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タ ン ッ ―――――――――(セルドの足が一樹よりも逸早く、ゴールに踏み込んだ)
ヒロ「(…
メモリア…大丈夫だといいんだが…)(走りながら一瞬心配そうな表情になる)) 」
サージェス「・・・、いい男になったじゃないか。と、ゆっくり褒めてやりたいんだが・・・その状態、時間がなさそうだね。(懐から何かのスイッチを取り出し、メモリアの前に置く)メディカルスイッチってぇらしいよ?最寄りの病院や医療施設に即時に救急信号を送れる。・・・あとは、アンタの運次第ってねぇ。(そういってケラケラと笑みながら去っていく) 」
セルド「(もう何だっていい、正真正銘―――意地と意地の張り合いだッ!)なあああああああありゃあああああああッッ!!!オトナの意地なめんなあ゛ッ、一樹イイイイイィィィィーーーーーッッ!!!!!(背後に一樹の気配を感る。無様に四肢を振り、"意地"という言葉が似付かわしいような表情でがむしゃらに突っ走る) 」
結香「うんっ!(ヒロに続く)」
ヒロ「ツキミガハラタワー…確かゴール地点の……うん、行こう!(塔に向かって駆け出す)」
結香「たぶん……あっ!きっと、ツキミガハラタワーだよ!(広場から見える巨大な電波塔を指して)行こう、ヒロお兄ちゃん!」
男子高校生等『おおおおっ!!!一樹が追い付いてきたぞ!!行けるんじゃねえのか!? 待てって、あのセルドって人もスピードあげてきたぞ!! こうなりゃもうどっちが勝つか分らねえ…!! どっちでもいい!!もう少しだあああぁぁーーー!!!!』
メモリア「(人の気配を感じ、ゆっくりと顔を上げてサージェスを見る、喋っていいような状態ではない)」
サージェス「さて・・・(そのままそっと去ろうとするが)ん?おい、演奏家。大丈夫・・・・なわけないか。(メモリアに歩み寄る)」
メモリア「・・・。(真っ赤な血溜りの中心に倒れており、そのすぐ近くには鮮血に染まったアコーディオン、呼吸が浅い)」
ヒロ「そっか。…どっちの方に行ったとか覚えてない?(結香に)」
一樹「(こうなりゃ自棄だ…!!最後の賭けに出てやるぜ…ッ!!)――――『十倍速』…『十五倍速』―――――――に…『二十倍速』ッ!!!!!!(限界を超越した速度で駆け抜けることにより、視界にようやくセルドの姿が見え始めた)しゃああああああらぽああああああああァァァァァァァァァーーーーーーッ!!!!!!!!!」
サージェス「(ストンと降りる)ふぅ・・・こんぐらいでいいだろう。あーでも、結構使ったなぁ・・・おこるだろうなぁ・・・。 」
男子高校生等『(ツキミガハラタワー前でたむろしている)…お、なんか聞こえたぞ…? …一樹の奴じゃねえのか!やっぱあいつが勝つに決まってるし! いや待て、今のはどう聞いたって一樹の声じゃねえ!たぶん…セルドっていう人じゃないのか!? うおっ、マジかよww』
セルド「(走れって声が聞こえる…俺を奮い立たせる音が聞こえる!!)言われなくてもぉぉぉおおぉおッッ!!(爆風が背中を押し、足がもつれそうになっても走ることをやめない) だ゛あ゛あ゛あ゛ああああぁぁぁぁーーーーーッッ!!!!(一樹の咆哮に呼応するように絶叫する) 」
結香「ふぇ?メモリアお兄ちゃんなら…さっき見かけたけど…。(あたりをきょろきょろ) 」
一樹「―――――!!!(完全に封鎖された道を見て驚愕するが…)……何もそこにある路上だけが…俺の道じゃない…!!ダンッ、ダンダンッダンダンッ!!!――――シュダァッ!!(建物の壁を"蹴って"登り始め、屋上を飛び越える) 俺が道だと決めつけたら―――――そこが俺の"栄光路"(みち)だ!!! ダンッ!!シュドォッ!!!!(着地すると同時に爆発的に駆けだした)ぬ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ああああぁぁぁーーーーッ!!!!!(徐々に速度を増していき、一気にセルドとの距離を詰める) 」
一樹が向かう先には、セルドによる騒ぎで駆けつけてきた住人たちでいっぱいで、道はほぼ完全にふさがれてしまっている。
サージェス「いいねぇ!よく吠えた!!(無数の宝石が一つに塊り、巨大な宝石となる)歯ぁくいしばんなバカ息子ッ!!そんで・・・そのまま突っ走れ!!!(そして、巨大な宝石をセルドの背後にズドンと落とすように飛ばす。その瞬間、セルドの背中を押すようにすさまじい爆風が起こる) 」
勝利を確信させるかのような、勇ましく頼れる音色が響き渡り―――まるで、糸でも切れたかのように、音色はぷつりと途絶えた。
メモリア「運べ・・・この、思い・・・を・・・(必死に演奏を続ける、そして・・・)うっ・・・が、ガハッ・・・。(大量に吐血し、アコーディオンは、鮮血に染まる) 」
一樹「―――――――(……!……そうか、『楽しい』んだ… ……中学ん時の、部活に没頭していた頃のようだ… ……あの時と同じなのか…!?…楽しい…楽しすぎるぜ…ッ…! ずっと、この瞬間が来るのを待ち望んでいた…!――――――――――俺は"風"になったんだ…!!!)(今まで張りつめていたものから解放され、清々しい表情を浮かべる) 」
セルド「ハッ、ハッ、ゼェッ…ハァッ!!(――――駄目だ、胸が痛い。苦しい。足を止めてしまいたい。どうせあんな化け物みたいな速さのヤツに勝てっこなんかないだろ。いいか、もうペースを落として――――)――――――――。(サージェスの放つ宝石。そして届くはずもないメモリアの奏でがセルドの意識へと鮮明に入り込んでくる)……ああ、そうだよな。何が勝てっこないだよ、俺。……簡単に諦めてんじゃねぇよ――――ッッ!!(限界からの、一歩。ペースが上がり全力疾走を始める) 」
ヒロ「(…あのメロディーは、もしかして…)メモリアはもう来てるの?(結香に) 」
傷ついた体の、必死の演奏、勇ましいメロディーが街に響き渡る。
ヒロ「…んっ、はやい…!(広場に到着した一樹を見て)…セルドは一体どこまで行ってる…!?(一樹が走って行った方を向く) 」
結香「…あっ…!?(一樹が広場に姿を現したの見て)……。(あのいじわるなお兄ちゃん…嫌いだけど… ……何で、かな…。走っている時のお兄ちゃんの顔、すごく…『楽しそう』…!) 」
メモリア「音・・・よ、届けて・・・が、ゴフッ・・・この、思い・・・。(血を吐きながらも、手だけを動かし、曲を奏でる) 」
一樹「ダッ―――――――(ここから…突き抜ける…ッ…!!!)(広場へ到着し、そこから一気に速度を上げる)――――――――(……駄目だ…何だ、この感じは…!? …今までに感じたことのあるような…… ……不思議だ… …あんだけぶっ飛ばしたっていうのに…まだ……まだ走り続けることが溜まらないでいる…!!) 」
メモリア「ヒュー・・・ヒュー・・・(苦しそうに呼吸しながらも、指だけを動かそうとする、その先にはアコーディオン)せ、セルド・・・さん・・・ゲホッ・・・。 」
サージェス「ちょいと・・・あの演奏家に応えてやるか!!(また大量に宝石を取り出し、宙に飛ぶ。しかし、標的は一樹ではなくセルド) 」
サージェス「――――ッ!!(メモリアが吹っ飛ばされたのを見て)・・・やるじゃん、演奏家。漢だよ、アンタ。 」
セルド「ひゅうっ―――ゴロッ ダッダッダッダッダッ……!!(住宅街を抜けて屋根が無くなったので、屋根から飛び降りて受け身を取り街の通りを疾走する)ハァッ…ハァッ、ハァッ!(既に肩で息をしており、ペースが徐々に劣っていく)(現在、5km走破。正面にタワーが見えてくる) 」
メモリア「が・・・ッ、ゲホッ・・・ゴホッ・・・。(そして地面と激突、その場に真っ赤な血溜りを作り出す) 」
一樹「―――――――(吹き飛ぶメモリアを節目に、そのまま駆け抜ける)――――――――(……アイツは…馬鹿なのか…!?何故、妨害如きで自分の身を犠牲に… ……何が……何が、お前をそうさせたんだよ……。)(メモリアのことを思い出しながら、建物を避けて走り続ける)――――――(今頃アイツ(セルド)は5kmくらいか?…んなら、ここからがクライマックスだ…!!!) 」
サージェス「へぇ・・・・啖呵をきるたぁ・・・男魅せたじゃないかい!(こりゃ・・・アイツに応えてみようかねぇ) 」
メモリア「・・・!!!―――かはっ・・・。(当然、能力者でも何でもないただの一般人がその速度の突撃をアコーディオンを含めても受けきれる訳も無く、血を吹いて宙を舞う) 」
一樹「―――――――――(……何故だ…あんな奴を相手に…何を本気になってやがるんだ俺は…!?……正気になれ、佐々木山一樹。迷いこそが…不運を招くッ…!!落ち着け…落ち着け……落ち着け…―――――) 」
結香「うんっ♪(ヒロに)
レイヴンおじちゃんだねー!よろしくー! 」
一樹「―――――ニタァ…!!(メモリアに不敵な笑みを浮かべる)なら特別に見せてやるぜ…―――――【-the Speed-】の誇る最高速をなッ!!!『十倍速』……いや――――『十五倍速』だ!!!!ゴッ――――――――――(
キュラリアの外側を一瞬で駆け抜けたあの光速状態を上回る形態となり、彗星の如くメモリアに突撃する) 」
メモリア「ぉぉぁぁぁぁぁッ!!!!(こちらに一直線に向かってきたのを見て、アコーディオンの重さを乗せた体当たりを仕掛ける) 」
一樹「――――――――(……何ムキになってやがるんだ、俺は… …いつもの調子ならあんな奴、避けたってかまいやしないだろうに… ……まさか俺は…"焦って"いるのか…?? …んなハズは……) 」
ヒロ「…さて、俺もそろそろ手助けに行くかね…(大量の土を発生させ、浮きあげさせる) 」
メモリア「・・・スゥゥゥーッ―――『嫌だッ!!』(温厚なメモリアらしからぬ台詞を口にし、仁王立ち) 」
サージェス「(あー・・・またフォールに怒られちまうかねぇ)あ、演奏家あんなとこにいた。・・・アコーディオン、ここで演奏する気かい?(遠目に) 」
一樹「ん――――――(メモリアの姿が視界に入る)(アイツはたしか…あの時いた奴だ…。)どきなッ!ぶっ飛ばされたくなかったらなぁ!!!(メモリアをあえて避けようとせず、そのまま彼に向って一直線に駆けだす) 」
ヒロ「おぉ、そうか!じゃあ全力でセルドを応援してやってな!(笑顔で結香に)さて、俺はどうするかねーっと… 」
メモリア「くぅぁぁぁあああッ!!!(だんッ!!とアコーディオンのケースを叩きつける)私にできる事は、これしか、無い・・・届かないのだろうけれど、せめて、この思い、音にのせて・・・!!(そしてアコーディオンを取り出し、演奏を始める) 」
セルド「ダッダッダッダッダッ――――ダッ!ガシャンッ!!ダッダッダッダッ―――――(屋根伝いに街を駆け抜け、離れた屋根へと跳び移っていく)(遠くの方で音が聞こえた…まさかもう街を周って来たっていうのかよ!!)(直線の最短ルートを走り、着実にツキミガハラタワーへと接近していく) 」
サージェス「はっはっは!総額億越えだったんだけどねぇ、見事にかわされちまったかい。アタイはこれくらいでいいかな?あとは・・・男共にまかせようかね。あ、演奏家どうしたかなぁ。 」
メモリア「落ち着け、まだ何か・・・私に、何か出来る事は・・・(焦りと焦燥に満ちた表情で、思考する) 」
結香「うーんー…わかんない。でも、ボクは…なんだか面白くなってきちゃったな♪(ヒロに)」
ディアボロ「(今日のボス タクシーの中の賞味期限切れの肉を食って死亡していた) 」
一樹「――――――ッ!!??(アイッツ゛…!妨害は認めたが俺を殺す気かよッ!!)(迫りくるレーザーを高速で駆けながら潜り抜ける)――――――(当たんなきゃ意味はねえ…だがっ、当たったら"死ぬ"…!俺もここで覚悟を決めるしかねえ…!!)クィン―――クィン―――――――クィン―――クィン――――――(再び障害物を避けながら走る) 」
ウィルソン
フィリップ上院議院「(ディアボロを乗せて車を爆走させ一樹の目の前に躍り出る)ワハハハハーッ!こ…ここまで法廷速度を無視したんです!私の命はッ!この上院議院わたしの命だけは助けてくれますよねェェェェーッ!!(運転席を一樹が貫通し撥ね飛ばされる) 」
ヒロ「ふぅっ…やぁ、結香ちゃんっ!今、どうなってる?(結香のところまで着き、足を止める) 」
サージェス「(様々な彩の宝石を宙に散りばめる)目には目を・・・光には”光”、だ!!(その瞬間宙に散りばめられた宝石が太陽のように輝く)・・・オッケー行くよバカ息子共ッ!!(それを合図に、宝石たちがレーザー光線のように一樹に向かって隙間なく追尾しながら飛翔する。) 」
メモリア「く・・・突破された・・・、万策、尽きたか・・・(項垂れる) 」
結香「あっ、ヒロお兄ちゃんだ~♪(ヒロに手を振り)」
一樹「チッ――――――(さっそく出迎えに来やがったか…!…だが―――――――)グルンッ――――――ブチィッ!!(減速と同時に前転し、踵落としの要領でピアノ線を貫通する)ザザァーーーッ…!!!ドゥッ!!!!(入り口前に到着し、そして爆発的な脚力を持ってキュラリア内部へ特攻する) 」
セルド「どわぁっ!!?梨の化け物!?(汗)(肩越しに振り返り、ふなっしーを見て驚愕) く、そっ!意外とクるな…!!日頃の運動不足が憎いねッ!!(路地を抜けては通りを走ることを繰り返し、一層狭い路地に身を滑り込ませる)(覚悟はしてたけど、建物の障害がキツいな……家の人には悪いけど、やるしかない―――――!!)ダッ、ダンッ!!ガシャンッッ!!(路地の壁へ跳び、跳び込んだ壁を強く蹴って対面している家の屋根へと跳び上がる三角飛びを繰り出す。屋根の瓦を踏み鳴らして地形を無視して先を急ぐ)ああクソッ!瓦割れませんようにィィィッ!!(現在、3km走破。折り返し点に入る) 」
ヒロ「…うわっ、もう始まってる!(結香の方へ走ってくる) 」
サージェス「(ん?あれは・・・あんときの演奏家、か?・・・へぇ、こりゃ、ちょいと絡むかな?)(そしてある場所に立つ、そこは・・・”入口”) 」
一樹「ヒュォ――――――――――――(当然、光速状態となった一樹には一切のものは届かない)(このカーブで少しずつスピードを落として…一気に街へ突っ込む…!)(早くも外側の周回が終盤にかかり、徐々に速度を落としながら入口へと向かう) 」
二つの装置が終着点に辿り着くと、キュラリア外周に硬いピアノ線が、無数に張られる、単純に移動阻害が目的であろう。
ピンピンッ!!(二つのピアノ線が切れ、再びピタゴラ的装置が作動していく)
結香「おもしろくなりそうだね♪結香はジュースでも飲みたいかなー…。」
メモリア「後はこっちの仕掛けを・・・!(二つの透明なピアノ線を一気に引っ張る) 」
市長「 ターゲットっ、ロックオン……(100階のビルの窓からスナイパーライフルを構える)しねぁ!(一樹に発射) 」
一樹「―――――――ッ!!(内部から流れ出る水を見て)(しゃーねぇー…――――――――『十倍速』だ…!!!)―――――――――――――――――(もはや地面との摩擦、重力を無視した完全的な光速状態となる)(駆け過ぎた風はやがて空間そのものを貫いて――――――"光"となる…ッ…!!!!)(現在、四分の三。あともう少しでキュラリアに復帰) 」
サージェス「はーっはっはっは!こりゃあいいねぇ!酒の一つでももってこりゃよかったが・・・まぁいいや。見物だよ。 」
ふなっしー「 なにごとなっしィィー!?(木箱から飛び出る) 」
装置が終着点に辿り着くと、突如としてキュラリア外周に水が放たれる、地面が濡れて転倒を誘発しようとしているのがすぐ分かる。
セルド「ダッダッダッダッダッ!!(力の限り地面を蹴り上げ、ただ自身の体を一歩でも早く前へ進めることに集中する)(始まった瞬間に振り向きはしなかったが、あれだけ風を巻き上げたんだ…振り返ったってもう姿は見えなかっただろうな。もうどこまで走ったんだ…アイツは…!)(狭い路地へと入り込むが、そこには人や木箱などが積み上げられていた) ――――っと、ごめんよ!!うぉっ!?(ぶつかりそうになる人をかわし、積まれていた木箱に手をついて飛び越して先へと進んでいく) 」
ピィンッ!!(透明なピアノ線が切れると、街に仕掛けられた小規模で邪魔にならない程度のピタゴラ的装置が作動していく)
結香「うん、そうらしいよ!(サージェスに)どっちが勝つんだろう~。 」
一樹「シュァッ―――――(ぶっ飛ばすぜ相棒…!)(前回のようにシューズが輝きを徐々に帯びていく)――――――キイィィ―――――――ン…ッ…!!!!!(―――――【-the Speed-】解放だ!!!)(一樹のシューズが更なる輝きを帯び、そして…)――――――――――――――(もはや風を切る音すら無くした速さでキュラリアの外側を駆け抜ける。現在、四分の一。) 」
サタナエルさん「(リラックスした態勢で寝そべって道を陣取ってる)ハーブの香っりー 」
メモリア「この日の為に、コースに仕掛けた細工・・・場所はもう分からないけれど、音なら聞こえる・・・!(グイッ、と透明なピアノ線を引く) 」
サージェス「へ~・・・かけっこ、かい?しかも・・・よほどの勝負と見た。(いつのまにか結香の隣に) 」
一樹「クィン―――――クィン―――クィン――――――――クィン―――――クィン―――クィン―――――――――(街の建物や住人を正確に避けながら高速で走っている)(さぁーて……まずは第一ポイント…。)ザッ―――――――ドォゥッ!!!!!!(キュラリアの街を出て、右側へと走り出す。) 」
メモリア「・・・私に出来る事は、たかが知れている・・・ましてや相手は能力者、・・・だけど、それでも出来る限りを・・・ぶつける・・・。 」
結香「ひゃっ…?!(二人が一斉に駆け出したのを見てびっくりする)…か、かけっこ…なのかな…?? 」
セルド「 ダ ッ ! !(一樹が巻き起こした風圧にネクタイと髪が揺られ、勢い良く駆け出す) (地図でツキミガハラタワーまでの最短ルートは把握してる、直線距離6kmだが街路の障害を含めばプラス数百メートルってところか―――まずはこの大通り!)……!メモリア!!悪い、一樹は頼んだぞ!!(メモリアを見つけて叫び、大通りを駆けて行く) 」
一樹「…Get set(よーい…)!―――――――― "Go"!! ド ッ ! (地面を蹴って爆発的な速度を解き放ち、一瞬にして姿が消えてしまった) 」
セルド「…悪かったよ、となれば俺も全力だ――――。(一樹の合図を待ち、神経を研ぎ澄ます) 」
メモリア「・・・。(自分に出来る事を、自分の、出来る限りを・・・)(コツ、コツ、と歩いてくる) 」
一樹「俺はイカサマは嫌いなんだよ。(真顔になってセルドとは反対の方向へと向く)………On your mark(位置について)…! ズザザァ…!!(クラウチングスタートの構えを取る)……(このクラウチングスタートは…およそ100年前、
アテナオリンピックでトーマス・バークが初めて開発した構えだ。この構えから繰り出される爆裂的な速度は――――従来のスピードを遥かに超越(こ)える!) 」
セルド「わかった、なんでもだぞ。フライングはなしだからな。(軽口を叩き、足を半歩引いて構える) 」
結香「ぬー…(ヒロお兄ちゃんが、セルドお兄ちゃんが「勝負する」と言ってたから気になってきてみたけど…何の勝負なんだろ??)(広場のベンチに座ってセルドと一樹を見る)」
一樹「(鼻で笑いセルドと並ぶ)もう一度おさらいしとくぜ。…これは俺とお前の勝負。先にあの塔(ツキミガハラタワーを指し)についた方が勝利だ。俺は長距離と、お前らの仲間の妨害というハンデを背負っている。そしてお前らが仮に勝ったなら、なんでも言うことを聞いてやる。…さあて、はじめるか。合図は俺が出す。 」
セルド「あれだけ真正面から吹っ掛けられたら、尻尾巻いて逃げる訳にもいかないだろ?…ああ、大丈夫だ。(シャツの襟に指をかけ、ネクタイを緩める) 」
一樹「(足音のした方へ視線を向ける)…よぉ、まさか本当に来るとはな。…準備はできているんだろーな。(不敵に笑みながらセルドに)」
セルド「―――――ザッ。(石畳の床を踏み鳴らし、一樹が佇む広場へと姿を現し鋭い視線を送る)」
一樹「ォ ォ ォ ォ ォ ォ … ! ! (夜風に煽られながら、腕を束ねて、ただの高校生らしからぬオーラを放っている)」
PM21:00 ――キュラリア・広間――
最終更新:2014年11月22日 21:03