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リズ「やめろ」
ー茶番ー
魔理沙「紅白見に来たズェー!」パリーンッ
霊夢「普通にドアからINしろよ。ていうか自分の家で見ればいいじゃない」
魔理沙「ウチには紅白がないんだズェ」ジー
霊夢「いやだってあんたの家テレビあったでしょ」
魔理沙「あるんだズェ、それがどうかしたのズェ?」ジー
霊夢「じゃぁ自分の家で見れば良いじゃない、あとそんなに見たって何も出ないわよ」
魔理沙「だから紅白見てるんだズェ」ジー
霊夢「いやなんなんだよお前
ー2016ー
リズ「2016年と言われてもいまいちパッとこないのよねパッと」
エディ「とはいっても毎年年賀状とか広辞苑がくだらない分厚さで来てるし」
リズ「義理でしょ、こういった裏社会で生きてればまぁよくあることよ」
エディ「だよな」
キャロル「ケーキ食べたいケーキ」
リズ「正月だからって鏡餅飾る訳でもなし、12月31日はケーキでお祝い」
リズ「あと誰だお前」
キャロル「お餅がないならケーキを屈ませれば良いじゃない!」
リズ「高度な職人技要求しないでくれる」
鏡ケーキ「おっす」
キャロル「グレートだよ……ッ!」
リズ「なんでもありね、22世紀でも生きていけそう」
リズ「でもあれよね、定番を知らずに邪道に走ると世の中から外れていきそうで怖いよね」
エディ「マフィアの頭目が何を今更。まぁ俺らこの世界でいうところの外人みたいなもんだし、主流になっているジャパニーズホビーに馴染みがないのは確かだよね」
ジゼル「では、私がごくごく一般的な物をご体験頂けるよう用意致しましょう」
◆
ー大掃除ー
ジゼル「まず初歩中の初歩ですが、大掃除から済ませましょうか」
リズ「大掃除よね、あなたに任せっきりって訳にはいかないし私達もハリキっていくわよ」
ジゼル「い、いえしかしそういう訳には……職務ですかr」
キャロル「いーからいーから、大船に乗ったつもりで休んでてよ」
ジゼル「お、お嬢様方…」ジーン
5分後
ピカマン「俺だァー!結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ」
リズ「ノーセンキュー」ガチャコン
┣¨ギュゥン
ピカマン「」
リズ「キャロル、焼却」
キャロル「がってんだー!」
リズ「さ、次の掃除に行くわよ」
ジゼル「わぁいいつも通りの日常」
エディ「まぁ、ああいうの絶滅してくれれば過ごしやすくなるし良いんじゃね」
◆
ー門松ー
ジゼル「お掃除は私が済ませますので……(あれ、全部私が済ませられる事じゃない)それでは”大晦日”が来た時の心得から」カドマツー
リズキャロ「「オオミソカ?」」
ジゼル「OH……」
リズ「ちょっと待ってオオミソカって何よ、響きは凄いわね」
キャロル「きっとミソカっていう生き物がいてそれの大きい奴の事をいうのよ姉さま
みんながみんなこうやってオオミソカに構えるっていうことは相当厄介な化け物に違いないわ」
リズ「なるほど、生息地不明神出鬼没の妖怪だからこそドコモかしくも迎撃に備えるんだわ、知らなかった
そういえば年末年始は火事が多いとよく聞くけれどそれはオオミソカの仕業なのね」
ジゼル「いやあの」
キャロル「ハッ! これで一つ謎が解けたよおねーちゃん!」
リズ「ダニィ!?」
キャロル「ほらほら、年末年始になるとみんなが玄関に飾ってあるアレ!」
リズ「あの『カドマツ』と呼ばれている面妖な飾りか、アレが何か関係があるのか!」
キャロル「うんっ、あのねあのね、オオミソカが来るとアレは……」
オオミソカ『VOOOOOOOooooooo!!!!』
カド=マツ『オオミソカノ接近を確認、迎撃フェイズに移行します』
ゴガギィン
オオミソガ『ピギャアアアア』
キャロル「–––––と、いうように自動的にオオミソカを
デストロイするという対オオミソカ兵器だったのよ」
リズ「なるほど、対オオミソカ意外にも使えそうね」
門松\チョコーン/
キャロル「……」
リズ「……」
「はやくそれ遠ざけて!はやく!」「なんでそんな物騒なもん持ってきてるのよ早く門に設置してきなさいよ!!」
「あ、でも気をつけてねそれ核爆発するから!」「なんで原子力まで使ってるの!?開発者バカなの!?」
ジゼル(何処から突っ込めばいいのやら)
エディ「なぁジゼル」
ジゼル「ご心配なく、慣れてますので」
エディ「いやほんと頼むよそれ、慣れてるからって油断するなよ万が一落としたりでもしたら」ガタガタ
ジゼル「少し黙ってろ」
◆
ー年末番組ー
キャロル「ゆうぎおーみるよ!」
ジゼル「お言葉ですがお嬢様、年末のテレビはタイムテーブルがガラリと豹変致しますので」
リズ「コーハクとか言ったかしら、普段あまりテレビ見ないんだしそういうので大人しく穏やかに新年迎えるのもいいわね」
ジゼル「左様にございますか、ではまず王道にコーハクから」ピッ
aka『恋するふぉーty
ー30分経過ー
リズ「……」ジー
キャロル「クラウド性能良すぎじゃね」カチカチ
ジゼル「あ、あのキャロルお嬢様、コーハクやって……リズお嬢様もほら、瞬き一つせず真剣にご覧になってらっしゃいまs」アセアセ
リズ「ジゼル」
ジゼル「は、ハイ!」
リズ「くっそつまんねぇ」
ジゼル「スミマセェン」
エディ「常日頃から聴ける曲ばっかだしナ」
◆
ー1年を振り返るー
リズ「ま、定番よね」
エディ「定番だな」
キャロル「そーだなー」
ジゼル「返す言葉もございません(苦笑)」
リズ「けどま、振り返るまでもなく私にとってはいい一年だったわね」
キャロル「そーなのー?」
リズ「ジゼル、
ラウニ達を連れ戻してきて頂戴、その間にこっちもやること済ませておくから」
ジゼル「……? 畏まりました、十四、五分で戻ります」
◆
リズ「よく集まってくれたわね、おまちどーさま」
コンキリオ「なんか俺ここにいていいのかな、新入りなんだけど」
キャロル「わぁっ、スープの中にパスタが浮いてるよ!」キラキラ
エディ「知らないのかーキャロル。これは蕎麦と言ってだな」
ジゼル「コシがあってそれでいて硬すぎず…… 恐れ入りました、見事な腕前で」
火華「ああうん、細かいことはよくわかんないけど普通にうまいね」
ラウニ「そういや姉さん最近習い事始めたーってコソコソ出かけてたけど、それってつまり」
リズ「あのね、それ言わない約束じゃなかったっけ」
ラウニ「いッ……」
リズ「ま、いいわ……。ちょっと夜風に当たってくるから先食べててちょーだい。厨房に居ると体が火照ってよくない」
◆
リズ「……」
リズ「黙ってないで月が綺麗ね、ぐらい言ったらどうなの」
キャロル「あっはははー、やっぱりバレてた?」
リズ「隠れん坊する時、あんたいっつも最初に見つかってたぐらいだもの。見つからない理由がないわ」
キャロル「だってぇ、屋上に隠れるとこなんてないじゃん。お姉ちゃんほんとここ好きだよねー」
リズ「そうだねぇ、誰が来てもすぐわかるし何より……月に一番近い場所だし」
キャロル「ね、お姉ちゃんさっ エディおいたんに聞いたんだけど」
リズ「あのワックス頭にぃ?どうせロクな事じゃないでしょ、髪のセットの仕方とかそんなんじゃないの」
キャロル「なんでお蕎麦をお正月に食べるのかってコト……だよっ」
リズ「ああ………なんだ、そういうコト」
キャロル「ありがとって言葉だけじゃ伝わらないのがこの世界なんだよね」
リズ「それはお仕事のハナシね」クス
キャロル「なんでもいーのっ、はいおまちどー」
リズ「あんた何でも真似するのね、蕎麦はもう見飽きたんだけど」
キャロル「もーっ、いちいち悪態つく癖治したらー?」
リズ「クスクス 精々気をつけるよ。 ね、キャロル」
キャロル「んー?」
リズ「長生きしてね。貴女が生きてる、それだけで私にとっては毎年が良い一年なんだから」
キャロル「だいじょーぶだよ、だってキャロルもお姉ちゃんも」ケタケタ
「「お蕎麦食べたもんね」」
ズルッ
リズ「……うん」
「あったかい」
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最終更新:2016年01月01日 15:07