『仮面ライダー響鬼』(かめんライダーひびき)は、2005年(平成17年)1月30日から2006年(平成18年)1月22日までテレビ朝日系列で日曜日8:00 - 8:30に全48話が放映された、「東映製作の特撮テレビドラマ作品、または作品中で
主人公が変身するヒーローの名称である。
平成仮面ライダーシリーズ」第6弾となる作品である
キャッチコピーは「ぼくたちには、ヒーローがいる」
仮面ライダー響鬼 あらすじ
西暦2005年。日本には、古来 “鬼” と呼ばれる者たちがいた。人間でありながら超人的な能力を持つ彼らは、魔化魍(まかもう)と呼ばれる妖怪の類から人々を守っていた。そして鬼をサポートする人々の体系は組織へ発展し、猛士(
たけし)と呼ばれるようになった。
高校受験を目前に控えた安達明日夢(あだち あすむ)は、母の実家の法事で屋久島に向かう船上で、船から転落した男児を助けた男を見た。それを見て驚く明日夢に男は「鍛えてますから」とだけ言い残して立ち去った。
島を散策しに出た明日夢は、原生林の中で怪物に襲われる。窮地の明日夢の前に船上の男・ヒビキが現れる。ヒビキは音叉を顔の前にかざすと、全身が炎につつまれ鬼の姿に変身、怪物に立ち向かっていった。
変身者達
設定年齢31歳。本作の主人公で、音撃戦士響鬼に変身する男。本名は日高仁志(ひだか ひとし)。16歳で鬼になる。岐阜県の出身で元は「猛士」関西支部所属、5年前に関東支部に異動になった。猛士において戦闘を担当する鬼を15年以上務めるベテランで、飄々としているが、初対面の相手ともすぐに打ち解けられる気さくな性格である。挨拶の際の「シュッ」という敬礼のようなポーズがトレードマーク。
屋久島での魔化魍退治の一件以来、安達明日夢とは友人関係にある。大の機械オンチのため連絡が不便で仲間から文句を言われたりしている。弦の扱いは相当苦手であるらしく、先代斬鬼の元で弦の技を修行していた頃には一悶着あったらしい。
中学生の時、友人が虐められているのに何もできなかった自分に腹が立ち、自分を変えようと思い身体を鍛えるために「猛士」の門を叩いたとしている。物語序盤明日夢に対して「鍛えてますから」と言う台詞が多く見られる。
終盤、あきらとイブキに懇願され、明日夢と京介を弟子にすることになった。しかし心を揺らす明日夢をあえて冷たく突き放し、最終的に京介のみを弟子にした。ヒビキ自身は師匠を持たずして独学で鬼の技を習得し日々磨きをかけている、そのことは彼にとって自信の源となっているが、師匠を持たなかったが故に自分がその立場になった時に明日夢との関係に悩むことになる。
設定年齢20歳。奈良県出身。音撃戦士威吹鬼に変身する男。本名は和泉伊織(いずみ いおり)。「猛士」関東支部所属。ヒビキ同様、猛士において戦闘を担当する鬼である。立花香須実に好意を寄せている。摩化魍退治の際は「竜巻」という専用バイク含め3台のバイクを持っている。初対面の明日夢をヒビキの弟子と勘違いするなど、天然ボケな一面もある。常にマイペースを崩さない性格であるが、苦悩するあきらに気づけないなど、師匠としては未熟な部分があった。
また終盤「
オロチを鎮めるためには宗家の鬼である必要がある」と告げられ、犠牲となる覚悟を決めつつも、香須実にだけは脆い一面も見せていた。
和泉家は吉野において代々「猛士」の中核を担ってきた名家で、イブキの父もかつては鬼を務めており、現在は吉野で猛士の実質的なリーダーとなっている。イブキ本人は三男で、鬼に変身出来る兄が2人いたらしいが、次兄は魔化魍との戦いで戦死したという。
設定年齢26歳。音撃戦士轟鬼に変身する男。本名は戸田山登巳蔵(とだやま とみぞう)。持田ひとみの従兄。ザンキの弟子として2年間師事してきたが、ザンキの引退と同時に正式に鬼として認知され、コードネームのトドロキで呼ばれるようになった。元は警察官だった。詳細は不明だがある事件をきっかけに魔化魍と鬼の存在を知り、ザンキに弟子入りした。
真面目一直線の性格のために時折気合いが空回りしてしまい、周囲にからかわれることも多い。日菜佳に惚れられている。誰に対しても「○○っす」と低姿勢で話す。団子好きらしい。
終盤で「オロチ」により大量発生した魔化魍と戦っている最中、重傷を負い再起不能と診断される。だが、度々見舞いに訪れ、励ますザンキの体が冷たく、既に死者であることに気がつき、さらに自分のために戦いに赴いたことを知り、そこへ向かうために奇跡の復活を遂げる。
設定年齢32歳。音撃戦士斬鬼に変身する男。本名は財津原蔵王丸(ざいつはら ざおうまる)。冷静沈着で寡黙だが、情に厚い面もある。戦闘の後遺症と体力の衰えにより一度は引退し、トドロキのサポーターにまわるが、かつての師・シュキとの再会後のノツゴ退治の際、ドクターストップがかかっていたにもかかわらず再び鬼に変身する。
「俺は数々の女性を鬼のように愛した」と言ったり、トドロキと日菜佳の仲を修復させようとした際にはトドロキを遠隔操作したりするなど、一風変わった一面もある。
終盤、一度戦死してしまうが、重傷を負ったトドロキが心残りだったため、死ぬ以前に施していた「返魂の術」によって蘇り、リハビリに挑むトドロキを励まし続けた。そして再び戦いに挑み復活したトドロキと共にカエングモを撃破。トドロキの復帰を見届けて、戦闘後に二人で場の清めを行った後、音枷と烈斬を残して消滅した。
各フォーム
夏の魔化魍対策に夏季になると更に鍛え、「響鬼紅」に変化できるようになる。劇中において修行により属性を特化させ二段変身した鬼は彼のみである。紅時には音撃棒による打撃がそのまま炎の音撃鼓の形を成すため、音撃鼓を用いなくても音撃を叩き込むことができる(ただし、これは等身大で多数登場する「夏の魔化魍」にしか使用できず、巨大な魔化魍に対しては音撃鼓が必要である)。また、この姿を維持できるのは一時間程で体に著しい負担を与える。
吉野の技術部開発局長・小暮が造った装甲声刃によって装甲響鬼(アームドひびき)に強化できるようなった響鬼の最強フォーム
装甲声刃の波動によってディスクアニマルが鎧と化して装着されることで全鬼の中で最強となる。
ディスクアニマル
吉野の本部で開発された鬼が使うサポートツールで、動物の魂を用いた音式神(おんしきがみ)。元は折り紙状に変形する紙製の式神だったが、現在ではCDのような円盤となっている。通常のサイズの他、「戦闘型」と呼ばれる別タイプも存在する。姿を透明にすることも可能。録音・録画機能を持ち、敵の探索や情報収集に活躍する。開発は吉野で行なわれている。
ケースに入れたものの他、鬼の腰に何枚かぶら下がっており、常に携帯している。変身道具から発する音に共鳴することによって起動(銀色から赤や青などの特定の色に変化)し、変形・活動する。
アームドディスクアニマル
響鬼が使用する装甲声刃の波動によって、強化されたディスクアニマル。装甲響鬼へと変化する際に変形し、「装甲」として響鬼と一体化する。
体色は、全て赤銅色。
最終更新:2010年07月26日 11:58