
女「近藤マッチ! ハッとしてグー!」
C「…おまえそれ古すぎ。ぜんぜんちがうよ。しかもそれはトシちゃんだよ。もっと最近だっての答えはスマップの『ダイナマイト』」
女「ええー、ぜんぜんわからないよー」
C「はい次!」
女「ちょっと待って…また『んー』から始まるんじゃないでしょうね?」
C「……」
女「さっきから変よ、それじゃあぜんぜんわかんないじゃない。もっと歌らしいのにしてよ!」
C「うるさいなあ、『ん~』だって立派なハミングじゃないか! これも立派な歌なんだよ文句あるか!『ん』がかわいそうだろ!」
女「な、なによいきなり怒んないでよ、だって『ん』だけじゃわかんないんだもん」
C「修行が足りないんだよ」
女「……」
なんの修行だかわからないまま、この後誌上イントロあてクイズの企画はボツになった。

んっ!【最近のヒット】

最近はCHAGE&ASKAとしての活動がお休みしているため、お互いに一緒に行動する時間が減ってきているふたり。いままでは、事務所などでもちょくちょく顔を合わせていたのだが、現在はそれぞれがレコーディング作業に入っているため、以前に比べ、会う回数が減ってきている。でも、仕事に関していえば、作業はお互いいたって順調に進んでいるし、なんらさしつかえないように見えるのだが、それぞれがあるもの足りなさを感じている。それはギャグへの欲求不満だ。ふたりが合体してこそ出る、「んっ! これはすごい!」というよう鋭いつっこみとボケの連発。やっている本人たちもテンションは上がるわ、スタッフもゴキゲンになるわで、ふたりのギャグは仕事をうまく進める潤滑油になっていた。離れてわかる相方のありがたみ。ギャグの面でしみじみそんなことを感じてしまうのもなんなのだが、ひとりでボケとつっこみをするのはひじょうにむなしい。が、当分はワンマンショーでネタに磨きをかけて、再びタッグを組んだときに炸裂してもらいたいモノである。

ん・こーい【香港ネタふたたび】

以前、『C&A広辞苑』の【ん】の項でも出た「ん・こーい」。これは広東語の言葉で、「すみません」とか「失礼します」という意味。香港でこの言葉を聞くたび、ASKAは「ん」から始まる言葉はめずらしいよなあと感心していたが、CHAGEはこの言葉をひさしぶりに聞いて、案の定「え? う○こ?」という定番のボケをかましていた。たしかに中国語には「ん」から始まる言葉がよくある。「でもフランス語にもあるよ。『ん~セボ~ン』ってな」とCHAGE。CHAGEの言うとおり、フランス語の冒頭に「ん」をつけるとがぜんフランス人っぽくなる気がする。例えば「んボンジュール」「んシルビプレ」みたいな。「それにしても日本語において、『ん』は存在感がやっぱり薄いよな。早く『ん』から始まる言葉を使って、もっと自由に使いこなせたらいいのに」とCHAGEは秋の夜にしんみりするのであった。

んちだゆき【新人アイドル】

今回、【C&A百科】の最終回である【ん】の言葉出しのさい、言葉がなかなか見つからなくて困っていたASKA。「ん」を頭に持ってくる言葉が日本語にないのなら、いっそのこと作ってしまおう。そう考えたASKAは手始めに新しくできた会社名や商品名、新人タレントなんかにどうだろうか? と頭をひねってみた。例えば『ンアルキャスト』、例えば『月刊ンドカワ』など。バンド名だったら、ザ・タイガースとかザ・テンプターズなどの、頭の「ザ」を「ん」に変えてみる。「ン・タイガース」「ン・テンプターズ」。インパクトとしては十分な効果を持っているし、けっこういけるかもしれない。また、「ンルフルズ」「ンチダユキ」「ンザキリュウドウ」と「う」のつく名前をすべて「ん」に変えたらおもしろいよなと、ひとりブツブツ言うASKAであった。

♪~んやめろと言われても【ASKAのものまね講座】

西城秀樹さんのものまねをしたい方。「必ず歌い出しの歌詞の前に「ん」を入れてみましょう。「♪(ん)やめろっと言われてもー」。はい、これで西城秀樹さんのものまねの出来上がりです。「ん」のときに声をひっくり返すと、さらにものまね度がアップします」以上、ASKAのワンポイントものまね講座でした。

「ん」なんてないよ【開口一番】

長い間続いたC&A百科もこれで最終回。トリを飾る【ん】でふたりにインタビューしてみたら、開口一番に帰ってきた言葉がこれ。たしかに「ん」で始まる日本語って見あたらないんだけれど、そこはふたりにがんばってもらって、思い当たるかぎりのネタを出してもらいました。次回からは新しいコーナーがスタートします。そちらもどうぞお楽しみに。

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百科 1997年
最終更新:2025年06月23日 22:28