不安【不安指数の度合い】
「いろいろと仕事をしているけれど、いつも自信満々ってことはないな。いつだってどこかに不安があって、その不安もひとつじゃない。いくつもの不安が重なって、重たくのしかかってくるんだよ。これはもう一生ついてまわるもんだと思う。不安を感じてない人なんていないと思うし、もしいたとしても、そういう奴とは一緒に仕事はできないな。不安が緊張感になってこそ、いい仕事もできるんだろうし、不安を感じない奴とは、いい関係を保てないと思う」(ASKA)
静かに語ってくれたASKAの横で、CHAGEはコンピューターゲームに興じながらスタッフをからかっている。CHAGEの笑い声が社内中に響きわたる。本当にいい関係を保っているふたりだと思う。
不格好【それも味のひとつ】
かっこいいかな? かっこよくいこう。かっこよくやりたい……。CHAGE&ASKAの仕事は、いつもこの言葉のもとに進んでいる。なんであれ、かっこよければすべてOKなんである。とくにステージはいちばんかっこよくなければいけない場所。そのためにも、プロの振付師のもとでダンスレッスンを行ない、かっこよく見えるように努力しているのである。しかし、ツアーも中盤の頃になると、かっこよかったはずのダンスが、なぜか不格好になってくる。CHAGEはASKAのダンスを見て首を傾げ、ASKAはCHAGEのダンスを見て首を傾げる。それぞれ自分は悪くないと思い込んでいるところがまたやっかいで、ときどきチェックにくる振付師は「こんなはずじゃなかった」と肩を落として帰る。でも、本人達が不格好と思っても、それもCHAGE&ASKAの個性として、お客さんがよしとしてくれればすべてがOKなんである。
不機嫌【不本意】
ASKAがボーッとしていたり、黙っていたりすると、必ず言われることが「機嫌悪いね」のひとこと。でも、ASKAは決してそんなつもりはなく、ただおとなしくしているだけなのである。最近では、ある音楽番組に出演していたときのことをよく指摘された。トークの最中、ASKAはただ黙っていただけなのに、いろんな人から「あの番組の企画が気に入らなかったんですか?」なんてことを言われた。それを否定してまわるのにひと苦労したらしい。勘違いされるのが嫌いなASKAだから、機嫌が悪く見えないように心がけようとはしているのだが、作り笑いをするのもいやだ。ASKAは今後も、勘違いされるたびに否定してまわらなければいけないのであった。
不潔【基本】
「貧乏でも、清潔であれ」。これは清潔好きのCHAGE&ASKAが、常に下々のスタッフに願っている思いである。
富士山【気がかり】
大学時代、軽音楽部に所属していたCHAGEとASKA。大勢いる部員の中でも、ふたりの曲作りの才能は高く買われ、先輩達もふたりに一目置いていた。ある日、ひとりの先輩がCHAGEとASKAに一遍の詞を持ってきた。おまえらの才能を見込んで、おれの作ったこの詞に曲をつけてほしいと。詞のタイトルは『富士山』。"富士山は高い 富士山はきれい 富士山はきみのようだ"……。CHAGEとASKAの競作で、どちらかいいほうを採用すると言われた。
大学時代の心残り。それは未だに『富士山』に曲をつけていないことである。
フジテレビ【ご紹介タイム】
テレビ局はいろいろあるし、プロデューサーもいろいろいるし。その中でも、名物プロデューサーと言われるのが、『夜のヒットスタジオ』を手がけているフジテレビの渡辺光男氏。CHAGEにワインの味を伝授したり、ASKAにプロモーションの必要性を伝授したりと、仕事を越え、個人的にも親しい関係でいる。TUG of C&A本誌でもよく彼の話題が出るのだが、"某プロデューサー"だとか、"ある人"なんていう匿名で書かれてしまい、「書くならおれの名前を堂々と出せ!」とスタッフはさんざん怒鳴られてしまった。だからここではっきりとご紹介させていただきました。ちなみに彼は、現在CHAGE&ASKAのアジアツアードキュメントを制作中。はっきりした放映日が決まったら、お知らせしたいと思います。
不二家【不滅のペコちゃん】
柴田君と宮崎君の少年時代、不二家は憧れの洋菓子店だった。店頭にあるペコちゃん人形の頭をポンッと叩きながら不二家に入る。ウインドーに並んだチョコレートパフェやいちごのショートケーキは、柴田君や宮崎君の瞳を輝かせたものだった。とくに宮崎君にとって、不二家の思い出と言えばパラソルチョコレート。たたんだ傘の形をしたチョコレートで、買ってもらうたびに「なんで傘が開いたチョコレートはないんだろう」と、不思議に思っていた。
ところで、ふたりからこの話を聞いたミヨコは、九州にも不二家があったことに驚き「昔は不二家って銀座だけにしかないのかと思ってた」と言って、ふたりを激怒させた。
太ってる【誤解】
人にモノマネをされるのは、もうなんとも思わないのだが、ASKAのマネをする人が、一様に太っていることだけは許せないASKA。CHAGEのマネをする人は、小柄だったりやせていたりするのに、ASKAはみんな小太り。CHAGE&ASKAをイメージするときの世の中の認識がそうなのかと思うと、いてもたってもいられなくなるのであった。
最終更新:2025年06月23日 22:23