そういえば【ニアリー】

「CHAGEさん、歯はじょうぶですか?」
C「去年、虫歯になったけどな」
「そういえば、歯医者さんに通ってましたもんね」
C「総入れ歯?」
「いえ、そういえばです」
C「おれは総入れ歯なんかじゃない」
「そういえばだってば!」
C「だからおれは総入れ歯じゃない、ばかもん!」
「そういえば」と言えば必ず切り返される「総入れ歯」。この手のニアリーなお言葉は、CHAGEの前では禁句になっている。

掃除【仕方なし】

掃除なんてものは、しなくていいのならしたくないものである。CHAGEとASKAも同様で、しなくてはいけないから掃除をしている。そのしなくてはいけない理由で、ふたりの性格が匂ってくるもんである。
CHAGEの場合は、あんまりにも部屋がグチャグチャになって、行方不明の物が続出しはじめ、仕事上の支障をきたしはじめたときに仕方なく掃除をする。掃除の周期は約半年。ただし、生物の整理はマメ。
ASKAの場合は、帰ってきたときに、散らかった部屋を見ると気が滅入ってしまうという理由から、仕方なく掃除をするタイプ。昔はそれこそしょっちゅう掃除をして、部屋に訪れる友人達を感心させていたもんだが、現在の忙しさではそれも無理な話。ASKAはけっこう不満に思っている。
ちなみにCHAGEもASKAも、小学校時代の掃除当番が大嫌いだった。CHAGEはさぼることばかりを考え、ほうきを振り回してみたり、ほうきで女子のスカートをめくってみたりと、掃除とは関係のない用途に使用して、掃除タイムをやり過ごしていた。
ASKAは大嫌いと言うわりには、やりはじめると夢中になっていた。特に机を元の位置に戻す作業ではリーダーとなって、机がズレていないか、角が合っているかなどに神経を尖らせていた。机の並びが美しいのは、いつのときも宮崎君がいるクラスだった。

雑煮【母の味】

お正月にいただくのはお雑煮。一口にお雑煮と言っても、日本全国、また各家庭で材料はまったく違うものである。
CHAGEの実家のお雑煮は、ダシに飛び魚、ブリ、カツオ節が使われる。餅は丸餅で、焼かずにそのままダシ汁の中に入れ、柔らかくなるまで煮るという方式をとっている。名称は"筑前雑煮"と言う。
さて、ASKAの実家の雑煮はいかに。
「うちの雑煮? 確か餅は焼いてあったなあ。ダシ? 知らないよ。入っているもの? 小豆が入ってなかったっけかなあ…あぁありゃぜんざいだっけ?」(ASKA)
食べ物に興味のないASKAに、してはいけない質問だった。

Z=ONE【トップシークレット】

CHAGE&ASKA9枚目のアルバムは『Z=ONE』(ゾーン)。その前作のアルバム『INSIDE』で、ポップス色が強くなったように言われているが、実は『Z=ONE』こそコンピューターの打ち込みを全面的に導入したアルバムであり、現在のCHAGE&ASKAサウンドの誘い水となったアルバムなのである。
そこで名付けられたタイトルが『Z=ONE』。アルファベットの『Z』イコール『1』、つまり最後は新たなるはじまりであるという、格言的な意味を含んだタイトルになった。
と、当時のインタビューを振り返ってみると、なにやら熱っぽく語っているふたり。しかし、これらの話は宣伝用として後でつけられたもの。最初、アルバムタイトルはただの『ZONE』だった。それをスタジオで言葉遊びをやっていたミキサーが「ねえねえ、おもしろいよ。ZONEって英語、ZとONEがくっついてるよ」と発見。「使える!」とばかりに急遽『ZONE』を『Z=ONE』にしたのであった。
どこにも公表されていない、これもCHAGE&ASKAの真実である。

速球派【ドラフト合戦】

CHAGEとASKAがそれぞれに野球チームを持っていることは、みなさんにはお知らせ済みである。
ふたりのポジションは試合ごとに変わるが、最後の回では主将であるCHAGEとASKAがピッチャーを努めるのがならわしとなっている。
CHAGEはコントロールはいいが、球がゆるい。バッターはつい手を出してしまい、ボテボテのゴロを打たされるハメになる。それでも本人は誇らしげに完封だの打ち取っただのと、事務所で自慢げに語っている。
一方ASKAはコントロールはメチャクチャだが、球の速さだけは群を抜いていて、例えキャッチャーミットに収まらなかろうと、デッドボールで相手チームにケガ人を出そうとも、速球派でピッチャー生命を終えたいという志をもっている。
戦績は初戦以外は連続でCHAGEチームの圧勝続き。これはCHAGEがここぞとばかりに人脈を生かし、チームに早稲田のピッチャーを加えたからである。負けじとASKAも人脈を生かし、現在は日本ハムの選手を引き入れている。悔しいCHAGEは、今度は巨人軍の選手を入れようとしており、むきになったASKAもダイエーの選手に交渉中。たかが草野球のはずが、プロ球団を巻き込みドラフト合戦になってしまっている。そのうち、東京ドームかなんかでCHAGE&ASKAリーグなるものができるかもしれない。そのときは、みなさんにもお知らせしたいと思う。

そりっぱなし【眉つば】

あれは10年以上も前の、福岡でのことである。コンサートの毎日で少々バテ気味だったCHAGEのもとに、後輩が一本のドリンク剤を持ってきた。「先輩、これ効くんですよ」。ドリンク剤に書かれていたのは"そりっぱなし"の文字と、空に向かって首をニョイ~ンと突き出しているスッポンの絵。
「これは違うだろう」と頬をポッと赤らめてみたものの、疲れていたCHAGEは期待半分についつい手をのばしてみた。しかしCHAGEの疲労は癒えるどころか、まずい味が口の中に残って、不愉快なままコンサートに望まなければならなかった。
以来、CHAGEはスッポンの絵が書いてあるドリンク剤には手を出さないようにしている。

ソールドアウト【ネバーギブアップ】

毎回、売出しと同時にソールドアウトしてしまうCHAGE&ASKAのコンサートチケット。手に入れることを諦めている人ばかりだと思うが、今回のツアー『SUPER BEST3 MISSION IMPOSSIBLE』は日数を大幅に増やし、見たい人すべてが見れるようにしたはずだと思っている。お友達でチケットが欲しいという人がいたら、ぜひ伝えていただきたいと思う。

ソプラノ【犬笛】

CHAGE&ASKAの武器であるCHAGEのハイトーン。なにも大人になってから出来上がったものではなく、子供の頃はボーイソプラノと呼ばれ、ウィーン少年合唱団みたいなことまでしていた。
このCHAGEのソプラノボイスをギャグにして楽しんでいるのがASKA。声が高すぎて、小動物が集まってくるだの、犬が吠えるだのと、一時期CHAGEの声は犬笛扱いされていた。ASKAがあまりにも本気で言うもんだから、だんだんその気になってきたCHAGEは、もしも飼っている犬がいなくなったら、甲高い声を出してみようと思っている。

損な性格【やさしさの裏側】

見ていてほっとけないと思わせるCHAGEは、子供の頃から得な性格であった。どんな人でもほっとけないと思うASKAは、子供の頃から損な性格と言われていた。
大人になった今、ふたりの性分を表すとしたら、"マイペースで他人に左右されないCHAGE、自分のことを二の次にしてでも他人を優先させてしまうASKA"。これだけでも、損と得が歴然としている。
ところで前にASKAがスキー部を結成したと発表したが、業界関係者をはじめとするたくさんのみなさんから入部申し込みが殺到し、事務所はちょっとしたパニック状態になった。「スキー部はCHAGEの入部をもって締め切ったので、ご了承ください」と、こういうことを会報で書いてくれと真剣に頼んでくるASKAは、やっぱり損な性格といえるだろう。

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百科 1995年
最終更新:2025年06月23日 22:17