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メモリア「・・・一人、・・・か。(吹き込む風に、身を震わせる)・・・寂しい。 」
病室に、風が吹き込んでくる――――――――
メモリア「・・・!!(がばっ、と病室のベッドにて起き上がる。)夢・・・か、・・・久しぶりに、昔の
夢を見た・・・。 」
何も無い。・・・私には、何も無い・・・。
…空虚だ、ああ、…空虚だ。
認めてくれる人も、褒めてくれる人もいない。
ただ、ひたすらに、演奏するしかなかった。
寂しさを紛らわせる為に、つたない演奏でも、するしかなかった。
子供には重過ぎる、一人という現実と、アコーディオン。
近くに、同じくして取り残されたような、綺麗なアコーディオン。
…何も無い、まっさらな空間に、ぽつりと一人、取り残された子供。
ヒロ「…しまった、ノックしてなかった…あ、寝てたのか…じゃあ、これだけでも…(ドーナツの箱を病室に置く)…じゃお大事に、な…(メモリアに語りかけるように病室を去る) 」
ヒロ「…あー、エレベーターがなかなか捕まらなくて遅くなってしまった…!(××××達が飛び降りてしばらくして病室に入ってくる) 」
××××(男子)「へいへい…(窓に手をかけて、メモリアの方へ振り返る)…いい夢見ろよメモリア。これからその夢が"現実"になるんだからね。…バッ(飛び降りる) 」
××××(女子)「この街にこれだけの覚醒能力者(イヴォーカー)がいれば…『アイツ』は必ず釣られてやってくる。ここが滅ぶのも時間の問題ね。……行くわよ。バッ(窓から飛び降りる) 」
××××(男子)「ちょうど今、ね。ふふっ…この子がいったいどんな能力に目覚めるのか…楽しみだね。 」
××××(女子)「(窓から侵入し、メモリアの背後を襲った)…んで、『餌』捲きは終わったの?(男子に) 」
メモリア「うっ・・・―――。(意識が途切れ、そのままベッドに伏す) 」
―――――バシッ!!(何者かがメモリアのうなじに衝撃を与え、メモリアを気絶させる)
××××(男子)「とりあえず――――――――――寝ろ。 」
メモリア「え、え・・・?私・・・も・・・?(あまりにも多く、唐突なその言葉に、わけもわからず。) 」
××××(男子)「カシャ♪(いつの間にかスマホを取り出し、メモリアの表情をカメラに収めていた)いいね…その顔…!力を渇望するその表情(かお)!!いいね!♪でも安心していいんだよ。何故なら、明日から君はもうそんな煩わしい気持ちを抱かずに済むんだから。(スマホをポケットにしまい、背を向けて両腕を広げる)今、この瞬間、世界の何処かで新たな"力"が誕生している。"力"に覚醒した人間は…人間という領域を超えて、ある一種の存在にへと進化を遂げる!君も今から、開花するんだ…!喜べよメモリア!!!――――――――明日から君も覚醒能力者(僕ら)の仲間だ―――――――(振り返った時には、その両目は真っ赤な血の如く、歪な光を怯えていた)」
メモリア「力・・・私に、力が・・・あったら、・・・。(黙り込む) 」
ヒロ「お、そっか!お休みー!(手を振りながら結香に)さて、そろそろメモリアのお見舞いにでも行くかな…(病室に向かっていく) 」
××××(男子)「ニタァ… …そうでしょ、そうでしょ?覚悟を決めた君の雄姿に人々は称賛するだろうね。でもね、能力者相手からすればそれは単なる「愚行」でしかないんだ。弱ければ何もできない。護りたいものがあるこそ人は強くなれると綺麗事を吐くようになった世の中だけれども、結局は"力"がなきゃなーんにもできないんだ。そうだろ?…あの時、もし君に"力"があったなら?今頃どうなっていたのかな?あっははは♪ 」
結香「ヒロお兄ちゃんって優しいんだね!本当にありがとう♪…はぅ、そろそろ眠くなってきたし、ボク帰るね!またね、ヒロお兄ちゃん!(ケーキを箱を抱えて走っていく) 」
メモリア「・・・私はどこまで行っても無力だ、一介の一般人には力なんてありはしない、それを理解した上での行動・・・覚悟なんて、できてました、結果は・・・まあ、見ての通りです・・・。(背筋を通る冷たい感覚に目を逸らしながら、答える) 」
ヒロ「いやー、そんな喜んでもらえるとこっちまで嬉しくなっちゃうなー!ハッハッハ!!(高笑いする) 」
××××(男子)「(メモリアの様子を伺いニタリと嗤う)その様子じゃー…なぁーんも知らないって感じだね。いいさ、いずれすべて知ることとなるんだし。今更君に全てを語ったって仕方がない。……なあ、メモリア、昨日、どんな、気分だった?友達の為に何かしてやりたいとは思いながら、無力な自分には結局何もできやしなかった、それ、どんな気分だった?(少年らしからぬどす黒い邪気を含んだ笑みがメモリアを凍てつかせる) 」
メモリア「覚醒・・・能力者・・・?(言ってる事も、誰かさえも理解できていない) 」
結香「うわぁ~♪ありがとーっ♪♪嬉しいなぁ~♪(ケーキの箱を貰って小躍りしている) 」
ヒロ「うん、いいよ!(ニコッと結香に) 」
××××(男子)「僕が誰かってー?そんなことはどーでもいいんだー。君、メモリアっていうんだ。廊下のネームプレートに書いてあったからすぐに分かっちゃったよ。…てか、うっはぁー…すごい怪我だねー。そりゃあそうか、なんたって【覚醒能力者】(イヴォーカー)の攻撃をその身に受けたんだもんねー。そうなるのは当然だねー、ははっ♪ 」
結香「えっ!?(ケーキの箱を見てびっくりする)い、いいの…??ヒロお兄ちゃん?(ヒロの顔を見上げ) 」
メモリア「おや、・・・あなたは・・・?(見覚えの無い顔に、首を傾げる) 」
ヒロ「そうだね!これメモリアにあげるか!…そして結香ちゃんにはこれをあげるよ!(さらにケーキの箱を取り出す) 」
××××(男子)「ガララー(勢いよく扉を開け、病室に入ってくる)はじめまーしてー、こーんばんは。……にこっ(初対面のメモリアを見て笑う) 」
メモリア「・・・おや、今度は一体・・・?(上半身を起こし、扉の方へと目をやる) 」
―――――コン、コン…(玲華が出て行った直後、また誰かがメモリアの病室の扉にノックする)
メモリア「ええ、今度こそは・・・。(去る玲華に軽く手を振り、ベッドに横になる)・・・しっかり、治さないと・・・。 」
結香「おおぉぉーっ♪♪(ドーナツの箱を見て目が輝き)…はっ、ブンブン そ、それはメモリアお兄ちゃんへのお見舞いに…だよ!えへ、えへへへ…(苦笑) 」
玲華「……ス…(しばらくしてメモリアの手をそっと下ろし、柔らかい微笑みを見せる)無事退院なされた時には… ……今度こそ、メモリアさんの奏でる音楽をお聴きしたいですわ…。(そう言って立ち上がり、扉の取っ手に手を伸ばす)……また明日もお伺いしますね、メモリアさん。では、おやすみなさい…。カララ…(手をふりながら病室を出ていった) 」
ヒロ「…(時計を見る)あ、そっか、もう深夜だもんなー…うーん、どうすっかなー、今持ってる中だと…あ、食べ歩きん時に買ったドーナツが余ってたような…(ドーナツの箱を取り出す) 」
メモリア「・・・この祈りに、感謝を・・・。(玲華を見て、胸にもう一方の手を当てて一礼) 」
結香「ふぇ?うーんー…えーっと…でもヒロお兄ちゃん、この時間帯だともうどこのお店も閉まってるよ? 」
玲華「(メモリアの笑顔を見て、それに応えるように、弱弱しくではありながらも…できる限りの笑顔を浮かべる)…では、また…(そっとメモリアの片手に自分の両手を添え、優しく持ち上げる)……お祈りです。(自分の額をメモリアの手に当てて、そのままじっとしている) 」
ヒロ「そうだ、なんか持ってこうかな!この辺にデザートとか売ってる店あったっけ?(結香に) 」
メモリア「・・・私は大丈夫です、これぐらい、すぐ治りますよ。(心配させまいと笑顔を絶やさない) 」
結香「うんっ!きっとメモリアお兄ちゃん喜ぶと思うよ~! 」
玲華「メモリアさん… ……。……私は… …貴方のことが心配でした…。初めてお会いした際も、お身体がよろしくなかったというのに…(メモリアと初めて出会った時のことを回想しながら、愁いの色を浮かべている) 」
ヒロ「へぇ、玲華ちゃんが…じゃあ俺もお見舞い行こうかなー! 」
メモリア「既に過ぎた事・・・それに、私はこうして生きています、だから私はもう大丈夫ですよ。(にこ、と微笑み) 」
結香「うんっ、もう行ってきたんだぁ~。昨日貰ったお菓子とフルーツをお見舞いで持って行ったんだ♪今は、玲華お姉ちゃんが病院にいるよ? 」
ヒロ「ん、一緒に行くかい?(ニコッと)あ、お見舞い行ってきたんだ!そうか、元気そうだったか!良かったぁ…! 」
玲華「私は生徒会長なんです…生徒が犯したことは、私の責任でもあります。ましてや彼(一樹)は一般の人間とはかけ離れた異常な身体能力を持つ人…そうであるなら、私もちゃんと警戒しておくべきでしたのに…… 」
メモリア「え、ええ…あの、えっと…別にいいですよ、そこまでしなくても。(謝罪に少し驚くが、笑顔で返す) 」
結香「わぁ~♪ボクも食べ歩きしたいなぁ♪♪……あっ、そうだ!ヒロお兄ちゃん!メモリアお兄ちゃん、元気そうだったよ~♪ 」
ヒロ「うん、散歩だよ!食べ歩き…とも言うかな! 」
玲華「(メモリアの発言を聞いて物苦しそうな表情を浮かべる)…その……まず、うちの学校の生徒が、貴方を傷つけてしまったことを…生徒代表として深くお詫び申し上げます。(メモリアに深々と頭を下げて謝罪する) 」
結香「こんばんはー♪ヒロ兄ちゃん、散歩?? 」
メモリア「ええ・・・見事に吹き飛ばされてしまいました。(苦笑いする) 」
ヒロ「…ん?(呼びかけに気づき結香の方へ)あ、ヤッホー、結香ちゃん!こんばんわー!(ニコッと結香に) 」
玲華「あ…帰りは気をつけてくださいね。(結香が出ていったのを確認し、ふぅと一息つく)……お話は今日、うちの学校の男子生徒からお聞きしました。なんでも、
セルドさんとうちの生徒が競走をしていとか。それで、メモリアさんもそれに妨害の役として参加していたことも…。 」
結香「(病院から出てくる)♪~♪~ ……?はれ~!ヒロお兄ちゃんだー♪(「おーい」と呼びかけ) 」
メモリア「このまま無理をしなければ、特に問題も無いとの事です。(落ち着いた表情で)ええ、また・・・。(出て行く結香に軽く手を振る) 」
ヒロ「レッツゴーコーディーランサームランサームランサーム…(
キュラリア内を歩いている)…そういやメモリアってどこに入院してるんやろ… 」
結香「うんっ♪メモリアお兄ちゃん、早く元気になってね♪(にこにこしながらバスケットを棚の上に置いた)そだっ、メモリアお兄ちゃんが元気そうだったのをセルドお兄ちゃんたちに教えてあげよっ。またね!(颯爽と病室を出ていく) 」
玲華「そうですか…。回復は順調に進んでいるようですね、良かった…。(両手を胸元に添えて、メモリアに安堵の色を浮かべる) 」
メモリア「ええ、どうぞ。(ニコ)あまり動けませんが、こうして安静にしているのなら特に問題無い程度にはなりました。(微笑む)おや・・・これはまた、色々と・・・。(果物やお菓子を見て、少し驚く) 」
結香「あうぅ…ごめんなさい。(しゅん)メモリアお兄ちゃん、お怪我は大丈夫なの?今日はね、ボクと玲華お姉ちゃんでお見舞いに来たんだー♪(果物やお菓子(一樹からもらった)の入ったバスケットを見せ) 」
玲華「結香ちゃん、ここは病院ですので静かにお願いしますね。(苦笑) はあ、それはよかったです。…失礼しますね。(ベッド付近のパイプ椅子に腰をかけ) 」
メモリア「ええ、お陰様で・・・。(ぺこり、と玲華に会釈)どうも、こんばんは。(結香にも会釈) 」
結香「わぁー!メモリアお兄ちゃんこんばんは♪(玲華に続いて入ってくる) 」
玲華「こんばんは。(優しい笑みを浮かべながら部屋へ入ってくる)容態の方は落ち着きましたか? 」
メモリア「・・・おや、これは、一体・・・?(アコーディオンを磨く手を止め、扉の方を見る) 」
コン、コン… カララ…(病室のスライド扉の奥からノックの音が聞こえ、誰かが入室する)
メモリア「(病室にてベッドの上でアコーディオンを磨いている)血の匂いが、染み付いてしまった・・・。 」
――キュラリア・病院・メモリアの病室――
――――『アイツ』の餌食になっちゃえ―――――
××××(男子)「決まりだねっ♪…じゃあ、さっそく『餌』を捲かないとね。――――――――ふふっ♪この世には、『僕たち』以外の存在なんて不要なのさ。みぃんなまとめて――――――――― 」
××××(女子)「そーねー… …まあ、『アイツ』にぜんぶ任せておけば私たちも後々楽ちんだしねー。厄介者の始末なんて面倒くさいしねー。 」
××××(男子)「ふーん… …よーするに、厄介者であることに変わりはないということだっ。(立ち上がる)……ちょうどいい、この街に『アイツ』を呼んでやろうよ。ついこの間も、"一国を沈めて"退屈そうにしてたしね。 」
××××(女子)「そんなこと知らないわー。…ただ一つ感じたことは、あの人間を取り巻く者たちが『異常』だということ。そして、そんな者たちを味方につける彼もまた―――――『異常』の一つ。 」
××××(男子)「いくらハンデを背負った相手とは言っても、あの兄ちゃんは『覚醒能力者』… 普通、ただの人間に負けるはずないよね? 」
××××(女子)「そんなこと知らないわー。見た感じ、最後の方で大分へばってたし…ただの人間だと思うよ。 」
××××(男子)「んねー、んねー さっきの柄の悪そうな兄ちゃん(一樹)と競争してた奴――――――あいつも『覚醒能力者』なのー?(タワーの鉄柱に腰かけている) 」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ … … ッ … (セルドたちが去った後、ツキミガハラタワーに二つの影が姿を現す)
ヒロ「おう、お疲れさん!(セルドを見送る)…さて、俺も帰るかな(歩いていく) 」
セルド「案外評判もいいんだぞ、今度食事でも振る舞ってやるよ。それじゃあなー(軽く手を振る) ああ、気をつけて帰るんだぞー(結香に手を振る) …んじゃ、俺たちも帰るかヒロ。それじゃあまたなー(ヒロの肩をトンと叩いて通り過ぎ、宿へと向かっていく) 」
ヒロ「あ、またねー!(手を振りながら結香に)ん、あばよ!(一樹に) 」
結香「うんっ!わけっこわけっこ♪みんなで食べたらおいしいもんねー♪(ニコニコ)あ、お兄ちゃんたちバイバ~イ! じゃあボクも帰ろっかな!セルドお兄ちゃん、ヒロお兄ちゃん、バイバイ!また今度ね~♪(袋を両手に持って可愛らしい足取りで歩いて行った) 」
一樹「ちょ…wてめぇ等勝手なこと言ってんじゃ……かぁー!しゃーねえなぁ…。(呆れ顔)セルドってのか、しかも弁当屋かよ。機会があればちょっくら行ってみてえな。…んさてと、じゃあ俺もこの辺で!あばよー。(だらしなく手を振りながら去っていった) 」
ヒロ「え、俺にもわけてくれんの?…ありがとな、大切にいただくわ(ニコッと結香に) 」
セルド「ん……そういえばちゃんと名乗ってなかったっけ。俺はセルド、こことは別の街だけど弁当屋をやってるんだ(緩めたネクタイを締め直し、身なりを正して一樹に) ……メモリア………(メモリアを見送る) うわ、いいのか?悪いな…ありがたくもらっとくよ、ありがとな(ニッと笑う) 」
男子高校生等『っしゃー!帰るぜー! なあ、今日一樹ん家に泊まっていかねー!? いいうぃね~♪あいつん家、学校近いしちょっとくらい夜更かししても大丈夫だしな。 てなわけで、一樹ー!先にお前ん家行っとくぜー!!(げらげら笑いながら去っていった)』
結香「うんっ♪セルドお兄ちゃんとヒロお兄ちゃんにも分けてあげるー♪(二人に三個ずつお菓子を渡す)あとはー…そうだ!メモリアお兄ちゃんの為に取っておこっ。 」
ヒロ「たくさんお菓子食べれるじゃん、良かったな!(結香に微笑む)…(メモリアと玲華を心配そうな表情で見送る) 」
一樹「何で生徒会長がこんなところに… …まあいいか。(…あいつ(メモリア)も、無事だといいがな…。) …へっ、食い過ぎて虫歯になるなよ。(結香をからかい)……さぁーてと、ダル… …俺達も帰るかぁ!…とぉ、その前に…まだあんたの名前聞いちゃいなかったな。(セルドと向き合い) 」
メモリア「・・・(結香を見て、『私は大丈夫』と言いたげに、空元気の笑顔を見せる)・・・。(セルドの言葉に、こくり、と頷く)・・・。(玲華に連れられていく) 」
セルド「お菓子、か…(事前に用意してたってことは、つまりそういうこと…だよな。)…男だな、一樹。よかったなー結香(一樹の行動と結香の歓声で頬を緩ませる) すみません、メモリアをよろしくお願いします…!(歩いて行く玲華に頭を下げる) 」
結香「ふぇ…?(渡された袋を覗き込んで仰天する)うわぁー♪♪お菓子がたくさんだぁー♪…えへへ、ありがとうー♪お兄ちゃん!(一樹に嬉しそうに笑う)うぅ…メモリアお兄ちゃん…。(心配そうに玲華とメモリアを見送る)」
男子高校生等『へ~い! は~い! ほ~い! 会長マジ美人hshs』
玲華「この付近に病院があります、そこへ連れて行きますね。…メモリアさん……。(メモリアの腕を取って、悲しそうな表情で彼の姿を見つめる)貴方達も、もう遅いですから…早く帰宅してください。(一樹と男子高校生等にそう言って、メモリアを連れて歩いて行った)」
男子高校生等『ニヤニヤ…(一樹の奴、勝っても負けてもあの娘に謝るつもりだったんだぜ) ヒソヒソ…(えっ、まじで!?んなこと聞いてねえぜ…。) ヒソヒソ…(なんだよ一樹の奴、いいとこあんじゃねえか) ヒソヒソ…(ったく、人騒がせな奴だぜ。)』
一樹「……はっ…。(結香の笑顔につられ、自然に笑みを零す)お、サンキュー。(袋を受け取る)…まあ、あれだ…。お詫びと言っちゃなんだけど…これ…。(結香に、大量のお菓子が入った袋を渡す)…んげっ、生徒会長…!?(大汗)」
セルド「………(謝る一樹の姿を見てフッと笑む) 待てメモリア…!わかったから喋るな、もっと酷くなるぞ…ッ!今ヒロが救急車呼んでくれてるから大人しくして――――れ、玲華さん…っ!?(メモリアの背を擦りながら) う、うおっ何だそれ…!?(白目)(男子高校生が持ってきたスーパーの袋を見て) 」
ヒロ「あ、玲華ちゃん!…頼んだぞっ!(電話をしまい玲華に) 」
結香「…うーうん♪もういいよ。いじわるなお兄ちゃんだったけど……走っている時のお兄ちゃんを見ていたら、本当はいい人なんだろうなーって思ったし…。……うん、許すっ!(ふんすっ)メモリアお兄ちゃん…!!だ、大丈夫なの…??いっぱい血が出て……あっ!玲華お姉ちゃん! 」
男子高校生等『おーい、一樹ー!持ってきたぞー! たくっ、すげえ量だぜ…。(大量のスーパーの袋を持ってくる)んげげげっ!?生徒会長!! なっ、なんでこんなとこに…てか、知り合い!?この人らと?』 」
玲華「―――――お待ちください!(颯爽とその場に現れヒロを呼び止める)…私が彼を病院までお送りします。 」
ヒロ「…全然大丈夫じゃないじゃねえか!…待ってろ!今救急車を…!(電話を取り出す) 」
メモリア「う・・・驚かせて・・・ガハッ、ゲホッ・・・。(結香を驚かせてしまい、謝ろうとして声を出したところ、吐血する)あ、は・・・は、だ、大丈・・・ぶっ・・・。(また吐血、明らかに大丈夫ではない) 」
一樹「(結香と向き合う)……。……昨日は悪かった。…その、ごめん…。(結香に頭を下げ)…それから… …あんたにも。すまない……本当に。(メモリアにも頭を下げ) 」
結香「あ…(歩いてくる一樹を見上げる) 」
男子高校生等『…ん?ああ、そうか…。 『アレ』持ってくりゃあいいのか。 何処置いたっけ? その辺にあったろ?』 」
一樹「……。(重症のメモリアを節目に捉え)……ああ、そうか…。そうだったなぁー……。(立ち上がって結香のもとへ歩く)…あ、おい。(その途中、男子高校生らに合図する) 」
ヒロ「…!?(身体中が血で染まっているメモリアを見て目を見開く)…おい、大丈夫かメモリア!(メモリアの方へ駆け寄る) 」
セルド「あっ……(そうだ、と今思い出したような表情)(そうだな…特に聞いて欲しい願い事なんて…いや―――)……アイスのこと。まだ謝ってなかっただろ?(緩慢な動きで立ち上がり、結華を一瞥して一樹に) そう、だな…それなら納得するしか…(ヒロに)……―――ってメモリアァ!?おい、大丈夫なのか!!?(ギョッとした顔でメモリアを見る) 」
結香「あっ!メモリアお兄ちゃ――――きゃっ!?(重症なメモリアを見てびっくりし、尻もちをついた) 」
メモリア「ハーッ・・・ハーッ・・・、っくぅ・・・、左腕が・・・動かせない・・・。(よろよろと重い足取りで、ようやくセルド達の下へ辿り着く、体中自分の血で真っ赤に染まっている) 」
ヒロ「…あぁ、俺が広場に着いたころにはもういなかったし、広場にいたときその先の方で音楽が聞こえてきたし…(セルドに) 」
一樹「(セルドのその表情を見てふっと笑う)やっかましいわお前ら!!(高校生らに)ったく……約束通り、何でも言うこと聞いてやるさ。(腕を組んでセルドと向かい合う) 」
男子高校生等『あ、そうだ…一樹お前、負けたら何でも言うこと聞くんじゃなかったっけ? っしゃー!メイド服着てこの俺にご奉仕しろォ!! テメーはネカフェでシコってろや。 セルドって人の勝ちだもんなー…文句はないよなー。』
セルド「やっぱり皆のお陰だったんだな……。ああ、心から自慢できる仲間だよ(柔和な表情を浮かべる) ああ、サンキュー!(上体を起こし、ヒロと結華にVサイン) …お、おい。そりゃ確かなのか…!?(ヒロに。奏でが途絶えたことを思い出す) 」
結香「セルドお兄ちゃんが買ったんだね!おめでとう~♪ ………。(セルドに喜びの顔を見せた後、ふと、一樹の方を見る) 」
ヒロ「おおっ、勝ったか!おめでとうな!(セルドに)……ん?来てない?…俺らより先に向かったと思うが…(セルドに)…(何かあったのか?…まさか、あの音楽が突然途絶えたのはやはり…!?) 」
一樹「……けどまあ…(「よっこいせ」と上半身のみを起こす)……あんた、良い友達持ってるんだな…。…あいつらには一杯食わされたわ。(その一言を呟くと、メモリアのことが脳裏に浮かぶ) 」
セルド「ヒロ…!…ああ、勝ったぜ。(寝転んだまま不敵に笑んでヒロに) 結華!お前も来てくれたのか、ありがとな(横たわったまま笑って) …メモリアはまだ来てないのか?(ヒロと結華に) 」
セルド「あ、あー…ハハ、一樹のお友達か…(苦笑しながら)まぁ、とんでもないハンデをつけてもらったんだけどな(自嘲気味に笑いながら男子高校生に) ははっ…そんな不貞腐れるなよ(若干誇ったような表情で一樹に) 」
結香「わおっ!セルドお兄ちゃん!…に、あのいじわるのお兄ちゃんも!(ヒロの背後から) 」
メモリア「・・・か、カハッ、ゲホッ・・・。(吐血する口を手で抑え、よろよろと立ち上がりアコーディオンを回収)・・・薬を、貰って・・・おいて、よかった・・・。(よろよろとタワーに向かって歩いていく) 」
ヒロ「…決着は着いたのか…?(走りながら) 」
一樹「いっつー…… ……!…チッ…あんたの…勝ちだ……!(不貞腐れたような顔でセルドに)…ぜぇ………はぁ…… ……はぁ…(息をついたのは…いつ以来だったかな……)うおっ!!なんだお前ら、来んなって!(苦笑しながら高校生らに) 」
男子高校生等『うお~い、一樹~!生きてっか~!? 一樹最後ぶっ飛ばし過ぎワロタww あのー…お疲れ様です。ていうか、おめでとうございます。 すげぇな!一樹の野郎に勝っちまうなんてよ!!(二人がセルドのもとに寄っていく)』
セルド「俺が―――――勝った…!!(ゴールを超えて緊張が一気に解ける。これまでの疲労も溜まり、くらっと目眩が襲いかかり仰向けに寝転がる)…お、おいっ一樹!?(汗 木に激突した一樹を寝転がったまま見て) 」
メモリア「・・・。(スイッチを見て、それを回収、懐からゆっくりと注射器を取り出してそれを自らに打つ) 」
男子高校生等『……お……おおおおぉ!!! セルドって人が…勝っちまったぞ…!! う、ウソだろ……まさか、あの一樹が負けちまうなんて…。 すげぇいい線行ってたな、最後…。いやすげぇって…。』
一樹「ああああああァァァァァァァーーーーッ!!!!―――――――――――――!!!??(あと一歩のところでセルドを追いぬけそうになったが、彼が先にゴールしたことによって意識が途切れかけ、そのまま突っ走って木に激突した)…づぇ…ッ……!!(ぶつかった個所を抱えながら仰向けに倒れ込んでいる) 」
最終更新:2014年10月18日 20:29