胃【岡田が泣いた】

本誌でもところどころに出てくる話題、健康診断。現場の人間全員が再検査になったが、どの人も異常は見当たらず、無事、医師に合格印をいただけたのである。よかったよかった。ところでこの再検査で胃カメラを飲まされたのが岡田。日頃の食べすぎが原因であることはあきらかで、胃カメラを飲むことを誰にも同情されなかった。検査中は病院中に響きわたる声で何度も「グエーッ」と絶叫して、終わった後の顔は涙でグショグショ。その場にいたミヨコをあきれさせた。
さて、このことを小耳に挟んだCHAGE。いつもだったらうんと岡田をバカにするのだが、今回は妙に真面目な表情で呟くのだった。
「例え目がアリ目でも、胃が丈夫なのがいちばん。こんなに頑丈なストマックをいただいて、僕は親に感謝をしたい」
元気がいちばんの親孝行、ってね。

いけんいつもいつもついもついんけい【意味は書けない】

かなりの大昔のこと。今はなき雑誌ビックリハウスが企画した『さかさ言葉大賞』でグランプリを獲得した「いけんいつもいつもついもついんけい」。この言葉は日本全国の少年たちをいたく興奮させたのだが、言葉の中に九州弁が入っていることもあって、九州地方にお住まいだった柴田少年と宮崎少年は特に妙な刺激を覚え、友達と言い合ってはウキウキと浮かれていたのであった。そしてふたりが成長して、CHAGE&ASKAとなったときに驚くべき事実を知ることになる。実はこの言葉、ブラックアイズの澤近泰輔氏が少年時代に応募した作品だったのである。現在、彼の音楽的才能を高く評価しているCHAGEとASKAであるが、それを知って彼の底知れない才能を痛感したのであった。
ちなみに意味はここでは書けないので、知りたい人は本人に直接聞いてみてください。

居酒屋【パブロフ犬】

某カラオケボックス。部屋中にこだまする『居酒屋』のイントロ。♪パ~パッパパ~パ~パッパッ。席に着いていた女性スタッフがいきなり叫ぶ。
「やだっ、私、もうこれ絶対歌わないって言ったでしょ。切って切って、やめてよ!」
と言いながら、歌に入るまでにはしっかりとマイクを持って、ステージ上のCHAGEの横に立っている女性スタッフであった。

石川正勝【ダジャレの男】

石川正勝さんは方々で活躍するカメラマンである。でも、CHAGEやASKAのいい表情を撮らせたら右に出るものはなく、いつもいつも撮影をお願いして、すっかりC&Aの専属カメラマンのように思われてしまっている。しかし、彼はC&A専属カメラマンではなく、他のアーティストからも撮影を依頼される、有名なカメラマンなのである。
そんな忙しい彼に甘え、プライベートな写真撮影にもつき合っていただいている。特に写真が趣味のCHAGEは、石川さんからしょっちゅうアドバイスを受けている。CHAGEの写真が上達しているのはひとえに石川さんの力によるものが大きいといえるだろう。
性格はいたって温厚。一度も怒ったことがなく、現場ではいつも清々しい笑顔を見せてくれる。もしも彼が誰かともめたときは、絶対的に相手が悪いと決めつけるようにしているCHAGEとASKAであった。ただし、そこまでかばっておきながらも、石川さんの得意な決しておもしろいとは言えないダジャレを聞くたびに、ムッとしてしまうのがCHAGE。石川さんに感謝をしているのなら、たまには大笑いしてみせろ。

いじめっ子【やめられない】

いじめっ子は、現代の子ども社会において大きな問題になっているもののひとつである。でも、最近はいじめられるほうにも原因はあるという見解も出て物議をかもしている。
ところが、CHAGEとASKAは子どもの頃から「いじめられるほうが悪い」と思っていて、当然ながらいつもいじめる側に回っていた。ただ、ふたりのいじめは陰湿なものではなく、仲間意識の強い愛情あふれるいじめだったので、いじめられるほうも楽しんでいた、とふたりは都合よく思っている。
子どもの頃の思いはなかなか消えることもなく、ときどき誰かをいじめたくなったりするが、今は大人になったし、立場も自覚もあるからといじめの気持ちをセーブしている。でも、岡田がリアルキャストに入社してから、セーブできない自分たちを知った。

忙しい【逃げの言葉】

ここ数年、極端に使われるようになった言葉。実際仕事をしているときは夢中になっているので感じないものであるが、フッと我に返ったときに感じるのが忙しさである。
しかし、ふたりは常日頃から「忙しい」を連発する。確かに忙しいのは認めるが、いろんな物事から逃げようとしている「逃げの言葉」として用いるときもあることを、スタッフは知っている。

伊田ちゃん【PAミキサー】

ステージ内のモニター用の音を作ってくれている人。ちなみにみなさんが聴いているのは会場のスピーカーから流れる外の音。これを作るのが大沢氏であり、伊田氏はCHAGE、ASKA、ブラックアイズが聴くステージ内の音を作っている。
彼はC&A以外のアーティストの仕事もしており、香港のレオン・ライのミキサーとしても活躍している。香港では日本のエンジニアをスタッフに入れることが一種のステイタスになっていて、そのひとりとして選ばれた優秀なミキサーなのである。
この度、CHAGEが中心となっているゴルフ部にも入部。まだ初心者なので、ゴルフ部打ち上げで行われる奴隷制度の恰好の餌食になることは必至。

今井美樹【JJ・CanCam御用達女優】

某飲み屋での会話。男の隣には若い女性が座っている。「あれっ? きみって誰かに似てない?」これは話しのきっかけを作る常套句である。なのに女は得意気に答える。「ええ、今井美樹に似てるって言われるの」。
それはただ口がでかいだけ。それはただ口がドナルド・ダックなだけ。その自覚もなしに平然と「今井美樹に似てる」と言う女のコたちのなんと多いことか。
「表へ出ろっ!」。CHAGEは女のコが今井美樹を口にするたびに、ケンカを売りたくなるのであった。

岩谷テンホー【ツアーの友】

TUG of C&A会員のみなさまにはたぶん馴染みのない名前、岩谷テンホー。彼は4コマ漫画専門の漫画家さんである。
「漫画は頭を空っぽにして読める4コマがいちばん」
日頃からそう公言しているCHAGEの4コマ好きはスタッフ間でも有名。数ある4コマ漫画の中でも、とぼけた笑いに定評のある岩谷テンホーさんの漫画が特に気に入っている。ただ、あくまでも大人の漫画であり、誰にでもお勧めできる代物ではない。中野などは、女性スタッフが盗み読みをしてクスクスと笑っていいるのを見かけるたびに「女のコが読むもんじゃない」とかなんとか言って、取り上げることにしている。
「寝る前に読めば安らかな眠りに導いてくれるんだ」
こんなん読むわけー? と眉をしかめる女性スタッフに対しては、TAOを語るときのような口調で生真面目にテンホー論を説くCHAGEだった。
さて、あれは幕張メッセのコンサートが終わって数日後のこと。イベンターの女性スタッフからASKA宛に一通の封書が届いた。封筒にはかわいい文字で「ASKAさんへ。ホテルの部屋に置き忘れていたものです♡」と書かれている。最後のハートマークの意味に首をかしげつつも中を開けてみれば岩谷テンホーの単行本。この手の漫画にはいっさい興味のないASKA。誰の目から見てもあきらかにCHAGEの忘れ物であることはわかったが、イベンターの女性スタッフはASKAの忘れ物と勘違いして、からかいの意味を込めたハートマークをつけてきたのだった。
「違う! これはCHAGEのものだー!」
そう叫びたかったが、言えば逆に墓穴を掘るような気がして、結局そのままにしたASKA。
「おい、部屋に漫画忘れるなよ」
以来、ホテルを発つたびに、CHAGEに注意をうながすのが精一杯の、いたいけなASKAであった。

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百科 1994年
最終更新:2025年06月23日 22:13