【仮面ライダー剣】

『仮面ライダー剣』(かめんライダーブレイド、欧文表記:MASKEDRIDER♠)は、2004年1月25日から2005年1月23日までテレビ朝日系列で毎週日曜日8:00 - 8:30 (JST) に全49話が放映された、東映製作の特撮テレビドラマ作品、及び作品中で主人公が変身するヒーローの名称である。
「平成仮面ライダーシリーズ」第5作目となる作品である
キャッチコピーは「今、その力が全開する。」「運命の切札をつかみ取れ!」

仮面ライダー剣 あらすじ
西暦2004年。人類基盤史研究所(BOARD)。「ヒトが地球を制した背景には、進化論では説明できない理由が存在する」との仮定に立ち、その理由を究明する為に作られた機関である。彼らは探求の末、不死の生命体を発見し、これらが様々な生物の祖であるとした。これらは“アンデッド”と名付けられた。数年前、アンデッドの大半の封印が解かれ、人間を襲い始めた。BOARDは所長・烏丸啓の指揮の下、アンデッドの封印を行うべく、アンデッドの能力を応用した特殊装備“ライダーシステム”を開発する。
BOARDの新人職員・剣崎一真は、先輩の橘朔也と共に、バットアンデッドの封印に当たっていた。だが剣崎=ブレイドは、アンデッドの前にほとんど何も出来ず、橘=ギャレンに助けられてようやく封印に成功する。そんな2人に、白井虎太郎という青年が唐突に取材を申し入れてきた。虎太郎は「仮面ライダー」という都市伝説を追っており、先ほどの始終を見て、剣崎達こそが「仮面ライダー」であると確信していた。突然の取材オファーに剣崎達は困惑する。
その夜、BOARDはアンデッドの襲撃を受けて壊滅した。生き残った研究員・広瀬栞は、かねてから烏丸との間に確執のあった橘に疑惑の目を向ける。

変身者達
  • 剣崎一真(けんざき かずま)/仮面ライダーブレイド
仮面ライダーブレイドに変身する青年。22歳。ブレイドアーマーに最大限適合する人間としてBOARDに選定・スカウトされ、2ケ月の訓練を経て仮面ライダーブレイドとなった、シリーズ初の「仮面ライダーを職業としている主人公」である。しかし部屋を空けていた間家賃を滞納したため住んでいたアパート「氷川キャッスル」を追い出されてしまい、取材目的で接触してきた虎太郎の家に居候している。BOARD壊滅後も彼達元BOARD職員には天王路のポケットマネーから給与振込みされていたが、かなりの安月給で貯金はほとんどない。
11歳の頃に火災で両親を亡くしており、2人を救えなかったトラウマから「人を助けたい」との強い想いを抱いており、アンデッドへの怒りとその人間への愛情は、そのまま文字通り剣崎がブレイドとして戦う原動力となった。明朗快活で裏表のない性格だが、不器用で頭に血が上りやすくもあって友人は少なく、虎太郎や栞が初めての友となる。一人暮らしが長かったため料理は上手いが、普段は虎太郎に任せきりである。その強い信念は戦いを通して知り合った始にも向けられ、彼の正体を知りながらも人類と共に守り抜く決心を固める。

  • 相川始(あいかわ はじめ)/仮面ライダーカリス
仮面ライダーカリスに変身する青年。自称23歳。その正体はアンデッドであり、身体には緑色の血が流れている。物語開始から数ヶ月前、雪山で写真撮影中であった栗原晋をギラファアンデッドとの戦いに巻き込み致命傷を負わせてしまう。晋の死を看取った時に彼から家族の写真を手渡され、事切れる寸前に自分の命ではなく家族を想う彼の気持ちが理解できず、その後半年をかけ栗原親子の住む喫茶店「JACARANDA」へと現れ居候するようになった。
出自と身分から口数が少なくクールな性格で、他者との関わりをあまり好まず、人間を見下しているような言動もうかがわせる。そのため、栗原親子以外興味が無く、周囲を顧みない戦い方や戦いを優先する面があったが、剣崎や相川始として接した人々との交流を通して、次第に人の心を理解し天音達だけでなく人類そのものを愛するようになっていき、本来の使命とは別に天音や遙香、そして他の人間を守るためにアンデッドに戦いを挑むようになる。正体を知られた剣崎とは最初は対立するも、共にアンデッドと戦う内に深い友情で結ばれることとなった。
その正体は、ジョーカーが♥2「SPIRIT」で人間=ヒューマンアンデッドに変身した姿。封印されたヒューマンアンデッドは、スパイダーアンデッドが睦月にした事と同じようにジョーカーの精神に内側から働きかけ、結果として残忍だったジョーカーに理性と優しさが芽生えた人格が「相川始」である。始となって以来彼はジョーカーに戻る事を忌まわしく感じるようになり、アンデッドを封印したベスタの力でその本性を抑え込み、そして人間としての生活を通して次第に「ジョーカーとしての本能」を「人間の心」が上回っていった。

  • 橘朔也(たちばな さくや)/仮面ライダーギャレン
仮面ライダーギャレンに変身する青年。25歳。性格は正義感が強いが他人の言動に左右されやすく、そのためピーコックアンデッドである伊坂や広瀬義人(トライアルB)に利用されてしまう。しかし、レンゲルベルトが睦月に執着していた際、無理に離せない場合に彼を成長させ、睦月を目覚めさせる為に奔走するなど先輩らしい一面を見せる。物語初期で体の不調を訴えており、本人はそれを急遽完成させたライダーシステムの弊害と思い込んでいたが、実際には橘の恐怖のビジョンが体にまで影響を及ぼしているためだった。一時期は、伊坂の副作用のあるシュルトケスナー藻で克服したが、後に恋人・小夜子を殺害され、怒りによってそれを完全に克服する。
かなりの味覚音痴らしく、剣崎達はまともに食べられなかった失敗した虎太郎の料理をこともなく平らげた。
名前の「朔」は月の初めの日、一日(ついたち)を表している。

  • 上城睦月(かみじょう むつき)/仮面ライダーレンゲル
仮面ライダーレンゲルに変身することになってしまった高校生。17歳(1987年5月10日生まれ)。気が弱く、争いを好まない性格。そのためか、後期OPでも彼のみ浮かない顔をしている。しかし、力を手に入れると暴走気味に調子に乗る部分がある。(戦い以外でもレンゲルバックル入手後はバスケでスタンドプレーに走っている。)
幼い頃に誘拐されコインロッカーに閉じ込められた過去があり、暗闇が大の苦手で、そこに付け込んだスパイダーアンデッドの邪悪な意志に支配されてしまう。レンゲルバックルを入手したことでスパイダーアンデッドの呪縛に取り込まれ、手放すことが困難と判断した橘との訓練によって呪縛を抑え、レンゲルの正式な変身者となった。長い間呪縛で支配されており、カードの数にモノを言わせ好き放題していたが、嶋と光によって解放された
呪縛から一時的に解けた時は封印することを楽しんでいたため橘に叱られたこともあった。
シリーズにおいて仮面ライダーの家族は全く言及されない場合以外は、最初の時点で既に死んでいるか劇中で死ぬことが多いのだが、彼は両親共に健在である。
「睦月」は旧暦での1月の呼び名。

各フォーム

ブレイドのフォームについて解説する

ブレイドがラウズアブゾ-バーの〈インサート・リーダー〉に♠Q「ABSORB」を挿入、さらに♠J「FUSION」をラウズすることによって強化変身した、カテゴリーJ(ジャック)の力をまとった高機動形態。身体の各部が金色のアーマー〈ディアマンテゴールド〉に覆われ、胸部にはスペードのカテゴリーJの鷲の紋章〈ハイグレイドシンボル〉が刻印された。全ての能力が飛躍的に上昇し、さらに背中に装備された〈オリハルコンウイング〉を展開することによって空中を飛行することも可能となった。

  • キングフォーム
ブレイドがラウズアブゾ-バーの〈インサート・リーダー〉に♠Q「ABSORB」を挿入、さらに♠K「EVOLUTION」をラウズすることによって強化変身した、全てのスペードスートのアンデッドと融合した最強形態。基本カラーは金。全身のアーマーがディアマンテゴールドへと進化し、左右の肩・上腕部・太腿・膝・脚部および右下腕部の11箇所にカテゴリー2-Q(クイーン)までの紋章〈アンデッドクレスト〉、胸部にカテゴリーK(キング)の紋章〈ハイグレイドシンボル〉が追加された。ノーマルフォームから2段変身することが多いが、ジャックフォームからも変身可能である(劇場版で披露)。
スペードスートのプライムベスタが特殊変化した「ギルドラウズカード」を使用する(通常と違い、Aのカードも使用できる)。13体のアンデッドの力を同時に支配下に置いたことで、ベスタを使用せずともある程度紋章内のアンデッドの能力を発揮することが可能となり、その際は使用したアンデッドの紋章が輝く。また、背部の〈グラビティジェネレーター〉によりアーマーの重量をコントロールすることで、簡単な飛行も可能(劇場版、対フォーティーン戦にて披露)。
本来キングフォームとはカテゴリーKのみと融合した状態を指し、13体融合は想定されていなかったが、剣崎の融合係数の高さによりそれが可能となっている(そのためこの形態は正確にはキングフォームではなく、公式でも‘最強フォーム’という呼び方が使われている)。しかし、この多数のアンデッドを同時に支配下に置くという状態はジョーカーに極めて近い存在であり、変身維持のために装着者の体力を大幅に消耗させる上、長期に渡ってこの形態に変身し続ければ、最悪の場合、装着者の肉体はアンデッドと完全融合、つまりアンデッド化(ジョーカー化)してしまうという危険性がある。またこのフォームに変身する度に、ジョーカー(相川始)もその力を感知・共鳴し、闘争本能をかきたてられ暴走してしまう。
また、『仮面ライダーディケイド』の最終回で登場した剣崎は、黄金の〈オリハルリコンエレメント〉を潜り、直接このフォームに変身した。

ラウズカード

アンデッドは不死生物であるから、アンデッドを倒すことは出来ても、殺すことはできない。殺される代わりに、アンデッドは、ラウズカードと呼ばれるカードに封印される。ラウズカードには大きく分けて3種類のものが存在する。

プロパーブランク・プライムベスタ
4種のスートに分かれ、それぞれA - Kの13枚が存在する。アンデッドが封印される前のカードを"プロパーブランク"、アンデッドが封印されたものを"プライムベスタ"と呼ぶ。各ライダーは特定のスートのカードを1セットずつ持っており、ライダーの持つラウザーにプライムベスタを通すと様々な効果を発揮する。プロパーブランクは、封印されるべきアンデッドと対峙すると発光し、相手がどのカテゴリーなのかを知ることができる。ラウザーとプライムベスタのスートが異なる場合も、プライムベスタの効果は発揮される。

コモンブランク・ワイルドベスタ
スートやカテゴリーの決まっていないカードであり、アンデッドが封印される前のカードを"コモンブランク"、アンデッドが封印されたものを"ワイルドベスタ"と呼ぶ。手持ちのプロパーブランクとスートが適合しないアンデッドを封印するような場合に用いられる。封印できるアンデッドがあらかじめ決められているプロパーブランクとは異なり、スートやカテゴリーを問わずにアンデッドを封印できる便利なカードであるが、アンデッドを封印したワイルドベスタは「封印されているアンデッドと対応するスートを持つラウザーでしか使えない」という点でプライムベスタに劣る。封印されているアンデッドと対応するスートを持つラウザーを一度通すことでカードにスートが加わり、ワイルドベスタからプライムベスタへと変化させることができる。

ギルドラウズカード
ブレイドがキングフォームになると同時にスペードスートのプライムベスタが変化したもの。表面はゴールドでコーティングされ、絵柄も若干変化し、カテゴリー2 - 10のFP/MP値が上昇している。

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最終更新:2010年07月17日 16:36